●知事発表
 なし
 
●幹事社質問
  (1)4期16年について(県民の皆様への一文字について)について
 
●その他質問
 (1)新知事への引き継ぎについて
 (2)退任後の予定について
 (3)困難な決断等について
 (4)県外出身者が知事になることのメリットについて
 (5)市町村との関係等について
 (6)全国の知事へのメッセージ等について

 


(幹事社)
 県政記者会4月幹事社の産経新聞です。午前中に事務の引き継ぎも終えられまして、いよいよこれが知事として最後の定例記者会見になります。知事におかれましては、知事を4期16年、その前の秋田市長も含めると24年にわたって、秋田の行政のトップを務められてこられました。肉体的な老いというのは、誰もが避けられないことですが、知事におかれましては、今も頭脳明晰で、その時々の課題に的確に判断を下され、また、県庁内もうまくまとめ上げられて、高く評価する県民は多いと思っております。その県民に対して、知事から御退任にあたって県民に対する思いを、恒例の一字として披露していただければと思います。よろしくお願いします。
 
(知 事)
 「謝」でございます。
 
(幹事社)
 知事、もう一回、反対側に。
 よろしいでしょうか。
 その「謝」という漢字のこころは、どのようなものでしょう。
 
(知 事)
 まずは、16年間色々ありました。至らぬ点もたくさんございます。しかし、県民の皆さんに、本当に色んな面で温かい心で支えていただいたということ、その成果については、多くの面が語ることはできませんが、いずれ成果は別にして、16年間務め上げることができたことは、本当に県民の皆さんに感謝でございます。
 で、この感謝の「謝」は、謝意の謝と、若干至らぬ点について謝るの方、これが20%ぐらい入ってます。そういう意味で、感謝とおわびと両方を含めて一番いい字がこれかなということで、この「謝」を書いたわけです。
 本当、皆さんに16年間お世話になって、ありがとうございました。
 
(幹事社)
 今のお話の中で一点だけ幹事社から追加で伺います。
 県民への感謝の気持ちが非常に大きいということですが、その中でも特に県民に支えられたんだな、有り難いなと思ったということは何かありますでしょうか。
 
(知 事)
 私はいつも現場に行きます。特に災害の現場。行きますと、やはり県政のトップが現場にすぐに来たということで、非常に要望、あるいは悩み、こういうことをすぐに私に直に言えるということで、こういう意味からしますと、この方々に、大変苦しい状況の中でわざわざ私が行ったということで、出てきてもらって、色んな面で情報をくださるということについては本当に有り難かった。
 また、普通に県庁を離れますと、スーパーとかそういうところに普通に行きますんで、そういう時に色々声を掛けてもらって「知事、がんばってください」という、そういう励まし、本当に有り難く思ってます。
 あと、若干マイナスの面では、やはりじゃこ天騒動とか、ああいう時に、相当県民の皆さんにカバーしてもらったという。普通は非難囂々でしょうが、温かい気持ちでもって、私の代わりに謝ってくれたという。ある意味で非常に心苦しいこともあったけども、本当にこういう点についても、感謝してます。
 
(幹事社)
 この件について、各社の方から何かありますでしょうか。
 特にないですか。
 ないようであれば、ほかに何か質問がありますでしょうか。
 
(記 者)
 まず、16年間のお務め、大変お疲れさまでした。
 知事が2009年に就任した頃は、秋田県の人口が110万人余り、そして今90万人余りということになっているわけですけども、それも含めて、この16年間でこの秋田県が一番変わったなと思う部分はどういうところで、それに対してご自身はどういう役割ないし影響を及ぼしてきたと思うか、お願いします。
 
(知 事)
 私は、とにかく県民の皆さんに自信を持ってくれと。何もないというんじゃなくて、いっぱいあると。これをいかに生かすか、これが一番頭にあって、人口問題については、これはそう簡単には解消できません。結果論として、思わしくはなかったということは認めざるを得ません。ただ、人口問題は単に秋田県だけの問題ではなくて、オールジャパンの問題、あるいは先進国全般に及ぶ問題です。ということで、相当、文化・文明が変わりつつある節目、この時にどういうふうに社会をもっていくか。地方は地方、国は国、この関係で単に人口が減っていることは非常に厳しく残念に思いますが、単純に言いますと、これは人為的なものが多いのか、あるいは文化人類学的に日本のこれからの力加減、そうすると世界中で資源の争奪戦がある時に、日本の適正人口は、ある意味、自給自足ができる人口がいいのではないかという、そういう学説がいっぱいあります。そういう過程においてこういうことになっているのかどうか。ただ、やはり、この過程において、人口の年齢的なバランスが崩れますと、相当、社会がいびつになります。ですから、いかにその社会がいびつにならないように、そして一定の日本、あるいは地方の力をある意味で発揮できるような、そういう人口のレベル、これがいかにあるのか、これがなかなかわかんない。そういう意味で、単に人口の奪い合いでは全く日本の全体のパワーは変わりませんので、やはり人口問題は相当根深い問題です。ただ、そうは言いながら、実際その時々に一番のいい手を打って、なるべく改善するようにすることは、これは当然です。そういう意味で私自身は、統計上、今、結婚する人が少ない。ところが、一番多いのは首都圏、沖縄と。そうしますと、やはり経済力、そして男性と女性の学力の格差、ここら辺のバランス、この点において非常に地方と首都圏等とは違います。ただ、結果論として本県はかつてから高齢県です。高齢県ですから、相当社会減がそう増えない限り、人口は減っています。いかにバランスを取るか。で、多分、ある年度になりますと、団塊の世代がいなくなりますんで、バランスが取れます。しかし、このバランスのレベルをどこにもっていくか、これが一番大きいことかなという。
 そして、確かに減少率が一番ですが、最近の状況は、社人研の関係で2万人ぐらい上ブレ、そして先般の報道では、首都圏への流出、これが東北六県では一番いいんです。そうしますと、そういう中間の減少を見ますと、一定、若干の成果はあったのかなという。ただ、数字上は減少率ナンバーワン、これはそう簡単には変わらないけども、人口が減っていきますと必ず上がるんですよ。逆に、ナンバーワンから、ビリから上の方に行くんですよ。これがどのぐらいになるか、そういう時にどういうふうに、全部でどのぐらいのバランスを取ったレベル、これを維持するか、これがこれからの課題かなと思ってます。
 
(記 者)
 ありがとうございます。
 すいません、もう一点私から。
 午前中に先の知事選で当選した鈴木健太さんと事務の引き継ぎを行いました。彼の顔つきなどを見てどういうふうにお感じになったか、何かお伝えしたこと、どういうことがあるのかということをお願いします。
 
(知 事)
 私、市長になった時は引き継ぎがなかったんですよ。ほら、前の市長がいないもんですから。知事になった時は寺田知事さんから、書類を渡されて、あとはそれで終わりという。ただ、彼もわかってはいますが、今すぐに緊急的にやることがいっぱいあります。また、すぐに出てくる懸案事項もあります。そういう意味で、彼がすぐに準備ができますように、私なりに書類、自分なりにメモしたものを渡しながら、うまく今の状況、そしてこの後の県の各担当の方の動き、これをしっかり伝えました。いずれ議員と首長の立場は全く違いますんで、やはり首長として責任を持って、すぐに、スピーディーに、空白なく県政を進めていただくために、これが私の義務ですから、最も必要なことはしっかり引き継ぎしております。
 そして、新知事もやる気まんまんですので、是非、県職員にはしっかり新知事を支えて、すぐに県政をダイナミックに動かして欲しいなという、そういう思いで引き継ぎをいたしました。
 
(記 者)
 ありがとうございます。
 
(記 者)
 16年間、お疲れさまでございました。
 お話できる範囲で構わないんですけれども、退任後に知事はどういった生活を送られるのかということと、最も楽しみにしていることはどんなことでしょうか。
 
(知 事)
 まずは、昨年夏、帯状疱疹が悪化しまして、まだ足の付け根に相当無理があります。で、体力の方が去年の夏から、全く運動らしいものをやってませんので、相当落ちてます。ですから、時間がありますんで、体力の回復。で、やはり運動の中に好きなゴルフ、今度は好きなゴルフができますんで、まずゴルフをやりながら、体力を維持すると。
 また、やはりおじいちゃんですので、孫と遊んでやるというのが楽しみです。
 あとこれは前から言ってますが、若干、本県の将来の発展につながるような、そういう産学の研究プロジェクト、これに若干首を突っ込みます。で、元々、私の専門の分野ですので。ただ、私自身、研究の中身はもう古いからわかりません。ただ、大学とメーカーとの繋ぎとか、そういう感じ、関係はできます。また、当然この問題は相当、行政と関係がありますんで、そういう点で繋ぎ役はできますので、まずはそういう本来の50年前に戻って、頭の体操、まあぼけないように少し勉強しますんで、そういうことに関わっていきたいと思います。
 
(記 者)
 ありがとうございます。
 
(記 者)
 先ほどのお話に戻りますけれども、新しい知事にお引き継ぎをされた中で、新しい知事に引き継いでいく政策面での最重要課題というのは、どういったことで、それについてどのように取り組んでいって欲しいかお願いします。
 
(知 事)
 やはり経済力、投資をいかに呼び込むか。本県の場合、やはり過去、昔から一番の問題は、高速交通体系の遅れで相当外からの投資が少なかったと。また、若干、県民性、これは語弊、誤解を受けますと困りますが、全部自分でやるという(ことは)、無理です。例えばかつて観光振興も相当大手ホテルの進出の話があったという。ところが、大手ホテルが来ますと地元のホテルが潰れるからといって、相当抵抗があったと。また、企業誘致も相当色んな面で、ほかの県では普通のことが、本県で抵抗があったという。そういうことが今は逆に投資について、県民の皆さんも相当望んでますんで、いかに大口の投資、そして投資も一方の業種に偏りますと、万が一のときに、そこがおかしくなれば全部おかしくなりますんで、多様な業種、多様な産業の投資を呼び込むことが一番ですんで、そういうことも含めて今進行中の相当大口の話もありますんで、そういう点も内容はここで言えませんが、新知事にはしっかり伝えました。
 
(記 者)
 ありがとうございます。
 
(記 者)
 この4期16年、ご自身の仕事を振り返った時に、色んな困難な場面もあったかと思いますけれども、以前、一番印象に残ったことは東日本大震災だっていうお話を伺ったことがあるんですが、ご自身の仕事の中で一番困難、決断だとかを振り返って、あれは大変だったと思い浮かぶこと、真っ先に何が思い浮かぶでしょうか。
 
(知 事)
 やはりイージス。あの問題、はっきり断わったことです。まず私自身も防衛力の増強派ですんで、あれを完全には最初は否定はしていません。ところが、途中からおかしくなって、完全に防衛省の方の言うことが信頼できないという。で、中身からしますと、防衛力について、私は理解のあった方です。ある意味、これの中身は言えませんが、少し圧力があったことは確かです。しかし、その圧力を跳ね返して。県民のためにはなりませんので、これをはっきり断わるという。この時は本当に悩んで、最後は自分の判断でお断りすることにしたということで、まずはあれが一番の本当に悩んだ、そういう点です。
 
(記 者)
 今のところと関連するかもしれませんけれども、この4期16年を知事ご自身が走り抜いてこられた一番の原動力というか、どういった思いを一番持ってらっしゃったのかということだけ、お願いします。
 
(知 事)
 私自身、自分のうちの家訓ですが、力と力、これは今の武力ではなくて、県政においても強引にものをやりますと、意外と改革派という知事(首長)、やったことは、これはいいのです。ところが、その後、戻るんですよ。逆に。例えば改革をして、その後、かなり戻ってるんですよ。強引にやりますと戻るんです。ところが、情報と説得、そして確かな根拠、これを説明するということをしっかりすると、そうは戻らない。ですから、単純に言いますと、個別の手法も新知事と違いますが、新知事は若い感性を持って個別手法、当然、様々に私と違う点がありますが、大きな県の目標は、全くこれを引き継ぐといってますんで、そういう点ではまず安心して、新知事にやってもらうことができるかなと思ってます。やはり、力と力、パワーとパワー、強引に進めることは、絶対私はこれまでしてございません。例えば、今の「なかいち」、そして「ミルハス」。あれもなかいちの時は、県政史上初めて12日間の議会延長を行い、3月29日までやって、徹底的に議論をして、最後に議会の同意を得たという。あと、ミルハスも相当色々あったけれども、もう何回も議会と議論をして、最後にうまくいったという。そんなことで、自分は何事も強引にやらないという、これが私のモットーですので、この関係で色々あったけれども、市長、知事、24年間やってこられたと、そう思ってます。
 
(記 者)
 ありがとうございます。
 
(記 者)
 4期16年、お疲れさまでした。
 若干先ほど帯状疱疹のお話がありましたが、今回の任期中、帯状疱疹の発症がありまして、まさに満身創痍であったというふうに捉えております。そうした状態でも知事という職務を続けられた、そこの大変さや責任について、知事のお考えを教えてください。
 
(知 事)
 帯状疱疹、あの時、夏に台湾、そして秋にタイ、非常に足の痛みで、タイの時に空港を800メーター歩いんたんです。痛かったです。でもね、いかにつらくても自分の使命がありますんで、これは果たさなきゃならないという、そういう使命感でやっていますので、痛くても我慢してやってきました。これは古い言い方ですが、何かあれば自分の生命を捧げ出すという、このくらいの意気込み、覚悟、これがあって初めて県政のリーダーという資格があるかなと、そう思ってます。ですから、何かあれば、自分が全責任を持つ。そして、自分の身を呈するという、これが一番だと思います。
 
(記 者)
 退任を考えたりしなかったですか、知事は。全く、続けようと。
 
(知 事)
 意外と私は楽観的に考えますんで、退任ということは、まずはなかったですね。頭の方はまだ大丈夫ですから。
 
(記 者)
 ありがとうございます。
 
(記 者)
 鈴木新知事なんですが、兵庫県出身ということで、秋田県出身者ではない方になると思うんですが、その秋田県外出身者の人が知事になるメリットと、そのハードルについてはどのようにお考えですか。
 
(知 事)
 まずメリット、幼少期の経験、若い時、全然違いますんで、見る目が違うという。これ意外と、この点はあるんです。例えば、あるメーカーさんの研究所、これは同じ大学、同じ出身の者は同じ研究室に置かないんです。全部違うんです。これが一番なんです。それから同胞意識、これがあり過ぎると客観的にものを見ることができないという、そういう点で外から見る目がありますんで、これは非常にプラスです。
 ただ、若干、農村部に行きますと、秋田弁がありますんで、相当、都会の暮らしと違いますんで、そこら辺、農村部の高齢者とうまくお付き合いすることに、若干最初は戸惑いがあると思いますが、すぐ慣れますから、そんなに心配することはないと思います。
 
(記 者)
 ありがとうございます。
 
(記 者)
 知事はこの16年間で、特に市町村の連携というのをかなり力を入れてこられて、ミルハスもそうですし、下水道の関係もそうで、色々とやられてきたと思います。そういう市町村の連携だったり、機能集約等、今後も大きなテーマになると思うんですけれども、新知事に対しては、どのような姿勢で臨んで欲しいと思ってますでしょうか。
 
(知 事)
 一番、住民の近くにいるのは市町村長です。まずは市町村長の話は、相当現実味があります。ですから、まずは市町村長の意見を聞いて、まず様々、微妙に県の行政と違う点がありますんで、そこは、私は市長をやってますんで、相当県と両方がわかりますんで、そこは新知事にも市町村を大事にして。ただ、二重行政がありますんで、これをいかに解消するか。市町村と県が同じことをやっても、全く無駄ですんで、これがどういうふうにこれを合体するか。または役割分担をどうするか。これは意外と難しいんですよ。これから人口減少がありますんで、市町村も減りますんで、県と市町村との連携が一番重要になります。そういう意味で、新知事には市町村長と単に会議でなくて、これまで私の場合、市町村長がすぐにでも、いつも知事室に来て色々現状を話されたり、色んな面で情報を流してくれたり、また、判断の材料を与えてくれたりしておりますんで、そういう点で、市町村長さんが県知事にすぐに会えるような、色んな話ができるように、そういう雰囲気をつくって欲しいなと思います。
 
(記 者)
 16年、お疲れさまでした。
 知事は4期という長い期間務められて、また、全国の知事の中でも最年長というベテランです。都道府県のトップという立場を長年務められて、全国の知事に対して今後望みたいことですとか、メッセージなどあればお願いいたします。
 
(知 事)
 今、首都圏と地方の知事には若干分断があります。やはり同じ国で県同士が争っても意味はないですから、まずは、首都圏と地方の知事さんが、十分、感情論を抜きにして話し合って、両方ともウィンウィンの関係でいくように、うまくやって欲しいなと思います。
 意外と知事会に行きますと、相当対立があるんです。ただ、知事同士が対立しても意味がありません。これはやはり国の問題、国の在り方に問題がありますんで、国へのプッシュ、これを知事会として、地方の声を総合的にまとめ上げて、上げて欲しいなという、そういうふうに思ってます。
 また、前回の知事会においても、分断の施策があって、私が中に入って、まずまずと、お互いに立場がありますんで、十分に理解しながらやりましょうということ言ってますんで、そういう若干の捌き合いもやりました。そういう点で特に若い知事さん方は、相当張り切ってますんで、そこはうまくやって欲しいなと、そう思ってます。
 
(幹事社)
 そろそろ時間で、知事の次の予定もありますので、最後に1社、なければ私の方からもう一点聞きたいことがありますが、よろしいですか。
 先ほど知事、御退任後に産学共同プロジェクトに関わられるということでした。前回の会見でもちらっとおっしゃってましたが、再エネ関連のプロジェクトということなんでしょうか。
 
(知 事)
 若干関連あります。
 
(幹事社)
 再エネにも若干。
 
(知 事)
 関係あります。
 
(幹事社)
 全体的なその大きな流れとしては、どっちの方向のものなんですか、そうすると。
 
(知 事)
 たまたま再エネも使うということ。再エネ、洋上、電気も使う可能性があるということ。あとは、こっちの方は別です、全然別。だから、秋田でなければできないという、そういう関係です。
 
(幹事社)
 新たな産業の創出に関わるプロジェクトということですか。
 
(知 事)
 はい。中身はメーカーさんと秘密保持契約をやってますんで、特にまだ話すことはできません。
 
(幹事社)
 そのプロジェクトは、これから立ち上がるということ。
 
(知 事)
 今、準備中です。
 
(幹事社)
 夏ぐらいですか。
 
(知 事)
 いや、あの、組織はできました。グループができますんで。
 
(幹事社)
 わかりました。ありがとうございました。
 それでは、よろしいですか。
 では、知事、長い間お世話になりました。ありがとうございました。
 
(知 事)
 最後に、皆さん、本当に長年ね、お付き合いいただいて本当にありがとうございます。また若干、私からお願いがあります。今、世界的に分断、特に経済、軍事、パワーゲームです。これが一番危ないです。いかに冷静に。国、あるいは地域、非常に今、危ない状況です。一番の関係は、やはりマスコミさんが忖度無く、しっかり政治、あるいは権威、権力を批判すべきはすべき、そして遠慮なく話す。まさに太平洋戦争の時は、マスコミさんが、軍側が相当強硬ですんで、身の危険もあったと思います。ただ、あの時、最後はマスコミさんが引っ込んだんです。やはり一番、権力に対して批判が無くなりますと暴走します。是非、国政にあっても、県政にあっても、皆さんは権力にはしっかり忖度無く、堂々と立ち向かって欲しいという、これが願いです。これが一番の、国が長くもつ、コツです。是非、皆さんにも頑張って欲しいと思います。ありがとうございます。
 
(幹事社)
 ありがとうございました。
 これで会見を終わります。

 

(幹事社)
幹事社の読売です。まず知事から発言があるとのことですので、よろしくお願いします。
 
(知 事)
最初にパリオリンピック、志田(千陽)選手、銅メダル、大変おめでとうございました。志田選手の銅メダル、本県にとって12年前の2012ロンドンのバレーボール、江畑(幸子)さん以来の快挙であります。まさに本県の代表する選手でありますので、心からお祝いを申し上げたいと存じます。
また、北都銀行のナガマツペア(永原和可那選手・松本麻佑選手)、残念ながら決勝リーグには(進出)できませんけれども、まずは大変に健闘したということを讃えたいと思います。
いずれこの後も本県選手の、出身選手の活躍の場がありますので、大いに頑張ってほしいなと思います。
今日、大分暑くなりましたんで、熱中症の関係で少し県民の皆さんにお願いがございます。
大変気温が高くて、34度、5度という、場所によっては相当上がってます。また、この後しばらく高温が続きますんで、まずは熱中症に気をつけていただきたい。こまめに水分の補給、またエアコンの利用も適正な温度に設定しながら活用していただきたい。特に高齢者の方、あるいは子どもさんについて、自分で症状が分かりませんので、十分に周囲からお声をかけて、こういう方々をしっかり守っていただきたいと思います。
また災害の関係、ボランティア、非常に暑い中で大変ですんで、十分熱中症に気をつけながら、ボランティア活動をお願いしたいと思います。
いずれ環境省から暑さ指数とか熱中症警戒アラートが出ますんで、そういうものをチェックしながら、熱中症の予防をお願いしたいと思います。
また最後に、省エネエアコンの導入助成、第2弾のあきた省エネ購入応援キャンペーンを実施しておりますが、まだ残りがありますんで、エアコンを購入する際にはご活用いただきたいと思います。
以上であります。
 
(幹事社)
では、今の知事の発言に対し、質疑のある方いらっしゃいますでしょうか。
 
(記 者)
もし分かればですけど、熱中症に関して、県内、増えてきてるとは思うんですけれども。県内でどれぐらい、今年に入ってから熱中症で搬送されてるといったまとめ等はあるんでしょうか。
 
(知 事)
今のところ4月29日から7月28日までの間の統計があります。これが197人。特に7月15日から21日、この1週間は大分多いです。いずれ最近多くなっておりますんで、ぜひ気をつけていただきたいと思います。
 
(幹事社)
ほかにいらっしゃいますか。
いらっしゃらないようなので、幹事社から1問代表質問させていただきます。
先月下旬の大雨についてです。明日、知事も内閣府などを訪れて要望要請活動を行うということですが、まずは被害の所感と考えている支援策、あと要望の内容などについて、知事のお考えをお聞かせください。
 
(知 事)
今回、大分広範囲にわたってますんで、農業の関係、あるいは農地や農業用の施設、また道路の損壊、あるいは河川。特に河川、今回子吉川系統の直轄部分、あそこもいきましたんで。雄物川が大分(整備が)進んでまして、米代川も大分進んでますが、今回、子吉川のほう、今まで手をかけてますが、直轄河川が損壊するということは相当影響があります。特に雄物川流域、あの治水、ダムもできますけども、まだしばらく先ですんで、ぜひ、これも抜本的な改修、直轄で、この部分、特にお願いしたいと思います。
また農水の関係。大分、激甚災害でもカバーできないところがありますんで、そういう点において、国のほうでもなるべく農水省の様々な支援をお願いしたいと。
で、そこの隙間の部分はこれから9月まで県で補正を組みますんで、まず県の部分は昨年の例もありますんで、まずはそういう農業の支援、営農継続、これを中心に考えていきたいと思います。
また、まだ行方不明の方がいらっしゃいますんで、なるべく早く見つかるように願ってます。
いずれ明日、内閣府の防災関係、財務省、総務省、国交省、農水省、ここを回ります。で、急遽決まったもんですから、今、要望の内容を細かくやってます。いずれ激甚災害の場合、これからうちのほうで被害の内容を精査して、これをまとめて各省庁に上げて、これが基になります。まずは、総理から「検討するように」というお言葉がありましたんで、何とか激甚災害に。これになりますと、災害復旧、大分補助率が上がります。県の財政負担が減りますんで、その分、県で隙間のところをやれますんで、そういうことで明日、朝から行ってきます。
で、ついでにちょっと、私、ここに入ってくるとき、非常に苦しくて。あの、3日ぐらい前から大分腰の辺りが痛いっていうことで、2日前にシャワーを浴びたときに見たら、大分赤い斑点があったんです。で、昨日痛いもんだから、ネットで調べましたら帯状疱疹、これのようです。で、昨日救急外来、休みなので行きました。で、今日朝、午前中に精密検査をしたところ帯状疱疹ということで、大変痛いです。ただ、明日の国への要望、これは何としてもやる必要がありますんで、先生にお願いして、明日の夜までは何とか持つように鎮痛剤をやって、頑張って行ってきます。あの、ひどい状況です。
で、問題、1週間ぐらいは、なるべく静かにしてるようにっていうことで、まずは今週、副知事に代行できる業務は副知事にやってもらいます。ただ、重要な業務、まだ熱はないですから、動けますんで、痛みを我慢しますので、これは出ますけども、多くの業務を、まず今週1週間は副知事に代行をお願いしたいと思ってます。
 
(幹事社)
今の知事の発言について、質疑ある方、代表質問に関連しての質疑ある方いらっしゃいますでしょうか。
 
(記 者)
すいません、お体、ご体調心配なところ申し訳ありません。その1週間っていうのは、大体、今日から1週間っていうふうなイメージでいらっしゃいますか。
 
(知 事)
まあ今週いっぱいぐらい。
 
(記 者)
今週いっぱいぐらい。
 
(知 事)
大体、発症が3日か4日前です。だから10日ぐらいで、大体良くなると。大体10日ぐらいがめどで、治療、回復のめどということで。それがちょうど3日ぐらい前ですから、大体今週末ぐらいまで。
 
(記 者)
病気の知識がなくて恐縮なんですけれども、1週間静養すれば、症状はやわらぐっていうふうな病気なんでしょうか。
 
(知 事)
はい。大分、今、多いんですよ。若い方もなるというんです。県の職員も結構かかってるんです。で、特に高齢なれば疲れが出れば出るっていうことで。ただ熱がありませんので、食欲のほうはバンバンあります。これが一番なもんですから、まず鎮痛剤等、強い薬、お願いしましたんで、まず今のところ。ただ歩くと痛いんですよ。
 
(記 者)
改めて確認なんですけど、明日、政府のほうに要望行かれて、それ以降は、静養されて、来週の月曜日ぐらいから復帰予定だと。
 
(知 事)
単に黙って座ってやる用はできますけども、歩くのが大変痛いもんですから。
 
(記 者)
分かりました。ありがとうございます。
 
(幹事社)
ほかに質問ある方いらっしゃいますか。
 
(記 者)
体調悪いところ大変申し訳ございません。ちょっと大雨に関連して激甚災害に関してなんですけれども、スケジュールとしては、県のほうで被害を調べてから申請するっていうこと、申請というか国のほうに伝えることになると思うんですけれども、県内スケジュールとしては大体どれぐらいになりそうかという見通し等ありますでしょうか。
 
(総合防災課)
総合防災課です。現在、まだ国のほうともしっかりまだ協議もまだできていないような状況ですので、これからというような話になるかと思うので、まずは最初に知事のほうから内閣府、国のほうに1回行っていただいて、それからスケジュールが決まってくるものかなというふうに認識しております。
 
(記 者)
ありがとうございます。
あと、大雨の県の支援に関してなんですけども、大体予算規模等どれぐらいを想定されてるんでしょうか。
 
(知 事)
まだ全体が明確に分かってませんので、これからこのお盆中に査定と積算をやります。あと、9月補正というと、今月末ぐらいまでには大体固まるかなという。で、大分相手もお盆休みに入りますんで、まずは今回大分田んぼ、去年と違って、あそこの川が急流なもんですから、相当土砂が田んぼに入ってます。この分、昨年は山際のところだけで、あとは田んぼの水が引けると普通ですが、今回全面的に、薄くですが全部入ったところがありますんで、相当田んぼ、来年の耕作に間に合うかどうか。そうしますと、来年できませんので、相当、農家の方が困りますんで、そこらを辺どうするか。思った以上に田んぼの中、砂利が入ってます。これが一番です。あと、林道、山、あれはまだ全容を完全に分かってませんので、相当奥まで、特に鳥海山系、急峻ですんで、奥に入るのが非常にまだ危険なんです。早急に今やってますが、なかなかそう簡単に山の中はできませんので。
 
(幹事社)
関連質問はございますでしょうか。
では、その他の項目で質問がある方いらっしゃればお願いします。
 
(記 者)
また大雨に関する質問で恐縮です。明日の国の要望、改めて激甚災害の指定を強く求めていくというふうなお気持ちでしょうか。いかがでしょうか。
 
(知 事)
内閣府、これは激甚災害(関係等の要望)。あと各省庁、激甚とまた異なるメニューがあります。総務省、特交の配分を多くお願いするとか、また例えば子吉川の流域治水、あれは激甚とか何とかでなくて、それをどう判断するかは国交省だと思うんです。だから激甚は激甚ですが、そのほかのパターンがいっぱいありますんで、そういう個別ごとに各省庁で、激甚と関係あるなしにかかわらずできるものはありますんで、これもお願いします。
 
(記 者)
知事、今、河川の具体的なお名前でいうと子吉川っていう名前、何回も出てきてるかなと思うんですけれども、知事の認識としてやっぱり子吉川、もちろん広範に被害が及んでるというのは重々承知なんですけれども。
 
(知 事)
直轄部分、あそこが損壊してます。雄物川、29年の雨で相当抜本的に改修してます。米代川、あれも相当やってます。子吉川もやってますが、まだそういう状態であれば、もう少し強固にやる必要がありますんで、そこら辺をどうするか。直轄の場合、相当簡単でないんですよ。
 
(記 者)
やはり直轄河川に損害があったっていうのは、やっぱり今回の記録的な大雨で一つ象徴的な大きな被害だと。
 
(知 事)
ええ。ダムが完成すれば相当違いますがね。
 
(記 者)
あと、すいません。その国の支援が下りるまでの間は9月補正で、支援の費用も出すというところなんですけど、9月補正は農地とか田んぼとか、そっちの農業部分の支援っていうのを手厚くやるというふうなお気持ちでしょうか。
 
(知 事)
県管理河川、今、応急でやってますんで、これをどうするか。応急でやってもこれをどういうふうに改修、まだこの後、災害査定で現状復旧か、またプラスアルファするかで、相当国との調整が必要ですんで、これがそう簡単にいかないですね。
 
(記 者)
あと、すいません、もう一つだけ。農業、今年育たかなかったら来年以降の豊作にちょっと影響が出るっていうようなお話もあったかと思うんですけども。その来年以降に影響ができるだけ及ばないようにするためには、どういった施策が求められているか。
 
(知 事)
田んぼが全面的に埋まってますと、相当時間がかかるし、今年もあの稲が取れませんし、来年までっていうと、まだ冬もあります。ここら辺が非常に難しいんです。だから相当、どうするか。で、砂利がありますと全部取って、また土を入れ替えるという。これが今、建設業、昨年の災害で手が回らないんです。そういう点もありますんで、なかなか悩ましいですね。
 
(記 者)
我々が取材する中で、その農業の用水路も土砂で埋まってという話も伺うんですけど、そこに対する対応というのはどのようにお考えですか。
 
(知 事)
早急にできるものは今やってますんで、まず今年、可能なものは何とか急いでやってます。ただ問題は、抜本的にやる必要のあるところはどうするかです。
 
(記 者)
抜本的にやる必要があるところっていうのは、今後、時間はかかるかもしれないけど、慎重に考えていかれると。
 
(知 事)
単にそこだけやっても上流のほうに手がつかないと、また同じなんですね。
 
(記 者)
分かりました。ありがとうございます。
 
(記 者)
今、円高が進んでますが、県内のインバウンドなどにいろいろ影響が出るか、出てましたら教えていただきたいのと、あと株価の下落も影響などいかがかなと思いましてお願いします。
 
(知 事)
インバウンドは台湾が中心ですんで、そう今のところ影響はございません。ただ、この後、欧米のほうがどうなるか。ただ今のところ、私どもに来るところは、すぐには円高の状況が影響するとは思ってませんが、これから十分これを注視するという、そういうことは必要かと思います。
あと株価のほうは、企業のほうで株、大企業の関係で、これを相当持って決算するところは、大分決算が悪くなりますが、まずそこら辺、うちのほうは大企業の本社は余りありません。株価のほうは、大企業がそう多くないもんですから、そんなに影響するのかな。ただ、全国的に影響がありますと、交付税とか様々な税に影響しますんで、そっちのほうが全国的、オールジャパン、この影響がどう受けるか、これが一番です。
 
(記 者)
 よろしくお願いします。
去年の大雨では、秋田市の中心市街地が被害に遭ったということで、9月補正では中小企業に対する支援策なども盛り込まれていました。先ほどお話にあったように、今回は田んぼですとか農地の被害が多いということで、去年の9月補正とは県の支援策も性質が変わってくるでしょうか。
 
(知 事)
事業者、商工業者、商工業、若干(被害を)受けてますが、まずそう多くないと。ただ、去年は中心市街地、ほとんど商工業ですんで、そこのウエイトは大分違うかなと。
 
(記 者)
そうすれば今年の9月補正では、農家の営農支援が大きな柱になりそうでしょうか。
 
(知 事)
と、あとは県の管理(県管理河川等)の、ここが中心です。
 
(記 者)
予算の規模感としてはどうでしょうか。
 
(知 事)
まだ全然、これからです。
 
(記 者)
分かりました。ありがとうございます。
 
(記 者)
話題変わって、ふるさと納税について伺います。先日総務省から発表された情報によると、寄附総額が全国では1兆円を超えていて、秋田県でも最高額を記録しています。一方で都市部のほうでは税収の流出が止まっていないといった課題もある中で、現在の制度に対する見直し案というのも検討されるところですけども、知事は現在のこのふるさと納税の制度について、この在り方、どういうふうに考えていらっしゃいますでしょうか。
 
(知 事)
これの趣旨は十分に理解します。で、こういうものはあってもいいと思う。ただ問題、今完全に返礼品の競争。で、あれが大分地元の地場産業にプラスの影響がありますが、あれが行き過ぎますと。本当はそういうもの、いいものがあるところ、ないところ、これ全部というのは無理なんですよ。多分、全体、あの実入りは半分ぐらい、あとは業者に行く。これがどうか。だから若干、本来の最初の趣旨と大分様相が変わってますんで、これをどうするか。あとは都市と地方、相当対立、分断。東京都なんか、今回小池さんも相当ぶつぶつ言ってます。そこら辺、大都市は相当影響を受けてますんで、そういう分断が余りあると何か変なもんですから、もう少し、何というか、競う合うというよりも、何か別の手法も検討する必要があるかなという、そんな感じもします。
 
(記 者)
ちょっと行ったり来たりで申し訳ない。また雨の話で申し訳ないんですけど、農水関係のところで、先ほど最初に知事も隙間になる部分みたいなお話があって、激甚になったらほかのところに費用を充てられて、そこの隙間のところにも県として十分対応できるっていうことかと思うんですが、県として今回の被害を見ている限り、知事として独自で対応する必要性があるところとってどういうふうにお考えなんでしょう。
 
(知 事)
田んぼの砂利、あれは国の制度で一定額。この一定の下、国が対象となりませんので、そこを対象にしてますんで、そこら辺のものがいっぱいあります。
 
(農地整備課)
補足させていただきます。農地整備課でございます。
知事申し上げましたとおり、国庫補助災害の対象になるのは40万円以上。それ以下について、県単小災害という制度もありますので、こういったところをしっかり活用していきたいというふうに考えています。
 
(記 者)
ありがとうございます。
 
(記 者)
すいません、質問なんですけども、冒頭でも発言ありましたが、オリンピックの志田選手について、県民栄誉賞の授与とか、そういった考えはございますでしょうか。
 
(知 事)
この後、あの基準がどうなるか。当然基準がありますんで、これをどうなるか。これを見なきゃ、今、はっきり言えないかなと思う。ただ、すごいですよ。私が決めるもんでなくて、基準がありますんで、これに合うかどうかです。
 
(記 者)
ありがとうございます。
 
(広報広聴課)
広報広聴課です。
補足しますけど、これまでオリンピックでメダル獲った方、県民栄誉賞を受賞しておりますので、そういった過去の事例も参考にしながら、最終的に知事のほうと相談しながら決めていきたいと思っております。
 
(幹事社)
ほかに質問ある方いらっしゃいますでしょうか。
ないようですので、会見を終わります。

 

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