県民の声

受付日 2023-04-25
受付番号 15
広聴形態 知事への手紙
提案区分 提案・要望
本文 由利本荘市の洋上風力発電計画を浮体式に変えていただきたいのです。今計画中の着床式では下浜の浜辺から見る鳥海山の景観は台なしになってしまいます。高さ250mの風車が65基由利海岸一帯に、しかも陸地から1.5kmないし4kmのすぐそばの沖合に建ち並ぶということです。国定公園面目なしということになるでしょう。鳥海を仰ぐ目は立ち塞がれるでしょう。浮体式は水際にあまり関係ないことから陸地から目に見えない遠い沖合に建てることができて問題解消です。ヨーロッパを参考にすべきです。なにとぞ、浮体式に変えて下さい。

県からの回答

処理区分 調査・検討中
本文
「カーボンニュートラルの実現」と「エネルギー安定供給の確保」という二つの課題に直面する日本にとって、風力、地熱等の再生可能エネルギーは、二酸化炭素等の温室効果ガスを排出せず、かつ、国内で生産できる極めて重要なエネルギー源であることから、国は、日本全体の電源構成における令和12年度の再生可能エネルギーの割合を、現状の2倍以上となる36~38%に引き上げる見通しを示し、その導入拡大を進めております。
 特に、洋上風力は、大量導入が可能であるほか、今後のコスト低減が見込まれることから、再生可能エネルギー主力電源化の“切り札”として期待されており、本県沖で進む洋上風力発電事業は、その達成に大きく寄与するものであると考えております。
 懸念されている洋上風車の設置による景観の変化については、眺望への影響を懸念する声がある一方で、観光資源としての活用を期待する意見が寄せられるなど、様々な見解があり、一概に判断することはできませんが、県では、候補海域の設定に当たり、自然公園から5km以内の範囲を対象から除外したほか、発電事業者が実施する環境影響評価においても、モンタージュ写真の作成等により適切に予測・評価を行うものとされており、洋上風車と景観の調和に配慮しながら事業が進められております。
 なお、近年、欧州において導入が進んでいる浮体式については、日本と欧州では自然環境が異なるため、欧州の技術をそのまま日本で採用することはできないことから、国では、令和3年度から令和12年度にかけて、台風や落雷、地震、波浪、海底地形など、日本の気象・海象等に適した浮体式の技術開発を行う大規模プロジェクトに取り組んでいるところです。
 こうした状況を踏まえ、県としましては、当面は景観に十分配慮しながら、着床式の設置を進めつつ、将来的に、より沖合に設置可能な浮体式の導入を図るため、同プロジェクトにおける実証事業を本県沖で実施するよう国に働きかけるとともに、今年度から、浮体式の設置に適した候補海域の設定に向けた調査・検討を開始することにしており、引き続き、洋上風力発電の導入拡大を推進してまいります。

事項名:産業労働・エネルギー