平成30年7月30日知事記者会見
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●知事発表
なし
●幹事社質問
(1)イージス・アショアについて
●その他質問
(1)秋田新幹線の新トンネル整備について
(幹事社)
7月幹事社の北羽新報です。よろしくお願いします。
今日は、県からの発表事項はないということですので、早速、幹事社からの質問に入らせていただきます。
幹事社からは、イージス・アショアの関連で、大きく2つ質問させていただきます。
まず1点目として、先週25日に防衛省が新屋演習場での地質調査、測量調査について、手続きを延期したということですけれども、改めてこのことを知事としてどう受け止めたのかということ。
あと、延期ということなので、また1カ月後には同じような状況になるかと思うのですけれども、それに向けた対応ですとか、あと、防衛省側に求めていくようなことがあるようでしたらお知らせください。
(知 事)
先週、札幌で知事会があって、山口県の村岡知事ともちょっとお話ししましたが、山口県も萩市と阿武町、大部反発が多いということで、うちの方と同じ状況というところで、うちの方であの日(全国知事会議)の前日ですか、大臣が(入札の日程は)予定どおりと言ったのですけども、たぶん秋田県の状況を、防衛省から来た職員の方が大臣に何らかの形で伝えたか、いずれ地元の状況を見ると、これを強行することによってさらに色々な面で反発が大きくなるということで、1カ月ちょっとですけれども延ばしたのかなと思います。
あと、土曜日の住民説明会には地域以外の方でも行けるという、ただ、やはり地域住民を対象としてやる場合と、ああいう形でやる場合では、やはり一般論から言っても、顔ぶれから言うと、やはり革新的な反対のお考えの方がたくさんいたのかなと思います。
ですから、地域住民を対象として実施する場合は、色々な考えの方がいると思いますけれども、いずれああいう形であれば、制限なしの場合は、やはり革新的な反対派の方がやはり多くなるというのは、これはやむを得ないということです。
ですから地域とは少し違いますけれども、ただ、そうは言っても、内容や概略についてどういうやり取りがあったかというのを見ましたが、やはり前に住民説明会、あるいはその後の私どもや議会に対して説明のあった内容とほとんど変わらないものですから、やはり内容について一般の方は、イージス・アショアと言っても、いつも出てくるのはレーダーだけでしょ。どういうもので、どういうものがどういうふうに構成されるか、そういう中にどういうものが、基地の中に入るのかというと、わからないですよ、一般の方は。
ですから、何となく検討しますとか、安全にやるようにしますとかだけでは、やはり誰も、我々も含めて、それを理解することはできませんから、やはり反発は変わらないと思います。
いずれ9月12日に入札ということになりますと、この間にどういうアクションが防衛省からあるのかまだわかりませんけれども、やはりまだまだそう簡単に理解が深まるという状況ではないと思います。
ただ、少しお話しますと、県内、あるいは県外の若い、非常に若いと思われる方からのメールや知事への手紙で、結構賛成論が多いです。その賛成の中身が、秋田の場合を、どうも沖縄等の状況と重ね合わせて、防衛施設が来ると、ものすごい交付金が何十億円単位、あるいは何百億円単位で国から来るのではないかという、そういう論法で賛成という、秋田の場合、人口減少もあるし、そういう意見がたくさんあるということは確かです。
そういうことで純粋に国防上で賛成というよりも、そういうことが中心にありますので、これをそのまま地元に当てはめても、地元であれば、これは誰にとっても、そばの人は不安ですから、やはり一義的に地元の住民、この方々の思いを尊重して我々は動くべきであろうと思います。
今、小野寺大臣がレーダーですね、ロッキードマーチン社のSSRに選定したという発表があったそうです。ですから、最初の報道のとおりSSRに選定ということですから、SSRの能力、こういうものがわかりますので、それから防衛省の方でどのような電波対策、具体的にこれに当てはめて説明できるかどうか、そこら辺であろうと思います。
(幹事社)
ありがとうございます。
先程、住民説明会のところで、革新的な方もいたというようなお話でしたけれども、当然そういった反発の声というのがあるかと思います。一方で、演習場の近くの住民からは、計画に反対だというような、そういった決議もあったのですけれども、先程地元の住民の思いも尊重してというような発言もあったのですが、こういった演習場周辺の住民の方の思いというのは、今後、知事が何かしらの判断をしていく上で大きな材料になるということでしょうか。
(知 事)
さらに内容が具体的になって、防衛省が地域対策というか、地域住民の皆さんに、色々なそういう対応策を具体的に示す段階で、その中で住民の皆さんが、果たして納得するのか、そういう対策であっても、これをどう評価するのか、それはやはり1番我々も考えていく、住民の方と同じような思いで、我々もそれを検証しながら、やはりこれからの対応をしていくという必要があると思います。
(幹事社)
ありがとうございます。
それでは、各社、イージス・アショアの件でそのほか質問があればよろしくお願いします。
(記 者)
先程、1カ月の現地調査の延期の話があったと思うんですけれども、この延期自体は率直に評価するのか、どういうふうに受け止めていらっしゃるかをまず一言お願いします。
(知 事)
評価というよりも、やはりこの状態で、山口県も秋田県も、住民サイド、あるいは行政サイドも、それに疑問を呈するということは、やはり評価というよりも、そうせざるを得ない状況にあったのかなと思います。
これを強行することによって、さらに不信感が増すと。私も今、強行するのは利口なやり方ではないと、そういうことを言いました。言ったけれども、せざるを得ないという、そういうことではなかったのかなと。
(記 者)
もう1点、今後、防衛省が地域対策をどのように具体的に示していくかというところだと思うんですけれども、それについては、具体的にどういう項目が少なくとも今の段階でも必要になるかなというふうに知事はお考えになっていらっしゃいますか。
(知 事)
私も、どう考えてもあの演習場の中で、道路側の柵からすぐのところに見えるような、保安距離をほとんど取れないような配置はしないと思うんです。
その時に、どのような配置をするか、その配置によって一般的な保安距離が保たれるのか。それから、レーダーの電磁波の影響について、どういう防護措置があるのか、そういうことが具体的に示されることによって、ある程度理解を深める人もいるかもしれないし、そういうことがあっても絶対的にやはり狭いということで、そう簡単には理解ができないという人もいると思うんです。
ですから、我々の、今までの色々な質問に、まだ一つも答えていないんです。警備をどうするかという質問には、ただ200人ぐらい置くという。ただ、一般の自衛隊の基地であれば、前にも言ったとおり一定の対空防御用の設備、マシンというかウエポンを置いているんです。
そういうことも、まず1回も何をどうするかということが示されてございませんので、判断のしようがないというのが今の状況です。
ただ、基本的に、イージス・アショアは日本にいらないという論調で反対している人もいると思います。ただ、ここは、私もその後、防衛省と関係の無い秋田県出身ではないですけれども、他県の国会議員でかなり要職にある人と何回かお話したけれども、これ与党派です。あれを撤回することは、新屋を撤回することはあるかもしれないけれども、イージス・アショアを日本で購入しないことは絶対ないと言っています。ですから、必ず全国のどこかに造ると。
だから、防衛大臣がSSRに決定ということは、もうそれを前提でやってますから、一定の色々な方法があっても、必ずどこかに造るという、これはマニュアルもないことかなということで捉えていかないと、我々県や市が、そもそも論で、あれはいらないんだと言っても、そこのところは、もうどうしようもないかなという感じがします。
(記 者)
わかりました。ありがとうございました。
(記 者)
レーダーが今、公表になりましたけれども、装備がちょっとだけでもわかった形になりますが、それを受けていかがですか。
(知 事)
このSSRに関して既にロッキードマーチン社の副社長が言っておりますけども、弾道ミサイルと巡航ミサイルの迎撃、両方のロケットを積むことができるということを将来的に見越しているのかなと思います。
今の状況では2,000億円、3,000億円と経費が増していますので、最初のうちは、例えばSM3ブロックⅡAだけでも、その後に、別のミサイルが入りますから、マーク41とか。
ですから、そこら辺も、今の状況と、将来を見通してやらないと、そこまではわかりませんでは、やはり将来、あのランチャーには積めますから、ですから、このSSRを選んだということは、当然将来的にそういうこともあり得ますから、それも含めて検討対象になるんです。それをどういうふうに説明するのか、それによって新たな不安が生じるかどうかという、そういうこともございます。
また、弾道ミサイルだけを狙う場合と、巡航ミサイルを狙う場合で、レーダーの照射の角度があのままでいいのか、その前に、例えば風車とか、そういうものが邪魔にならないかという新しい疑問点も出てくるんです。
(記 者)
ありがとうございます。
(記 者)
先程、県民の意見として沖縄のようなお金の話というのがあったという話がありました。河北新報の記事で恐縮ですけれども、防衛大臣のインタビューなどでも、補償金の話が出てきたり、住民説明会でも、それに近いような話が出たりしております。
この延期というタイミングで、この補償金という話が出てくるということについて、どう思われますでしょうか。
(知 事)
結構230億円ぐらい出ているんです。全国のほかの基地には。ですから、少しそういうことで住民に対して、そういうこともありますよという、それで釣るというか、それは、釣るということではないのでしょうけれども、既に今ある制度ですから、これ1番最初に制度を言ってもらえれば良かったけれども、途中でこういうことをスッと出すということは、何か住民にそういう形で期待感を持たせるということにもつながるのかなと。ですから、言うのであれば最初から、しっかり言って欲しかったです。
(記 者)
言うなら最初にという話でした。今後、防衛省が来た時に、例えばその補償金の額を示せという立場でしょうか。
(知 事)
これは、補償ではないんです。要するに、地域対策です。例えば、体育館を造るとか、あるいは広場を造るとか、何らかの補償というよりも、迷惑ですから、例えば何かで避難する時に使うような、そういう頑丈な体育館をそばに造るとか、あるいは地域で必要としていてなかなかできない、例えばごみ処理場とか下水道とか、そういうことにも使えるんです。
ですから、秋田の場合は、それ全部ありますけれども、もし郡部、農村部で、例えばそれを使って水道や下水道の整備、そういうものに使っているんですよ。ですから、何かの補償という意味合いではないようです。
(記 者)
すいません、最後にしますけれども、そのような説明を向こうからしてくることに対しては、評価するという立場でしょうか。それとも、今こんなこと喋る時かというような立場でしょうか。
(知 事)
何か途中で、こういう事を話すというのは、何か期待感を持たせてお金で釣るというふうに捉えられても仕方ないのかなと思う。ですから、話すのであれば最初からこういう制度がありますと言ってくれればいいんだけど。
(記 者)
先程、必要性の部分では変わらないというお話があったと思うのですが、今日防衛省がPAC3の配備は北朝鮮の脅威がなくなったということで見合わせるという報道があったと思うのですが、それと連動してイージス・アショアの必要性というか、そこら辺の防衛省の動きとあわせて考えると、どうお考えでしょうか。
(知 事)
だからますます、防衛省の説明が苦しくなるんです。ですから、そんな可及的速やかにと言わなくても、もう少し時間をかけて、情勢を見ながら。先にある高官から、防衛省関係者ではないですけれども、その方から聞いたのは、政府では絶対これを撤回することはないと。だったら、やるにしても、前に話されていたけれど、国有林だと環境アセスとか所管替えとかに時間がかかるとか、そんな話ではないだろうと。
1年ぐらい(配備時期を)延ばしても環境アセスをして、住民、民家から離れたところの、国の土地の所管替えの手続きなんて、あまりにも事務的ですよ。やはり、これは、国家の非常に重要な事項です。
我々県で何かをやる時に、ほかの部の所管のところに、これをそっちにやるから、そっちの方が手間がかかるという、そんな理屈はないでしょう。
ですから、もう少し時間をかけて、秋田県内だけではなく青森から北海道、日本海側をずっとそういうところを検討すべきです。基盤整備の問題も日本の国、今どこであっても、電気と水道を引っ張れないとこはないです。
実は皆さん、私、構想というか配備わかりますから言いますけれど、レーダーの敷地は150メートル四方あればできます。あと発射装置、あれは30メートル四方あれば1モジュールはできます。
ですから、例えば山腹であっても、段々に、分散して置くとすると、この倍ぐらいの平坦な土地であれば出来ますから、これをやっていってもね、そんなに時間、費用が掛かり増しになるということはないでしょう。そこに全部連結すればいいわけですから、所管替えと言っても、上から指示して、すぐやればいいんです。ですから、そうした検討をしたうえで、なおかつ、無いというのであればいいけれども、そうした検討をせずに、防衛省の所管の地域だけで、ここがやはりあまりにも拙速に決めたのではないかという不信感、誰が見ても、例えば県が何か重要な問題をやる時に、その部の所管だけで探しなさいなんていうことはないでしょう。そこなんですよ。
(記 者)
そうすると、PAC3をなくしてもいいようであれば、イージス・アショアについても、ゆっくり時間をかけてもう一回選び、その可及的という部分を一旦置いて、しっかり考えて欲しいということでしょうか。
(知 事)
これやっても、5年や10年はならない。せいぜい1年ぐらいで、今どきそういう工事は、すぐできます。あの緊張感が増した時、あの時であれば可及的速やかでしたでしょうけれども、今、何も変わらないと言っても、やはり少しは緩和しているんです。そうでしょ。全く状況が、確かに具体的に非核化には、少し時間かかる。でも、方向性はそうなっていますから、色々なマスコミの方の評価もありますけれども、防衛省は非常に説明しにくい状況をどんどんつくられているなというふうに感じます。
(記 者)
わかりました。
すいません、最後1点、先日の住民説明会でも新屋演習場が狭ければ外の土地も買い取って緩衝地帯というお話が出ていたかと思うんですが、この話を1番最初にされたのはたぶん知事が県議会での答弁だったかと思うんですが、それがあれば納得するということなのかということと、そしてその話、政府与党関係者も同じようなことを喋っているんですが、誰のアイデアで、そこら辺が落としどころだというようなことが何となくあるのかないのかということ、そこら辺を教えてもらえますか。
(知 事)
現に反対とかそうではなくて、原理原則的に見れば、最低、前に言ったとおり、テロ等から一定の防護措置をとるという。最低1キロぐらいの保安距離は必要ではないかと思うんです。ですから、それを取れるか取れないか。
ただ、前に言ったとおり、こっち(北側)に来れば来るほどこまち球場や県の試験研究機関、更に工場地帯が近くなりますから、そういうことが出来るのかどうかという、一部県民の間から、新屋の沖合を大規模に埋め立てるなり、こうなれば1キロ以上は離せる。ただ、埋立てとなると相当時間がかかるけれども、ですから、いずれ、やはり1キロ離して、その間に防護帯、あるいは防護用の一定の柵、そういうものが絶対必要だと思うんです。これが取れるか取れないかというのは、海まである程度いけば取れる可能性はあるんです。
そういうことで私が言って、だからといって地元の皆さんが納得するかどうかはまた別です。ただ、そのぐらいの何か具体策がないと、やはりそういう具体策があれば、ある程度理解を示すという人もいるかもしれない。そうでない限り、誰が見ても、100メートル、200メートルでは、これはどんな人も納得はしないと思います。
(記 者)
そうすると、仮の話ですが、それだけのものを示してくれば、知事とすれば認めるという判断になるということでしょうか。
(知 事)
それで初めて、議論が始まるんです。何もないと、議論のしようがないでしょう。その時にそういうふうになれば、ある程度議論の余地が出てくるんです。それを言わない限り、そういうことがない限り、議論のしようがないでしょう。
もう一つ、航空路、あれは、私言ったとおり絶対容認できないです。定期航空の運航に支障があるようなことは、これは県の交通政策の基本ですから、これに支障があることは、これだけは絶対容認出来ない。県として良い悪いの先に、定期航空の運航に支障が無いかを絶対確認をしないと、これはその先に行けません。
今回、(全国知事会議出席のため)札幌へ行くときにも、ちょうど新屋の演習地、あの沖合でこう(旋回する)でしょ。絶対、影響があると思うんです。ドクターヘリと違って、1時間に3便、4便でしょ。それを、そのために停波だとか、そんな手続きはやってられませんよ。本当1番私が心配なのはそれです。
(記 者)
わかりました。
(記 者)
先程の補償金の件ですけれども、米軍基地と同じように、こちらの場合は考えられないのではないかと思うんですが、具体的に自衛隊の敷地の中に置くということで、そんなに補償金は取れないのではないかと思います。むしろ、県有地を緩衝地帯として買ってもらうということでなにがしかの見返りがあるのではないかなと思いますが、そのあたり具体的な話は今あるんでしょうか。
(知 事)
いや、全くありません。
私も、あれを売るとか、そういうことはまだ何も言ってませんから。
(記 者)
話があってから、そのスタートラインになると、さっきおっしゃったような。
(知 事)
話があれば、県有地の処分ですから、議会の同意も、一定規模以上だと必要ですから、そういう話があれば、かつそれによってどのように配備するかということが、ある程度の妥当性があれば、話には応じますけれども、ただ、いくら考えても今度は、すぐそばに、県の施設がありますから、そことの整合性が取れるかどうか、そこは、あの時、こっちで1キロメートルだと、これ600メートルでしょうということを言って、ある程度、そう簡単なものではないよというふうに示唆したところです。
(記 者)
それでも賛成論がいくつか来ているというのは、具体的にはどの辺からどういった意見か、もう一度ご紹介いただけますか。
(知 事)
あのね、若い方。
(記 者)
県内の若い方ですか。
(知 事)
県民、うん。
(記 者)
県民の若い方。
(知 事)
それは、非常に賛成多い。
(記 者)
それ、補償金があるからですか。
(知 事)
いや、それもありますけれど、そもそも必要だという意見もあるんです。やはり一定の年齢以上だと、太平洋戦争、あるいは(土崎)港に行きますと、あの当時を覚えている方、今から言うと75歳以上くらい。私なんかも、うちの祖父から、角館から見えたというの。秋田の方が真っ赤にこう、火のあの灯りが。50キロ離れた角館からです。ですから、我々の世代までは、その当時の状況を聞いているんです。ただ、今の若い方は、実際、そういうことを聞いてもいませんし、映画の世界ですから、実感がないと思うんだ。ですから、それがいいか悪いかというよりも、そういうことで意外とそういう手紙、あるいはメールもあるということです。ただ当然、反対の意見もたくさん来ています。
(記 者)
すいません、イージス以外で恐縮ですけれども、秋田新幹線の件、期成同盟会への参加、岩手県が拒んでいて、直接知事会で知事がお話になるというお話でありました。岩手の方針がちょっと変わったという話もありましたが、どういった会話があって、知事としてどういう口説き文句で口説き落とされたのかなというのを教えていただければ。
(知 事)
ちょうど知事会で席が隣ということで、休み時間に何回かお話して、いずれ有用性、あのトンネルの有用性は理解をしていらっしゃいます。ただ、あちらの場合は、メリットが、そうないと、あまり。ですから、その中で、やはり多額の県費が必要であれば、なかなか議会が、うんと言わないだろうと。
またあの、JRとは、三陸方面の色々な問題について、今、そういう色々なやり取りをしているという状況ですから、優先度から言うと、まず三陸海岸のJRの鉄道網整備、あれが最優先事項。そういう中で、ただ、滝沢市と雫石町が(期成同盟会に)入っていますので、県内のそういう市町村団体で、市町村のレベルで入っていますから、県としても全く無視することはできないと。
いずれ今、秋田県と同じ顧問という形にいきなりいくということは、議会の立場上、議会の理解も必要でしょうし、そういうこともあるので、いずれあの事業の有用性を認めた上で、まずオブザーバーということで、そういうニュアンスで、いずれそういう状況の中で色々な県、あるいは国との状況の中で、秋田県と同じような立場になれるような状況になればいいなということでありました。
(記 者)
達増知事の方からも、そうしますという。
(知 事)
はい。
(記 者)
県としては、立場は変わるけれども、共同歩調でやっていく、訴えかけていくと。
(知 事)
まず入ってもらうと。これが、1番最初ですから。あとは、具体的に県費がいくらかかるという、そういう時に岩手県さんがどう考えるか、そこら辺。
実は、九州新幹線の長崎県と佐賀県、同じ状況です。長崎県は、終点だけれども、佐賀県はいっぱい通るものだから、佐賀県は、ものすごく負担が多いと。長崎県はすぐ入ってすぐ終わる。でも、1番の効果は長崎にあるわけです。ですから、ちょうど佐賀県の知事と仲いいですが、佐賀県は、なかなかその負担を議会が認めないと。ですからミニ新幹線方式でいいのではないかと。
ただ、フリーゲージトレインがだめになったから、これでややこしいということで、なかなかあれと同じです。
岩手県は、距離によって負担がありますから、ですから、それがあまり大きくなると、これは県民の理解が得られないと。ただ、秋田県の場合は、1番効果がありますから、そういう立場の違いはあります。ですから、あまり地元負担がないとすると、この岩手県も、スムーズに運ぶだろうという。
ですから、お互いにまず地元負担をいかに少なくするかというルールを適用してもらうように国に働きかけるということで一緒にやりましょうということでした。
(記 者)
すいません、先程の賛成意見も多いというのは、思っているより多いなのか、反対意見と賛成意見を数的に比べると、賛成意見の方が多いということなのか、どっちですか。
(知 事)
思っているより多いと。
(記 者)
わかりました。
あと、すいません、調査に対する話ですけれども、地質調査と測量調査は延期されましたけれど、穂積市長は電波調査はやってくれという姿勢ですけれど、知事は何かちょっと違ったようなこの間の囲み取材の話だとそういう認識ですけれども、それが8月上旬予定になっていますが、それが仮に公告されましたら、どういう対応をなされますか。
(知 事)
SSRに決まったと。電波も、どこにレーダーを配置するかで、最終的な配置は決まらなくても、例えば住家に近いところ、中間、1番端、何箇所か想定すれば、これはできると思います。
ただ、それによって全て解決するものではないんだな。電波のことを意外と皆さん言いますけれども、意外とサイドローブは、そんなに心配するものではないです。一定の遮へい、あるいは距離が、距離の二乗で減衰しますから。だから、サイドローブよりメインローブ、こっちが飛行機の運航に支障がないか、これが1番、だからこれは、どこに配置しても、やはりそう変わらないですよ。
具体的でなくても何によって構成されるかという、私はわかりますけれども、ある程度。ただ、一般の方は、レーダーだけ見ているんです。どういうものが必要か、色々なもので構成されるわけですから。これで1平方キロ。だからあの、皆さんもルーマニアの航空写真、色々なものがあって、1平方キロ。周りが元々の飛行場ですから緩衝地帯。レーダーのあれだけは、あれはわずかですよ。ですから、それからすると、そこら辺の全部の構成を、まだ一言も話してないでしょ、防衛省が。イージス・アショアの基地というのはこういうものがあって、これがどのぐらいの高さ、広さ、こういうものが幾つ、こういうものは幾つ、これどういうふうに、これが意外と何も言ってないんだな。
そこが、わからない、皆さん理解しないと、いいか悪いか、なかなか実感がわかないのではないかなという、ですから私は少なくても、基本的にどういうものを、どのように置くか、これをまず早く示してくれと。例えば、発射のマーク41のモジュール、あれを幾つ置くかによっても、あれをものすごく多く置くとすると、分散配置だと、これやはり人家に近いところにも置かざるを得ない。それがすごく少なければ今度は、能力的に問題が出てくる。ですから、一体何発用のモジュールを置くのかという、これさえ全くまだ示されていない。ですから、そういうところを示してもらわないと全容がわからないわけです。
(記 者)
その全容がわからない段階では、いかなる調査も受け入れないというイメージでよろしいですか。
(知 事)
調査をやる時には、やはりその全容をどういうふうにやるかで、基本的に、建物だって学校を造る時に、どのぐらいの大きさであればということで、それで地質調査、1軒の家を建てるのか、100坪なのか300坪なのかで調査の範囲、内容が違ってくるわけです。
ですから、まず全体構想を示してくれと。それからだって遅くはないと思うんです。だから、全体構想を示さず調査するとなると、調査結果がわからないでしょ。検証の対象がわからないということですから。ですから、まず私は、全体構想を示すべきだと言っているんです。
(記 者)
ありがとうございます。
(幹事社)
そろそろお時間のようですが、いいですか。じゃあ最後1問お願いします。
(記 者)
知事のお話を聞いていると、新屋にやはり置くことは非常に難しいと、まず知事はお考えになっていると思います。問題が解決できれば、多少住民の反対の感情があったとしても、合理的に対処ができるというふうになれば、知事は受け入れる可能性はあるのでしょうか。
(知 事)
技術的にも、論理的にも物理的にも、こういうことがあれば、受け入れるというよりも、一応県として議会の意見もありますから、一定の対応をどうするか、それから今の段階では、全く、その対応のしようがないですから、それをもって例えば住民に説明して、一定の住民の皆さんが理解ができるとすれば、それはそれでいいのではないかと。
ただ、私が理解しても、住民の皆さんが理解しないと、これは無理です。ですから、私も住民の皆さんも理解できるような、そこぐらいの対応策がとれるかどうか。とれるとすると、住民の皆さんにもっと深く説明をして、理解を得てくださいということは言えるんです。今の段階で、何があればオーケーというのは、なかなかね首長と言えども、これまさか県民投票するわけではないですから。
もう1つ、知事という立場、全県ですよ。秋田市が、どうなのか。山口県は、やはり村岡知事、市町村の意向を最大限尊重すると。県は、やや中立です。山口県議会は、一切その説明を受けてないんです。だから、山口県は、首相のお膝元で、議会も、総理の影響力がありますから。ですから、秋田県と山口県は相当違います。
やはり秋田市が1番そこはしっかり、その上に立って県が、もう少し全県を考えて物に対応するという、私がたまたま防衛関係の専門知識があって、少しそういうことで専門的にばんばん言えるものですから、私の方の発言の方が強く報道されますけれども、やはり地域の住民、そして秋田市、この基本姿勢、これに県はしっかり寄り添って行うというのが原則だと思います。
(記 者)
ありがとうございます。新屋配備の必然性というのは、その可及的速やかに置かなければいけないということとつながっているわけですけれども、知事はその可及的速やかに置かなければならないという部分については疑問を持たれているということであれば、例えばその新屋配備はやめてくれ、あるいは別のところを検討しないかというような呼びかけをされるおつもりはないでしょうか。
(知 事)
だから、この間、一定の国有地、林野庁に照会かけたらと言ったんです。何も照会やってないです。県内では、あそこの石油備蓄基地、それ以外は国有地ですけれども、 そこは何も照会かけてないと。それに私カチンときたのは、環境アセスや所管替えに手間がかかると、こんな話ではだめですよと。ですからそっちもやってくださいと言ったでしょう。誰が考えても、防衛省の仕事だけれども、高い買物ですよ。凄まじい買物です。ですから、省庁の壁を越えて、これ防衛大臣が決めたことではないでしょ。総理でしょ。総理が決めたことですから、これは全省庁が、そういう対応をとって速やかに自分の所管の土地を調べれば、そのデータを全部突き合わせれば、もっといいところがあるかもしれない。
ですから、それをやらずに、いきなり秋田県にしたのは、たまたま可及的速やかにということで、防衛省の中でのいい場所が海岸部になかったということであったけれども、おかしいのは、稲田さん(元防衛大臣)の時、佐渡が狭いというのは、あの上のレーダー基地が狭いです。でも山腹を削れば、マーク41置けるんです。めちゃくちゃ広くなくてもいいです。1番上に電気も通っていますから、途中の山腹に電気あるでしょう。
そこら辺の説明の仕方に一貫性がないでしょ。そこなんです。マーク41のサイズ出ています。ネットで調べれば、ワンモジュールのサイズが出ています。発射台の付属装置、それから、支え、管制装置、出ていますよ。サイズわかりますよ。だから、そこら辺やると、縦分散でもいいわけですよ。だから全く防衛省が、最初に佐渡も候補地と、何も調べずに佐渡と言った。それ、最初から狭いことわかっていた。そこなんです。何か、そこら辺が非常に、説明が苦しいというか。
(幹事社)
では、お時間なので、これで記者会見を終了します。
ありがとうございました。