●知事発表
   なし

●幹事社質問
 (1)新年度の抱負について

●その他質問
 (1)新型コロナウイルス感染症への対応について
 (2)イージス・アショアについて


 

(幹事社)
 4月の幹事社の毎日新聞です。

(知 事)
 はい、どうも。

(幹事社)
 今年度も引き続き、よろしくお願いいたします。
 まず、今日、知事からの発表事項はないですか。

(知 事)
 はい。


(幹事社)
 なしということなので、幹事社質問に早速移らせていただきますが、先ほどの新年度の挨拶の中でもコロナウイルスに関して言及されながら、「異例の新年度」という表現がありました。今年度は3期目の事実上の最終年度になるかと思いますが、今年度の県政運営における豊富と課題をそれぞれ教えてください。

(知 事):
 私が就任してすぐリーマンショック、その2年後に東日本大震災。また、3期目の最後の年にこういう、さらに大きな問題に直面している。県庁の職員時代も常に不況対策とかバブルの崩壊とか、日本海中部地震とか、様々な危機事案について随分経験ございます。新年度になって様々な事業をスタートさせるわけですが、ただ、現実の問題として、この4月、入庁式もなし、また、人事の方も相当数の部長さん方が定年退職ということで、それに伴ってコロナも含めた重要事項について継続性を重点に置いた人事配置をしました。また、民間と、年度始めにいろいろな情報交換、あるいは県の施策の事業の推進に関する様々な打ち合わせ、あるいは県庁、あるいは国、市町村との様々な新年度事業の段取り、これが全て今止まっています。そういうことからすると、一般的な日常業務は遅滞なくやる必要がございますが、政策的な新しい事業等について、準備はしていますが、スタートの時期がこういう状況ですので、なかなかそう簡単に決まらない。そういうことで、今のところ、このコロナの関係で忙殺されているという状況です。
 ただ、民間の企業誘致については、今までに決まったことは順調にいっていまので、いろいろな式典等はございませんが、何とか、この方面については順調にいくように、今やってございます。例えば、新しい航空機の電動化の関係等も、実際に大企業で既にエンジンの発電機に活用するという、具体的な製品はもうできまして、そういうものは順調にいっていますので、今の順調にいっている部門について、これを切らさないようにしっかりフォローしていくということ。あとは、この今のコロナの問題が終息する時期が近づいた時に、どのようにこれまでの遅れを取り戻しながら加速してレールに乗せるかが今一番の課題でございます。
 ただ、今の状況を見ますと、県も市も市町村も国もですが、施策事業について、この問題で軌道修正を図らなければならないようなことがあり得ると思います。特に観光政策、インバウンド、こういう方面については、全く止まっていますので、交渉そのものも、海外との行き来もできませんので、これについては、一定程度お預けという状況もあると思います。
 あとは、この4月、5月、暖冬であったこの冬の影響があるかということで、今、秋田で一番問題なのは、農業で、これが順調に田植え、あるいは春からの営農がしっかりコロナの関係とは別に動くようにしっかり進める営農指導、あるいは、比較的農村地帯は落ち着いていますので、農業についてはしっかり頑張ってやるという、そんなところであります。
 あと、東京が大変なことになっていますが、あれ以上になりますと首都機能の低下が相当地方に直接・間接に影響しますので、これをどのように見通してそれを補正するか、これが一番の問題なのかなということで、全国知事会においてもいろいろなことについてやっていますが、若干、政府もこれに没頭してほかのことに手が回らないような状況ですので、いつもの年と違って、大変な異常な事態、年ですので、なかなかやりにくい状況でございます。

(幹事社)
 首都機能の低下で地方に影響するというのは、コロナのお話の延長ということですか。

(知 事)
 はいはい。

(幹事社)
 ありがとうございます。
 今の件に関して、各社さん質問あればお願いします。
 ないようなので、それ以外の件で各社さん質問あればお願いします。


(記 者)
 新型コロナの県内の感染者の関係で、昨日、横手市の20代の男性、流行地の北海道からいらしたという方が県内の6人目の感染者として発表になりました。前々から知事が懸念を示されていたとおり、新年度、年度の変わり目で進学とか就職に伴って移動が活発化する中で、まさに流行地の北海道から転職という形で来られた方が県内で感染が確認されたわけです。今回の事態を受けて、どのような受け止めをされていますか。

(知 事)
 今日も先ほどお話をしましたが、そういう動きというのは、実際我々よりも、住民票の異動を取り扱う市町村の方が把握しやすい。市町村の方にそういう状況を注意しながら、例えば、住民票の異動の際にできれば、強制できませんが、県外の感染が非常に多発している地域から来た方には、当面、人との接触をできるだけ避けてもらうとか、活動を自粛してもらうとか、そういうアドバイスをしていただくことが必要なのかなと思います。今日この後、部長会議が開かれますが、市町村窓口で、あるいは市町村の場合、私も経験ありますが、広報、市町村の広報というのは住民の方はよく見ますし、あるいは、昔でいうと回覧板、あれは市町村にありますので、こういったもので町内等に周知してもらえればいい。ただこれが差別や排除になると困るので、この辺りが非常に難しいのですが、納得のいくように伝えるということが必要である。また、身内にそういう方がいますと、そういう身内の方についても注意喚起をすることが必要で、これは相当きめ細やかにやっていくことが必要だと思います。まさか県境で検問はできませんので。そういうことで、市町村の対応について、これから検討をすることになっています。

(記 者)
 あとは、県内の学校でも新学期が間もなく始まるということで、現時点では、全県的な考え方としては通常どおりやるという方針かと思うのですが、県内でも感染例が増えてきたりして、首都圏とかで、そうした再開の延期の方針みたいなことも伝えられている中で、秋田県内の学校において、新学期への対応、今時点で知事はどのようにお考えになりますか。

(知 事)
 秋田県はそのような市街地とは異なりますので、まず市町村の学校の場合に、周辺に感染のおそれがある場所があるのかどうか。また、実際、由利本荘市はやむを得ないけども、そのほかについては十分注意しながら、もちろん先生方の行動、子どもさんというよりも先生方の行動について相当神経を使って校長先生から常々、先生方の状況を観察しながら、もし少しでも何か異常があった場合は、すぐに対応できるようにしておくことが必要だと思います。

(記 者)
 学校の再開時期については、現時点では通常どおりということで、知事としての考えに変わりはないですか。

(知 事)
 県内で二次感染はございませんので、今のところ感染源のほとんどが分かりますので、再開ということはできるのではないかと考えます。

(記 者)
 分かりました。もう一点お伺いしたいのですが、おとといの夜になりますか、県内の5例目として自衛隊の秋田駐屯地の隊員の方が感染したということで、発生自治体としては秋田市ということになるのですけれども、防衛省の陸上幕僚幹部の方が報道対応をまず一元化するということで、秋田市の方ではそのように解釈して、当日の公表とか、あとは取材対応を全くしなかった。で、一転して昨日の夜に県と一緒になって会見するという対応をとったのですが、感染の拡大を防止するとか、あとは県民・市民の不安を払拭するという観点から、秋田市が発生当初にそうした公表なり報道対応をしなかったことについて、知事はどのように受け止められますか。

(知 事)
 防衛省の書類を見ますと、まあどっちにもとれる。だから私自身は、防衛省ということで軍事面ですから、場合によっては余りつまびらかにできないということはあるけれども、その点については、県と市の、意思疎通が若干まずかったのかなと。そういうことで、特に防衛省が入っていますので、少し気を使い過ぎたのかなと。ただ、いずれ国からそういう通知があった場合には、意思疎通をしっかりやるようにということを言っています。

(記 者)
 じゃあ、その発生が分かった夜の段階で、慌ただしかったかと思いますが、秋田市が発生自治体の地元保健所として公表しなかった、報道対応しなかったということについては、特に問題はなかったと考えますか。

(知 事)
 あの文書がどちらにもとれる。そこでもう少し、できれば防衛省に直接問い合わせて、その結果でやってもよかったかなと。

(記 者)
 もっとこうきめ細かい連絡とか情報共有とか、やりとりを密にするべき。それは反省点じゃないかなということですか。

(知 事)
 うん。

(記 者)
 分かりました。どうもありがとうございます。

(記 者)
 先ほど質問がありました横手の男性の関係ですが、北海道にいる時に既に発症して高熱を出していたにもかかわらず、こちらにいらしたということで、それが採用する自治体から、体調が悪い場合には現住地でしばらく健康観察するというような知事の呼びかけが伝わっていなかったとみられるんですが、そのことについて、知事のその呼びかけが自治体にもかかわらず男性に伝わっていなかったことについては、知事ご自身はどのようなお気持ちでいらっしゃいますか。

(知 事)
 この当該市町村が3時から何か会見を開くということです。町長さんが。で、北海道から来るということで、もう少し連絡を密にしてもらえばよかったなと思います。そこを町長さんが気付けばいいのか、職員の方がもう少しそういうことを頭に入れてあげればいいのか分かりませんが、様々な面で市町村にも情報は流していますので、まあ流さなくても常識で分かると思いますけども。そういうことで、再度市町村にも感染の多発地帯からの異動があるときの対応について、先ほど言ったとおり、再度しっかり連絡をしたいと思っています。この点について、当該市町村で3時から町長さんが会見するという情報は入っています。

(記 者)
 結果としてこういう形になってしまったことについては、残念だというような思いをお持ちだということですか。

(知 事)
 そうですね。何となく、まだ自分の町には関係ないだろうという、当事者市町村でもう少し当事者意識を持って、そう難しく考えなくても分かりますから、持ってほしいなと思っていますが、これ以上言いますとまた問題がありますので。普通に考えれば分かることですから。

(記 者)
 それから、先ほども自衛隊員の方の関係での報道発表の対応についての質問がありましたけれども、秋田市が云々ではなく、あの自衛隊員が多賀城、宮城県内で外出をしていて感染した可能性があるということで、宮城県あるいは多賀城市、仙台市との連絡がどうなっているかということで、県の部分でも、それについてはあっちの部署がこっちの部署がというようなところもちょっと見受けられたのですが、コロナの感染症対策本部っていうものを設置しているのであれば、もう少しその対策本部として一元的な対応をとられる必要があるのではないかというお気持ちはありますか。

(知 事)
 連携体制については、余り窓口をあっちこっちというよりも、その辺りについて、今日これから会議がございますので、もう少し整理してかかりたいと思います。

(記 者)
 今後、さらに感染者の確認が増えて、あるいは県内での二次感染が増えるという可能性もあるとは思うのですけれども、その際に、例えば秋田市と県で別個にやるっていうことではなくて、昨日のように合同でやる形っていうのは、特措法に基づいた対策本部を設置してということで、そのような形でやるというお考えはないのでしょうか。

(知 事)
 迅速性の問題はありますが、ほかの県においても中核市は、富山県はどっちがやるかで、がんがんやっていますけども、正確な情報がしっかり県民に伝わって、県と市町村で情報が共有できればいいですから、そういう場合もあり得ます。ただ、なるべく緊急に、あるいは一般事案で影響がそう広がらない場合については、単独でということもあるでしょうから、ケース・バイ・ケースで考えたいと思います。

(記 者)
 ありがとうございました。


(幹事社)
 すいません、私から一つよろしいでしょうか。
イージス・アショアの件で、防衛大臣と調整があるという報道がありましたけど、今のところ県にその関係で何か連絡とかはあったのでしょうか。

(知 事)
 まだございません。ただ、皮肉なことに、陸上自衛隊での最初のコロナの感染が秋田だったということで、防衛省もかなり広くこの問題についてとらえていますので、大臣もどうなのか。国会もああいう状況ですので、当初は3月ぐらいで、4月の中旬前でおさまると思ってあのような日程のお話があったのかなと。今、防衛省も当事者になっていますので、コロナの方も。あと、この後、例えば緊急事態宣言の発令があれば、防衛省の動きも相当出てくるのかなと。大臣がそれにかかりきりになりますと、こっちの方は後回しかなと。だから、私は、時期は別にしても、決める前に大臣がしっかり現地を見ること、は必ずしていただきたいと思います。

(幹事社)
 例えば知事から、時期に関してとか何か呼びかけをするようなことは、今のところ考えてらっしゃらないですか。

(知 事)
 私はいつでもいいです。ただ、なかなかそう簡単に大臣も動けない状況ですから。

(幹事社)
 ありがとうございます。質問は以上でよろしいでしょうか。


(記 者)
 先ほどの新型コロナの対策の関係で、首都機能の閉鎖に備えて秋田も事前に対策を検討する必要があるとおっしゃっていたと思うのですけど、具体的にはどういった対策でしょうか。

(知 事)
 県も出先もございます。また、常々東京の方の企業と取引、あるいは様々な連絡調整を常時やっていますので、そういうところどうなのか。あるいは、そういうことで県の事業が遅れる場合があるのかどうか。あとは、例えば、建設事業ですが、東京の方のコンサルと打ち合わせなどをやっていますので、そういうことができるのかどうか。それによって、公共事業の遅れが生じますので、そういう場合にどうするのか。それが全部テレワークでできるのかどうか。場合によっては、日常的に情報交換をやる必要がある場合は、わざわざ行ったり来たりしなくてもテレワークでできるように準備するとか、何が想定されるかということは各部局で違いますので、今、各部局で想定して、もし対応が必要なものがあれば今から準備しておくということも必要かなと思います。


(記 者)
 先ほどのイージス・アショアの件で、是非大臣に現地を見てもらいたい、必ず来ていただきたいと。ここで知事の言う現地っていうのは、具体的には新屋演習場のことですか。

(知 事)
 はい。

(記 者)
 ほかにも現在の再調査の対象に県内に相当数ありますけれども、そこについてはいかがでしょうか。

(知 事)
 全部見るってわけにはいかないでしょう。そのうち特定のところを見ると、そこが次の候補地ということになっちゃう可能性があるから。まずは、我々はまず住宅地に近い新屋をボツにしてほしいと。ボツにする根拠を大臣にしっかり認識してもらいたいと、これがまず第1点です。

(記 者)
 特に新屋演習場のどういったところをどういう角度から見てほしいっていうことはありますか。

(知 事)
 密集地ですので、人がいれば全部だめということではございませんが、あれほどの人口密集地であることを無視するということはできないでしょう。例えば、建設事業なんか、二、三軒の場合は移転ということもあるでしょう。周辺に人家があっても、数軒であれば移転して、数キロとれるということもございますが、新屋はこれできませんので、また周辺の学校などの重要な県の公共施設がございますので、少なくてもああいうところはないだろうと。このことをしっかり認識してもらうということが第一歩だと思います。

(記 者)
 分かりました。ありがとうございます。

(幹事社)
 以上でよろしいでしょうか。
 ないようなので。

(知 事)
 はい。

(幹事社)
 これで会見を終了させていただきます。ありがとうございました。

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