県民の声

受付日2019/9/24
受付番号314021
広聴形態知事への手紙
提案区分提言・要望
本文  東京と神奈川に、それぞれ10年間住み、今春秋田へ戻って来ました。地元へ帰って来てまず実感したのは、野良猫が随分と増えているという印象です。私は、数年前に埼玉で起きた13匹の猫が拷問、虐殺された事件で、もの凄く胸を痛め、それをきっかけにして動物愛護に深く関心を持つようになり、動物愛護法改正の署名活動を行い、保護猫2匹を我が家に迎え入れています。
 東京都世田谷区・練馬区は、特に猫の保護活動に力を入れていて野良猫のTNRのための避妊去勢手術費用を区役所に申請すると助成金が受けられます。秋田県ではTNRがほとんど浸透しておらず、調べても助成金の「じょ」の字もなく、虚しさを感じています。TNRをすると不幸な子猫が増えません。外で暮らす過酷な猫たちの不幸を少しでも減らしたいです。
 また、今春新しく完成したワンニャピアあきたに猫の受け入れを尋ねたとき、全頭保護できることはなく、振り分けられて殺処分される犬猫がいると聞きました。あれだけ大きく立派な施設なので、キャリアや病気の猫も終生飼育してくれるのかと思っていました。
 神奈川県は殺処分ゼロです。殺処分設備がありません。秋田県も、ワンニャピアあきたを神奈川県動物愛護センターのように、猫を処分する施設ではなく、生かすための施設へ変えて欲しいです。

県からの回答

処理区分その他
本文  猫のTNR活動につきましては、不幸な子猫の誕生をなくし、さらには過酷な屋外での生活をする猫を減らすために有効な手段であると認識しています。
 本県では、平成28年3月に改訂した「第2次秋田県動物愛護管理推進計画」において、将来的に犬猫の殺処分ゼロを目指しており、平成30年4月に開設した県動物愛護センターを拠点として、物愛護団体やボランティアの協力を得ながら譲渡事業をこれまで以上に推進するとともに、飼い主のいない猫の問題を地域の方々と解決する地域猫対策事業を推進しています。
 具体的には、個人や団体による地域猫活動を支援するため、平成28年度から県動物愛護センターで不妊去勢手術を行っているほか、公開講座などを通じて広く県民の方々に地域猫活動を周知しているところです。
 しかしながら、充実した設備を持つ同センターにおきましても、持ち込まれるすべての猫を飼養し譲渡することは困難であり、猫白血病などの治療困難な疾病や瀕死の状態で収容された個体などについては、獣医師職員が動物の福祉及び獣医療の観点からやむを得ず安楽死を選択しなければならないこともあります。
 こうした中で、本県において殺処分ゼロを達成するためには、猫の飼い主に対して終生飼養や不妊去勢の実施といった適正飼養の啓発を促進することが重要であり、その結果、県内の保健所やセンターに引き取られる猫が減っていくものと考えています。
 県としましては、「動物にやさしい秋田」をキャッチフレーズに、今後とも譲渡と啓発を取組の両輪として動物愛護事業を進めてまいります。

事項名:環境保全・温暖化防止対策