令和7年10月14日知事記者会見
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●知事発表
(1)地域力の強化に向けた全国市町村長サミット2025in秋田の開催について
●幹事社質問
(1)ツキノワグマによる被害防止対策について
●その他質問
(1)知事就任半年を迎えての所感等について
(2)クルーズ列車の運行継続について
(3)県議会や市町村長との関係構築について
(4)カスタマーハラスメントに対する罰則付き防止条例について
(5)国政に係る知事の所感について
(6)来年度当初予算編成について
(7)洋上風力サミットなどについて
(幹事社)
10月幹事社の共同通信です。よろしくお願いします。
(知 事)
はい、よろしくお願いします。
(幹事社)
まず、知事から発表事項が1件あると伺っておりますので、そこからお願いします。
(知 事)
私からは、「地域力の強化に向けた全国市町村サミット2025in秋田」の開催についてでございます。
全国市町村長サミットは、全国の市町村長等が一堂に会して議論・交流を行うことを通じて、地域活性化の一層の進展・普及を図ることを目的に、総務省と開催都道府県の主催で平成20年度から毎年開催しているものであります。令和7年度は、本県において10月27日月曜日、あきた芸術劇場ミルハスで開催いたします。「人口減少時代における地域経済のあり方」と題した講演のほか、分科会では、「二地域居住・関係人口」、「地域運営組織」の2つのテーマについて、取組事例の発表と意見交換を行いますが、県内からは五城目町の荒川町長と三種町の田川町長にご登壇いただきます。市町村長のみならず、自治体職員の方や住民の皆様のご参加も歓迎いたします。申込期限は延長して広く参加者を募集しておりますので、全国各地からたくさんの皆様のご参加をお待ちしております。
私からは以上です。
(幹事社)
では、この市町村長サミットについて質問がある社はいらっしゃいますでしょうか。
よろしいでしょうか。ありがとうございます。
それでは続いて、幹事社質問に移らせていただきます。
幹事社質問は1件、ツキノワグマによる被害防止対策について何点かお伺いします。
まず、県内で人身被害がほぼ連日起きているような状況ですけれども、午前中の県政協議会の中でも、県議の皆さんから、「災害級」だったり、「危機的状況」というようなご指摘がありましたけれども、まず今の現状について、知事の認識を伺えればと思います。
(知 事)
そうですね、一昨年に並ぶほどの人身被害が発生をしていると。私自身も、もう町内にも出没をしているという状況で、本当に全県民の皆様の日常生活に支障をきたしている危機的な緊急事態だという認識をしております。被害を受けられた皆様には、心からお見舞いを申し上げますとともに、何とか被害を軽減しなければならないという、そういう使命感を強く新たにしているところであります。何分自然が相手のことですので、行政のやれることにも少し限界を感じてる部分があるのですけれども、今、本当に一日一日を不安に過ごされている県民の皆様のお気持ちに、少しでもお応えできるように頑張っていきたいなと思っております。
(幹事社)
ありがとうございます。先ほど、今、行政として限界を感じているというご発言がありましたけども、今、クマの出没警報の期間延長をしているさなかだと思うんですけども、それ以外に市町村への追加の財政支援とか、そういった県として人身被害を減らすための具体的な施策などで考えてるものはありますでしょうか。
(知 事)
そうですね、何といっても、もう有害鳥獣を駆除するということが一番の任務だと思っています。有害駆除に関しては、もう相当なペースで今まで行っておりまして、現時点でも1,000頭を超えるツキノワグマの有害駆除をしております。これは、報告が上がってくるまで少し時間かかるので、8月末現在でしか比較できないのですが、一昨年よりも早いペースで今駆除をしているという状況です。で、もう各市町村、また猟友会の皆様ともども、もうマンパワーの限界にきているという状況で、これ以上、どんどん駆除するというのが現実問題、なかなか難しいと。一方、先ほど県政協議会でも指摘があったように、箱わなが足りないとか、そうした物が不足している側面については、県としても早急に対応していきたいと思っています。これまで以上に、まだ恐らくピークは1か月ぐらいは続くであろうと思いますので、この間少しでも人身被害の発生が少なくなるように、私たちとしても努力をしていきたいと思っています。
また、通学路での不安についてのご意見も先ほどいただきました。これも、警察自体もあらゆるところに出動要請がかかって、なかなか現場に臨場できないというぐらい、マンパワーが今不足している状況であります。地域の安全を守る様々な地元の皆さん、交通安全協会の方だったり、PTAであったりとか、通学路等で出張ってくれている皆さんに対しても、少なくともクマよけスプレーとか、そうしたものが行き渡るように県としてもさらに努力をしていきたいと思っています。
(幹事社)
ありがとうございます。
最後に1点だけ、来年度の当初予算編成が始まったと思うんですけれども、まずその予算規模など踏まえて、今年度以上にクマ対策の予算計上だったり、そういったものを考えていらっしゃったりするんでしょうか。
(知 事)
はい、それはもちろんその方向です。先ほど申し上げたとおり、まずは今年度で把握をしているクマの生息頭数、これの推計がしっかり出次第、管理捕獲の計画を作らないといけないと。まあゾーニングとともに、適正な頭数といいますか、こういう大凶作、凶作が起きてもこのようなことに決してならないように、しっかりと主導的に県としても動いていきたいなというふうに思っております。当然予算規模についても大きくなるんだろうと思います。
(幹事社)
ありがとうございます。
幹事社からは以上になりますが、各社さん、クマについて追加のご質問はございますでしょうか。
(記 者)
よろしくお願いします。
今日の県政協議会でもありましたけれども、緊急銃猟の制度が始まって1か月近くがたって、市町村にマニュアルの整備を推奨されてるところではありますが、なかなか県内の状況は芳しくないところもあると思います。で、市町村からは、市町村責任が明記されたことによって若干の負担感を指摘する声もあるわけですけれども、県としての立場、なかなかガイドライン上、難しいところもあると思いますが、この緊急銃猟をスムーズに進めていくために、県としてどういうことを考えていくのか、改めて教えてください。
(知 事)
まず、これまでやってきた国の研修を受けて、今現在、各市町村でマニュアルの策定が急がれているところです。県政協でも報告がありましたが、中にはまだ整ってないところも結構ありますが、一応法令上は可能な状況になっていますので、そうした市町村に対しては県としても技術的な支援をしっかりとしていきたいというふうに思っております。いずれ様々な面で、現場であったり、市町村に過度な負担が及ばないように、県としてもできることについては対応していきたいと思っています。
(記 者)
一昨年、主に動物保護団体さんと称するべき団体だったり、県外からのクマの駆除に関してクレームだったり苦情っていうのがかなり頻繁にあって、大変行政のほうも対応に苦慮された記憶があるんですが、今年はそのあたりどうですか。
(知 事)
これは部局から(お願いします)。
(自然保護課)
自然保護課です。
年度当初から目撃がすごく多い状況にありまして、令和5年度においては1日にもう数十件ありましたけれども、今年度に入って、春から多くなっておりまして、最近は1日にやっぱり10件近く苦情の電話が寄せられている状況にあります。
(知 事)
それはどちらの苦情ですか。
(自然保護課)
県外の方からは動物愛護のほうでありますし、県内の方からはクマ対策をしっかり行っていただきたいと、そういう声もあります。
(知 事)
双方向からの苦情が来ているということですね。
(記 者)
主に県外側からの苦情に対しては、あまり鈴木知事としては特にコメントするようなものではないでしょうか。
(知 事)
基本的なスタンスは佐竹前知事と同じです。こちらは人命がかかっていますので、安全なところから動物愛護的な観点で申されてもというところでありますから、ここはもう迷わず本当に毅然とした対応をしてもらいたいと思いますし、短期的に、実際、今、本当に人が傷ついているという状況で、それは言うべきことではないだろうと。もう人命が最優先ですから、そこは迷わず駆除もしますし、そうした苦情に対しては対応する必要はないというふうに思っています。
一方、中長期的に、やはり自然との共生というのは大事なテーマだと私も思っていますから、それは別の時間軸でしっかりと、その一つはゾーニングということで進めていきます。
(記 者)
ありがとうございます。
(幹事社)
ほか、クマについてご質問ありますでしょうか。
(記 者)
先ほど施策の部分で県として取り組むというお話をいろいろとしてくださったと思うのですが、今後、秋要望とかもあると思うんですけども、国に対して求めることがもしあれば、よろしくお願いします。
(知 事)
もちろん我々が行いたいクマ対策については、実効性を高めていくためにも財政措置は必要であります。あと、その要は、生息状況の把握・調査といったものも、我々が今年度やってますけれども、本来的にはやはり国として主導権を持ってもっとやっていただきたいなという思いもありますので、そうしたものについては盛り込んでいきたいと思っています。
(幹事社)
ほかございますでしょうか。よろしいですか。
それでは、クマ以外、その他の課題について質問ある方お願いします。
(記 者)
知事、任期が始まってから来週で半年となると思うんですけれども、この半年、様々大きな事故ないしは災害、クマといった様々な出来事がありましたけれども、この半年を振り返っていただいて、まず率直にどういうことを思われるかを聞かせていただければと思います。
(知 事)
まあ率直に、なかなかの波乱の船出だなというふうには思っています。人口減少対策をはじめ、やらねばならないというテーマが山積する前に、次々毎月のように発生するこうした問題に対応するエネルギーに大分割かれているなという印象はありますが、まあ何とかかんとか半年たつかなと思ってます。
(記 者)
そういう中で、公約としても掲げていたマーケティング戦略室の設置など、鈴木知事としての独自の動きというのも進めてらっしゃると思いますけれども、まずその公約の実現度合いという面では、まだ半年ですけれども、どう捉えてますか。
(知 事)
下地づくりに努めてきた半年ですので、そういう意味では順調に来ているなというふうに思います。本当の、こうしたマーケティング戦略室をはじめ、職員全体の意識改革といったものが、結果としてまず現れてくるのが次年度の当初予算だと思います。その事業が進むにつれて、まずは来年度には一定の成果を出していきたいなというふうに思ってます。
(記 者)
そのマーケティング戦略室の中身の動きが県民に特に可視化されていないかなと思うところもあるんですけれども。
(知 事)
はい。
(記 者)
そういう今後の展望といいますか、どうやってこのマーケティング戦略室の動きを発信していきたいかというお考えもお聞かせください。
(知 事)
そもそも表に出るものではないのかなと思います。そのことの性質上ですね。私たちの政策立案・実行のものの考え方や、やり方っていうものを、まずは変えていこうと。そのための組織でありますので、マーケティング戦略室が直接県民の皆様に何か変化をお見せするとかっていう性質のものではないのかなというふうに思っています。これから出していく施策であったり、その成果というものをもって、皆さんにはゆっくりと変わってきたなと思ってもらえれば、私はそれでオッケーですね。
(記 者)
最後もう一点、県民の「ゆっくりと変わってきた」の前に、まず県庁内の変化というところ、知事就任当初、県庁内の掌握が大事だということをおっしゃっていたと思うのですが、この半年で、知事として県庁内のマインド変化っていうのを感じているところ、あるいは新たに半年たって見えてきた課題みたいなものがあれば教えてください。
(知 事)
確実に変化はしてるなと感じます。具体的には、例えばマーケティングの研修に1,000人近くがエントリーしてくれたことであったりとか、今日、魁さんの一面に載せてもらいましたけども、「こっちゃけ」への登録数がもう何倍にも増えてるだとか、実はそういう、あまり目に触れないんですけど、地味な変化っていうものは随所にありますので、かなり気持ちが前を向いてくれてるのかなというふうに私は感じています。次なる課題としては、やっぱりもっともっと裾野を広げていきたいと。知事部局で3,400人おりますので、そこの全員にまではなかなか難しい話ですから、それを少しでも多くの皆さんが、ちょっとずつでもいいので気持ちを「よし、やろう」と、「人口減少に立ち向かうんだ」というふうに思ってもらえるようにというのは、地道なこれからの努力だと思います。
(記 者)
ありがとうございます。
(幹事社)
関連する質問、何か各社さんございますでしょうか。
(記 者)
よろしくお願いします。
今の(知事就任)半年の質問に関連してなんですけども、職員の方々も少しずつ変わってきたところがあるというようなお話でしたけれども、そういった職員とのやりとりの中で、知事が特に意識されてきたことですとか、注意されてきたこととか、何かあれば教えてください。
(知 事)
そうですね、一番は否定しないってことですかね、何事も。私も一番後から県庁に入ってきた人間ですから、この春からですからね。今までのやり方はこうだったんだなと。それが間違ってるとかでもなく、今まではこうだったと。でも、これからこういうやり方があるんじゃないのという、決して何か、とっちめたりとか、そういうことは必要もないですし、私もやる気もないので、円満に前向きな対話をするように心がけてきたというか、当たり前の話だと思ってるので、その結果、少しずつ変わってくれたのかなとは思ってます。
(記 者)
分かりました。ありがとうございます。
あえて、この半年に自己評価で点数をつけるとすれば、何点ぐらいになるんでしょうか。その理由も併せて教えてください。
(知 事)
科目ごとに大分変わってくるんじゃないですかね。一概に総合点でつけると、いろんなご批判もいただきますので、そんなに高い点数はつけられないかなとは思います、総合すれば。問題も多かったので。
(記 者)
ありがとうございます。
あと、予算編成会議では、ここから大きく変えていきたいというようなご発言もありましたけれども、本年度の後半に向けて、改めて意気込みといいますか、こういったところをやっていきたいというところを教えてください。
(知 事)
まさにおっしゃるとおり、この半年間で県庁内のチームづくりといいますか、信頼関係というのは、ある程度できてきていると思います。それは反面、その安心感という意味で県庁職員の皆さんに伝わった部分もあると思いますので、もう一回ここで、振れ戻すといいますか、「いやいや、でも現状維持では絶対に秋田県は変わっていけませんから」という意味で、若干私の中でのモードは変えていこうかなと思っています。意識改革の次の実際の行動変容ですかね、県庁としての行動変容。今まで漫然とやってきたものを思い切ってカットしてみるだとか、または、これまで踏み込めなかったところまで大胆な施策をチャレンジしてみるとか、そうしたものを形にしていく下半期だと思ってます。
(記 者)
ありがとうございました。
(記 者)
よろしくお願いします。
先日もお伺いしたんですけども、クルーズ列車について、先日の会見で、これからというふうに伺いましたが、その後の進展はありましたでしょうか。
(知 事)
様々な形で要望はしておりますけれども、そう芳しい状況ではないという認識です。
(記 者)
その要望というのは、対面であったり、実際にJR貨物に。
(知 事)
あらゆる手段を用いて今やってるところです。
(記 者)
今現在も行っている(のでしょうか)。
(知 事)
まあそうですね。要望はしましたという形ですね。
(記 者)
その反応というか、どういうコメントが返ってきたのかっていうのは。
(知 事)
私もこれまで申し上げてきたとおり、事務段階が大分進んでいると。昨年度末もしくは今年度の最初ですかね、もう正式合意が県と市と三者、四者でなされてて、しばらくたってしまっているということですので、それをひっくり返すのはそう容易ではないんだろうなという印象を持ってます。
(記 者)
その状況の中で、今後また引き続き要望していくのか、その後の対応っていうのは何か考えているものはありますでしょうか。
(知 事)
県としては、今やれることはやったという段階だと認識してます。
(記 者)
そもそもですね、商工会議所からも要望があったかと思うんですけど、それについても今後伝えるっていうことですかね。
(知 事)
その要望を受けての行動ですので、今回。
(記 者)
分かりました。ありがとうございます。
(記 者)
就任から半年ということで関連して伺います。
先ほどその半年が下地作りというところで、県庁内での関係、職員との関係構築に尽力されてきたというところで、県議会ですとか、あるいは市町村長の皆様との関係構築というのは、知事としてはどのように関係構築ができているとお考えでしょうか。
(知 事)
県議会は本来的には、一応その対峙をする関係、権力のバランス機構ですので、そうなれ合いにならないように気をつけながらも、6月、9月と二度の本格議会を経て、その議論の中で、議案については可決をしていただきましたし、一応程度その双方のすり合わせ、私は元議員ですから、あちらの感覚というのは何となく分かりますし、私の下での県庁のものの考え方というのも、2回の議会を通じてある程度はご理解いただけたのかなというふうに思っています。
市町村長さんとも、結構接点が濃淡ありますので、(秋田県・)市町村協働政策会議等では全員お会いしてますが、強固な信頼関係を全員とっていうところまではもちろんいかないですけども、特段の問題は感じてはいません。まあ順調じゃないかなとは思ってます。
(記 者)
分かりました。ありがとうございます。
波乱の船出ということで、災害ですとか、あるいはクマの出没とか、発生したものがたくさんあるというところで、イメージされていた知事の公約とか施策の進め方が少しブレーキがかかってしまうというような感覚はありますか。
(知 事)
いや、あまりそれはないですね。じっくり私自身の時間を使って腰を据えてっていうところが若干犠牲になってるかなとは思いますが、職員の皆さん頑張ってくれているので、そこにこの問題発生によって遅れが生じているというふうにはあまり感じてないです。
(記 者)
分かりました。ありがとうございます。
(記 者)
カスハラの関係で一点お伺いします。
三重県がカスハラの条例を罰則付きで設けるという方針を出していますけども、県も既に条例があって、職員向けのガイドラインはあるところですけども、先ほどクマの話もありましたが、こういった問題がある中で、罰則付きの条例というものを設ける考えが現時点であるか、今後設けていくとか、そういう知事ご自身の考えはありますでしょうか。
(知 事)
三重県の事例をちょっと私存じませんでした。全国初ですかね。
(記 者)
制定されれば全国初、来年度に向けてということです。
(知 事)
そうですか。カスハラといっても、その基準がなかなか微妙な部分があると思いますので、こちら側としては、県庁に対するカスハラから組織を守るという意味では、もちろん強いものがあってもらった方が助かるのですけれども、そこはちょっと様々な比較検討が必要なんじゃないかなとは思います。それが行き過ぎて、閉じられた県庁みたいになるのもあまりよくないでしょうし、今までちょっとそこ、まともに私の中で検討したことはなかったので、あまり即答はできないのですけれども、ちょっと注視をしたいなと思います。
(記 者)
ありがとうございます。
それと別件でもう一点なんですけども、現在、国会といいますか政局の方で、高市総裁が就任しましたけれども、ちょっといろいろな情勢の中で首班指名がどうなるかというところも含めて不安定な情勢となっていますが、その一方で、経済対策も含めてそういった部分の遅れが生じているという見方もできると思います。知事として現在の情勢というのを、どのようにご覧になっていますでしょうか。
(知 事)
一言で言うとちょっと心配してますね。地方という、県という立場からすると、やはり政治はある程度安定をしてもらって、こちらの要望であったりとか、物価高騰対策、賃上げ支援、様々なことを地方に向けて手当をしていただきたいので、そこのスピードが鈍るということについては、とても心配をしています。
一方、政治の多極化と言いますか、長年自公がずっと固く守ってきたというものが、ある程度流動化をして、様々な意見が政治というものに反映をされるようになったという意味では、ポジティブな側面もあるのかなとは思いますけれども、県としては、ちょっとやっぱり、行政の立場だと、ある程度安定をして、サクサクと物事が決まっていく国政であっていただきたいなとは思います。
(記 者)
承知しました。ありがとうございます。
(幹事社)
ほか、ご質問のある社、いらっしゃいますでしょうか。
(記 者)
よろしくお願いします。
先ほどの就任半年というところに関連してなんですけれども、鈴木知事のカラーを全面的に出していくという意味で、来年度の当初予算編成が非常に注目されるところかと思います。その中で先日示された予算編成方針の中で、様々重点的に取り組んでいく分野を挙げられた上で、その予算方針という意味では前佐竹県政と同じく、例えばその政策的経費の中からどれぐらい削るだとか、そういったところは踏襲したのかなという印象を受けました。そこら辺、踏襲に至った理由といいますか、そこで何か変化を出そうとか、お考えになったものか、そのあたりをお聞かせください。
(知 事)
財政規律の維持に関しては、踏襲するしないの選択肢はないんじゃないかと思います。財政中期見通しでも示しましたとおり、6年後、7年後には起債許可団体に転落してしまうと、このままいけばですね。そうした道は何としても避けなければならないわけでありまして、特段その佐竹県政を継承したというよりは、誰がなってもやらないといけない財政規律の維持と、財務改善ということについては、もうマストの課題として当然に入れましたと。その上で何をやっていくかということだと思います。
(記 者)
おっしゃるとおり限られた財源、厳しい財政状況の中で、その中でもカラーを出していくっていうのは、どういうところに手腕を発揮できるとお考えかお聞かせください。
(知 事)
一つは、より山谷の深い選択と集中ということになるんだろうと思います。成果を上げていくためにマーケティング戦略室を設けたわけですが、それは裏を返していうと、マーケティング的な視点で、これは成果が出ないんじゃないかっていう予算事業については厳しく見ていくという意味でありますので、そこのメリハリについてはもう少しついていくものだと思います。
(記 者)
すいません、私から最後ですけども、今、公共施設の、何ですか。
(知 事)
(あきた公共施設等)総合管理計画(ですか)。
(記 者)
そうですね、そちらの方も素案作成に向けて動いていると思うんですけれども、そういったところでのハードでのイメージでしょうか、それともソフトでもいろいろ選択と集中があると考えたのでしょうか。
(知 事)
ああ、すべてですね、それは。はい。
(記 者)
分かりました。ありがとうございます。
(知 事)
ハードと言っても、そのハードを用いて行うソフトの事業があるわけでありますので、その機能については、なるべく維持していって、県民の皆様には不安とか不便がないように工夫をしていくんですが、そのための手段でしかないので、ハードというのはですね。そこはしっかりと本質論に基づいた決定をしていかないといけないと思います。
(記 者)
ありがとうございました。
(幹事社)
ほか、ご質問ありますでしょうか。
(記 者)
再生可能エネルギー関係で二つお伺いしたいと思います。
明日15日から、同じくミルハスで世界洋上風力サミットが開催されます。県としても取組等を発信する機会だと思います。この機会に知事の方から、秋田県における洋上風力発電に対する取組の魅力というようなものを何か発信する腹案があればこちらで教えていただきたいと思います。
(知 事)
触れていただいてありがとうございます。世界洋上風力サミットが今月、今週ですね、行われます。これは国内外から700人以上の関係者が集う国際会議でありますので、かなり大きなイベントです。本県、本市、秋田市開催が2回目となりますけれども、この間、この事業分野については様々なことがあって、大手事業者の撤退という激震が走ったわけですけれども、一方で着々と動いているプロジェクトもあります。そんなご当地秋田において、やはり世界中からこの関係者が集って、こうしたサミットを開くんだと、地元としても風況であったり必要性、国のエネルギー安全保障という必要性は変わらないですから、これをしっかりと引き続き私たちも元気を出して頑張っていくんですよというメッセージになればいいなというふうに思ってます。
(記 者)
ではもう一点、そちらにやや関連することですが、地域共生はしっかりやりますと言い残して撤退をしていかれたのが三菱商事、こちらに対して、それからもう早いもので一月半以上たったわけですけれども、こちら三菱商事と今後どういう関係、あるいはどういうコミュニケーションを図っていくか、知事のお考えをお聞かせください。
(知 事)
既に、撤退前から三菱商事グループをはじめ、ほかの参入事業者との枠組み、地域共生策を進めようという枠組みがありました。そこで進んでいるものについては、もちろん引き続き頑張っていただくのですが、それプラスアルファの、より大きな力を貸していただきたいという部分については、今、正に各部局で検討をしているところであります。
(記 者)
そちらの検討内容は、いずれ何らかの形で三菱商事側に伝達をされるということでよろしいですか。
(知 事)
そうですね、いずれまとまり次第にと思ってます。
(記 者)
ありがとうございました。
(幹事社)
ではすいません、時間が来てしまっているので、あと一問どなたかご質問ある方いらっしゃいますでしょうか。
(記 者)
たびたびすみません。
先ほど、クルーズ列車で、要望をしたら芳しい状況ではないというご回答でしたが、これはつまり、時間的猶予をもらえないか要望したところ、もらえなかったという認識でよろしいでしょうか。
(知 事)
まだその決定をしたわけではないですけども、私の印象ですかね。はい。
(記 者)
ありがとうございます。
(幹事社)
では、以上で知事会見、終わらせていただきます。ありがとうございました。
(知 事)
ありがとうございました。