去る5月28、29日に秋田市で「東北絆まつり2022秋田」が開催されました。
 忘れもしない2011年3月11日の東日本大震災から11年、幸い本県は直接的には大きな被害を受けませんでしたが、今なお多くの方々は故郷を離れ、避難生活を余儀なくされており、また、福島の原発事故は周辺地域に大きな影響を与え続けており、現地の復興は道半ばという状況にあります。
 大震災の衝撃が収まらないなか、多くの犠牲者の鎮魂と東北が一丸になって復興に取り組もうという意気込みと願いを込め、2011年7月に仙台市において東北6県の代表的な夏祭りを一同に集めた「東北六魂祭」が開かれ、その翌年から順次、盛岡市、福島市、山形市、秋田市、2016年の青森市の開催で一巡しました。
 しかし、いまだ復興は道半ば、さらには何かと遅れている東北地方の振興発展に東北一丸となって取り組もうという意気込みを示すということで、2017年から「東北絆まつり」として引き継ぐことになりました。
 2017年に仙台市から盛岡市、福島市と続きましたが、新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、2020年は中止、2021年の山形市での開催は、祭りの実演なしの、祭り道具や衣装展示だけというものでした。
 今年の開催は秋田市の順番ですが、ワクチン接種が進み、少し落ち着きを見せ始めたことや感染対策が進んだことにより、基本的な感染対策をしっかり行いながら、通常に近い形で実施するという運びとなりました。
 この2年間、県内はもとより全国各地での大小様々な祭りが中止となり、また大勢の人々が集う大型イベントも軒並み中止となるなかで、久々の一大イベントです。
 初日は寒く、風雨の中でしたが、それにもめげず多くの県内外のお客さんが3年ぶりの一大イベントということで参加していただき、楽しみの自衛隊のブルーインパルスの飛行も幸いわずかの雲の切れ目を縫って実施され、会場は大いに沸きました。
 八橋の陸上競技場での夜の開会イベントでの各県のまつりの披露では、さすがの竿灯も強風の中でなぎ倒されるなど大変でしたが、各県の祭りパレードにスタンドの大勢のお客さんは寒い中でも大満足でした。
 幸い翌日は暑い位の晴天で、さらに多くのお客さんで賑わいました。
 祭りは平和の象徴ですし、祭りは多くの人々の心をつなぎます。
 これからも、故郷の祭りを大切にしながら故郷への思いを強めていくことが、故郷の維持発展の足掛かりになることに変わりはないものと思います。
 それにつけても、被災地のさらなる復興に加え、戦禍の中のウクライナの地に祭りの賑わいが戻る日が来ることを願わずにはいられません。

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