●知事発表
 (1)東北学院大学との「就職支援に関する協定」について

●幹事社質問
 (1)2月議会に向けて

●その他質問
 (1)新型コロナウイルスの感染状況について
 (2)岸田首相が表明した新型コロナワクチンの「1日100万回」の接種について
 


 

(幹事社)
 すいません、2月幹事社の河北新報と申します。どうもよろしくお願いします。
 冒頭、知事から発表事項があるとのことでしたので、知事、よろしくお願いします。

(知 事)
 東北学院大学との就職支援に関する協定でございます。
 本県と東北学院大学は、本県出身学生等のAターン就職促進に向けて、相互に連携、協力して取り組んでいくことといたしまして、本日付けで就職支援に関する協定を締結しましたのでお知らせいたします。
これによって、本県が就職支援に関する協定を締結した大学は、23の大学になります。特に本県出身者が多数が  入学しております東北学院大学にとっては、同協定の締結は非常に有効なものと思っています。
 今回の協定締結を踏まえまして、今後は学生やその保護者に対する県内就職情報の提供機会の拡大や、大学構内における県内企業の就職セミナーの開催など、よりきめ細かな取組を行っていくことにいたしております。
 ちなみに、東北学院大学に対する本県からの進学者でありますが、ここ数年間100人前後で、現在400名を超える本県の出身者が学生として在籍しております。これらの学生に対する働き掛けを大学当局の協力を得ながら鋭意進めてまいりたいと思います。
 私からは以上です。

(幹事社)
 ありがとうございました。
 各社さん、この件についてのご質問ありますでしょうか。ありましたら挙手でお願いします。
 特段ないようでしたので、これからは幹事社からのちょっと質問をさせていただきたいと思います。
 今日、令和4年度の当初予算案が発表されました。知事として、どのような思いでといいますか、狙いがあって、このような予算編成になったのか、その辺についてご所感をお願いします。

(知 事)
 夏頃、このコロナの影響もあって、どのぐらいの税収見込みになるか、あるいは(地方)交付税額、国からの支援等について、非常に心配したわけでございますが、思いのほかに国税の収入が多いと。県税の方も100億以上の上張りということなりまして、ある程度、余裕まではいきませんが、財源不足の方も相当解消しまして、まずは県の重点的な事業、あるいは前々から議会の方からもいろいろな面でご要請のあった事業、あるいは県民からこれまで様々に寄せられております要望等を、一定程度踏まえまして、編成ができたと。今の現状で総額は5886億円になりますが、この後、コロナ対策、あるいはそれに伴う経済対策が200億円規模で、これを追加補正いたしますんで、ある程度のことはできるのかなと。
 また、財源的に、この後、単年度だけでありませんで、このプランに基づく様々な事業を数年にわたって継続費でやる必要がございます。地域活性化(対策)基金に150億(円)を積むことができましたので、これを活用しながら、継続的に、単年限りというよりも、ある程度の事業が進められるという状況になってます。
 それで、特に今問題になっております様々な重点的なプロジェクト(である)賃金水準の向上、カーボンニュートラルの挑戦、デジタル産業化の推進、プラス若者、女性の活躍の推進といったこれらの事業について、集中的に予算を投下できるという内容になってます。
 特に賃金水準の向上では、様々な支援策に加えまして、今ある県の様々な施策に対し、賃金水準の向上を図る一定の基準がありますが、その際にインセンティブといった使いやすいような支援措置もあります。特に入札、物品の調達などは、国の方でもやってますんで、国の方のルールもある程度加味しながら、県としても行うということ。
 また、カーボンニュートラルの挑戦については、例えば県内のEVの関係に向かう企業が多いですので、こういうものに対し集中的に支援すると。あるいは、この関係でEV関係、あるいは再生可能エネルギーというものの関係で、企業誘致が想定されますんで、久々に県の工業団地(の活用が見込まれます)。下新城の県立大学の横に23ヘクタールあります。これは、私が県庁に二十何年前、まだいたときに買ったんです。ようやく、芽が出るということ。あとは若者の、あるいは女性の活躍についても、様々にインセンティブを県の施策に付与することにいたしております。まずはこういう分野については集中的に、加速的に進めるということで、新プランとの整合性が図られると思ってます。
 ただ、観光面は、新型コロナの収束が見通せませんので、まずは様々な施策を盛っておいて、収束がある程度見えた段階ですぐ発動すると。
 あとは、医療体系は、なかなかそう簡単にいきませんので、何とか今ある医療資源をどう活用していくかということによって、最も効率的にやるということで、医療関係の様々な支援を行っていくというふうに思ってます。
 また、特に農業ですが、大分夢プランの方法が進んでます。若干名前も、夢プランからサキホコる農業プランということで、少し前を向いてやろうということでやってます。本県は森林県ですので、まずは再造林を、これまでも進めてきてはおりますが、より加速化して、令和7年度までに再造林率を、令和2年度で28%(ですが)、50%まで上げるという数値目標を作って、それに呼応するような予算措置を挙げたということです。
 また、医療・福祉の健康寿命日本一の方は、ある程度成果が上がってますんで、よりきめ細かく実施すると。
 あとは、介護、あるいは医療の現場(については)、やっぱり相当ロボット化、ICTの導入が必要ですんで、思い切って様々なそういうものを導入することにいたしてございます。
 あと、前から言ってた小・中・高のICT活用の支援。これ(については)、まだ小・中の方は市町村でまだそこまでいってませんので、まずは高校の方を。これはセンター試験の間もなく必須科目になりますんで、外部人材、今、日本グーグル、あるいは県内の誘致企業の大手のIT企業といったところの講師派遣、あるいは中央にIT教育の専門機関もありますんで、金は掛かりますが、これをしっかりやっていくと。これは、今年のみでなくて、この後ずっとやりながら、県内における先生方、あるいは県内のIT企業の能力を高めて、これがずっと永続的に行えるようなそのスタートを切ることにいたします。
 あと、世界文化遺産の大湯のストーンサークル、伊勢堂岱遺跡(に関連する事業を)本格的にやります。まず、ストーンサークル(を分断する道路)の設計に入ります。
 あとは、あそこの売り出し。たまたま県内に気球、バルーンのクラブがあって、あれを使って上から見ると。上から見るというと、ドローンとヘリコプター、飛行機(がありますが)、飛行機もヘリコプターもちょっと(の時間で通り過ぎます)。ドローンもありますが、やっぱり生で見ると魅力もありますんで、これを実験的にやってみようと。これがうまくいきますと、観光の分野と組んで、場合によっては、まだそこまでいきませんが、ある程度バルーンを増やしながら、県の支援とかでこれを観光産業に結び付けるということも今考えております。そういうことで、まず実験的な予算措置を付けております。
 あと、県立体育館が相当痛んでますんで、当面の天井の補強工事を最低限の予算でやりながら、新規の建設構想(を策定すると)。これを(2月)補正で(計上し)、まずなるべく早く手を付けるということにしてございます。
 そこら辺が主なところで、こういうところが当然議会との今回の議論の中心になるのかなと思ってます。

(幹事社)
 各社さん、当初予算案に関してご質問あればよろしくお願いします。

(記 者)
 今、重点プロジェクトの賃金向上やカーボンニュートラルをはじめ、いろいろと多岐にわたる事業について説明いただきました。
 今回の予算ですけれども、知事はこの予算に、仮に名前を付けるとすれば、どんなふうに命名するでしょうか。

(知 事)
 ああ、どうかな。うーん、まあ、何て言ったらいいかな、難しいな。うーん。秋田テイクオフ、テイクオフ、テイクオフ。飛行機で「ぶーん」(と離陸する)。「テイクオフ予算」かな。

(記 者)
 ありがとうございます。
 新プランをまず念頭に置いて、テイクオフ、離陸するための事業ということでよろしいですか。

(知 事)
 新プランでの数値目標が議論になって、まずは数値目標を作ることにしたと。そうしますと、これを達成するためには、当然、予算、事業とのリンクがあります。賃金水準なんか、初任給も含めて、相当幅広く、産労(部)だけでなくて全部局にいろいろと関係がありますんで、全ての部局において、様々な施策・事業にインセンティブを付けると。
 ただ、これも議論の余地が出てきます。これができる企業と、これをやってもできない企業が出てくるんです。ただ、そうはいっても、やはり一定の前向きの施策・事業を県がある程度事業化、あるいは制度化しないことには、企業もこれに食らい付くことできませんので、まずは様々な議論があると思いますが、県としてもそういう企業にはインセンティブを与えるということにいたしてございます。

(記 者)
 ありがとうございます。
 今の点に関連してなんですけれども、賃金向上に係る施策を見ると、予算額の大きいものですとか、補助の手厚い事業に関して、中小企業の中でも一定の規模ですとか、経営力を持つ中堅企業というのを要件にしている事業が多いかなと感じました。そういった全般に中堅企業を引き上げていこうっていう意思を感じる予算編成になっていると思うんですけれども、その点に対する知事のお考えを教えてください。

(知 事)
 やはり、全部が全部の企業ができるもんでないですよ。だから中堅企業に頑張ってもらって、そういう段階で、それに引っ張られると。あと、小規模な企業でも、工夫をしてもらうと。あと、どうしても小規模でできないところは、企業M&Aとか協業化といったものによって、スケールメリットを出すことによってできるものはありますんで、まずは県内の相当の労働者の数を占める中堅企業を中心に上げていくことによって、その下の方にも波及するんじゃないかという考えでやってます。

(記 者)
 ありがとうございます。

(幹事社)
 ほかにありますでしょうか。

(記 者)
 来年度当初予算、歳入の方を見ますと、今回の2月補正でもそうでしたが、県税収入というものが当初の見込みより多かったりですとか、当初に関してはかなり増額されているかなと思います。一部企業の業績が好調だったということが背景にあるかと思うんですけれども、目下、知事、県のその企業の業績についてどう捉えているか、お伺いできますか。

(知 事)
 税収からすると、県外企業、県外に本社がある(企業)。(これに)誘致企業も入る、大半ね。(これらの企業は、)企業数で15%、納税額で60%以上。ですから、今、電気・電子、機械・金属、木材、一般にITの全てが相当成績がいいということ。また、実態ですんで(言いますが)、今、コロナの関係で苦しんでる飲食業は、ほとんど事業税、法人税が入ってませんので、元々ここの分は、大変でも税には出てこないんですよ。ですから、逆に言えば、木材なんかも相当悪かったのが、今相当持ち直している。そういうことで、本県の素材産業、金属関係なんか、今まさに先端関係の電子・電気の関係で、相当活況なんです。あと、一般的な物販も、ある分野においては、家電とかは非常にいいと。そういうことで、私どもも、こんなに上がると思わなかったです。企業の聞き取りをしますと、新年度以降も受注が、もう3年先まで満杯だとか、もう断わっても断わりきれないとか、そういう企業が非常に多くなってます。
 加えて、この後、また大口の企業の誘致が決まりますんで、そういうところの税収も加味できます。まずは1000億の増収っていうのはないんです。今まで、こういうの。コロナの関係で皮肉なんです、本当に。

(記 者)
 ありがとうございます。

(記 者)
 サキホコレの事業で1億円程、充てられていると思うんですが、先行販売の実績ですとか、そこで見えた課題ですとかを踏まえて、本格デビューのそのPRですとか販促、どのように進められていく、どういうところが肝になるかというのをお伺いできますでしょうか。

(知 事)
 首都圏の販売店の情報では、やはり今後、この秋の本格販売(に向けて)、前宣伝、PRを相当打つ必要があると。そういうことで、まずは首都圏における知名度がまだ不足していますんで、単に名前だけでなくて、例えば話題性のあるタレントを使ったり、様々な手法で、ということで、今、まさに戦略を様々に考えています。

(記 者)
 サキホコレ音頭を作られるですとか、いろいろな取り組みあったと思うんですけど、先行販売で、ここは効果があったなとか、響いていたなと、手応え感じられた部分は。

(知 事)
 やはり、YouTubeなんかでも、有名なタレントさんといった方々が出たものは、相当訴求力があるんです。だから、やっぱり有名人を使うから、これをどうやるか。これは県内に限らず、必ずしも県出身のタレントというだけでなくて、そういうこともこれからは必要かなと。あとは、首都圏の話題性をどう広げていくか。あとは、高級な飲食店といったところに、訴えながら、使っていただくと。いろいろな多面的な作戦が必要ではないかなと思っています。今、専門のプロモーターの方々にも相談して、どんなふうにやるのが効果的なのか、盛んに検討しています。

(記 者)
 ありがとうございます。

(記 者)
 再造林について一つお尋ねします。昨年、上小阿仁村の村長の小林さんとお話をしたときに、個人の所有林、それから村有林、それから県有林、国有林、いろいろあって、その木材を運び出すときのインフラとなる林道の整備が、特に個人でお持ちの方の場合、林道が整備できてなくて、それでなおかつ国有林は林野庁が道をちゃんと作っていると思うんですけども、その辺の個人の場合はなかなかインフラとなる道ができてなくて、森林を、例えば伐採して運び出すにして、また、植林をするにしても、そのインフラが不十分だっていうお話を聞いてるんですけども、県として何かその辺の支援というか、何か対策を講じられるようなお考えはありますでしょうか。

(知 事)
 林道とか作業道とか、ポツポツと(所有林が)あったところ全部に(林道を設けること)は、無理なんですよ。だから、ある程度集団であるエリアを決めて、このエリアに対し、一番効果的なルートをまとめて、その周辺の山に全部をやるという手法になると、相当効率が上がります。今までもやってましたが、まずは地域の方々と合意形成。私有林の合意形成をしながら、集団で地域でやるという手法を今もとってますんで、これをこの後も強化していくと。当然、それがなければ搬出、搬入ができませんので、両面作戦ですね。

(記 者)
 ありがとうございます。

(幹事社)
 ほかにありますでしょうか。
 では、予算以外にご質問があればよろしくお願いします。

(記 者)
 新型コロナについて伺います。今日は月曜日ということもあり、ちょっと少ないですけれども、やや連日200人を超えている状況で、この状況について知事どういうふうに見てらっしゃるのかということと、あと、3回目のワクチン等、今後の対応、どうされていくかというのを2点お聞かせください。

(知 事)
 今日言ったとおり、最初は子ども。小・中・高のスポーツ。これから親にいったと。特に横手(保健所管内)、能代(保健所管内)。能代(保健所管内)は、若干違いますね。秋田(市)は大体フォローできた。今、横手(保健所管内)の方も少し下がって、フォロー(できた)。学校関係はこれからある程度収まってくると。問題は、今、青森(県)、弘前(市)。すごいんです。あそこと大館地区は、物流、人流が相当あるんです。ですから、大館周辺を一番どう抑えるか。
 あとは、今、ビジネスホテル(の利用率は)、秋田(県)がナンバーワンなんです。今、ビジネスホテルは、ほとんど満杯です。これは、単純に言えば、例の洋上風力の関係、あとは芸術劇場、公共事業、ダム(工事)というね投資に伴って、相当入り込んで、これから4月以降、外国人の方々が相当入ってきます。この方々にどう感染の対策するか。そういうことで、ある程度オミクロンは収まってくる状況です。問題は、この後に例のステルスがどうなるか。ただ、あまりにも規制しますと、もう何回も人流制限をやっても、どこまでやってもきりがないと。そういうことで、まずは、特に本末転倒にならないように、病院の体制(の維持)。特にうちの方は、冬は高齢者の転倒によるけが、あるいは脳疾患がものすごい多いんですよ。この方々は高齢者ですんで、生命の危険があります。ですから、まずはこのコロナの入院も最大限まずは抑えて、(入院は、)あくまでも高齢者、基礎疾患のある方、中等症以上(の方)ということで、なるべく病院に負荷かけないようにして、宿泊療養と自宅療養を中心に何とか乗り切っていきたいなと思っています。そういうことで自宅療養にも3万円という給付金を出すということで、頑張ってもらうと。
 あと、ワクチンの方は、雪の関係で大分マイナスなんです。そういうことで、県としても、県の会場を設けますんで、まずは秋田市を何とか(すると)。全く(新規感染者が)出てない町村は、そんなに急ぐ必要はないんですよ。秋田(市)のように、人口の多いところ、人流の多いところをどう急ぐかがこれからの課題でないかなと思ってます。

(幹事社)
 ほかに質問。

(記 者)
 本日、岸田首相が1日100万回のワクチン接種を目指すということを表明されましたが、以前、菅前首相もそういったことを表明されて、実際に達成されたことがありますけれども、今回その100万回を達成できると知事は見込んでおりますでしょうか。

(知 事)
 まずは市町村に頑張ってもらって、我々も市町村の頑張りに期待してます。また、様々にバックアップしますが、やはり夏と違って、今は冬。相当に違うんです、状況が。やっぱり個別接種の方に重点が置かれる。今、ほとんどの大規模施設には暖房がないもんですから、あってもそんなにあったかくないと。そうしますと、お年寄りが薄着になりますと、逆に風邪をひくと。そういうことで、非常に制約がありますが、まずは何とか頑張っていただきたいと思います。

(記 者)
 ありがとうございます。

(幹事社)
 あと、各社1問ぐらいなんですけども、もしあれば。
 では、ないようですので、今日の記者会見終わりにしたいと思います。

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