県民の声

受付日2018/11/14
受付番号304036
広聴形態知事への手紙
提案区分提言・要望
本文  山梨県から譲り受けたクニマスが、残り3匹になってしまったという記事を新聞で見ました。仙北市やクニマス未来館では否定しているようですが、クニマスの人工飼育はうまくいっていないように思います。「田沢湖再生クニマス里帰りプロジェクト」というのがありますが、田沢湖の水深などを考えると、酸性化した湖水を中和させるというのも、何世紀かかるのか気が遠くなりそうです。
 そこで、別の方法による里帰りの提案です。十和田湖に発眼卵を放流するのはどうでしょうか。十和田湖は、もともと魚がいなかったところに、人工的に魚が放流されたと聞いています。そうであれば外来魚という問題も起きないように思います。水温が低く、栄養も少ない環境は、クニマスの生存に適しているように思います。そして、80年以上も前に譲られたクニマスの発眼卵が、山梨県西湖で生存していたという実績もあります。
 人の手で魚がいなくなった田沢湖と人の手で魚がすむようになった十和田湖、それぞれの運命をたどってきた、この二つの湖の架け橋に、クニマスがなれないでしょうか。御検討お願いします。

県からの回答

処理区分実施困難
本文  「田沢湖再生クニマス里帰りプロジェクト」については、県と仙北市が協働で、将来的な田沢湖への里帰りの実現と田沢湖の再生に向けた環境整備等に取り組んでおり、その一環として、クニマス未来館を整備し、山梨県の協力のもと、貸与されたクニマスを展示しているところです。
 クニマスの種苗生産や飼育に関しては、現在、山梨県において研究が進められていますが、発眼卵の確保や稚魚の餌付け等の技術確立に至っていないことから、今後は本県との共同研究の実施等について協議を進めたいと考えています。
 また、クニマスを十和田湖に放流することは、新たな魚種の放流により生態系をかく乱する恐れがあることに加え、近縁種で交雑の可能性があるヒメマスが生息していることから、生態系や種の保全の観点からも、慎重な対応が必要であると考えています。
 なお、十和田湖においては、100年以上前にヒメマスを北海道から移入して放流と増殖に成功し、現在は十和田湖増殖漁業協同組合がふ化事業や稚魚放流等を行っています。この「十和田湖ひめます」が地域団体商標に登録され、広く知られるようになってきており、県としては、こうした取組が地域の活性化につながっていくことを期待しています。

事項名:水産振興