平成26年5月26日知事記者会見
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知事発表事項
- 平成27年度国の施策予算に関する提案・要望について
- 小坂鉄道レールパークのオープンについて
幹事社質問事項
- 県の防災対策について
- 秋田港国際コンテナターミナルの岸壁改修工事の入札手続きについて
その他
- エリアなかいちについて
- 時間 13:59~14:30
- 場所 プレゼン室
(幹事社)
よろしくお願いいたします。
はじめに、知事の発表の方からお願いいたします。
(知事)
まず、昨日のまだ余韻が覚めやらぬですけれども、ハピネッツの試合があって、私も、帰り最終便なので最後まで観れないかと思いましたけれども、間に合って、全部観ました。
結果、103対89、大変いい試合でしたけれども、残念ながら優勝までは至らなかったと。
ただ、最近ではアマチュアもプロも含めて、秋田のスポーツの団体競技であのように全国の決勝という、そういう試合は余りないものですから、バスケットファンのみならず県民の多くの皆さんが固唾(かたず)を呑んでこれを見守ったということで、選手の諸君には最後まで必死でやっていただきましたので、本当にお疲れさまと言いたいと思います。
また、中村ヘッドコーチ、昨日は最後の試合になるものですから、どちらかというと、割とこう選手を見守るという指導パターンでしたけれども、選手ももうそこはわかっていて、全力を尽くしたということですけれども、残念ながら琉球には及ばなかったということであります。
これは逆に言うと、また来年の目標ができましたので、是非とも来年また有明を目指してもらいたい。負け惜しみじゃないけれども、初めて行っていい試合をしたから、やっぱり1回か2回はああいう雰囲気の場で経験を積まないと、やっぱり勝負の世界というのはそう甘くないですから、来年は是非ともまた頑張っていただきたいと思います。
いずれにしても、選手諸君、中村ヘッドコーチを含めて指導陣、また関係者並びに大変多くの(方々が)、ピンクに染まったという状況でございましたので、応援をいただきました皆さんにお疲れさまということで。
“本当は悔しいんだよ。”そういうことで、来年ということにしたいと思います。
明日、選手の皆さんが報告に来るということで、明日の夜はまた、最後の打ち上げもございますので、私も出ようと思っています。
私の方から、まず報告事項の前に、ハピネッツ。
昨日はスポーツの方でハラハラ。ほら、サッカー(なでしこジャパンがサッカー女子アジアカップで)勝ったでしょう。サッカー勝ったからね、行くかなと思って。あとプライベート、角館高校、また、これ負けちゃって。これ三つ、本当に昨日は朝から晩までスポーツということでありました。
さて、報告事項が二つございます。
まず、平成27年度の国の施策予算等に関する提案・要望でございますが、6月1日に国会議員の皆さんに、例年のとおり要望事項のご説明を申し上げます。その後、主要なものについては、いろいろな方法で国に要望活動を行います。
今回、要望項目は全部で60項目ぐらいです。特に主な要望は、中小企業施策の関係、農政改革に対応した農業振興の充実、例えば基金制度の創設などでございます。また、引き続き道路ネットワークの推進、こういうものを重点にしていきたいと思います。
中小企業関係では、県が中小企業振興条例をつくりましたけれども、国でも小規模事業者の振興法を今、(国会に)かけておりまして、これは国でも同じような中小企業、小規模企業の振興というものは非常に重点を置くということで、これを、より実のあるものにして私どもの中小企業振興条例とセットでやっていければと思いまして、その関係の国の施策の充実を求めております。
また、農業政策は、いずれこの4年間が勝負でありますので、何とかいろんな面で国の政策の展開も期待しております。ただ、どちらかというと、例えば林業は加速化基金(森林整備加速化・林業再生基金)、あるいは雇用など、いろんな面で国の基金制度で各自治体が、ある程度裁量権を持ってその自治体の特色に合わせていろんな制度を設けることができましたけれども、農業の場合は割とないんです。
ですから、農業こそ、それぞれの地域で大分違いますので、特色が。農業分野みたいなものこそ、ある意味では基金制度(の創設)、これが合うのかなということで、そういうものも今回要望してございます。
また、道路は引き続き日沿道の工事決定区間の進捗が進むように、あと中央自動車道、雄勝ですね。今、計画段階評価ですけれども、これを早めに事業化ということで求めております。
もう一つ、例年とは異なり施策事業レベルの補助金だとかの要望のほかに、いわゆる少子化、人口減少、こういうものに対応する国の抜本的取り組みということで、これは事業の要望だとか補助金の要望というよりも、考え方について今回別枠で提言をしております。
内容は、やはり少子化対策の充実、確かにいろんな面を国もやっていますけれども、どちらかというと、子供を産み育てるそういう政策は、都道府県だとか市町村が自己財源を使ってかなりやっているということが多いです。例えばヨーロッパのように、国の制度というのは必ずしも充実していない。ですからこれは日本全体の問題ですので、何とか国においても抜本的に人口減少対策、子供を産み育てやすい、そういう制度改革、こういうものに本格的に取り組んでいただきたいということです。
もう一つは、そうは言っても地方の雇用の場が、これも秋田のみならず日本全国になりますが、金融経済化、あるいは様々なグローバリズムの中で、どうしても産業の中心が大都市部に集中しがちだと。また、これについては、実はちょうど私が県庁に入った頃、田中角栄さんの時代ですけれども、当時はですね、政府はむしろ東京一極集中はある意味では国家危機管理上問題がある。また、過密(状態)というのは、必ずしもいろんな安全・安心を守れない。そういうことで、むしろ地方にいろんな産業を分散するという動きでずっとやってきたんです。
これがある時から、租税特別措置ということでいろんな産業界に対する優遇措置ですけれども、その中で地方の、一国二制度じゃないですけれども、地方に行けば税金をまけるという、そういう制度がたくさんあったんですけれど、ちょうど竹中 (元内閣府特命担当大臣(経済財政政策担当))さんのあたりにこれがほとんどなくなった。逆に都市圏に集中した方が、いろんな面で有利だと、そういう動きになっているんです。やはりもう一度、今の東京の状態だと、首都直下型地震、あるいはいろんな面で必ずしもあれがいい形とは思えません。
そういうことで、エネルギーの多消費型の東京をつくるより、やはり全国的に一定の機能分散というものも必要だと。一時、首都圏の地方分散なんかあった。今どこへ行ったのかわからない。そういう意味で、産業機能の、東京から離れられないものは別にしても、必ずしも首都圏に置いておく必要はないものがたくさんあります。そういう分散型の産業配置も必要だということで、それに対する例えば法律措置も含めて、昔はいろいろな法律がいっぱいあったんです。そういうものも抜本的に考えながら、その少子化対策等をやることによってバランスがとれて、ある程度地方の子供を育てやすい環境のところでも職を得られるというふうになるんじゃないかということで、今までにない若干大きな視点からの提言をすることにしております。
もう一つは、話題提供のようなものですけれども、市町村との「秋田県市町村未来づくり協働プログラム」でやっています小坂鉄道のレールパークが6月1日にオープンします。
明治百年通りの産業遺産を全部使ったものでありまして、特にこのレールパーク、日本でも、今このぐらいの規模のものはない。本当に列車を運転できる。 三重連(運転)だとか、場合によっては相当講習を受けてということで、結構費用は取られますけれども、本物のこういう列車を一定の距離を動かせるというのは、多分ここだけです。
多分鉄道マニアがお金をたくさん出しても、数万円ですけれども、非常に面白いなと思いまして。
ちょっと乗るんだったら8千円、三重連(運転)は11回の講習を受けて、6万円ですけれども、ここら辺までくると、かなりマニアックな人だと思いますけれども、これがオープンします。
私からは以上です。
(幹事社)
このことに関して質問のある社は、いませんでしょうか。
(記者)
先程の国への提案・要望についてなんですが、その少子化対策の充実というので、これ、要望に盛り込むのは初めてなのかというのが一点と、具体策としてはどのようなことを想定されて要望されるのかというのをお聞かせください。
(知事)
少子化対策の事業レベルのものは前もあったんですけれども、こういうふうに今の人口減少、あるいは地方の過疎化の加速化が、ひいては日本の国力を弱めるという大きな視点ではなかったんです。
ですから今回、単に今ある制度をああだこうだというよりも、やはり少子化対策のために思い切った、例えばいろんな制度があっても、実際には保育料だって秋田県が一番低いけれども、相当な負担です、我々自治体にとって。
さらには、例えば医療費の問題にしても、今、自治体が補っている分を国が全国統一して拡大しないことにはなかなか上手くいかない。
そういうことで、抜本的に待機児童も含めて、子供をある程度、目標を定めるかどうかは別にして、子育て対策、少子化対策、そういうものについては、まだまだ自治体任せということから、国も本腰を上げてくださいということで、まずその意識を持ってもらいたいということでやっています。
もう一つの産業分散は、昨年の全国知事会の総理との懇談会でも私から話していますけれども、昔は農林(水産)省だとか総務省、経産省が別々にそれぞれ法律を出していましたけれども、今やっぱり上から相当トップダウンでやらないと、もうこういうのは出せないんです。ですから、やっぱりそこまで意識をもってもらわないと、安倍総理はですね。都市と地方の交流だけじゃとても無理なんです。
田中角栄さんじゃないけれども、産業を地方に分散して、地方の拠点地域を各県に一つずつつくるだとか、そういう発想がないと無理なんです。かなり大くくりの政策提言です。
(記者)
少子化、人口減については。
(知事)
ちょっと、昨日あたりから鼻血が出るんだよ。ちょっと待って。
昨日余り騒ぎすぎて、鼻をガリガリやって傷つけたんだよ。
すいません、テレビ中継。また倒れるんじゃないかとかって。すいません、格好悪くて。
(記者)
大丈夫でしょうか。
(知事)
うん、ちょっと傷ついて、ここね。ガリッとやって。
はい。
(記者)
改めまして、人口減、少子化っていいますと、全国で見ても、秋田県はかなり著しいところではあるんですが、そうした中で佐竹知事が地方の中でもそういった問題にリーダーシップをとって地方の中でこう問題提言、解決に向けてやっていこうというご意志はいかがでしょうか。
(知事)
当然今の二つの問題、これは、人口減少の話が出た時に、隣の岩手の達増(知事)さんも地方の分散、これは当然その過疎県はみんなこういうものを持っているんです。
ですから、これから(全国)知事会等で、こういう点をひとつうねりにしてやっていかなきゃならないと思います。その際に、当然秋田はそういう意味では一番発言せざるを得ないというか、すべき立場でもありますので、これからそういう面で頑張っていきたいと思います。
(幹事社)
ほか、ありませんでしょうか。
幹事社質問に移らせていただきます。
2点ほどありまして、1点目は、日本海中部地震から今日で31年を迎えました。本県の防災に対する知事の考えを改めて教えていただきたいというのと、あと、それに関連して、現在市町村で見直しを進めている地域防災計画のことですが、見直しに当たって県が市町村に対する支援体制や、あと、特段何かこう要望している点などありましたら教えてください。
(知事)
いずれ地域防災計画もできまして、市町村もそれに伴ってやっているわけです。
全体はスムーズにいっておりますけどれも、いろんな面でまだまだ市町村を支援しなきゃならない、そういうところがたくさんございますので、引き続き市町村を指導してまいります。
特に津波の関係は、大体9市町村の対象のうち7市町村が津波の避難計画、指針ができましたけれども、まだ2町村がやっていないということもあります。
また、特に今回問題となったのは、昨年の仙北市の豪雨災害、ああいう時に、いわゆる情報伝達がなかなかスムーズにいかないというのが市町村の課題でございます。
こういう点について、その市町村の取り組みのガイドライン、こういうものを市町村、気象台などとの関係機関、大学等含めて今連携してやっていまして、こういう点、特に情報伝達の面で、県が市町村に対するリーダーシップをとっていかなきゃならないと思っています。
また、いろんな実務を含めて、全て消防の方は専門家ですけれども、総務課の災害対策(担当)というのは専門家でもないんです。ですから、やっぱりそういう意味では、消防職だとかそういう専門職以外は、研修等を行い、基礎知識を学んでもらうということも県がやることではないかと思います。
あと横手市さんが単独でやったんですけれども、冬の災害対策も非常に秋田では大切ですので、今年は冬期に防災訓練を県が市町村と連携してやることにしています。
いずれ、防災計画、あといろんなマニュアルができましても、いかに常にこれを転がしていくかということが大切ですので、これは一回やればいいというものじゃなくて、今日も訓練をしましたけれども、訓練の積み重ね、あるいは新しい情報の市町村への提供、全てこれから重点的にやっていきたいと思います。
津波だけではなく、これから頻度が高いのは、異常気象、いわゆる水害、あるいは竜巻、こういうものも相当頭の中に入れてかからないと。全部津波の方に向いちゃって、むしろそういうことは日常的に起こりがちなものに対しても、抜かりのないようにしていかなきゃならないと思っています。
あと、やっぱり高齢化に伴って地域力が非常に弱まっています。ですから、それをどう補完するか、若い人がいない。特に日中はほとんど若い人がいなくなる。いざといえば動けない。そして、職場から自分の家、あるいは集落に駆けつけるにしても、途中の道路が分断されると、どうしようもない、こういう点をどうするのか、こういうところは近隣の地域のコミュニティの連携、そういう団体の連携なども、これから非常に重点的に取り組んでいかなきゃならないところです。
(幹事社)
ありがとうございました。
2点目に移ってもよろしいでしょうか。
(知事)
はい。
(幹事社)
建設部の入札手続のミスの問題のことですけれども、知事の現状認識と、あと、今後の対応、対策などを改めて教えていただければと思います。
(知事)
まず非常に申し訳ないことをしたわけです。
本来ならば、その仕事を取れる業者の方が取れなかったということで、大変申し訳なく思っています。
建設部が状況の中でどういう判断をするかが、まず一つあったんですけれども、実際もう落札したと、契約も終わっていると。そしてもう、いろんな資材発注、あとは冬期にこれが間に合わないと、冬期の船の接岸が大変難しくなるということで、本来その落札できた方は非常に不満だったと思いますけれども、最終的にはご理解をいただいて、このまま進むということになったわけです。
いずれ大変ご迷惑かけて申し訳なかったと思います。
もう一つは、これも事務ミスですけれども、ちょっと特異な例なものですから、今までこの点については、少し抜かっていたかなと。というのは、最低価格を書く人、これは一人なんですよ。これマル秘事項ですから、みんなで相談して書くっていうわけじゃなくて、それをまたチェックするとなると、漏洩の問題もございまして、どこでもそれは一人で(やっています)。
問題は、まずは各段階でミスったというミスと、もう一つ、年度が変わって、そこの周知をちゃんとやっているかやっていなかったかということについて、どうも、そこが当り前だと思って。
大がかりな事務というのは結構ワイワイやるんだけれども、今まで普通にやっていて間違いなかったものですから、当然だろうという思いすごし、それから、どうしても一人でやるということで、その場ではチェックはできない。ただ今回、開札した段階でチェックする、これはいいんです。
ですから、ルールが変わったときは開札してから何ヵ月間は、開札時にもう一回そこで計算し直して、そこに持ってきているマニュアルは、それは間違うということはほとんどないですから、そういうことで開札時のダブルチェック、そういうものも入れていかなきゃならないということで、現場には指示しております。
そういうことで、大変私からも申し訳ないこと、謝ります。
(幹事社)
このことで質問のある各社さん、おりませんでしょうか。
その他で質問のある各社さん、おりませんでしょうか。
(記者)
お願いします。
「なかいち」の件ですが、「なかいち」の総合食品売り場が非常に厳しい局面を迎えているんですが、あそこの再開発を推進して、市長として、知事として推進されてきた立場から、責任というのをどのようにお考えになっているかというのがまず一点。
そこで、今回厳しい局面にあるわけですが、2年足らずでこういう局面を迎えた原因というのは、どういうところにあるかと思いますかというのが一点と、最後、県として具体的にどのようにサポートしていくお考えがあるかお聞かせください。
(知事)
責任というと、これなかなか難しい。あのままにして、投げておくことの責任もあるしね。だから、余りその責任という概念で言うと、本質論で、変な話、あのままにしているとよかったかという、そういうことで、あれを全部100パーセント成功させるということが責任とすれば責任でしょうけれども、そこはいかようにでも取っていただいて結構だと。
ただ、このことについては、基本的に市が窓口ということで、市との調整の中でやっています。
市には、いずれ、私も前から言ってきたとおり、やはりオープンの時に、なかなか(店が)埋まらなかったということもあって、1社で全部持ったと。ですから、その1社の方には、非常に感謝はしますけれども、なかなかそのまとまりというか、全体プロデュースの問題があるんじゃないかということで、この間も市の幹部には、これからは入れる際も、全体のプロデュース、やっぱりそのレイアウトとかの雰囲気、そういうものについて十分すぐにできなくても一定の状況の中で改善が必要じゃないかと。そういうことに関して、いろんな指導体制だとか、あるいはそういう情報提供は県としても、これ、協力しますよと。あと、いずれ今幾つかの、いろんな(店が)あそこに入ってるんです。
いろんなところが入っていて、要するにまとめ役がちょっと問題があるんです。ですから、まちづくり会社がプロデュース能力が若干ないという、ですからそこら辺をどういうふうにこれを補完していくかという点は県も今入って相談しています。
いずれやっぱり最終的に、あそこのまちづくり会社が、単なるその大家じゃなくて中のプロデュース、あるいは全体の盛り上げ、そういうものも含めてやっていく能力を持つべきだと思います。ですから、そこら辺を市とともに県も協力してバックアップしていきたいと、そういうことは伝えていますし、実際、いろんな相談に今乗っているところです。
(記者)
もう一点、先程レイアウト等のお話も出たんですが、知事としてはどういう形のものがこう、一番いい形というか理想的な形だとお考えでしょうか。
(知事)
やっぱり私も専門家じゃないけれども、その雰囲気の中で、品揃えだとか、それから動線、あるいは商品の広報の仕方、そこら辺が非常に統一感がないという、それは前から言っています。ですから今回、一部そういう意味では、ある程度根っこになる全体プロデュース、ほかの会社もありますから、全部がやるっていうわけじゃないですけれども、リーダーシップを取ってやる、そういうところに一つ入っていただければ非常にいいんです。
そこら辺を今、市の方でそういうセットアップができないかということで今やっているようです。
あと、いいと思う。(鼻血は)止まったと思うけれど、あまり格好悪いところ映さないで。
(幹事社)
よろしいでしょうか。どうもありがとうございました。