県民の声

受付日2018/6/19
受付番号304012
広聴形態知事への手紙
提案区分提言・要望
本文  知事は猫好きで動物に優しく、人と動物たちとの共存に理解があると聞いていますのでお願いがあります。
 この戌年の今年こそ、佐竹知事の時だからこそ、そして新しく動物管理センター建設中だからこそ、ましてや、秋田犬ブームに幸か不幸かなっている今、格段の動物愛護を進めていただきたいのです。
 先日のニュースで、秋田犬の殺処分が2年間で32頭で、殺処分された全ての犬の20%に当たると報じていました。秋田は殺処分ゼロを目指すと豪語していますが、きれいごとの目標や言葉だけではありませんか。猟犬に至っては道具としかみなされず、役に立たなくなると捨てられたり、保健所に持ち込まれたりと悲しい運命が多いと聞きます。もともと、犬猫の小動物たちは昔から人間と共存しお互い助け合い、家族となっていました。優しい心で弱い動物の世話をしていれば、最近の悲惨な子供や家族に対する殺人や虐待などは起こらないのではないでしょうか。
 先日の新聞では、秋田中央道で5時間に及ぶ通行止めをしての子猫の救出は大変嬉しく思いました。しかし、こういう道路に親とはぐれて迷い込んだのか又は捨てられたのか、いずれにしても不幸な子猫が生まれないように適切な管理と保護、そして何よりも多くの家庭に猫が住めるように考えてください。高齢者やひとり暮らしにこそ猫は家族として最適です。老人ホームや学校などでも飼っていただきたいと思います。
 私は、犬ブーム、秋田犬ブームが去った後がとても心配です。「秋田犬にふれあう場所」も良いですが、犬はぬいぐるみでもロボットでもありません。何らかのストレスで人に危害を加えないとは言い切れません。病気になるかもしれません。犬の身になってください。
 県としても、いろいろ手を尽くしていると思いますが、殺処分される犬たちをゼロにするため、今年のチャンスを急いで活用し、たとえば東京や渋谷などで写真やパンフレットを配り里親募集をしてはいかがでしょうか。秋田犬の実態を全国へ知らせてください。犬猫たちを救う情報を日本中で共有し協力し合えば救える命はたくさんあると思います。

県からの回答

処理区分実施中
本文  私自身もノラ猫だった猫を含め7匹の猫と暮らしており、いただいたお手紙のような動物の命を大切にする深い思いに接し、大変嬉しく感じております。人間の都合で犬猫の飼育を放棄したり、殺処分することは、ある意味で「人間のおごり」であり、不幸な犬猫の更なる減少に努めていく必要があると強く感じております。
 また、子どもの頃から動物と関わり、その命を大切にする心を育てることは、情操の涵養や健全な心の成長にもつながっていくものであり、極めて重要なことであると認識しております。
 県では、「犬猫の殺処分ゼロ」の実現に向け、「第2次秋田県動物愛護管理推進計画」に基づき、不幸な子猫を作らないための地域猫対策や適正譲渡の拡充を図る事業を展開しております。
 具体的には、地域猫対策として、現在、県内の6地域において「地域猫モデル事業」を実施し、町内会など地域住民による自発的な取組の普及に努めているほか、市町村と地域住民の協力が得られる場合には、飼い主のいない猫を保護し、不妊去勢手術後に元の場所へもどす取組も行っております。
 また、保護された犬や猫の譲渡については、県内ボランティアの御協力により、団体への譲渡を進めているところであります。
 さらに、「しつけ方教室」の開催などによる適正飼養の啓発や、子供の頃から動物と関わり、その命を大切にする心を育てる「命の大切さを学ぶ授業」の開催など、動物愛護の取組を総合的に推進しております。
 こうした中、平成29年度の譲渡数は155頭にまで増えたものの、感染症の有無など譲渡の適性診断を実施した上で、やむを得ず殺処分となった犬は42頭、猫は301頭であり、10年前と比べ、犬では約1割、猫は約2割にまで減少していますが、引き続き、殺処分ゼロを目指し取り組んでまいります。
 県では、現在、来年度のオープンを目指し「動物愛護センター(仮称)」の建設を進めており、完成後は、この施設を拠点に、県民をはじめ関係団体などとの協働による「県民運動」として、犬猫の殺処分ゼロに向けた取組を進め、「動物にやさしい秋田」の実現を目指してまいります。
 なお、天然記念物である秋田犬は、世界に誇れる本県の大切な宝であり「秋田」を象徴する存在ですので、関係者の方々には、その生理・習性などを十分に理解し、生体への負担軽減と適正な飼養管理や展示が行われるよう、様々な機会を通じて周知を図ってまいります。

事項名:自然環境・景観保全