県民の声

受付日2020/10/6
受付番号403
広聴形態知事への手紙
提案区分提言・要望
本文  現在、民間等に頼っている部分を行政で補完することが秋田県の自殺率NO.1を防ぐ手立ての一環ではないかと思います。民間ではボランティアのため時間制限があり、やはり困っている人は夜間に多くあらわれてくると考えられます。これも就業支援の一部としてとらえ、自殺予防をしようと考えていただきたいのですが如何でしょうか。

県からの回答

処理区分実施困難
本文  本県では、平成15年に自殺者数が全国最多を記録したことから、地域住民を含むNPO法人などの民間団体、大学や医師会などの専門機関及び行政が連携し、自殺予防対策に取り組んできたところであります。
 こうした「民・学・官」が連携した地道な取組により、この約15年の間で、自殺率は全国の中で最も減少したところでありますが、ご承知のとおり、厚生労働省発表の令和元年人口動態統計における本県の自殺率は2年ぶりに全国最下位という残念な結果となり、更なる対策の強化が必要となっています。
 自殺を予防するためには、まずは、様々な困りごとや心配ごと等心や生活上の悩みを抱えている方に寄り添い、話に耳を傾けることが重要という共通認識のもと、県や自殺予防に向けた支援活動を行っている民間団体等で「ふきのとうホットライン」をつくり、様々な分野の専門相談窓口をネットワーク化して、相談対応にあたっております。
 ご提案のありました相談窓口の開設時間を24時間体制にすることについても、非常に有効な方法と認識しているところですが、相談を受ける側の人材育成や人員の配置など解決すべき課題が多いことから、実施には至っていない状況にあります。
 自殺予防は、悩んでいる人からの相談を待つばかりでなく、県民が、身近な人の発する自殺の危険を示すサインに気付き、必要な支援につなぐことも重要であることから、本県独自のボランティアの取組として、「心はればれゲートキーパー」の養成に努め、その役割を担っていただいております。
 養成講座の受講者は、昨年度までに5,700人以上にのぼっており、周りに悩んでいる人がいたら、地域の保健師やメンタルヘルスサポーター、専門機関などへの早めのつなぎにより、ひとりでも多くの命を救うことができるよう、今後も県内各地にゲートキーパーを増やしていくことにしております。
 また、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、経済的な問題やストレスなどにより自殺者の増加が懸念されることから、電話相談に加えSNSやメールでの相談にも対応できるよう体制を整えたところであり、若い人を中心にSNS等で多くの相談が寄せられたことから、心の悩みを抱えている方が一人でも多く相談窓口を利用してもらえるよう、時代の変化に対応した相談体制の構築に努めてまいりたいと考えております。
 本県の自殺率を低下させるためには、心の悩みや苦しみを抱く人を社会全体で支えていくことが大切であります。このためには、多くの県民の皆様に、「民・学・官」が連携した取組等を知っていただき、かけがえのない命を守ることが大事でありますので、県としましても、その周知をはじめとする自殺予防対策に引き続き取り組んでまいりますので、ご理解とご協力をよろしくお願いします。

事項名:総合的な自殺予防対策