ダムにはその種類によって様々な作り方がありますが、ここでは砂子沢ダムを例にご紹介します。

 

工事用道路

ダムを作るためには、まず工事用道路を施工します。砂子沢ダムの場合、工事場所まで道路がないため、工事用車両の通行や材料運搬ができるように工事用道路を作りました。

画像:工事用道路建設の様子
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転流工

ダムを作るには川の流れを切り替えて川を乾いた状態にします。これを「転流工」といいます。砂子沢ダムでは脇の山にトンネルを掘り、川を締め切ってそのトンネルに水を流す方法をとっています。

画像:転流工 トンネルの入り口
トンネルの入り口です。
画像:転流工 トンネルの出口
トンネルの出口です。
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仮設備

ダムを作るにはいろいろな設備が必要になります。そのひとつ、「濁水処理設備」は現場で発生した汚れた水を浄化する施設です。

画像:濁水処理設備

原石採取

コンクリートダムを作るには大量の骨材を必要とします。そのため、周辺の採石場の生産では間に合わないことがあります。

砂子沢ダムでは、新たに採石場を開発してダム建設に必要な石(骨材)を採取しています。この採石場を、「原石山」といいます。

画像:採石場
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掘削工

ダムの土台となる地盤まで掘り下げます。
砂子沢ダムでは地面を階段状に掘り下げる「ベンチカット工法」を採用しています。

画像:掘り下げられた地面

骨材製造

原石山から採取した砕石を様々な大きさに砕き、コンクリートの材料となる骨材(石)をつくります。
この設備を「骨材プラント」といいます。

画像:骨材プラント
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基礎処理工

ダムの土台となる地面のことを「基礎地盤」といいます。


ダムの基礎地盤は堤体の安全性や貯水機能を確保するために遮水性と強度を兼ね備えていなければなりません。基礎地盤の弱い部分の補強や貯水池から基礎地盤を通しての漏水を防ぐことを目的に「グラウチング」と呼ばれる基礎処理を行います。 画像:クラウチング図解

コンクリート製造

骨材プラントで製造した砕石を原料にし、ダム用コンクリートを製造します。
このコンクリートを製造する設備のことを「バッチャープラント」といいます。

画像:バッチャープラント
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堤体打設工

ダムのコンクリートを打設します。砂子沢ダムでは「拡張レア(ELCM)」という工法で行います。
施工手順は、バッチャープラントで製造されたコンクリートをケーブルクレーンで現場まで運搬し、ダンプトラックで打設場所まで運んだ後、バイバックという機械で締め固めるという作業を繰り返します。

画像:堤体打設工図解
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完成!!

平成22年9月完成です!

画像:完成した砂小沢ダムの空撮写真