災害廃棄物の試験焼却結果について
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岩手県宮古市の災害廃棄物の広域処理を予定している大仙美郷環境事業組合の焼却施設「大仙美郷クリーンセンター」において、3月26日(月)から28日(水)にかけて試験焼却を実施したが、その概要は次のとおりである。
試験焼却処理を行った災害廃棄物の量
宮古市藤原埠頭の選別・破砕エリアから試験焼却のため搬入した災害廃棄物の量は、3月26日に9.92トン、3月27日に9.83トン、合計19.75トンであった。また、一般家庭などから出されるごみと混合して焼却する割合(※混焼率)は、両日とも約13%であった。
※混焼率 = 災害廃棄物の搬入量(A)÷ 全焼却量(B)×100
車両1
|
車両2
|
車両3
|
車両4
|
搬入量
(A)
|
全焼却量
(B)
|
混焼率
(※)
|
|
---|---|---|---|---|---|---|---|
3/26
|
2.73
|
2.33
|
2.28
|
2.58
|
9.92
|
77
|
13%
|
3/27
|
2.87
|
2.61
|
2.07
|
2.28
|
9.83
|
77
|
13%
|
*運搬には10tダンプトラック1台、4tダンプトラック3台を使用
試験焼却に伴う調査結果
空間放射線量率
災害廃棄物
宮古市において災害廃棄物を積み込む際や大仙美郷クリーンセンターに到着した際、運搬車両4台について空間放射線量率を測定した結果、いずれも問題のないレベルであった。
車両1
|
車両2
|
車両3
|
車両4
|
バック
グラウンド
|
|||
---|---|---|---|---|---|---|---|
3
/
26
|
搬出時
(宮古市)
|
右側面
|
0.05
|
0.06
|
0.06
|
0.05
|
0.05
|
左側面
|
0.04
|
0.05
|
0.05
|
0.05
|
|||
搬入時
(大仙市)
|
右側面
|
0.05
|
0.05
|
0.05
|
0.05
|
0.05
|
|
左側面
|
0.05
|
0.05
|
0.05
|
0.06
|
|||
3
/
27
|
搬出時
(宮古市)
|
右側面
|
0.05
|
0.05
|
0.06
|
0.06
|
0.05
|
左側面
|
0.04
|
0.05
|
0.05
|
0.05
|
|||
搬入時
(大仙市)
|
右側面
|
0.04
|
0.04
|
0.04
|
0.04
|
0.04
|
|
左側面
|
0.04
|
0.04
|
0.05
|
0.05
|
- バックグラウンド:敷地内で災害廃棄物の影響を受けない十分に離れた地点
- 車両における測定位置は、荷台(コンテナ)側面の中央部から1m離れた地点
- 左右の別は車両正面(フロントサイド)から見た場合
- 秋田県における地上高さ1mにおける空間放射線量率は0.03~0.09マイクロシーベルト/時
焼却施設の敷地境界
試験焼却中の大仙美郷クリーンセンターの敷地境界における空間放射線量率の測定結果は、3月15日の事前調査結果とほとんど変化なく、問題のないレベルであった。
地点1
|
地点2
|
地点3
|
地点4
|
バックグラウンド
|
||
---|---|---|---|---|---|---|
地点1
|
地点2
|
|||||
3/27
|
0.05
|
0.05
|
0.05
|
0.05
|
0.04
|
0.04
|
3/15
(事前調査)
|
0.04
|
0.04
|
0.05
|
0.05
|
0.04
|
0.03
|
焼却灰、排ガスの測定
焼却灰
3月27日と28日に、主灰(もえがら)と飛灰固化物(ばいじんの固化物)のサンプリングをそれぞれ行い、放射性セシウムを測定した結果、主灰については不検出、飛灰固化物については37ベクレル/kgと、3月15日の事前調査時とほとんど同様であり、国が定めている埋立基準(8,000ベクレル/kg)を大幅に下回った。〔分析機関:県健康環境センター〕
セシウム
134
|
セシウム
137
|
合計値
|
||
---|---|---|---|---|
主灰
|
3/27
|
不検出(8.8)
|
不検出(7.2)
|
不検出
|
3/15(事前調査)
|
不検出(7.0)
|
不検出(8.1)
|
不検出
|
|
飛灰
固化物
|
3/28
|
14(9.9)
|
23(7.6)
|
37
|
3/15(事前調査)
|
10(10)
|
25(9.0)
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35
|
- ( )内は検出下限値
なお、大仙美郷環境事業組合では、この調査結果を地元住民に説明し了解を得た上で、本日(3月29日)午後、大仙市南外地区の最終処分場に埋立処分する予定である。
排ガス
排ガス中のダイオキシン類等(塩化水素、窒素・硫黄酸化物、ばいじん)及び放射性セシウムを測定するため、3月27日と28日にそれぞれサンプリングを行ったが、これらの測定結果については、4月13日に公表する予定である。〔分析機関:民間測定業者(エヌエス環境㈱)〕
今後のスケジュール
- 4月4日~5日
- 焼却施設事後調査:空間放射線量率調査(敷地境界4地点、バックグラウンド2地点)、放射性物質調査(土壌6地点、地下水2地点)
- 最終処分場事後調査:空間放射線量率調査(敷地境界4地点、バックグラウンド2地点)、放射性物質調査(地下水1地点、防災調整池放流水1地点、土壌2地点)
- 4月13日 試験焼却の結果のとりまとめ、公表
- 4月15~17日 試験焼却の結果報告会(地元住民説明)
- 4月23日 本格受け入れ開始(予定)
災害廃棄物の試験焼却の流れについては、以下の資料をご覧ください。↓