湯沢雄勝広域市町村圏組合()貝沢(かいざわ処理施設において、7月12日(木)から14日(土)にかけて実施した災害廃棄物の試験焼却処理の結果のうち、ダイオキシン類やばい煙にかかる測定結果が得られました。これにより、全ての測定結果が判明したことから、一連の測定結果を取りまとめましたので、お知らせします。

この度、湯沢雄勝広域市町村圏組合貝沢ごみ処理施設で実施した岩手県野田村の災害廃棄物の試験焼却処理における排ガス及び飛灰固化物のダイオキシン類濃度や、排ガスの塩化水素・ばいじんなどの調査結果が判明し、いずれも問題のないレベルであった。

この結果を含め、県のガイドラインに基づく処理生成物(主灰、飛灰固化物)や排ガス、地下水等の放射性セシウム、周辺の空間放射線量率など一連の測定結果は、いずれも問題のないレベルであり、災害廃棄物を安全に処理できることを確認した。

湯沢雄勝広域市町村圏組合では、この結果について組合議会や構成市町村(湯沢市、羽後町、東成瀬村)議会議員に説明することとしており、県としては、組合及び構成市町村と災害廃棄物の本格受入れに向けて協議を進めていく。

試験焼却処理の概要

 事前確認調査により安全性を確認した岩手県野田村の災害廃棄物(木くず等の可燃系廃棄物)を通常の可燃ごみと混合の上、焼却処理し、処理生成物(主灰、飛灰固化物)は同組合の八面一般廃棄物最終処分場に埋立処分した。

試験焼却処理日程など
災害廃棄物搬入日及び搬入量 7月12日~13日 計11.86トン
試験焼却処理期間 7月13日午前0時~14日午後12時(48時間)
災害廃棄物の事前確認調査日 6月29日 
事前調査日 7月3日
試験焼却処理中調査期間 7月12日~14日
事後調査日 7月23日

試験焼却処理に伴う調査結果

(1)野田村米田二次仮置場における事前確認

災害廃棄物の遮蔽線量率等を測定したが、全ての項目において、ガイドラインに定める目安値を大きく下回るなど、問題のないレベルであることを確認した。

  1. 破砕処理エリアの空間放射線量率:測定した2地点とも0.06マイクロシーベルト/時で、バックグラウンドの0.07マイクロシーベルト/時と同レベル。
  2. 災害廃棄物の遮蔽線量率:0.001マイクロシーベルト/時で、目安値の0.01マイクロシーベルト/時を大きく下回る。
  3. 災害廃棄物の放射性セシウム濃度:不検出。
  4. 災害廃棄物のPCB濃度:不検出。
  5. 選別・破砕処理エリア敷地境界のアスベスト濃度:0.11本/リットルで、目安値の10本/リットルを大きく下回る。

(2)災害廃棄物の遮蔽線量率等

野田村において、搬出期間中、災害廃棄物の遮蔽線量率及び災害廃棄物を積み込んだ全運搬車両について空間放射線量率を測定した結果、問題のないレベルであることを確認した。

  1. 災害廃棄物の遮蔽線量率:0.000~0.0002マイクロシーベルト/時で、目安値の0.01マイクロシーベルト/時を大きく下回る。
  2. 運搬車両における空間放射線量率:0.01~0.03マイクロシーベルト/時で、バックグラウンドの0.06マイクロシーベルト/時と同レベル。

(3)貝沢ごみ処理施設(焼却施設)

 排ガス、処理生成物(主灰、飛灰固化物)及び放流水の放射性セシウムやダイオキシン類等、敷地境界の空間放射線量率、周辺土壌の放射性セシウムを測定したが、全ての項目において、ガイドラインに定める目安値や法に定める規制基準値を大きく下回るなど、いずれも問題のないレベルであることを確認した。

  1. 排ガスの放射性セシウム濃度:不検出。
  2. 排ガスのダイオキシン類、塩化水素、ばいじん、硫黄酸化物及び窒素酸化物濃度:ダイオキシン類で基準値5ng-TEQ/Nm3に対して0.019~0.056ng-TEQ/Nm3となるなど、ダイオキシン類特別措置法や大気汚染防止法に定める基準を大きく下回る。
  3. 処理生成物(主灰、飛灰固化物)の放射性セシウム濃度:試験焼却処理中の飛灰で15ベクレル/kgと事前調査での39ベクレル/kgと同じレベルであり、埋立基準値の8,000ベクレル/kgを大きく下回る。主灰では不検出。
  4. 飛灰固化物のダイオキシン類濃度:1.0ng-TEQ/gであり、法に定める基準3ng-TEQ/gを大きく下回る。
  5. 敷地境界の空間放射線量率:すべての地点において0.04マイクロシーベルト/時で、バックグラウンドの0.04マイクロシーベルト/時と同レベル。
  6. 周辺土壌の放射性セシウム濃度:不検出~42ベクレル/kgで、これまで県内で観測されている土壌のレベルと同程度。 

   ※ 1. 2. 4. が、今回、判明した項目である。

(4)八面(やつおもて)一般廃棄物最終処分場

 放流水の放射性セシウムや敷地境界の空間放射線量率、敷地内土壌、周辺地下水及び皆瀬川の河川水の放射性セシウムを測定したが、全ての項目において、ガイドラインに定める目安値や法に定める規制基準値を大きく下回るなど、いずれも問題のないレベルであることを確認した。

  1. 放流水の放射性セシウム濃度:不検出。
  2. 敷地境界の空間放射線量率:0.03~0.04マイクロシーベルト/時で、バックグラウンドの0.04マイクロシーベルト/時と同レベル。
  3. 敷地内土壌の放射性セシウム濃度:不検出。
  4. 周辺地下水の放射性セシウム濃度:不検出。
  5. 皆瀬川の河川水の放射性セシウム濃度:不検出。

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