県民の声

受付日2018/9/3
受付番号304024
広聴形態知事への手紙
提案区分提言・要望
本文  私は、いじめの問題に関心を持っています。いじめを苦に自殺する子供の報に接する度に胸痛む思いがします。何とかならないものかと無知を承知で考えを述べさせていただきます。
 大人の社会にもいじめはありますが、自殺する人は滅多にいません。離職等の逃げ道があるからです。子供には逃げ道がありません。追い詰められてほとんど身動きが取れず、その絶望感が自殺へと向かわせるのだと思います。いじめは人間のみならず動物、魚の世界にもあるそうです。生物の持つ根源的な負の習性とも思われ、それを根絶することはおそらく不可能でしょう。
 だから、なくす努力よりも、いじめで苦しんでいる子供たちに安心安全な逃げ道・逃げ場所を確保してあげることが何より急務だと考えます。フリースクールも意義ある施設ですが、数が少ないく月謝が高額で、子供が安心して利用することができません。
 そこで、お願いがあります。各地方自治体に自宅学習とスクーリングからなる通信制の公立中学校を設置していただきたいのです。いじめに苦しみ抜いてきた子供たちを随時受け入れ、しっかり勉強しながら心に受けた傷を癒やし、じっくり英気を養いながら立ち直っていくための時間と場所を与えていただきたいのです。身近にあれば子供もSOSを発しやすいし、先生方もスムーズに対応することができると思います。

県からの回答

処理区分その他
本文  本県では、平成17年度から、いじめや学校への不適応等、様々なことが要因で不登校や引きこもり傾向になった子供たちに学習支援を行うことを目的として、「スペース・イオ」という施設を開設しています。
 「スペース・イオ」では、悩みを抱える子供たちの心の支えとなるよう、教諭の他に学習指導員やカウンセラーを配置するなどして、個別指導に当たっています。子供たちは、通所型(スペース・イオに通って学習)、混合型(スペース・イオと自宅での学習の組合せ)、自宅型(主に、自宅でITを活用した学習)といった学習タイプを自分で選択することができます。また、仲間とのスポーツや音楽活動を通した集団への適応プログラムも多数用意し、一人一人の学びに丁寧に寄り添いながら、子供たちが心と体の元気を取り戻すことができるよう支援しています。
 こうした「スペース・イオ」は、現在、県内4か所に設置されていますが、各市町村で開設している「適応指導教室」等とも連携を図りながら、悩みを抱える子供たちの支援に努めていきたいと考えています。

事項名:学力定着・豊かな心と健やかな体の育成