●知事発表
 (1)第79回国民スポーツ大会冬季大会スキー競技会テーマ・スローガン(秋田県案)の決定について
 
●幹事社質問
 (1)令和6年度当初予算案について
 (2)外旭川まちづくり構想の予定区域について
 
●その他質問
 (1)あきた企業連携型奨学金返還助成制度について
 (2)人口減少対策について
 (3)クマ対策について
 
 

 

(幹事社)
 2月幹事社の秋田テレビです。よろしくお願いします。
 まず冒頭、知事から発表事項が1件あります。知事、よろしくお願いします。
 
(知 事)
 はい。来年の2月に開催されます、第79回の国民スポーツ大会冬季大会スキー競技会のテーマ、スローガン、これまあ今、中間の県の案ですが、決定いたしましたのでご報告いたします。
 昨年の10月から約2か月間にわたり、これを公募しております。テーマが172点、スローガンが185点の応募をいただいております。選定委員会における審査の結果、テーマは「あきた鹿角」、ちょっと待て。
 
(スポーツ振興課長)
 「あきた鹿角国スポ2025」です。
 
(知 事)
 すいません。(テーマは)「あきた鹿角国スポ2025」です。スローガンは、「サキホコレ 君の勇姿よ雪原に」と決定してございます。
 このテーマ、スローガンは、3月5日開催の公益財団法人日本スポーツ協会第4回国民スポーツ大会の委員会において正式に決定されます。本大会に関心を持っていただくとともに、当県の魅力をPRできるテーマ、スローガンになったんじゃないかと思ってます。今後も、来年2月の開催に向けて鋭意準備を進めてまいります。
 この件は以上です。
 
(幹事社)
 ありがとうございます。ただいまの件に関しまして、記者様、質問ありますでしょうか。
 ございませんようですので、では続きまして幹事社から質問させていただきます。
 2件あります。
 1点目が新年度の当初予算案についてです。知事、最後の予算編成になったと思いますが、なると思いますが、知事のこの予算編成に込められた思いをお伝えください。
 
(知 事)
 まず、令和6年度の当初予算案、今日、県議会にその概要を内示いたしました。来年度は、緊急を要する事業に重点的に予算を配分しますとともに、新秋田元気創造プランの取組を着実に進めていく予算となっております。その中でも、とりわけ人口減少問題の克服に向けた未来の秋田を支える人への投資や、県民の生命や財産を守る気候変動等に対応した防災力の強化に重点的に取り組むことにしており、安全・安心という土台をしっかりと固めつつ、若者や女性の定着回帰と企業の人材への投資を進め、未来の秋田への架け橋を築くための予算案としております。
 当初予算案の規模ですが、総額で5,842億円です。前年比、若干のプラスです。歳入面では、県税が減少するため、臨時財政対策債を含む実質的な地方交付税は増えるものの、一般財源は前年度を下回る見通しでありますが、必要な施策は積極的に展開しつつ、治水対策の実施等に伴う将来の負担増も考慮し、施策の重点化や地域活性化対策基金の活用、投資的事業の平準化等を図り、持続可能な県財政を維持できるように努めたところであります。
 当初予算案の主な施策・事業であります。
 未来の秋田を支える人への投資でありますが、企業と連携した新たな奨学金返還助成制度を創設し、大卒者等の経済的負担を軽減するとともに、大卒者採用や人材育成に取り組む企業を支援し、併せて若者の起業やスタートアップの創出なども進めてまいります。また、女性の就業支援や女性が働きやすい環境づくりを進めるとともに、外国人材の受入れサポートセンターの設置や首都圏の副業・兼業人材の受入れを支援するなど、人材への投資・確保に係る予算を計上しております。
 気候変動等に対応した防災力の強化では、抜本的な治水対策として、昨年7月の豪雨の被害が甚大で、今後も再度の被害が想定されます秋田市の太平川や五城目町の内川川等の整備を鋭意進めるほか、国や市町村などの関係機関と一体となって内水氾濫対策を検討するなど、流域治水協議会での活動を推進していくことにしております。また、視覚障害者へのスマホアプリによる災害情報提供や、罹災証明書の早期発行に向けた行政職員のスキルアップに取り組むとともに、能登半島地震を受けて、災害の際に孤立する可能性がある地域等を対象にした防災・減災対策の検討を進めるほか、災害時に活用できる大型トイレカーも導入いたします。
 その他の施策として、子どもさんへの医療費助成について、助成対象を中学生から高校生までに拡大し、所得制限を撤廃するほか、スーパーなどのおむつ交換台などの整備を支援するなど、子育て支援のさらなる充実を図ってまいります。
 また、昨年度大きな被害を出したツキノワグマについては、専門職員の増員やマップシステムの構築による情報発信、生息状況調査など総合的な対策を強化してまいります。
まあそういう状況であります。
 で、まず地震もありますが、水害、これをこの後もこのような気候変動がありますんで、ベースとして県内のそういう河川について、まずは、なるべくスピードアップしながら、整備をスタートをするという。これによって、この後相当な期間がある程度かかりますが、まずは県土の水害対策、これについては相当、向上するのかなという。また、今回の能登半島地震を受けて、本県、特に男鹿半島の同じような状況ですんで、県内のそういうところについて、いろんな面で検討を進めながら、次にその対策、検討を進める結果、プランニングをして、その後、その地域においてどういうふうな措置をするのか。これを方向づけるという、そういうベーシックなそういうことをしっかりやるという。また、これまでなかなかそう簡単に所得制限、様々、財政上の制約もあって、そう簡単にいきませんが、まずはできる範囲ということで、市町村とも連携してますんで、市町村と合意を得た医療費助成、これをまず、所得制限なしに高校生まで広げるということで、少しそういう少子化対策、あるいは子育て支援の強化について、県としての方向性、これをしっかりまず出すという。また、当然、何回も言ってますが、高校生の地元就職の強化だけでは、全体のボリュームが少ないもんですから、これ以上に大学生の県内回帰、あるいは定着、ここに手をつけないと、なかなかそう簡単にいかないということで、まずは若者の定住と同時に、県内企業の高度化、近代化、あるいはそういう前向きな、今、技術革新、あるいは販路の開拓、海外への展開、非常にそういう難しい時期ですんで、そういう大学生等のある程度の高度な人材を受け入れながら、地元企業、地域企業においても、そういう発展の道筋を、しっかり方向性をつけるという。そういう意味で、まずは私の後任の方が様々な面で、後任の方、当然、自分なりの考えがありますが、まずは、これは誰でも安心・安全な災害対策、あるいは人口減少対策、こういうものはどんな人がなってもベーシックなものですので、ある程度、方向性をしっかりつけて次に引き継ぐという、そういうふうな思いでやったわけであります。
 
(幹事社)
 ありがとうございます。
 では次の質問です。秋田市の外旭川地区のまちづくり事業で、1月31日に秋田市から県に対して地域未来基本計画の最終案が提出されたと思います。この内容について、知事の受け止めを教えてください。
 
(知 事)
 これまで、昨年から何回も内容が変わってます。ただ、若干懸念があるのは、例えば、卸売市場のあの関係が変わった途端に、全く別の今までないものが入ってたと。で、あと、スタジアムが卸売市場の方に、まああれ、ある意味ではブラウブリッツ側の意向もあるんですね。これがあそこから抜けた途端に、また新しいものがすっと入ってきた。そうしますと、わずか数か月の間に、そういう新しい要素をぼんぼん入ってくるという。これ、そう簡単にいくものかなという。またあの内容が、どんどん変わりますんで。ただ、昨年末と今はほとんど変わってないという。で、昨年末まで、これは当然検討中とは言いながら、一応の構想案、相当変わってるんですよ。で、変わるたびに、新しい要素、あるいは中身が変わる。そうしますと、果たしてそれがそう簡単にいくものかどうか。
 あと、これ私どもの方でも情報はあります。様々な事業者、まあ昨年末からは事業者の企業名まで出てます。そうしますと、企業の方、まあどことは言いません。まず、用地費について、どういうふうな用地を売るのか、借りるのか。そうしますと、売ると、まあ売買だと幾らぐらいになるか。あるいは賃貸だとどのぐらいになるか。全くそういう点は言われてないと。で、企業の方から言いますと、まあ全部ではないですが、特に地元企業の方から言いますと、地元の参画企業、参加するとする企業等の方から聞きますと、用地の関係で具体的にならなければ確定はしないと。あくまでも、そういうことで用地関係がどうなるのかによって、そこに出るのか出ないのか。
 あとは、様々な先進的な取組は分かります。ただ、これすごいコストがかかるんです。このコストを誰がどういうふうに負担するのか。ここら辺、そう簡単にいかないです。
 また、私どももまだ分かりませんが、一応、付加価値、出てますが、例えば県の立場から言うと、県内の他のところでその分が減りますと、プラマイゼロなんです。だから本当にそれが純増なのかどうか。ここら辺が、あそこでやる事業だけに対して計算しますと、これは出ます。でも、これが全部、例えば観光施設と飲食店があったとして、全部、これが県内で普通に飲食する分があそこに流れますと、ほかはマイナスです。そうしますと、県(全体の)収支はプラマイゼロなんです。そこら辺の見通し。あるいは、これまでの様々な他県の事例、兵庫県の事例を見ますと、骨、ベースになる主事業、これがあって周辺の事業があるけども、あれはいろんな数十種類が入ってますんで、何がメインなのか。何がメインなのかよく分からないという。で、あとは、そこら辺の投資促進法の本来の趣旨、これに合うのかどうか。あるいは農地法、あるいは都市計画法、あの法律の網をくぐるという、これ非常に、ちょっとね、かなり無理なんですよ。無理があるという。法的に違法行為だとか脱法とは言いません。ただ、一般的に、非常に相当無理があるという。本来の立法趣旨に合うのかどうか。
 あとは、市議会で相当もめてます。で、今日も(秋田市議会の委員会)やってます。で、県民の意向、市民の意向、これ結構あります。ただ、これ別にアンケートを取ったわけではありませんが、相当議論がある問題ですんで、私どもは、県が同意するということは、議会や県民に中身をしっかり、事業の正当性、あるいは実現性、これの説明責任があるんです。説明責任を果たすだけの、いろんな情報はまだ出てませんので、そこら辺が、単にプランニングをすればあといいだろうという、こうではないんです。で、取扱い方針に、こう書いてるんですよ。土地調整が必要な地域、例えば農用地とか、ああいうところについては、事業の確実性、これを明確にすることとなってるんですよ。そうしますと、単にそこに何企業が何をやるって書いても、企業自身がどういう担保をするのか、これがよく分からない。ですから、そこら辺で非常に私ども、説明、あのプランニング、投資促進法上の計画書、あれだけではだめなんですよ。あの中に全部書くわけでないけども、その事業が果たして成立性があるのか。あるいは、単純に言えば、あそこはものすごく埋立てしますと、(そのための)ものすごい土がどこにあるのか。そういうものすごい費用がかかるんですよ。全くそういう費用、要するに経済的な手法、あのバック、これが全くないから、なかなか判断できないという。まあそこら辺、あとは言いません。
 20年前から、あそこは、そういうふうな噂、話があって、様々な事業者によって相当、地元農家といろんなそういうことがあったように伺ってますんで、そういうふうに。ですから、あそこありきと、そういうふうな、で、そこに何とか、あそこにはめるということで、そこら辺で非常に、私どもは今、国が農村・農業基本法(食料・農業・農村基本法)によって、食料安全保障、これを全面に出すときに、そういう優良農地、これを潰して、全く確実性が、事業の成立性、確実性、これが完全に担保されないものを県が同意するということは、果たして国の政策に合うのかどうか、ここら辺も、こういう大きい問題、これをも含めて考えるべきです。
 ということで、まだそこら辺については、県としては、私としてはそういうふうな捉え方をしております。
 
(幹事社)
 ちなみに秋田市長との面会のスケジュールとかは、もう立ち始めてるんですか。
 
(知 事)
 一応そういう意向はありますが、議会、もう間もなくですんで、まだ日程調整の細部は決まってません。
 
(幹事社)
 分かりました。ありがとうございます。幹事社からは以上になります。
 それでは、各社様からの質問お願いします。
 
(記 者)
 予算案について伺いたいと思いますが、知事先ほど最後の方で、次の方に引き継ぐという意味でも、その人口減少対策と、いわゆる災害対策、この2つが柱だという話がありました。その人口減少対策の関連で言いますと、その資料の中でも一番上に出ていますけれども、その奨学金の返還助成、これ非常に知事肝いりということかと思うんですが、ちょっと厳しいこと言いますと、これ他県でもやっていて、熊本県の場合は、ちょっと私直接聞いたとこだと、大卒、大学院卒だと456万円という額まで最大出すという話のようで、人数制限はあるんですけれども、その他の自治体もやってますし、今年度は予算規模も小さいですが、来年度というか再来年度の予算においても、恐らく数億円規模の予算ということですよね。そういう意味で言いますと、知事肝いりという意味では、もうちょっと金額であったりだとかインパクトという意味でどうなのかという。
 
(知 事)
 他の県の、あれ(制度)見ますと、業種が特定、あとは人数特定(人数制限)。で、非常に人数枠が少ないんです。うちは無制限です。ですから、まず、例えば大学院、マスター、(大手企業等)ああいうとこを想定してますと、そういう方が必要だと思いますが、まず県内中小企業の場合、まず実態的にあまりマスタークラスまで、求人の対象としてませんので、まずは、そこら辺で言いますと、一般企業、ほとんど他の県は業種選定で、うちは全ての業種なんです。で、あとは人数は相当多いと。ある意味無制限です。ですから、そこら辺でまずやってみましょうと。ただいずれ、これで全ていくわけでないですから。まずは、そういうふうなスタートを切ってみようということで、当然一番なのは、地元企業も県内企業も高度化、給料が高くて、いろんなそういう先進的な取組、これをやる魅力があって初めて(学生が)来ますんで、これと合わせ技です。だから、これだけで全部どんどんいくわけでないです。ですから、まずは、こういう制度を作ってみようという、そこら辺で、一般的な四年生大学の大学生の奨学金の半分ぐらいの補てんということで、まずやってみようということです。
 
(記 者)
 はい、ありがとうございます。
 あと、今回、いわゆる新規事業というのが全部で99件あるということなんですけれども、で、合わせて金額にして27億円ということで、この新規事業の中には、この奨学金も入っていますけれども、いわゆるその人口減少対策の女性定着みたいなところのものはあんまりなかったりとかして、しかもこの金額だけで言いますと、この99件のうち事業費が1億円を超えるものは6件しかないということなんですね。知事、まさに4期16年の集大成としての予算ということを考えますと、最後思い切って、やはりご発言も含めて存在感を放ってきた知事なので、やはりもうちょっと思い切ったスクラップ・アンド・ビルドというか、これ、なかなかこう予算の自由度ができない部分って、なぜできないんでしょうかね。
 
(知 事)
 自由度っていっても、やっぱり補助金でやってできるかどうか。それであと、女性を採用したら何ぼあげるとか、これはできないです。あの、男女(平等)ね。で、やっぱり一般的に企業の力、こっちの方をどうつけるか、これが一番なんです。だから、ダイレクトにそういういろんな(事業を)やっても、どこの県もうまくいってないです。要するに県全体の経済構造、これをどう変えるか、これが一番なのかなと。ですから、そういう意味からしますと、最近、洋上風力の関係、相当企業も頑張ってますし、また企業誘致の方も、トヨタの一次サプライヤー、あそこが来てますんで、ああいうところは若い人がどんどん来ますからね。やっぱりそっちの方も、こっちがすごく金、誘致企業の方は30億もかかってる。ですから、そこら辺、合わせ技なんです。ですから、ストレートにそれにぽっとやっても、なかなかそう、知恵を出してもそういかなかったというのが現実。財政的なものよりも、そのスキーム、そこら辺が非常に、我々当然、他の県も全部調べますから、そう簡単にそこだけではいかないのかなという、そんなふうな状況です。
 
(記 者)
 すいません、もう一点だけ。
 県の財政運営ということで言いますと、県が出してる中期見通しにおいて、このまま、その通常の財政運営をしてしまうと、数年後にいわゆる起債許可団体になってしまう、要するに親というか国の許可なく借金ができなくなるということで、これを回避するため、24億円ずつの繰上償還が必要だということで、実際今度の予算では繰上償還を出されていて、そういう意味で手当てされたと思うんですけれども、知事にその16年の中で、なかなかその、いわゆる臨時財政対策債のものが大きいとは思うんですけれども、かなりやっぱり県債残高などいろんな数値見ますと、全国レベルでもかなり厳しいとこにあるんですよね。これは、この厳しい台所事情、場合によっては火の車と言ってもいいようなですね、こうなってしまっていることについて、今どのように思ってらっしゃいますか。
 
(知 事)
 ただ、私自身、ぎりぎりまでいってもコントロール、これ一番なのは、相当前のふるさと創生(事業)、あの当時の借金、これ相当長期なんですよ。これが残ってて、この分が相当負担があるんです。これがなくなりますと、まあ少し良くなるという。
 で、あとは学校関係。これ、逆に言えば、学校が統合しますと、やっぱり新しくなると。で、統合の際に、私どもは、なるべく木造にしようと。また単価が高くなるんですよ。まあ逆に、それは、地元の木材産業の振興につながりますんで、そこら辺。あとは(平成)29年の災害、雄物川。例の私がミスった時の。あの時の災害も相当大きいんですよ。だから、災害が一発ありますと、今回もあの太平川だって200億かかっても、国から(補助は)半分ちょっとです。ですから、あの29年の災害、あれも国庫補助以外にああいうのやりますと、周辺の県単の(県単独事業として進める)中小河川、これも動かしますんで、かなりそういうものもありましたんで、なかなか難しかったなという。
 ただこの後も、まず相当なことがないと、ある程度、放漫的な財政をしない限り、まずは(実質公債費比率)18%は超さないような、そういうことはまず可能ではないのかなという。これは、次の方は、そういう財政のプロかどうか分かりませんが、まず私、何十年間これやってきて、県庁いた時、昔もそうなんですよ。40年前もいつもこうなんです。でも、何とかやってきた。ここら辺、まず、まあ何とかね。あとはこれから洋上風力、あれが全部いきますと、相当の税収となるんです。あそこら辺、見通しながら、まず何とか次に300億の基金を残すということで、まず300億円目標ですから、まずこれを残して、まずつなぐという、そこまでは基金、まだできるのかなという、そう思ってます。
 
(記 者)
 ごめんなさい、地方債残高で言うと、知事、ご自身、今回の予算、点数つけるとしたら何点ですか。
 
(知 事)
 まあ、まずは80ぐらい、70から80だね。
 
(記 者)
 70。
 
(知 事)
 70から80。まずそのぐらいでいいですよ。そんな自惚れてないから。
 
(幹事社)
 では、次の方お願いします。
 
(記 者)
 奨学金の関連でですけれども、まだ予算案の段階で県議会はこれからということですけど、協力してくれる企業の見通しとかというのは、現時点であるものなんですか。
 
(知 事)
 私自身もあっちこっち行ってますんで、やっぱり、そういう前向きな企業があります。で、こういうところもあるんです。私ども、本当に欲しいのは、東京に本社があって、子会社、でも10人採用求人したら3人しか受けなかったと。で、10人を3年ぐらい採れれば、研究部門を持ってくるというんです。で、東京の本社採用の人がこっちには来たくないっていうんですよ。だから地元で採るしかないという、そういうのはあります。あとは、最近のああいう誘致企業の大手、ああいうとこは大卒、かなり採りますんで、あとIT企業のある中堅の企業は、今でも採用は全員大卒なんです。これが、なかなか大卒、もう少し採りたいという。採れればどんどん増やすというとこがありますんで、そういうとこは結構あるという。ただ、一般のサービス業とか、ここら辺は、そうは採れませんから、やっぱり製造業の中堅以上は地元の方で。あとは建設関係も、これ、難しいことをやってますと、資格が必要ですんで、そういうとこはやっぱり欲しいという。まず今、この来年度でどういうふうな希望があるか。で、これをしっかりPRして、使えるとこは使ってもらうという、そこがどのぐらいなるか。そんなばかみたいに、あっちこっちじゃないけども、今までヒアリングしますと、まずは、ある程度の企業は手を挙げたいと言ってます。
 
(記 者)
 分かりました。
 あとですね、今回の当初予算で、これ集大成の予算になってくると思うんですけれども、様々山積する課題の中で、この若者ですとか女性、人への投資というところを全面に掲げたという知事の思いを、ちょっともう一度聞かせてください。
 
(知 事)
 やっぱり企業においても、相当今まで、県北のある企業が、今回100億円。ああいう企業は開発のトップがやっぱり外から来てるんです、ほとんど外から。向こうの企業から引き抜き。ですから、やっぱり人数もそうですが、相当レベルの高い方が企業に入りますと、まずは相当色々なインパクトがありますんで、そういう意味で再教育、そういうところについても予算化しまして、今いる大卒の方も、もう一回リスキリング、研修とか海外研修とか、そういうことができるようなということで、まずは色々な面でそこら辺の人材というものが一番必要なのかなと。で、女性の場合も、やっぱりリーダーシップ、これを発揮する方が地元、地域にいますと変わりますんで、そこら辺を中心に、まず人材というものをこれから一番必要なのかなと、そういうふうに思って、こういう項目立てをしたわけです。
 
(記 者)
 ごめんなさい、もう一度、外旭川関連なんですけれども、知事は立法趣旨に合うかどうかという話、かねてからされてます。今、先ほどもされたのは、未来法に関してということでしょうか。
 
(知 事)
 うん。
 
(記 者)
 ちょっと改めてですね、どういう部分、立法趣旨に合うのかどうか、知事のお考え、お聞かせください。
 
(知 事)
 ものすごい、あれ、何でもあるんです。ただほら先ほど言ったとおり、変わるたびに新しいものが入ってる。ただ、今まで他の地域は、ある一つの企業、ある業種、これをやるという、これ、ああいう産業から福祉から医療から、全部入ったところはないんですよ。そうしますと、果たして、投資家とか、まちづくりではあるかもしれないですが、投資というのは、そうは、ばらばらのいろんな企業があそこに、何かそこら辺、法の立法趣旨からいえば、そういうふうなものを想定していたのかなと。そこら辺、若干。ただ、法的に駄目っては言ってません。ただ、私どもの見解では、少しそういうふうな趣旨からどうなのかなと。で、先ほど言ったとおり、取扱いの要綱に、事業の確実性を明確にすることとなってる。これは、そこがないと、うちはそう簡単に、説明責任果たせませんね。
 
(記 者)
 じゃあ医療ですとか福祉とか産業ですとか、農業も入ってますけれども、様々なものがあって、それが立法趣旨に合ってるかどうかっていう。
 
(知 事)
 いや、何が中心か分かんない。農地を潰して、また、農地の上にまた潰して農地やるという、こんなのは、今のままでも転作やればできるんだから。だから、あそこを、農地を潰して、また農地を作るって、あの土地だけでめちゃくちゃかかるんですよ、費用が。そこら辺、非常に、まあ色々あまり言いません。色々あるんだよ。ここら辺が、うらうらが。
 
(記 者)
 ありがとうございます。
 
(幹事社)
 最後に1人お願いします。
 
(記 者)
 予算案の関連ですけれども、今回も人口減対策を最大、一番最初に持ってこられて、一番大きなものとして位置付けられておりますが、これはもう毎年毎年お題目のように繰り返されていますが、結局、人口流出、若者を中心とした人口流出がとどまらず、間もなく、あと数か月後には90万人割れが迫ってきているわけで、知事の最後の1年の間に90万人を割ってしまうという事態を迎えることになると思いますが、今回このように色々な聞こえのいい言葉を並べて人口減対策とおっしゃってますが、実効性がなかなか上がらないというその根本はどういうところにあるのかというのは、知事はどのようにお考えですか。
 
(知 事)
 正直言って、地方自治体だけでは、これは東京以外のほとんどの県が減ってますんで。今のあの転出、広島県。だから、なかなか、そう簡単にいかないと思います。ただ、あの人口推計で前々回よりも若干、うちの方が上振れしてます、若干です。ほんの僅か。前の時は、こうだったのが、少し上がってる。ですから、そこはワーストであるけども、前よりも若干改善があったということで、比例型、これは、ここら辺、ある程度希望を持ってやるということが必要かなという、地方はね。ですから、まずはそれも、やっぱり若干でも上がったのは、そこは誘致企業とかそういうところがありますから、そこら辺で女性の流出も若干、前よりも改善してるんです。そうしますと、何もしないという、国が何とかするって言っても、そう簡単にいきませんので、国も動けませんので、まずは我々のように、少しいい言葉を使い過ぎるかもしれませんが、まずは努力してみるという、これが必要かなという、そういうふうに思ってやってます。
 
(記 者)
 今回もそうですけれども、目先に小金をちらつかして、とにかくまずはこっち見てくれということが多いようですけれども、やっぱりその長期にわたって今後自分の生涯通して秋田県に住もうと思うには、抜本的にもっと魅力というか住みやすいような条件を提示しないと、来てくんないんじゃないかなという気がしますが、そこら辺どうなんでしょうか。もっと抜本的に取り組む必要性というのは、知事は今のところ。
 
(知 事)
 単純に言えば、食料、エネルギー、これを持ってますと、これ一番の強みです。で、これ望むわけではございませんが、日本の将来、非常に様々な面で安全保障、あるいは災害、こういうもので将来、盤石ではないんです。ですから、そういう意味からしますと、農業、あとはエネルギー、この二つ、あとは森林、これをしっかり維持するという。これは前からやってますんで、まずここら辺で、ベーシックなものは、これが一番だと思うんです。だから、農業、食料の確保とエネルギーと森林環境、水、ここ(資料)に書いてませんけども、ベーシックなものとしてずっとやってますんで、農業振興、土地改良、あるいは造林なんかは相当力を入れて長くやってますんで、そこら辺をちゃんとやることによって、日本の将来に様々なことが起きても、まず秋田は生き残るという、まず私はそういうふうな哲学で今までいます。
 
(記 者)
 ありがとうございました。
 
(幹事社)
 以上となり・・・
 
(記 者)
 私いっぱい聞いて申し訳なかったけど、やっぱり知事の冒頭のお話も長かったですし、申し訳ないですけど来年度予算ですから、もうちょっと。
 
(知 事)
 いいよ、うん。
 
(記 者)
 予算のことで何点かお伺いしたいと思います。
 まず、今回のその予算を一言で何か表すとしたら、ありますでしょうか。
 
(知 事)
 難しいな。
 
(記 者)
 何か名前をつけるとしたら。
 
(知 事)
 まあ何ていうかな、まずは次の代に引き継ぐ予算という。
 
(記 者)
 分かりました。ちょっとそれも踏まえてお伺いしたいんですけど、その新規事業をかなり減らしているというところで、一つは、新秋田元気創造プランが最終年度であり、知事の任期満了も控えているというところで、新規事業が減ったっていう面もあるんでしょうか。
 
(知 事)
 バババッと新規(事業)をやると目立つんです。ただ問題は、そう簡単に新規を、制度をコロコロ変えるより、今までのものを、良くいったものを、これをまず拡充するということも、いいと思うんです。だから、新規が少ないからああだとかというよりも、まずは定着して、企業とか県民に受ける予算は、これは若者チャレンジ(応援事業)なんか、あれはある程度でやめようという、期限付きのものだったけども、あれでやってるのはすごくいい例がいっぱい出てるんです。だから、あれは続けようと。ただ、続ける場合、問題はもう少し別の先端産業なんか、このスタートアップ、これは、あるいはできないこともあるので、こっちは別で、新規でやろうということで、まずは、そうあまり新規、新規ということは私自身は、前からあまり新規、新規って。あと目玉っていうのはすぐ消えるんですよ。いいものはずっと残して長くやるという、これも必要かなという、そう思ってます。
 
(記 者)
 分かりました。
 あと、その拡大とか、これまでの継続が多いところの思いは分かったんですけれども、一方でその若年女性の回帰というよりは、若い大卒の若者、要は性別関係なく広げたような印象が今回の予算ですけど。
 
(知 事)
 回帰は、若い女性だけではないんです。男女両方です。若い女性は、だんだんいい企業が来ますと、IT関係なんか、平均で半分ぐらい女性なんです。ですから、そういう流れがありますから。単純に言えば、どういう企業があるかによって、女性が地元に帰る、地元に勤める、これもありますんで、ダイレクトに女性と打っても、逆差別になるんです。だから、そこら辺、男性の方も当然必要ですんで、男女そういうことであまり区別つけないで。ただ、東京の方で(アキタ)コアベース、あそこでは女性を中心に、秋田の情報をどんどん出して、色々な秋田に目を向けてもらうという、こういうのはソフト事業の方ではそういうことは女性の(女性を対象とするイベント等)、ありますんで、そこら辺でバランス取ってるという。
 
(記 者)
 ある意味、女性だけじゃなくて広く働ける、若者が働ける口を用意するっていうのは、もうちょっと早くあっても良かったというか、奨学金にせよ、中小企業の高度化にせよ、もうちょっと早く打ち出しても良かったんじゃないかと。
 
(知 事)
 中小企業はずっとやってますからね。だから、あの奨学金は、これ3年前に出てきて(※秋田県では平成29年度から奨学金返還助成制度が開始されている)、今の制度、これ企業の業種が決まってますんで、そう簡単にできませんので、これはまあ今、まあいろんなことを、その時期によってありますんで、もっと早くやればよかったということはあるかもしれないけども、まずそこら辺、まあそうかもしれない。
 
(記 者)
 分かりました。
 最後に、以上を踏まえて今後、次にバトンを渡すに当たって、引き継ぐための予算だとおっしゃいましたけれども、どのようにこの予算をもってして引き継ごうと思っているんでしょうか。
 
(知 事)
 災害、あれ相当、予算、国からの支援がないとできないんですよね。だから、相当そこは、私頑張って国から、あれを作りますと、あのほかの太平川以外も、一応、国は認証してますんで、まずは次の方が、国に対して新たにお願いしなくても、まずはあれは走っていくという、財源が国から来るということで。まずそういうとこは次の方が苦労しないように頑張ったつもりです。
 
(記 者)
 ありがとうございます。
 
(幹事社)
 以上となります。
 ありがとうございました。
 
(記 者)
 ちょっとだけすいません。
 
(知 事)
 いいよ。
 
(記 者)
 すいません、ちょっと予算から外れるんですけれど、クマの関係で御所野の方、昨日も出たりとかしていて、例年とは違う状況だと思うんですけれども、国の方でも指定管理鳥獣にクマを追加するというところで、検討会、明日開かれますけれども、これで追加された場合、県として、今後さらにどういうふうな対策、対応をとっていかれる考えか伺えますか。
 
(知 事)
 今回あのクマの関係が、相当ある。2億9000万あるんでなかったか。うん。
 
(財政課政策監)
 予算概要お持ちでしたら、25ページに。
 
(知 事)
 クマ、2億2000万、これ相当盛った(予算計上した)んですよ。たぶん、国の指定管理鳥獣、あれがあるであろうと。で、まずは県で盛っておこうと。これによって、国から財源が来ますから、で、その時、財源をはめた後に、また色々なことがありますと、県の財政負担が減りますんで、それをもって別のことができますんで、まずはそうなる前提でやってます。だから、相当大きい予算になってます。これ以上に国から来ますと、(今は)財源が本当に一般(財源)ですので、これ、その他に相当またできますんで、そこはフレキシブルにやろうと思ってます。
 
(記 者)
 クマの他の方に使うのか、クマじゃないところに使うのか。
 
(知 事)
 いや、国から来ますと、全部を別に使わなくても、必要であればプラスアルファでクマの対策が必要であれば、その財源が出てきますんで、それは適切にクマの方に使う場合もあります。
 
(記 者)
 分かりました。
 
(幹事社)
 以上となります。
 ありがとうございました。

 

 

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