このたび提案いたしました議案の説明に先立ち、諸般の報告を申し上げます。
 はじめに、国民体育大会についてであります。
 先月30日から今月10日まで、愛媛県で開催された第72回国民体育大会において、本県選手団が、バスケットボール成年男女のアベック優勝をはじめ、バドミントン成年女子、弓道少年女子など、昨年の4種目を大幅に上回る11種目の競技で優勝を飾るといった目覚ましい成果を挙げました。
 この結果、天皇杯と皇后杯の順位が前年の37位、36位からともに20位へと躍進し、東北でも、昨年国体を開催した岩手県に次ぐ好成績となったところであります。
 これまでの選手並びに関係者の弛まぬご努力に敬意を表しますとともに、なお一層の飛躍をご期待申し上げます。
 このたびの県勢の活躍を弾みとして、将来有望なアスリートの発掘やジュニアから一貫した指導体制の確立など、「スポーツ立県あきた」に向けた取組を、各競技団体等と一層の連携を図りながら推進してまいります。
 次に、伝統芸能の祭典「新・秋田の行事」について申し上げます。
 去る14日と15日の両日にわたり、大仙市において、ユネスコ無形文化遺産に登録された「山・鉾・屋台行事」をはじめ、「根子番楽」、「西馬音内の盆踊」など、本県を代表する祭りや伝統芸能が集結する「新・秋田の行事」が開催されました。
 祭典には県内各地から25団体が参加し、それぞれの地域で受け継がれてきた豪華絢爛な屋台、勇壮なお囃子、優雅な舞などが披露されたほか、タイ王国民族舞踊と盛岡さんさ踊りが特別参加するなど、大きな盛り上がりを見せたところであります。また、14日夜には「大曲の花火・秋の章」も併せて開催され、国内外から訪れた10万人を超える方々に、秋田ならではの伝統文化の魅力を十分に堪能していただけたものと思います。
 これらの行事は、2020年の東京オリンピック・パラリンピック後を見据え、日本の伝統と文化を世界に向けて発信する、国の「beyond2020プログラム」に認証され、広く海外にも紹介されたところであります。
 今後は、このプログラムを活用しながら、本県の地域に根ざした伝統文化の魅力について様々な媒体を通じて広く情報発信し、国内外からの交流人口の拡大を図ってまいります。
 次に、観光誘客について申し上げます。
 今般、本県が来年9月から11月までを期間とするJR東日本重点販売地域に指定されることが決定いたしました。
 秋の観光シーズンは、新米を使ったきりたんぽ鍋やきのこをはじめとする山の幸など、秋田の食を体感できる季節であり、こうした秋の味覚に加え、彩り鮮やかな紅葉や泉質豊かな温泉などの旬の魅力を組み合わせた新たな旅行商品の造成が期待されることから、このたびの決定は、本県観光を一層飛躍させる契機となるものであります。
 昨今の誘客状況については、平成29年上期における外国人の宿泊客数が前年同期に比べ70パーセント余り増加し、東北で最大の伸び率を示すなど、これまでの取組の成果が現れつつあることから、こうした動きをより確かなものとし、国内外から多くの観光客に訪れていただけるよう、JR東日本による指定を梃子としながら、更なる誘客の拡大に努めてまいります。
 次に、「全国産業教育フェア」について申し上げます。
 専門学科に学ぶ高校生にとって国内最大のイベントである「第27回全国産業教育フェア秋田大会」を、今月21日、22日の二日間にわたり、秋田市を会場に開催いたします。
 この大会は、農業、工業、商業などの専門高校における学習成果の発表を通して、新しい時代に即した産業教育のあり方を探るとともに、ふるさとを愛し、社会を支える自覚と高い志にあふれる人づくりの実現を目指して開かれるものであり、工夫を凝らして製作した作品の展示や、丹精込めて育てた農作物などの販売が行われるほか、ロボット競技大会や介護技術コンテスト等の全国大会も開催されることとなっております。
 現在、県内全ての専門高校と特別支援学校の生徒が懸命に準備を進めているところであり、県民の皆様にも会場に足を運んでいただき、将来の本県の産業を担う生徒たちの活躍を応援してくださるようお願いいたします。
 次に、認定をお願いしております平成28年度秋田県歳入歳出決算について申し上げます。
 一般会計歳入総額は6,097億5,370万円、歳出総額は6,022億5,890万円となり、事業繰越財源を差し引いた実質収支は、51億6,117万円の黒字となりました。
 平成28年度は、3年目を迎える「第2期ふるさと秋田元気創造プラン」を基本に据えつつ、成長産業を担う人材の育成をはじめ、農業の生産性向上やインバウンド対策を推進するとともに、若者の県内定着の促進や保育料助成等の更なる充実を図るなど、「あきた未来総合戦略」に掲げる4つの基本目標の実現に向けた施策・事業を中心に取り組んだところであります。
 よろしくご審議の上、認定いただきますようお願い申し上げます。

 

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