令和6年9月2日知事記者会見
コンテンツ番号:84185
更新日:
●知事発表
なし
●幹事社質問
(1)前地域振興局建設部職員の逮捕事案について
●その他質問
(1)大館市長選挙の結果について
(2)知事の体調について
(3)新スタジアム整備関係について
(4)秋田市で検討されている宿泊税について
(5)政府における若年女性に対する支援金制度の撤回について
(6)最低賃金について
(7)大雨被害に関する補正予算案について
(幹事社)
9月幹事社の魁新報です。
知事から冒頭発言がないということでしたので、幹事社質問に移りたいと思います。
県職員の逮捕事案についてお伺いします。先月28日に地検が職員と業者を起訴しております。新たに何か金銭の授受があったとされておりますけれども、一連の事件について、改めて所感と、再生防止策をどう考えるか教えてください。
(知 事)
まずは県の職員のいろんな問題事、例えば事務ミス、あるいは酒気帯び運転等々、いずれもだめですが、しかし、この件は贈収賄という公共事業を巡る大変重い事件で、まずは公務員として一番やってはならない、そういうことでありますんで、大変私も残念に思ってますし、また、こういうことが発生したことについて、非常に県庁組織として大変に県民に対し申し訳なく思っております。いずれ取調べ中ですんで、その結果によって対応をしっかりするということと、また再発防止。ただ、この事件、システムの問題というよりも現場の問題で、本人の矜持、意識、この件も十分にありますんで、そう簡単に、システマティックにやるということはできませんが、まずは様々な要素を十分に加味しながら、しっかり、こういうことが起こらないような、牽制するような仕組みづくり、こういうこともやっていく必要があるかなと思ってます。
またこの後、建設部から詳細な会見をいたしますんで、そういう中で。私自身は公共事業の全てに関わっていませんので、細部の発注の仕方、あるいは現場のそういうシステム、よく分かりませんので、その点は後で建設部の会見のときに聞いていただきたいと思います。
ただ、いずれにしても大変に重要な重大な事件を発生しまして、大変に申し訳なく思ってます。
(幹事社)
はい、ありがとうございます。
幹事社からもう一問お願いします。大館市長選、石田健佑さんが初当選されました。福原前市長の後継とされた候補が敗れて、全国の現職市長では全国最年少だということであります。当選した要因でしたり、新生大館市政への影響というのはどう考えるでしょうか。
(知 事)
大館市の置かれた立場、福原前市長も一生懸命やってますが、何となく、特に県北部の疲弊、これが進んでますんで、そういう観点から選挙民も、何となくフレッシュ感、新しい風、こういうことを望んだのと、あの方自身の行動力、また様々な積極的な動き、これもあります。もう一つ重要なのは、大変力のある経済人がバックについて、そういう若手経営者の一定数が彼を相当支持したという、こういうことが幸いしながら、ああいうふうな結果かなという。
全国一若いというそういうことでありますが、実は昔はもっとすごかったです。戦前は若い方がたくさんいた。私の祖父はやっぱり28歳で町長やっております。当時は意外と20代、30代いっぱいいたんです。今のほうが高齢の方がなっていますが、もともと政治は若い方が大変多かったもんですから、まずは彼の頑張りに期待するし、また県としてもしっかり、大館市民の選択ですんで、しっかりフォローします。
(幹事社)
分かりました。幹事社から以上です。
今の県職員の逮捕事案と大館市長選に関して、関連の質問ある社があればお願いします。
よろしいでしょうか。今の質問含めて、ほかの話題でも質問がある社はお願いします。
(記 者)
ありがとうございます。
まずちょっと、歩くのに難儀してるようにも見えたんですが。帯状疱疹の具合のほうはいかがでしょうか。
(知 事)
発症してすぐに(病院に)行けばよかったんですが、相当放っておいたということが。全国知事会議とか、竿燈があって、で、痛くなってから(病院に)行ったら、相当悪化して、表面の帯状疱疹は回復しましたが、足の中の神経、これ相当炎症を起こして、大分痛いという状況です。ですから、力を入れれば相当痛みますんで、何となく歩くことが大変です。ただ、1週間に1回ブロック注射を受けていまして、やっぱり先生の言うには、二、三か月回復までかかるという、そういうふうな状況です。ただ、歩くのが大変ですが、こっちから上は大丈夫ですから。
(記 者)
分かりました。あと、新スタジアムについてお伺いします。今日の秋田市議会で、穂積市長が新スタジアムの建設候補地について、庁内検討会で八橋運動公園の第2球技場と健康広場で絞り込んで課題を整理してると。で、代替地についても、ASPスタジアム、多目的グラウンド、あと勝平市民グラウンドを挙げてまして、これは市長の個人的意見でなくて市役所としての検討ということで、若干前回とは違うかなと。知事の受け止め、お願いできればと思います。
(知 事)
経緯があります。まずあの外旭川の新開発、あの田んぼのほうに最初、スタジアムの構想があったと。ただ、当時チームのほうは、スタジアムはイオンのほうで建てるのかなという、そういうふうに思ってた節があります。ただ、そういう中でイオンのほうから、当然自前だと。で、用地代、用地費、相当、数十億円の用地費、これを要求されたと。それで自前のスタジアムプラス数十億の用地費がチームのほうでは出せないということで、まずは代替案としてあそこの市場跡地、あの案が出ましたが、チームのほうから出た案は完全に赤字ということで、そういう中で、あの赤字の企業から賃貸料を取って、市場のほうの入居費、これを安くするということは現実的に無理ですんで、市場のほうから余り歓迎されないという、あそこの状況です。
そういう状況を踏まえながら、一般市民も周りも、やっぱり可能であれば八橋がいいんじゃないかという、そういうふうな流れが相当あって、市長もそういうふうな声を受けながら、八橋ということを持ち出したのかなという、そう思ってます。
(記 者)
最後に、整備手法、事業手法についても、PFI方式を含む公設による事業スキームを検討しており、議会に示して三者協議でも提案、いろいろ議論していきたいということですけども、事業手法についてはどう思われてるでしょうか。
(知 事)
あそこの八橋は、公共のそういうスポーツ、位置づけですんで、民間の施設が完全に入るということは、どうなのか。これ、ここら辺が若干課題がありますんで、市長の受け止め方はPFIを含めて公設でやるほうがいいんじゃないかという。ただ、あそこのチームが完全に民営ではできませんので、そういうような手法を取ってやるということで、それも一つの方法かなと思います。
(記 者)
ありがとうございます。
(幹事社)
ほかにありませんか。
(記 者)
ちょっと話題が変わって、秋田市で宿泊税の導入の議論が進んでいる関係で、本年度に入ってから検討委員会が始まったわけですけど、市の考え方としては、人口減で税収が減っていく、そういう中でも観光を今までよりも磨き上げていく必要があるということを業者なんかにも説明がありましたけれども、実際その足下の宿泊事業者からは、やっぱりコロナ明けの厳しい状況の中で、客足がその税負担によって遠のくのではないかというような危惧とか抵抗感というのが示されてる状態です。で、知事としてはその宿泊税、秋田市がいざ導入するっていうことになったら県内にも結構大きな影響を与えることになると思うんですが、この導入という話が県全体の観光に及ぼす影響をどういうふうにお考えなのかと、あとそもそも市の議論、行方っていうか、どういうふうな思いでご覧になってるのかというところをお願いします。
(知 事)
宮城県、仙台市が今問題になっておりますが、まず全国的に宿泊税、これの導入の動きがありますが、大半はオーバーツーリズム、そういう状況であれば、仕方がないかなと思います。ただ、うちのほうはそこまで行ってませんので、逆に冬場は観光客の誘客、これを積極的にやってますんで、そういうことからしますと、宿泊税がいいか悪いかは別にして、秋田の現状からして、これを導入するというふうな状況に至っているのかどうか。私は安易にこういうものを導入するということは、税収が減ってますが、状況を見ないと、別の方向に悪影響がありますんで、私自身は、この宿泊税、これはやむを得ない場合があればいいけども、まだそういう状態でない、秋田はなってないという、まずそんな感じがします。
(記 者)
今のお話からすると、知事としては、市で検討するに当たっても、本当に必要な状態なのかっていうことをやっぱり前提として整理することが必要だというふうなお考えですか。
(知 事)
例えば税収の額、これもそんなに多くないですから、これをもって観光の抜本的なプラス、これに結びつくかどうか。これはそう簡単には行かないです。逆に、様々なほかの手法で、まずは税収を増やすというふうな動き、これをやったほうが。宿泊税は観光関係の企業からは相当抵抗もありますし、やはりまだ、そこまでにはうちのほうは至ってないという、そんな感じがしますね。
(記 者)
ありがとうございます。
(記 者)
今、政府のほうで概算要求、各省から出ていますけども、その中で結婚によって都内、首都圏から地方に移住する場合に支援金を出すという事業について、最初、検討されたものの撤回、事実上の撤回になりました。「未婚女性に限定してこういった支援をするのはどうなのか」という批判の意見があったということなんですけども、人口減少という中で、知事ご自身もこの議論と、あと、事業自体についてどのようにご覧になってましたでしょうか。
(知 事)
あの話を聞いた時、私自身はなんて馬鹿なことをする、あんな60万で人を釣るというか、発想が偏向ですよ。移住、あるいは関係人口、これも別に否定はしませんが、結局、地方の人口減少は政府全体の経済対策、かつて、これがいいか悪いかは別にして、田中角栄さんの時は、様々な地方に行けば製造業も様々な企業が相当優遇されると。経済の地方分散、これを積極的にやったんです。この制度が今はほとんどないんです。そうしますと、やっぱり首都圏に集まるという。やっぱり全体の少子化対策は、個別に金を出してやるというよりも、大きな経済、オールジャパンの経済の分散、これをしっかりやることによって、黙っていても人口減少の一番の歯止めになります。これには全く政府は手をつけない。小手先ですよ。60万とかそういう金で。だから、我々もやってますんで全部否定はしませんが、移住、関係人口、交流人口、全部逃げ道です。完全に本来の人口減少、地方の人口減少の防止策というよりも、たまたまの逃げ道、それに置き換えて、何となく小さいそういうものを積み重ねてこれを地方の人口減少対策ということで競わせる。そういうことでは本来の人口減少対策はできません。だから、そこは昔のように地方分散、これがあれば一定のそういう方向性は出ます。これ、良し悪しは別にしてあの当時の田中内閣、あの方針はやっぱり良かったと思います。
(記 者)
1点、最低賃金のことでお伺いします。国が示した目安が50円で、秋田県54円上げて、8月5日に答申があったんですが、その時私は、結構秋田県として頑張ってるなというふうに思ってたんです。が、結局ふたを開けてみたら最下位じゃないのっていうところになってしまって。他県が結構頑張っているところもあるとは思うんですが、例えば隣の岩手県の場合は、答申日を後ろのほうに、8月の下旬のほうに置いて、しかも秋田県より1円プラスというところを出してきて、それぞれの県の審議会の方針であるので私がどうこう言うことではないんですが、例えば岩手県の場合、達増(岩手県知事)さんが最低賃金の最下位脱出に向けてちょっと檄を飛ばした時期があって、そういう動きがあると、私が思うには、もっと秋田県としても、もう少しバックアップというか、後ろ旗を振ってもいいのかなと、こうちょっと忸怩たる思いがあるんですが。
(知 事)
うちの審議会、あれ一番(開催が)早いんです。今、そういうふうになれば、最後、審議会、誰かがどっかの(他県の案を)出して、それを見てプラスアルファで、これは競争です。だからこれ、競争でいいのかどうか。だから、うちも審議会を遅くしようという動きがありますが、これでやるとどこまでも競争で、例えばうちが最下位でなくてもどっかが最下位になる。意味がないでしょう。だから、私自身もあっちこっちで最低賃金1,000円、1,000円って言ってたの。秋田も1,000円ってね。これ、きつく言えばなるかもしれませんけども、企業の実態、これもありますんで、これを全く無視するわけにはいかない。そうしますと、逆に、あまり介入すれば審議会の制度が壊れますんで、あの周辺でこれを県が焚き付ける、アジテートすることはいいですが、これをやってると、どこまでも変な状況です。やっぱりこの制度は、今、完全に制度疲労、そういう状態で、全く別の方法を。で、あとは、今、最低賃金で人は来ませんよね。実態は最低賃金では来ないんですよ。もう県でも1200~300円でないと、人は来ません。だから最低賃金のこの制度が、果たして、今、ちゃんと機能しているかどうか、これをしっかり考えて、政府のほうでも、何かもっといい方法、憲法、生存権に関しますんで。例えば、河野(太郎)さんが、今回大分すごいことを言ってます。中小企業も増えて、積極的に改革しない企業は、あとはなくなってもいいと。私でないですよ、いろんな人が、最低賃金をもっと上げて、その最低賃金を払えない企業は消えてほしいと。そうしますと、そこの従業員がいいところに行きますんで、いい企業がどんどん人材を(確保)、(最低賃金を払えない企業が)なくなって(全体的に)よくなるという。こういうことはちょっと乱暴でしょう。実態、それを生業で生きている方もいますんで、そう簡単にそういうことを言っても、これは無理だと思います。だから今の制度は、やっぱりどこまでもいっても、どっかがビリなんです。そういうことで、うちもビリは嫌ですが、そうしますと来年は何とか脱するように頑張るでしょうけども、どっかがビリになりますんで、何かいたちごっこで、これをどういうふうにするか、今過渡期かなと、そう思います。
(記 者)
ありがとうございます。
(幹事社)
すいません、ちょっと幹事社から1問お願いします。
ちょっと話題戻るんですけれども、新スタジアムについて先ほど事業手法の話が出てましたけれども、知事、かねてからそのスタジアム、八橋であっても30億円が限度というような、整備費の負担額ですね、というお話されてましたけれども、考えにお変わりはないでしょうか。
(知 事)
民設民営であれば30億、公設になれば、財源、補助金とか様々出ますんで、構成が変わってきます。そうしますと、30億という金額、この金額は県も負担はしますが、30億かどうかは全体、市でどうなるか、あとチームが幾ら出すか、この構成で決まってきます。30億、これはあくまでも民設民営の場合であって、それ以外の場合は、財源の構成を見て妥当な線を決めるという、そういうふうになります。
(幹事社)
民設民営であれば30億円というようなところですね。
(知 事)
うん。
(幹事社)
ほかにございますか。
(記 者)
先ほど河野さんの話も出てましたけども、自民総裁選で、今8人の候補者が、ほぼ推薦人を集めているという状況で、例えば群馬県の山本知事は、河野さん支持を明言されたりしている知事もいらっしゃるんですが、佐竹知事、応援している候補とか、こういう方になってほしいとか、何か思うところがあれば。
(知 事)
分かりません。別に付き合ったことないですから、分かりませんよね。まず、誰がなっても、旧来の自民党の殻を破って、何かもっと、本当にそういう様々な課題にしっかり向き合うという、そういう方がなって欲しいなという。
(記 者)
質問が行ったり来たりで恐縮です。新スタジアムの件に関しまして、民設民営であれば30億が限度ということでしたけれども、これは公設であった場合も30億が限度ということでよろしいですか。
(知 事)
いや、公設になれば様々な補助金とか、例えば起債、交付税、全部絡みますんで、市の持分よりも県が多くなることはない。だから、市の持分がどうか、これを参考にしながら妥当な線を決めるという。だから30億は公設の場合、30億でコンクリートすることではないということです。全く財源構成が変わりますんで。
(記 者)
仮にそれで県が出す金額が妥当性によるということなんですけども、妥当であれば30億以上出す可能性もあるということでしょうか。
(知 事)
まあ30億限度です。30億以内で妥当な線です。
(記 者)
はい、分かりました。
(幹事社)
ほかにございませんか。
(記 者)
新スタジアムの件なんですけども、穂積市長が候補地を絞ったということについて、さっき周りのいいという流れもあってそう決めたんでしょうというお話でしたけども、知事としてのお考えとしては、改めてお伺いしてもいいでしょうか。
(知 事)
どこがいいか、八橋の場合は相乗効果、まず交通の便、交通面、これがいいですから。あと駐車場、休みは県庁、市役所、あとは文化会館跡地が使えますんで、そう大きな駐車場を造る必要がないと。あとは、バスが使えますんで。あと歩いて来る人もいっぱいいますんで、まずは相乗効果。あとは地域、この山王界隈の飲食店とか、相当ある程度の波及効果があるかなという。そんなことで物理的に可能であれば、八橋もいいんじゃないかなと、そういうふうには思います。県で一番最初の提案は八橋ということですんで、これはあります。
(記 者)
大雨の補正予算案についてなんですけども、農林水産の被害も今回最大となったことで、改めて今回の補正予算案について、特に大雨についてお願いします。
(知 事)
今回、まずは緊急のものについては全部つけました。あとは、この後の国の災害査定がありますんで、これによって、大きな国庫補助事業、この関係はこの後決まりますんで、まだこれが全部でないです。この後また出ます。相当、農業施設、あと道路とかああいうところ、あとは森林関係、相当被害を受けてますんで、まず今回は今分かっている分だけの補正です。
(記 者)
ありがとうございます。
(幹事社)
よろしいでしょうか。
ではこれで知事会見のほう終わらせていただきます。ありがとうございました。