令和4年の出生数は前年より343人減少し、合計特殊出生率も0.04ポイント低下しております。これは、若年女性の出生数の減少が大きいことが主な要因であると考えております。
 また、婚姻数は前年より171組減少し、婚姻率は、0.2ポイント低下しております。
 本県では、若年女性の転出超過により、男女の人口構成のアンバランスが生じていることや所得水準の低さ、結婚や出産に対する価値観の変化などもあり、短期間で出生数、婚姻数の減少に歯止めをかけることは難しい状況にあります。
 少子化対策を効果的に行うには、東京一極集中の是正や、働き方改革などの社会システムの抜本的な変革、真の男女共同参画社会の実現が不可欠であります。
 このため、国に対する制度要望のほか、県としましては、若年女性の県内定着・回帰の促進や賃金水準の向上、男女共同参画と女性活躍の推進に一層力を入れて取り組むとともに、引き続き、出会い・結婚から妊娠、出産、子育てと切れ目のない支援による少子化対策を進めてまいります。
 
 高齢化に伴い、老衰や誤嚥性肺炎などの死亡数が増加したほか、がんや生活習慣の影響が大きい心疾患、脳血管疾患などの死亡率も全国に比べ依然として高い状況が続いております。
 このため、栄養・食生活の改善、運動習慣の定着、たばこ対策、健(検)診受診率の向上など、県民一人ひとりの生活習慣改善のための意識改革と行動変容に向けた取組を推進してまいります。
 また、今年度は、本県において全国食生活改善大会と全国歯科保健大会が開催されることから、これを契機に、県民が食生活の改善と歯と口腔の健康づくりに取り組む機運を醸成することで、健康寿命の更なる延伸を図ってまいります。
 
 自殺死亡者数は前年から32人増加しており、自殺死亡率も3.8ポイント増加し、残念ながら令和元年以来3年ぶりに全国ワーストとなりました。
 全国的にも自殺者が増加している中、本県においては全国以上の増加率となっており、令和5年になっても増加傾向は続いていることから、緊急対策を実施しているほか、年代や原因等に応じた対策の強化と、「民・学・官・報」が連携した支援の更なる充実により、「誰も自殺に追い込まれることのない秋田県」を目指してまいります。
 
令和5年6月2日
秋田県知事 佐竹 敬久

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