令和7年7月14日知事記者会見
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●知事発表
(1)梅雨期の災害への備えについて
(2)ツキノワグマによる被害防止対策について
●幹事社質問
(1)参議院議員通常選挙について
●その他質問
(1)国政における連立の在り方について
(2)外国人政策について
(3)豪雨災害に係る県民への呼びかけについて
(4)最低賃金について
(5)緊急猟銃について
(6)知事公舎について
(幹事社)
県政記者会7月幹事社の秋田魁新報社です。知事、今日はよろしくお願いいたします。
(知 事)
お願いします。
(幹事社)
それでは、知事から発表事項があるとお聞きしておりますのでよろしくお願いします。
(知 事)
私からは2点です。
1点目、熱中症予防についてです。
今年は例年よりも早い時期から気温がかなり上がっております。特に内陸部ですね、熱中症に対して、より警戒が必要な状況となっておりますので、県民の皆様には是非とも注意をしていただきたいと思います。
今後、7月、8月、もっと気温が上がると重症化してしまうというようなケースも考えられますので、こまめな水分補給、そして室温確認をして、節電したい気持ちも確かにありますけれども、まずは健康第一ということで、適度にエアコンを利用しながら体温調整、熱中症の予防に心がけてください。
特に体温調節がしづらい高齢者の皆さん、また、お子さん、周囲の方、ご家族からのお声掛け、ご配慮をお願いしたいと思います。
また、環境省が発表する暑さ指数とか熱中症警戒アラート、こうした数値についても気を配っていただいて、日頃からの暑さ対策、体調管理、どうぞよろしくお願いいたします。
なお、秋田県では省エネエアコン等の導入応援キャンペーンをやっております。第3弾ですね、これまでも非常に利用が好調だったものですけれども、省エネエアコン、または冷蔵庫、これが20%、最大2万円(補助)というようなことでございますので、是非こういったものも活用してエアコン導入、そして体調管理、よろしくお願いしたいと思います。
2点目ですけれども、ツキノワグマに対する被害防止対策です。
一昨日、北海道で大変痛ましい事故がありました。今年は岩手県と北海道で大変重大な事故が発生をしております。
本県においても春以降、目撃件数が非常に増えております。大変多くの人身被害が発生した一昨年よりも多くの目撃がされておりますが、本県では今までのところ、5月と6月に、軽傷による人身被害が1件ずつということで、これはまさに県民の皆様が注意をしていただいているということ、また、市町村をはじめとする藪の刈り払いとか、そうした被害防止活動のおかげかなと思っておりますが、この目撃されている数を見ると、今日明日にでもまた人身被害が発生してもおかしくない状況ですので、引き続きクマにご注意をお願いしたいと思います。
また、ブナなどが大凶作だという報道もありました。秋口になる前に、この夏の段階で里においしいものがあるというようなことがわかってしまうと、大変後々困りますし、是非、倉庫を開けっぱなしにしないだとか、食べ物を外に置かないといったことにもご留意をお願いしたいと思います。
私からは以上です。
(幹事社)
知事からの発表事項について質問のある会社さんはありますでしょうか。お願いします。
(記 者)
クマの対策ですが、クマの防護ヘルメットというのを具体的に開発すべきじゃないかというのを秋田大学の先生などは提言しているんですが、より具体的な策として、そういうものを市販するとか、開発するとか、そういったことに対する県の取り組みというのはいかがでしょうか。
(自然保護課政策監)
自然保護課です。
クマのヘルメット、特段うちの方で開発等はまだ行っておりませんので、市販のものをやはり購入して整備するという形になろうかと考えております。
(記 者)
例えばそういうものを働きかけて、県としていち早くそういったものに断固として取り組むんだと、そういう姿勢を見せたいとか、そういったお考えはありませんか。
(知 事)
ヘルメットに限らずスプレーなども、もう本当に出くわしてしまうと為す術がないというのが人間の限界ですから、何らかのそうした防護策というものについては、必要性はあるんだろうと思っております。県としてどういうリソースがあって、どういう手法があるのかというのは、ちょっと研究をさせていただきたいなと思います。
(幹事社)
ほか、いかがでしょうか。よろしいですか。
それでは、幹事社質問で1点、代表してお聞きします。
20日、投開票の参院選に関連して伺います。
事実上の政権選択選挙ともいわれ、非改選合わせた与党過半数をめぐる情勢が注目されています。
鈴木知事は、現在の全国的な情勢を、参院選の全国的な情勢をどう捉えているか、また、秋田県政にとってどのような結果が望ましいかと考えているかお聞きします。
また、関連して、鈴木知事はこれまでの記者会見などで、秋田選挙区に立候補している自民党元職を応援する考えを示しています。選挙戦も残り1週間ほどですが、公務の合間にマイクを握るなどのそういった予定はあるかお聞きします。お願いします。
(知 事)
まず全般情勢ですけども、もう読めないですね。SNSの猛威という感じだと思ってます。今まで、公示前の情勢と、この選挙戦が始まってから、ガッと注目が高まってからの様々なメディアを私も目にしてますけれども、非常に移り変わりといいますか、目まぐるしい推移ですので、これはどうだなっていうふうに私から情勢分析みたいなものはちょっとできないです。そこまでの時間もちょっと無いもんですから。
県政にとって望ましい状況というのは、やっぱり混乱されるのはちょっと困るなというふうに思います。とはいえ、これまでも申し上げたことがありましたけど、私は自民党一党体制がいいというふうには、国レベルの視点では思ってません。県としてはしっかりと県の声を届けていただきたいなという思いで中泉さんを応援ということで、私は個人的に表明はしていますけれども、全体の情勢となるとまた話は別かなというふうに思っております。
今後のことですけれども、正直言って時間が全然、公務的に隙間が無い状況ですので、個人的な応援だということもありますし、なかなかちょっと難しいのかなという気はしてます。
(幹事社)
ありがとうございます。
すいません、今の点でちょっと追加でお聞きしますけれども、国レベルでは自民党一強がいいのかどうかっていうお話もありましたけれども、いわゆる連立の組み方の在り方だとか、そういったところ、また、広い枠組みがあってもいいのではないかというふうにお考えでしょうか。
(知 事)
いろんな意味で固定化しなくていいんじゃないかなとは思ってますね。国政のことなんで、私は詳しく理解はできないですけども、与党だから絶対このメンバー、野党だから絶対反対とかそういうことではなくて、テーマごとに当然それぞれの政党であり、それを構成する議員の皆さんの考えが違うというのは当り前のことだと思いますので、毎回そのテーマごとにしっかりとした熟議がなされるというのが、私は一番いい形なんじゃないかなって常々思ってます。
(幹事社)
ありがとうございます。
この参院選などの関連で各社さん質問いかがでしょうか。
(記 者)
今回の参院選で、いわゆる外国人に対する政策というものが一つ争点になっているところです。日本人をより重視した方がいいんじゃないかという政党もある中で、一方で多様性的にどうなんだというような意見もあったりもしますが、知事として、いわゆる今、争点になっているこの外国人政策については、どのように捉えてらっしゃいますでしょうか。
(知 事)
一点明確なのは、その国籍とか人種とかで十把一からげに、人をこういうものだというふうに決めつけるのは差別だと私は思っています。その上で、国の政策として問題提起をするというのは、あるべきことであろうし、その中で事実に反するような言説が流布されるというのは、許されてはならないと思います。もう本当にいろんな話が飛び交って、SNSの猛威と冒頭に申し上げたのは、まさにその刺激的なものほど広がって、最近の選挙の発信を見ていると、すごい危うさを感じてます。
(幹事社)
ほかに参院選関連でいかがですか。よろしいでしょうか。
それでは、そのほかの質問でも各社さんお願いします。
(記 者)
2年前の豪雨から2年という節目になりますけども、知事の所感というのと、改めて県民に呼び掛けたいことをお聞きしたいんですが。
(知 事)
ご質問ありがとうございます。まさにそういう時期が来たので、今改めてというか何度でも申し上げたいと思いますが、いつ起きてもおかしくない、県内どこで発生してもおかしくないのが豪雨災害でございます。2年経つと、本当に大きな影響を受けた方以外は、どんどん記憶も薄れてくるものだと思いますので、是非普段からできる準備、前回の会見の時も申し上げましたけれども、備蓄関係、食料だとか物資だとか、そうしたものの準備と、天気予報などに気を配っていただいて、また、情報を取る準備ですよね。県としても発信を強めてきてはおりますけれども、やはり一日前、二日前にわかることによってできることというのはたくさんありますので、県民の皆さんお一人お一人が意識をしていただければなということを呼び掛けたいと思います。
(幹事社)
そのほかいかがでしょうか。
(記 者)
今日から秋田県でも最低賃金の審議会が始まるところで、全国的にもこれから審議会というか議論がされていくところですけども、県が直接関わるものではないですが、今、賃金上昇に対する流れというのはあると思います。今後、県として例えば中小企業への補助金を出したりして、その支援をして、賃金アップに間接的にでも貢献していくとか、そういった県としての後押しみたいなところで何か考えがあればお願いします。
(知 事)
検討しています。賃金上昇も最優先課題の一つでありますし、昨年は最低賃金、全国単独最下位ということで、これが非常に強いメッセージに、ネガティブなメッセージになってしまいましたので、今年は是非、私が決めることじゃないのですけども、最低賃金審議会さんの方では、可能な限りアップをしていただきたいなと、私としては思っております。
その中で県がやれることなんですけど、やはり労使間の話し合いの中で大体のラインが決まってくるんですけど、漠然と使用者側は厳しいと。労働者側は上げろと。ここのぶつかり合いだけじゃなくて、具体的にどういう業種の、どういう皆さんが、大きく上がると困るのか、私も周りの経営者とお話ししてると、意外と「大きく上がってもうちは大丈夫だ」というようなところも増えてきているんですよ。なので、その最賃が上がることで大変困る人たちはどういう人たちなのかというのを、それこそ解像度を上げてそうしたところにしっかりと支援をすることによって大きく上がる余地はあるんじゃないかなと、県としては考えております。あくまで最低賃金審議会にお任せをしている話ですけども。
(記 者)
その支援というのは、具体的には主に9月補正に向けて検討しているという理解でよろしいでしょうか。
(知 事)
国の方の賃上げ支援制度がなかなか決まってないんですよ、まだ。やはり財源ありきの話ではあります。県独力でなかなかできる規模のものでもないのかなと思いますので、やはり国の出方、今回の選挙結果も含めて、今後どういう措置がされるのかによって県としてできる範囲も決まってくると思いますので、私としてはしっかりとした財源が措置されるのであれば、前向きに賃上げ支援をしていきたいと思ってます。
(幹事社)
ほかにいかがでしょうか。どうぞ。
(記 者)
先ほど参院選の関連で、外国人に対する政策というところをお答えいただきましたが、追加で、県内の介護分野であったりとか、人材が不足しているところで受け入れというのは、やはり今後も必要で、もっと加速していく必要があるというふうに知事はお考えでしょうか。
(知 事)
外国人材の点ですかね。
(記 者)
はい。
(知 事)
そうですね、現時点で全国で最も外国人労働者の数が少ない本県でありますし、人口減少率も最大なわけですから、これは産業、サービスを回すためには不可欠であろうと私は考えております。
県もこれまで、少し遅蒔きながらではありますが、支援をしてきておりますけれども、しっかりこれを継続しながら、民間事業者の皆さん、独力でするのは難しい部分もちょっとありますので、そこはしっかりバックアップをして、かつ、地元社会と外国人の皆さんとの融和というものにも、しっかり心を配っていかないといけないと思っています。
(記 者)
(外国)人材マッチング加速化事業ということで、ちょうど今、募集しているところで、そういったところを加速させていくということでよろしいでしょうか。
(知 事)
そういうことです。
(記 者)
ありがとうございます。
地元との融和というか共生というところでは、今、県全体、所感で大丈夫なんですけれども、融和の必要性とか課題に関しては、秋田でどのようにお考えでしょうか。
(知 事)
大きな課題だと思います。もともと少なかったということと、非常に均一感があるといいますか、都市部とまた違う地方の雰囲気感があります。共同体意識とか、顔の知った関係が非常に強いという地域も多いので、そういったところにしっかりと溶け込んでいけるような、トラブルがなるべく起こらないような工夫というのは重要だと思っています。
(記 者)
ありがとうございます。
(幹事社)
ほかにいかがでしょう。お願いします。
(記 者)
よろしくお願いします。
先ほどお伺いすればよかったんですが、クマの緊急猟銃についてなんですが、先日、環境省がガイドラインを示しましたけれども、県として9月の改正法の施行に向けてどのように取り組んでいくのかというところを伺いたいです。
(知 事)
まず、思いのほか早い対応を国にはしてもらったなと思っておりますが、今月下旬に国からの説明があります。オンラインの説明会があるのですが、それを受けて県としては至急、対応指針の改訂を行った上で各市町村に説明をします。それが8月上旬。それを受けて今度9月1日スタートになりますので、8月中に各市町村の方ではマニュアルの改訂ということをやっていただかないといけないので、かなりタイトなスケジュールですけども、秋、9月1日に間に合うように頑張っていきたいと思います。
(記 者)
各市町村に説明をされるのが8月上旬とおっしゃいましたでしょうか。
(知 事)
そうですね、はい。
(記 者)
国からのオンラインでの説明を受けて対応指針の改訂ということで、特に盛り込まれたいこととか、重視されたいことというのはあるんでしょうか。
(知 事)
私が重視したいのは、現場がなるべく困らないようにしないといけないなということです。現実問題、今回の改訂をもって、多くのケースがよく対応できるようになるかといわれれば、難しい部分もあるとは思います。でも、各市町村、また、その現場に過度な負担がいって、結局、手足を縛られて何もできなかったというようなことにはならないように、可能な限り県としても努力をしたいということです。
(記 者)
ハンターの方の確保ですとか、住民の安全ですとか、今色々課題面も指摘されていますけれども、知事としてはどういったところが課題だと考えていらっしゃいますか。
(知 事)
まず今、リストアップはしてまして、意外とそれなりに対象人数はいるのです。しかしながら、仕事を抱えていたりだとか、また、手当が十分でなかったりだとか、そういう意味で実働的にどれぐらい間に合うのかというのは、まだちょっとこれからの研究課題かなと思ってます。
(幹事社)
ほかにはいかがですか。
(幹事社)
すいません、弊社から二つほどお聞きします。
先ほどの最低賃金の関連でお聞きします。
先ほどの質問の中で、やはり全国単独最下位というネガティブなイメージがついてしまったというお話があったと思います。どうしても順位といいますか順番というものはついてしまうものなんですけれども、秋田県の現状を踏まえると、どのあたりにいるのが望ましいと知事はお考えなのか、そのあたりちょっとお聞きしたいです。
(知 事)
今、ABCとランク分けされてますけども、上の方でないのは間違いないですよね。ただ、最下位であるべきだとは思ってません。大体それぐらいのレベル感かなという感じです。
(幹事社)
わかりました。
すいません、もう一つ、全く毛色の違う質問で恐縮ですけれども、知事公舎についてちょっと伺わせてください。
1980年に建てられた知事公舎なんですけれども、2020年に前の知事が退居してから居住者が不在の状態が続いております。維持管理のために費用が年間1000万円程度かかっておりまして、他県では財政上の観点から廃止又は売却などの動きもあります。秋田県の知事公舎の活用について、知事はどのような考えをお持ちかお聞かせください。
(知 事)
今その居住実態が無いところに対する維持費の水準として妥当かどうかという論点はまず置いておいて、要るか要らないかっていうのは、私はまだ就任して3カ月に満たない状況で、自分としては住まないんですけども、接遇に使う可能性がある、これまでの実績もそういうこともあったということなので、ちょっと見定めているというのが正直なところです。例えば私が居住するだとか使うとなったら、その居住部分は今度はなかなか高額な修繕費もかかってくるという論点もありますし、私が今、秋田市在住だからいいようなものの、これを簡単に売却して公邸がなくなったよと。その後、県北や県南の方が知事に就任をされたときに、また今度、この家どうするんですかということも出てくるので、私が今回要らないからといってあとは壊しますというのは、簡単にちょっと言えないんですよね。そこをちょっと時間をかけて検討させていただきたいと思います。
(幹事社)
わかりました。ありがとうございます。
(幹事社)
ほか、いかがでしょうか。よろしいですかね。
ほかにないようですので、これで閉じさせていただきたいと思います。
知事、どうもありがとうございました。
(知 事)
ありがとうございました。