●知事発表
 なし
 
●幹事社質問
  (1)「平成の大合併」の評価について
 
●その他質問
 (1)南海トラフ地震の新たな被害想定について
 (2)政府備蓄米について
 (3)秋田県知事選挙について
 (4)職員への最後の新年度挨拶について
 (5)知事退任後の活動について

 


(幹事社)
 幹事社のABSです。よろしくお願いいたします。
 本日、知事の発表事項はないということですので、幹事社から質問させていただきます。
 県内で平成の大合併がピークを迎えた2005年から今年で20年となります。当時は行財政基盤の強化ですとか行政の効率化、こういったものが目的だったと思うんですが、合併後に人口の減少が加速したような旧市町村も見受けられます。佐竹知事は秋田市長、当時務められておりましたし、知事としてこの20年を振り返って、その合併がもたらした効果をどのように評価するかお聞かせください。
 
(知 事)
 二面性があるかな。当時、国がまずは財政基盤ということで、国自身も小泉さんの頃からの改革ということで、いろんな面で地方に対する財政支出、これを減らそうというふうな観点もあって、国は合併を相当強く進めたと。で、ある意味で評価というのは、今言ったとおり、単純に言いますと、やはり役場が小さい町村にはなくなって、支所になりますが、その支所もある意味で、ある程度大きいところの支所は役場と同じ役割をしてますが、そうでなくて、支所がだんだん機能を縮小して、そういう関係で周辺の住民の利便性が非常に減ったということはあるんじゃないかなという。ただ、当然、逆に言いますと、公務員の職員の数、あるいは議会の議員の数は少ないですから、そういう経費的な面で相当削減という面はあったということで。ただ人口減少、まあこれは分かんないですね。合併したから減ったのか、合併しなくても減ってくるのか。ここはなかなか分かんないよね。で、合併せずに全く独立したところで、そう減ってないところがあるんです。これやっぱり、その環境です。ですから、合併して中心都市以外は、大体は農林業の衰退、これは衰退というよりももともと生産性を上げるとすると、耕地面積が限定されてますので、生産性を上げるとすると、人は機械化をするから、(農業に従事する人は)少なくなるという。これが、ものすごい人なんだ。田植えとかは昔はものすごい人数(で従事していました)。今、田植機があれば1人でしょう。昔、私が職員のときに、(旧)雄和町から委託を受けて、(旧)雄和町の水田を機械化した場合、何人でできるか(ということを行いました)。大規模化をすると10分の1になるんですよ、就業人口が。そんなことで、どうしても農村部は農業の近代化によって人口が減らざるを得ない。そこにまた別の産業といっても相当難しいということで、そんなこともあるんです。ただ、確かに小さいまちで、合併せずに工夫しながら相当頑張ってるところもありますんで、そこら辺、なかなかそう簡単にどっちがね。まあ結果論として減っても、もし合併しなくても減ってるかもしれないです。だからそこはなかなか難しいところですね。ただ、やっぱり住民にとって役場というものが遠い存在(であるという指摘)、これは確かにあります。で、災害とかああいうときに、そばの市町村にそういう方がいませんので、職員がそういう緊急時に相当。まあ今、確かに情報ツールもありますが、そこら辺、農村部に行きますと高齢化ですので、情報ツールも簡単に使えない。そうしますとやはり何となく寂しいということ、あとはサービスが低下するという、これはあると思います。
 
(幹事社)
 そうしたことを踏まえますと、今後については、さらに人口減っていきますので。
 
(知 事)
 問題は人口が減るもんだから、小さい集落の集団移転、この話が昔もあったんです。で、過疎債で昔、集団移転する際には相当お金が出て、国から。ところが、これ自身、そう簡単ではないんです。単純に言えば、集団移転しますと、そういう場所が完全に荒廃します。そうしますと災害とか、荒廃しますんで、そういう維持ができません。あとは、ある意味でポツンと一軒家という、あれをなくそうというね。ところが、これが行き過ぎますと、最後は全部都市にすると。全部都市に住んじゃうと、誰が農業をやるんですか。この価値観ね。やはりそういう場所にも人がいないことには農林漁業はできませんからね。そこら辺の価値観、これを地方も国もしっかり認めて、これをどうするかという大きな視点から。単純に言えば、ある意味で都市に全部集めるということは、安全保障の面からあまりいいことではないです。だからそこら辺のバランスをどうするか。これを真剣に考えるべきかなと思ってるんです。
 で、地方創生という言葉がありますが、ここら辺が、私、今日も言ったとおり、東京にどんどんね、めちゃくちゃすごいですよ、今、集中。東京にこの間も行ったけれども、もうクレーンね。大きなビル。今、東京でゼネコンが持ってる受注残、三十数兆円ですよ。これでますますマンションが多くできる。人口がますます増える。一方で地方創生。何か変なんです。で、東京は大災害があればすごいリスクでしょう。だから、私、地方創生という言葉自身がおかしいと思うんだ。あれは日本創生なんだ。だから地方創生、地方の努力だけで、地方の責任みたいに捉えるのはおかしいんだよね。日本創生。だからそういう観点から言えば、日本でいかに食料を確保するか。自然空間、森林環境を保つか。こういうことから言えば、農村部もしっかり守っていくという発想がないと、みんな最後は全部東京に行く。全部東京に集まったらどうするか。ここら辺で、この合併の問題もそういうふうな傾向になっちゃうから、ほどほどに考えながら、そういう不便な状況でも地域を守っている方、この方々を大切にする方針が必要かなという、そう思ってます。
 
(幹事社)
 ありがとうございます。関連で質問ある社はありませんかね。
 それでは、各社から質問あればお願いいたします。
 
(記 者)
 昨日、政府が南海トラフに関する想定を新しく発表したところで、それを見ると、その被害者としては若干減っているものの、被害額に関しては物価高の高騰もあってかなり増額したという調査報告書になっています。知事、秋田県としては南海トラフそのもので大きな被害っていうのはあまり想定できないかもしれないんですが、日本全体としては大きな影響が出るというところで、知事、この結果についてどのようにご覧になったのかをお願いします。
 
(知 事)
 東南海、東京から九州まで、非常に産業集積、重要なのは最も大きい製造業、あの主要なところが全部ある。これが全部いきますと、日本は立ち直るまでどうするか。あとは避難、千何百万人をどうするか。単純に言えば、原発、核弾頭、あれがあそこに3つぐらい落ちた状況ですよね。そうしますと、復旧・復興、日本が100年以上戻るんです(元の状態に戻るまで100年以上かかる)。これをどうするか。やはり、あそこに偏在するという。確かにあそこら辺は温暖で、貿易、あるいは海外との交流は非常にしやすいところです。ただ、それが逆に言えば、何かがあれば、日本が立ち直るまでは、まず100年はかかる。当然、あまりそういう物理的な影響のない地方においても、東北とか北海道、完全にこれは影響を受けます。そうしますとどうするか。これは単純に言えば、あそこら辺が消滅するんですよ。日本列島沈没と同じ被害ですから。ここをどうするか。やはり単純に言えば、最近のあそこら辺の製造業を地方に、うちの方にもあれを想定しながら、あそこに集中しないで、こっちの方に移って、セーフティネットという考えが出てますんで、主要な産業を分散するということを政府がしっかりやることによって、経済損失、あとは人口の減少、人口の移動、これをやることによって緩和するのかなという。うちの方でも実はものすごい津波を想定したシミュレーションをやったんですよ。これは発表してないんですよ。これ、どんなことがあっても死ぬんですよ。すごい人数の人が。ということは、そこに住んでるとどうにもならない。どんなふうに逃げても逃げきれない。そういう想定なんですよ。そうしますと、そこに住むこと自体がリスクなんです。だからすぐに別に移れっていってもそう簡単ではない。産業と就労の場、そこは社会基盤と同時に全部を移さないと人間は生活ができませんから。そこら辺、諦めるのか、少しでも改善するように今やるのか、まさに国家的な課題となるのかなと思ってます。
 
(記 者)
 よろしくお願いいたします。
 備蓄米の関連について、昨日、買い入れ契約を結んだにもかかわらず、規定の数量を納入しなかった業者が違約金などの支払いを求められるケースもありましたけれども、その市場価格と入札価格の釣り合いがとれていないことでしたりとか、現況、求められること、そして農業県としてはこの問題をどういうふうに見てらっしゃるかというふうなところはどうでしょうか。
 
(知 事)
 単純に言えば、今の需給関係、あと備蓄米の放出、このルール、これは今一時の現象なのか、本来的に米自身がこれから不足になるのか。この根本の米の需給、これが今の流通上の市場から需給ギャップがあるのか、ここら辺がよく分からないですよね。だから私今、米をだんだん若い方が食べるんじゃないか(と思っています)。コンビニのおにぎり、あと今、牛丼屋。東京に行くでしょう。牛丼屋が異常に混んでるんですよ。私も牛丼屋に行くんですよ。で、何か昔と違ってパンよりも米の方が若い方が食べるんじゃないかと。スーパーのおにぎり売場、すごいですよ。私が行くところで、でかいおにぎりが189円。おなかいっぱいだ。ぼだっこがいっぱい入ってるんですよ。これがめちゃくちゃ売れてる。お昼に出るでしょう。あっという間にないのです。買っていくのは意外と若い方です。パンもだけれども、米の需給がだんだん戻ってきたのかなという感じもします。だから、今の状況は、流通の関係で、何かそういうそごがあるのかなという。そこは別ですが、問題は政府が需給環境をどういうふうに見ているか。需給関係が本当にひっ迫すれば、うちの方にはプラスですね。
 
(幹事社)
 関連の質問がある社はないですか。
 その他いかがでしょうか。
 
(記 者)
 話題変わりますけど、知事選について、ちょっと投票率をお伺いしたいんですけれども、前回の記者会見で、知事は投票を呼びかけるようなことをおっしゃってましたけれども、肌感で構いませんので、今回の知事選、盛り上がっているかですとか、県民の関心度をどう捉えているでしょうか。
 
(知 事)
 新人同士、若干、私の3回の再選、2、3、4、これよりは盛り上がってる。ただ、だからといって、ものすごい盛り上がりがあるかといえば、そうではない。最近の投票率は五十五、六。60を超すかどうか。まあ60を超さないと盛り上がってるとは言えないな。ただ、今の時期は異動時期です。これは前にも言ったとおり異動時期。これで行こうとしても行けない人がいるんです。だから時期にもよるかなと。だから、何となく国政も政治に対するしらけムード。これがまだあるんです。そこら辺、さっき言ったとおり、何か国政がもたもたしてると地方行政も何となく引っ張られるんです。あとは、この後、参議院選挙もあるし、場合によっては解散総選挙がありますんで。あと党派が増えてますね。この関係でものすごいでしょ、今。だからそこら辺、相当価値観がばらばらになって、ワンイシューのところに集まっていくという。だからこれ、ワンイシューのところはすぐ変わるんですよ。だから、国民全体、無党派層がだんだん多くなってくるという。無党派層は選挙ごとに政党を選ぶんですよ。そうしますと、だんだんまとまりがどうなるか。だからそこら辺、ヨーロッパは政党が多くて連立政権が相当ごたごたするという。こういうことになるのかな。昔は55年体制までは体制選択は自由主義か社会主義か。自由主義の中でどっちが自分のところか。この判断なんですね。そこら辺、何となく知事選も盛り上がってるように見えるけれども、あんまり関心がない人も多いんですね。
 
(記 者)
 分かりました。前回2021年の知事選だと、過去最低の投票率56.56パーセントでしたっけか、56パーセントぐらいだったんですけど、それよりは上回る下回る、どう見てらっしゃいますか。
 
(知 事)
 新人同士ですから上回るんじゃないかな。ただ前も相手が国会議員の経験があって、相当地盤がある人だから盛り上がると思ったら、ああいう状態でしょう。だから今回も56を超えても、そんなに大きくなるのかなって、そんな雰囲気がありますね。
 
(記 者)
 ありがとうございます。
 
(幹事社)
 知事選に関連して質問ある方はいらっしゃいませんでしょうか。
 その他いかがですか。
 
(記 者)
 先ほど職員への最後の新年度の挨拶を行って、幾つか重要事項を挙げて挨拶されてましたけども、そこに込めた思いと、最後の新年度の挨拶をどういうふうに臨まれていたのか、お話をお願いします。
 
(知 事)
 今日は5つの重要事項、あれは知事さんが代わっても、大きな政策変更がない状況です。今一番なのは、やっぱりトランプさんの関係で、車の産業に相当ダメージがあるという。そうしますと、本県は意外と部品製造プラス電子部品の方が相当広いんですよ。単純に言えば、銅とかは車の関係のものにも使いますんで、うちの方の得意な分野の非鉄金属製造業、こういうところに行けます。あと半導体。だから相当今、どうなるか。まさにこれが日本で、メーカーによっても違いますが、これが相当影響しますと、GDPが下がります。あと、この後困るのは、アメリカから農産物輸入を強制されるという。そうしますと日本の農林水産業、相当影響があるという。ここら辺、なかなかトランプさんがああいう状況ですので、そう簡単に覆るかどうか。政府も関税を何とか適用除外にしてくれと言っても、果たして日本だけそういうふうになるか。だから今、ある意味で経済不況対策を想定する必要があると。
 あと大きいのは、災害はすぐにでもやってきますんで、災害対策、これは誰がやっても必要です。あと、洋上風力。FIP、あの変更はワーキングの審議会ではオーケーなんですよ。これを政府が正式決定するかどうか。正式決定しますと、あの案件はうまくいくんじゃないかという。ただ、正式決定となってませんから、これがいつ頃、政府が方針を出すか。あと米需給の問題、ここら辺が非常に大きい問題で、これは今すぐにでも取りかかって、データを集める、あるいは情報を集めながら新しい知事さんに判断してもらうという、そういうふうな作業が出てきますんで、まずそこら辺を急ぐ必要があるのかなということで、今日、ああいう5つの課題をお話ししたという、そういうことです。
 
(記 者)
 最後の新年度の挨拶だったっていうことについては。
 
(知 事)
 16回やってますが、まずは何となく緊張感から解き放されるということと、あとは何とかこの後、新しい知事さんがどちらになっても、本県の振興に対して職員が一致団結してやってもらいたいという。あと議会の方も十分意志疎通をやって、有り体で言えば、あまりもめることなく議論を尽くして、いいものはどんどん進んでもらいたいという気持ちでいっぱいです。
 自分はあと解放されますから。ただ、あの自分なりにこの後、幾らでも県政の発展に貢献するような、一県民として幾つか自分も持っていますので、一県民として県政に貢献するような仕事が、ある意味、民間企業と組んで今やりつつありますんで、そこら辺をこの後の生きがいにしていければと思ってます。
 
(幹事社)
 すいません、今のお答えに関連して、退任された後、県政の発展に貢献できるよう民間企業と組んでやられるということですけども、お話可能な範囲で。
 
(知 事)
 非常に民間企業の方はノウハウがありますから、まだ中身を公表するまではいってません。まだ組織もこれからですから。ただ、かなり大きな企業が入ってます。で、秋田でなければできなくて、そういうのがあるんですよ。これがうまくいきますと、経済あるいは雇用に相当、すごいですよ。ただ、そう簡単にすぐにはできませんよ。だから、その研究には取りかかるということで、まず大体合意、民間と県内大学、あとは東北大学、何ていうか、これを研究しようと、そういうところまではきてますんで、その具体的なところはちょっとまだ。
 
(幹事社)
 その取組のテーマというかですね、どういう目的の事業でしょう。
 
(知 事)
 グリーン化です。洋上風力を活用する、電力を活用する。また秋田の広大な土地をどう活用するか。あとそこら辺、相当最新の技術、テクノロジーが入りますんで、そう簡単にはいきませんけれども、まずこれをやろうということで何人か有志を募って今やってます。
 
(幹事社)
 その中で知事はどういう立場で関わっていく。
 
(知 事)
 もともと技術系ですので、今は通用しないけれども、そういう自分の出身大学と関係がありますんで、そこへのつなぎはできます。あと、若干専門的な知識も。自分がやるのではないけれども、全体概要を分かりやすく説明することはできます。私も専門家ではないけれども、行政も関係があるんですよ、最後はね。だからそこら辺、まあこのぐらいにしておいて。
 
(幹事社)
 ありがとうございます。
 その他ございますでしょうか。それでは以上で終わります。どうもありがとうございました。

 

 

(幹事社)
幹事社の読売です。まず知事から発言があるとのことですので、よろしくお願いします。
 
(知 事)
最初にパリオリンピック、志田(千陽)選手、銅メダル、大変おめでとうございました。志田選手の銅メダル、本県にとって12年前の2012ロンドンのバレーボール、江畑(幸子)さん以来の快挙であります。まさに本県の代表する選手でありますので、心からお祝いを申し上げたいと存じます。
また、北都銀行のナガマツペア(永原和可那選手・松本麻佑選手)、残念ながら決勝リーグには(進出)できませんけれども、まずは大変に健闘したということを讃えたいと思います。
いずれこの後も本県選手の、出身選手の活躍の場がありますので、大いに頑張ってほしいなと思います。
今日、大分暑くなりましたんで、熱中症の関係で少し県民の皆さんにお願いがございます。
大変気温が高くて、34度、5度という、場所によっては相当上がってます。また、この後しばらく高温が続きますんで、まずは熱中症に気をつけていただきたい。こまめに水分の補給、またエアコンの利用も適正な温度に設定しながら活用していただきたい。特に高齢者の方、あるいは子どもさんについて、自分で症状が分かりませんので、十分に周囲からお声をかけて、こういう方々をしっかり守っていただきたいと思います。
また災害の関係、ボランティア、非常に暑い中で大変ですんで、十分熱中症に気をつけながら、ボランティア活動をお願いしたいと思います。
いずれ環境省から暑さ指数とか熱中症警戒アラートが出ますんで、そういうものをチェックしながら、熱中症の予防をお願いしたいと思います。
また最後に、省エネエアコンの導入助成、第2弾のあきた省エネ購入応援キャンペーンを実施しておりますが、まだ残りがありますんで、エアコンを購入する際にはご活用いただきたいと思います。
以上であります。
 
(幹事社)
では、今の知事の発言に対し、質疑のある方いらっしゃいますでしょうか。
 
(記 者)
もし分かればですけど、熱中症に関して、県内、増えてきてるとは思うんですけれども。県内でどれぐらい、今年に入ってから熱中症で搬送されてるといったまとめ等はあるんでしょうか。
 
(知 事)
今のところ4月29日から7月28日までの間の統計があります。これが197人。特に7月15日から21日、この1週間は大分多いです。いずれ最近多くなっておりますんで、ぜひ気をつけていただきたいと思います。
 
(幹事社)
ほかにいらっしゃいますか。
いらっしゃらないようなので、幹事社から1問代表質問させていただきます。
先月下旬の大雨についてです。明日、知事も内閣府などを訪れて要望要請活動を行うということですが、まずは被害の所感と考えている支援策、あと要望の内容などについて、知事のお考えをお聞かせください。
 
(知 事)
今回、大分広範囲にわたってますんで、農業の関係、あるいは農地や農業用の施設、また道路の損壊、あるいは河川。特に河川、今回子吉川系統の直轄部分、あそこもいきましたんで。雄物川が大分(整備が)進んでまして、米代川も大分進んでますが、今回、子吉川のほう、今まで手をかけてますが、直轄河川が損壊するということは相当影響があります。特に雄物川流域、あの治水、ダムもできますけども、まだしばらく先ですんで、ぜひ、これも抜本的な改修、直轄で、この部分、特にお願いしたいと思います。
また農水の関係。大分、激甚災害でもカバーできないところがありますんで、そういう点において、国のほうでもなるべく農水省の様々な支援をお願いしたいと。
で、そこの隙間の部分はこれから9月まで県で補正を組みますんで、まず県の部分は昨年の例もありますんで、まずはそういう農業の支援、営農継続、これを中心に考えていきたいと思います。
また、まだ行方不明の方がいらっしゃいますんで、なるべく早く見つかるように願ってます。
いずれ明日、内閣府の防災関係、財務省、総務省、国交省、農水省、ここを回ります。で、急遽決まったもんですから、今、要望の内容を細かくやってます。いずれ激甚災害の場合、これからうちのほうで被害の内容を精査して、これをまとめて各省庁に上げて、これが基になります。まずは、総理から「検討するように」というお言葉がありましたんで、何とか激甚災害に。これになりますと、災害復旧、大分補助率が上がります。県の財政負担が減りますんで、その分、県で隙間のところをやれますんで、そういうことで明日、朝から行ってきます。
で、ついでにちょっと、私、ここに入ってくるとき、非常に苦しくて。あの、3日ぐらい前から大分腰の辺りが痛いっていうことで、2日前にシャワーを浴びたときに見たら、大分赤い斑点があったんです。で、昨日痛いもんだから、ネットで調べましたら帯状疱疹、これのようです。で、昨日救急外来、休みなので行きました。で、今日朝、午前中に精密検査をしたところ帯状疱疹ということで、大変痛いです。ただ、明日の国への要望、これは何としてもやる必要がありますんで、先生にお願いして、明日の夜までは何とか持つように鎮痛剤をやって、頑張って行ってきます。あの、ひどい状況です。
で、問題、1週間ぐらいは、なるべく静かにしてるようにっていうことで、まずは今週、副知事に代行できる業務は副知事にやってもらいます。ただ、重要な業務、まだ熱はないですから、動けますんで、痛みを我慢しますので、これは出ますけども、多くの業務を、まず今週1週間は副知事に代行をお願いしたいと思ってます。
 
(幹事社)
今の知事の発言について、質疑ある方、代表質問に関連しての質疑ある方いらっしゃいますでしょうか。
 
(記 者)
すいません、お体、ご体調心配なところ申し訳ありません。その1週間っていうのは、大体、今日から1週間っていうふうなイメージでいらっしゃいますか。
 
(知 事)
まあ今週いっぱいぐらい。
 
(記 者)
今週いっぱいぐらい。
 
(知 事)
大体、発症が3日か4日前です。だから10日ぐらいで、大体良くなると。大体10日ぐらいがめどで、治療、回復のめどということで。それがちょうど3日ぐらい前ですから、大体今週末ぐらいまで。
 
(記 者)
病気の知識がなくて恐縮なんですけれども、1週間静養すれば、症状はやわらぐっていうふうな病気なんでしょうか。
 
(知 事)
はい。大分、今、多いんですよ。若い方もなるというんです。県の職員も結構かかってるんです。で、特に高齢なれば疲れが出れば出るっていうことで。ただ熱がありませんので、食欲のほうはバンバンあります。これが一番なもんですから、まず鎮痛剤等、強い薬、お願いしましたんで、まず今のところ。ただ歩くと痛いんですよ。
 
(記 者)
改めて確認なんですけど、明日、政府のほうに要望行かれて、それ以降は、静養されて、来週の月曜日ぐらいから復帰予定だと。
 
(知 事)
単に黙って座ってやる用はできますけども、歩くのが大変痛いもんですから。
 
(記 者)
分かりました。ありがとうございます。
 
(幹事社)
ほかに質問ある方いらっしゃいますか。
 
(記 者)
体調悪いところ大変申し訳ございません。ちょっと大雨に関連して激甚災害に関してなんですけれども、スケジュールとしては、県のほうで被害を調べてから申請するっていうこと、申請というか国のほうに伝えることになると思うんですけれども、県内スケジュールとしては大体どれぐらいになりそうかという見通し等ありますでしょうか。
 
(総合防災課)
総合防災課です。現在、まだ国のほうともしっかりまだ協議もまだできていないような状況ですので、これからというような話になるかと思うので、まずは最初に知事のほうから内閣府、国のほうに1回行っていただいて、それからスケジュールが決まってくるものかなというふうに認識しております。
 
(記 者)
ありがとうございます。
あと、大雨の県の支援に関してなんですけども、大体予算規模等どれぐらいを想定されてるんでしょうか。
 
(知 事)
まだ全体が明確に分かってませんので、これからこのお盆中に査定と積算をやります。あと、9月補正というと、今月末ぐらいまでには大体固まるかなという。で、大分相手もお盆休みに入りますんで、まずは今回大分田んぼ、去年と違って、あそこの川が急流なもんですから、相当土砂が田んぼに入ってます。この分、昨年は山際のところだけで、あとは田んぼの水が引けると普通ですが、今回全面的に、薄くですが全部入ったところがありますんで、相当田んぼ、来年の耕作に間に合うかどうか。そうしますと、来年できませんので、相当、農家の方が困りますんで、そこらを辺どうするか。思った以上に田んぼの中、砂利が入ってます。これが一番です。あと、林道、山、あれはまだ全容を完全に分かってませんので、相当奥まで、特に鳥海山系、急峻ですんで、奥に入るのが非常にまだ危険なんです。早急に今やってますが、なかなかそう簡単に山の中はできませんので。
 
(幹事社)
関連質問はございますでしょうか。
では、その他の項目で質問がある方いらっしゃればお願いします。
 
(記 者)
また大雨に関する質問で恐縮です。明日の国の要望、改めて激甚災害の指定を強く求めていくというふうなお気持ちでしょうか。いかがでしょうか。
 
(知 事)
内閣府、これは激甚災害(関係等の要望)。あと各省庁、激甚とまた異なるメニューがあります。総務省、特交の配分を多くお願いするとか、また例えば子吉川の流域治水、あれは激甚とか何とかでなくて、それをどう判断するかは国交省だと思うんです。だから激甚は激甚ですが、そのほかのパターンがいっぱいありますんで、そういう個別ごとに各省庁で、激甚と関係あるなしにかかわらずできるものはありますんで、これもお願いします。
 
(記 者)
知事、今、河川の具体的なお名前でいうと子吉川っていう名前、何回も出てきてるかなと思うんですけれども、知事の認識としてやっぱり子吉川、もちろん広範に被害が及んでるというのは重々承知なんですけれども。
 
(知 事)
直轄部分、あそこが損壊してます。雄物川、29年の雨で相当抜本的に改修してます。米代川、あれも相当やってます。子吉川もやってますが、まだそういう状態であれば、もう少し強固にやる必要がありますんで、そこら辺をどうするか。直轄の場合、相当簡単でないんですよ。
 
(記 者)
やはり直轄河川に損害があったっていうのは、やっぱり今回の記録的な大雨で一つ象徴的な大きな被害だと。
 
(知 事)
ええ。ダムが完成すれば相当違いますがね。
 
(記 者)
あと、すいません。その国の支援が下りるまでの間は9月補正で、支援の費用も出すというところなんですけど、9月補正は農地とか田んぼとか、そっちの農業部分の支援っていうのを手厚くやるというふうなお気持ちでしょうか。
 
(知 事)
県管理河川、今、応急でやってますんで、これをどうするか。応急でやってもこれをどういうふうに改修、まだこの後、災害査定で現状復旧か、またプラスアルファするかで、相当国との調整が必要ですんで、これがそう簡単にいかないですね。
 
(記 者)
あと、すいません、もう一つだけ。農業、今年育たかなかったら来年以降の豊作にちょっと影響が出るっていうようなお話もあったかと思うんですけども。その来年以降に影響ができるだけ及ばないようにするためには、どういった施策が求められているか。
 
(知 事)
田んぼが全面的に埋まってますと、相当時間がかかるし、今年もあの稲が取れませんし、来年までっていうと、まだ冬もあります。ここら辺が非常に難しいんです。だから相当、どうするか。で、砂利がありますと全部取って、また土を入れ替えるという。これが今、建設業、昨年の災害で手が回らないんです。そういう点もありますんで、なかなか悩ましいですね。
 
(記 者)
我々が取材する中で、その農業の用水路も土砂で埋まってという話も伺うんですけど、そこに対する対応というのはどのようにお考えですか。
 
(知 事)
早急にできるものは今やってますんで、まず今年、可能なものは何とか急いでやってます。ただ問題は、抜本的にやる必要のあるところはどうするかです。
 
(記 者)
抜本的にやる必要があるところっていうのは、今後、時間はかかるかもしれないけど、慎重に考えていかれると。
 
(知 事)
単にそこだけやっても上流のほうに手がつかないと、また同じなんですね。
 
(記 者)
分かりました。ありがとうございます。
 
(記 者)
今、円高が進んでますが、県内のインバウンドなどにいろいろ影響が出るか、出てましたら教えていただきたいのと、あと株価の下落も影響などいかがかなと思いましてお願いします。
 
(知 事)
インバウンドは台湾が中心ですんで、そう今のところ影響はございません。ただ、この後、欧米のほうがどうなるか。ただ今のところ、私どもに来るところは、すぐには円高の状況が影響するとは思ってませんが、これから十分これを注視するという、そういうことは必要かと思います。
あと株価のほうは、企業のほうで株、大企業の関係で、これを相当持って決算するところは、大分決算が悪くなりますが、まずそこら辺、うちのほうは大企業の本社は余りありません。株価のほうは、大企業がそう多くないもんですから、そんなに影響するのかな。ただ、全国的に影響がありますと、交付税とか様々な税に影響しますんで、そっちのほうが全国的、オールジャパン、この影響がどう受けるか、これが一番です。
 
(記 者)
 よろしくお願いします。
去年の大雨では、秋田市の中心市街地が被害に遭ったということで、9月補正では中小企業に対する支援策なども盛り込まれていました。先ほどお話にあったように、今回は田んぼですとか農地の被害が多いということで、去年の9月補正とは県の支援策も性質が変わってくるでしょうか。
 
(知 事)
事業者、商工業者、商工業、若干(被害を)受けてますが、まずそう多くないと。ただ、去年は中心市街地、ほとんど商工業ですんで、そこのウエイトは大分違うかなと。
 
(記 者)
そうすれば今年の9月補正では、農家の営農支援が大きな柱になりそうでしょうか。
 
(知 事)
と、あとは県の管理(県管理河川等)の、ここが中心です。
 
(記 者)
予算の規模感としてはどうでしょうか。
 
(知 事)
まだ全然、これからです。
 
(記 者)
分かりました。ありがとうございます。
 
(記 者)
話題変わって、ふるさと納税について伺います。先日総務省から発表された情報によると、寄附総額が全国では1兆円を超えていて、秋田県でも最高額を記録しています。一方で都市部のほうでは税収の流出が止まっていないといった課題もある中で、現在の制度に対する見直し案というのも検討されるところですけども、知事は現在のこのふるさと納税の制度について、この在り方、どういうふうに考えていらっしゃいますでしょうか。
 
(知 事)
これの趣旨は十分に理解します。で、こういうものはあってもいいと思う。ただ問題、今完全に返礼品の競争。で、あれが大分地元の地場産業にプラスの影響がありますが、あれが行き過ぎますと。本当はそういうもの、いいものがあるところ、ないところ、これ全部というのは無理なんですよ。多分、全体、あの実入りは半分ぐらい、あとは業者に行く。これがどうか。だから若干、本来の最初の趣旨と大分様相が変わってますんで、これをどうするか。あとは都市と地方、相当対立、分断。東京都なんか、今回小池さんも相当ぶつぶつ言ってます。そこら辺、大都市は相当影響を受けてますんで、そういう分断が余りあると何か変なもんですから、もう少し、何というか、競う合うというよりも、何か別の手法も検討する必要があるかなという、そんな感じもします。
 
(記 者)
ちょっと行ったり来たりで申し訳ない。また雨の話で申し訳ないんですけど、農水関係のところで、先ほど最初に知事も隙間になる部分みたいなお話があって、激甚になったらほかのところに費用を充てられて、そこの隙間のところにも県として十分対応できるっていうことかと思うんですが、県として今回の被害を見ている限り、知事として独自で対応する必要性があるところとってどういうふうにお考えなんでしょう。
 
(知 事)
田んぼの砂利、あれは国の制度で一定額。この一定の下、国が対象となりませんので、そこを対象にしてますんで、そこら辺のものがいっぱいあります。
 
(農地整備課)
補足させていただきます。農地整備課でございます。
知事申し上げましたとおり、国庫補助災害の対象になるのは40万円以上。それ以下について、県単小災害という制度もありますので、こういったところをしっかり活用していきたいというふうに考えています。
 
(記 者)
ありがとうございます。
 
(記 者)
すいません、質問なんですけども、冒頭でも発言ありましたが、オリンピックの志田選手について、県民栄誉賞の授与とか、そういった考えはございますでしょうか。
 
(知 事)
この後、あの基準がどうなるか。当然基準がありますんで、これをどうなるか。これを見なきゃ、今、はっきり言えないかなと思う。ただ、すごいですよ。私が決めるもんでなくて、基準がありますんで、これに合うかどうかです。
 
(記 者)
ありがとうございます。
 
(広報広聴課)
広報広聴課です。
補足しますけど、これまでオリンピックでメダル獲った方、県民栄誉賞を受賞しておりますので、そういった過去の事例も参考にしながら、最終的に知事のほうと相談しながら決めていきたいと思っております。
 
(幹事社)
ほかに質問ある方いらっしゃいますでしょうか。
ないようですので、会見を終わります。

 

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