県民の声

受付日2018/1/9
受付番号294293
広聴形態知事への手紙
提案区分提言・要望
本文  報道にて、「有害駆除」ということで熊の大量殺戮をなさっていることを知りました。
 私は秋田出身ということで気にかかる内容でしたのでメールにて意見を述べさせていただきます。
 私は、随分昔、アメリカの大学にて研究者として3年あまり活動していた折、もう40年ほど前でしたが、その当時でさえ、市街地に現れた熊は麻酔銃で眠らせ、その間に檻に入れ、覚醒確認後にヘリコプターで檻ごと吊り上げて奥深い山中まで運び開放する方策が取られて共存しておりました。
 それに引き換え、秋田では、その熊をいとも簡単に猟銃にて殺害する極めて単純過ぎる対応策を講じておられるようで、あまりにも人間自己中心的なやり方に同じ生き物として残念でたまりません。精神的な先進国の片鱗もうかがい知れない所作ではありませんでしょうか?
 是非とも、お互いの生存権を認め合う社会であることの認識を子供達にも分かる形で、はるか40年前でさえも遂行されていたアメリカ方式を実践していただきたいものです。
 費用は相応に必要でしょうが、動物生存ー人間との共生をうたって寄付を募ることで賄えるのではないでしょうか。ふるさと納税の一プロジェクトとなさってもよろしいのではないでしょうか。

県からの回答

処理区分調査・検討中
本文  近年ツキノワグマが住宅地や学校・公園等においても出没するようになり、出没した近くの小学校では、保護者同伴での登下校や野外活動の中止など、これまでにない措置がとられております。
 また、人身被害は、田畑での農作業中や、河川敷でのジョギング中でも発生しており、県内のどこでツキノワグマに遭遇し被害を受けるか分からない状況にあり、県民の不安は非常に高まっております。
 このため、人身被害防止対策として、関係機関や関係団体からなるツキノワグマ被害防止連絡会議の設置、出没状況や事故の発生等を県民に知らせる出没警報制度の創設、県のウェブサイトやチラシ配布による注意喚起、集落周辺でツキノワグマを誘引する放任果樹や家畜飼料の保管の徹底指導、県警等による被害発生地周辺パトロールの強化などを実施しており、さらに被害拡大のおそれがある場合は、被害防止対策の一環として、有害鳥獣の捕獲許可による集落や農耕地周辺での捕獲檻を使用した駆除を行ったところであります。
 また、これまで狩猟者に対し、ツキノワグマの狩猟期間における自粛要請を行ってまいりましたが、人里に住み着いたツキノワグマを奥山へ追い上げるための銃による狩猟を今猟期は捕獲数の上限を定めた上で、自粛要請を解除しており、過去最多の人身被害や目撃件数、県民の命の安全を踏まえてのやむを得ない措置と考えております。
 動物の命の大切さについては理解しており、このような異常な状況を早く収束するためには、ツキノワグマが本来の生息域で生息することが大事であり、来年度から、クマの生息域と人の生活圏を区分して被害防止対策に取り組むゾーニング管理を導入することにしております。
 ご提案のありました放獣については、実施方法や住民の理解などの課題がありますが、先進事例などの情報を収集してまいりたいと考えております。
 県としては、ご指摘のとおり、人とツキノワグマとの適切な共存、共生に向け、ツキノワグマが奥山で安心して生息し、人里に出没してこないよう専門家や学識経験者の意見を聞きながら各施策に取り組んで行くことにしておりますので、どうかご理解くださるようお願い申し上げます。

事項名:自然環境・景観保全