●知事発表
 なし

●幹事社質問
 (1)新年の抱負について(今年の一文字について)

●その他質問
 (1)賃金水準の向上や人口の社会減抑制に関する数値目標について
 (2)岸田内閣総理大臣の聞く力について
 (3)児童・生徒のデジタル能力の向上について
 (4)多様性に満ちた社会づくりに関する意識醸成について
 (5)県議選における公職選挙法違反事案について


 

(幹事社)
 1月の幹事社、秋田テレビでございます。
 今年もどうぞよろしくお願いいたします。
 知事からの発表事項はございませんので、幹事社質問の方に入らせていただきます。
 午前中、職員の皆さんへの年頭のあいさつもございましたが、知事、就任以来、ずっと恒例となっております新年の一字、今年の抱負、2022年の抱負も含めて、知事、申し訳ございませんが、色紙をお出しになる時に、一歩ちょっと右の方に出てカメラの方に示していただきたいと、よろしくお願いいたします。

(知 事)
 まずは、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
 それでは、今年の一字、「活(かつ・いきる)」です。

(幹事社)
 では知事、その「活」を選ばれた理由と、今年一年の抱負、そのあたりをお願いいたします。

(知 事)
 今年は、干支から言いますと壬寅、寅です。壬寅は、一般に成長、あるいは転換、変わり目というようなことわざ(意味合い)があります。
 この1、2年、コロナの関係で社会も少し停滞気味と。今年は、そういう意味で、これは活力の「活」でもありますので、まずは世の中がこのコロナから少し脱却して、活力をまた取り戻すと。また、本県も今年あたり、本県の活力を生み出していくという意味を込めて、「活」という字に決めたわけでございます。
 今年は様々な転換点ということで、今日の職員へのあいさつでも言いましたが、いろいろな仕事がありますが、特に幾つか特徴付けとして、これまでも予算等のメリハリは付けていたつもりでありますが、特にこの時代の変化に応じて、特に重要な事項については今から財政(課)の方にも言っていますが、思い切ってやるものは、この数年間、単にコロナのみならず、社会の転換点、あるいは秋田の活力を取り戻すということで、相当そういうものについては手厚く、あるいは力強く進めるために、しっかり予算付けをしながら県庁一丸となって取り組んでいくと。そう思って今日、あいさつで幾つかポイントを述べさせていただいたところです。

(幹事社)
 今お話いただいた内容についての追加の皆さん各社からの質問ございましたら、お願いします。

(記 者)
 今お話にもあったポイントについて、重視されるポイントについて、改めて教えていただけますでしょうか。

(知 事)
 まずグリーンイノベーションの分野、洋上(風力)発電の方(については)、年末に2海域の事業者が決定しました。これに今相当水面下で地元企業が当たっています。前から幾つか、(地元の)事業者が手を挙げているところに当たっていましたが、決まったんで、これから具体的に事業者がいろいろな売り込みをしている状況です。
 また、そういう点もあって国の方も選んだのかなと思いますが、あのグループは、地元の数社に部品等の関係の見積(の依頼をしたり)、あるいはそこまでいってるかどうか分からないけども、様々なオファーがあるんです。そういうところがあって、建設やメンテナンスのみならず、部品関係も相当大きな話が進んでいます。また、あそこのグループには入っていませんが、関連で地元出身の方が大手のメーカーさんの幹部であって、その方もそういうところに絡んでいるのかなと思っています。
 そういうことで、まずは今日言ったとおり、あの風車がある限りにおいて、いかに県内企業があれに食い付いて仕事を取るかと。当然、最新鋭の設備ですので、部品等の加工を通じて様々な技術を習得しながら、単に風力のみならず、ほかの今後の様々な新製品の開発、あるいは受注力の向上、強化を図ることによって、相当県内企業の力が付いてくるのかなと思っています。
 また、既に私どもの企業誘致において、ああいうふうに決まったもんですから、地元の地域において、電力の地産地消を含めてどういうことができるのか、様々な提案をしながら企業に当たっています。ああいう事業者のグループ内にも企業はいっぱいいますんで、そういうところも含めて、かなりいろいろな面でこれからできるのかなと。
 そういうことで、特に海岸部(では)、今まで港湾整備はやりましたが、一般の工業団地がほとんどないんですよ。ですから、久しぶりに、どこかということはまだ決まっていませんが、工業団地の整備も少し進める必要があるのかなと。そこまでもういってますので、まずは、注力しながらしっかり対応していきたいと思います。
もう一つは、デジタル化の関係で、当然中小企業の導入、あるいは県のシステムに(導入)といったものありますが、これから一番必要なのは人材です。特に、全ての業種においてIT関係の技術、能力は必要ですので、これは少し大きな話ですが、学力日本一プラスIT能力日本一ということで、まずは高等学校から。これは一番指導の関係が課題ですので、相当大手のところと組んで、指導のアウトソーシング、あるいは先生方自身の能力向上といったものに金をかけて、何とか秋田の子ども(が)学力日本一プラスIT能力日本一を目指すように、今、教育委員会に対し相当強くプランニングをするように言ってます。
 あとは、やはり今回の新聞にもありましたが、若い女性(に対する)本県の寛容度。あれは、私共(が制定しようとしている)条例に非常に関係がございます。あの条例を作りながら、若い女性の住みやすい雰囲気、あるいは男性においても、若い方が地元に魅力を感じるという点について、県も少しプロデュースしながらしっかりやっていきたいと。
 あとは、林業振興。山の再生です。CO2の吸収源ということで、同時に、そのためには木を使って木材産業の振興が必要ですので、再造林も相当力を入れて進めていきたいなと思っています。当然、農業振興も食料安保の概念から、この点についても相当力を入れてこれから進めたいと。特にここら辺は、しっかり目に見える形で、今回の来年度の予算には、そういう形を出したいな思ってます。

(幹事社)
 お話された内容での関連事項で、質問等ございますでしょうか。

(記 者)
 今年もよろしくお願いします。
 冒頭の方でコロナ、社会も停滞気味で、活力の「活」でもあるということでおっしゃったかと思うんですけども、ちょっとそのコロナに関連してお伺いしたいんですけれど、今後、秋田も、そのコロナで疲弊した部分もあるかと思うんですけれど、どうその経済を立て直していくかという、何か施策はございますでしょうか。

(知 事)
 一般に、本県の経済全般に見れば、全国的な問題よりも、まだダメージはそうないんですよ。また、飲食業も、大分10月頃から戻ってますんで、逆に言えば、業態の転換等が必要な飲食業も相当あります。
あと、困っているようなところもありますが、大分思考が変わって、高級でいいところは、非常に繁盛しています。中途半端なところが非常に弱いと。そういうことで、国からのコロナ関係の交付金も決まってます。相当程度来るようですので、2月補正で様々なプランをしながら、まずは業態転換。今までように、休業(支援金)とか、ただ金を配るという形から、この次は、このコロナであってもやっていけるような形態のものに変わっていく(支援)と。そういう意識で様々な事業を組み込んで、補正で対応することになると思います。

(幹事社)
 では、この関連以外でも各社さんご質問等ありましたら、挙手をお願いします。

(記 者)
 知事、今現在、目玉政策は賃金水準の向上というのが一つあると思うんですけれども、来年度からどんなふうに取り組んでいきたいというふうに考えていらっしゃるでしょうか。

(知 事)
 まず、様々な企業誘致、あるいは一般の産業政策(において)、県の補助金、あるいは様々な制度を活用する場合に、賃金を上げるようなところについては、例えば、採択基準を下げるとか、あるいは、あるものについては、少し補助率を上げるとか。そういう目に見える形で、賃金のアップをできるような仕組み作りを、具体的に様々、今、全庁的に企業に対する支援の中で、効率的にできるものについて検討中です。そういうところで、具体的に企業もできるような支援措置を様々なバージョンで用意したいと思います。
あと、女性の採用も含めて、こういう仕組み作りをやっていきたいと思います。

(記 者)
 ありがとうございます。
 それに関連してもう1点なんですけれども、県の新秋田元気創造プランの素案なんですが、賃金水準向上も、その目標もそうですけれども、人口の社会減抑制という、これまで掲げてきた目標も掲げていません。それに対して県議会の方からも批判の声がありましたし、有識者の方からも取材すると、これは責任放棄の県政だと厳しい声もありました。知事はそういった目標設定のあり方について、今現在どういうふうにお考えでしょうか。

(知 事)
 あの有識者は、よく分かります。あの方はいつもそう。あの方はああいう人ですから、別に気にしません。単純に言えば、3年、4年先、この数値は、どんなことをしても(すぐに変わらない)。逆に言えば傾向値なんですよ。昔のプランは10年あった。3年、4年のところで、例えば今やっても、すぐ変わるということは現実ないんですよ。だから当然、今、モニタリング指標(を設定したが、)ああいう形では分かりにくいと。ですから、そこは当然うちの方も全く目標がないわけでないですから、これをどう示すか再検討します。
あと賃金水準は、日本中どこも目標はないです。これは政府もないんですよ。賃金の方は、業種業態で全部違いますので決められないんですよ。これは、労働界、あるいは経営者のどちらからも、賃金水準の具体(的な)数字を出すなんていうことは、経済学的に非常識です、と言われてます。
人口の方は、もう一回再検討します。

(記 者)
 じゃあ人口の社会減抑制に関しては再検討されるということですけれども、賃金水準も示し方だと思っていまして、労働生産性ですとか県内就業率に関して、これが上がっていけば賃金が上がっていくというふうに県は見ているわけですよね。そうすれば、その二つの指標に関しては目標設定もあり得るんじゃないかと思うんですが、その点いかがですか。

(知 事)
 そう簡単にはいかないですよ。生産性の向上は、すぐリンクするわけでないですよね。中小企業の場合は、社長の一存で決まりますから。そこまで決めてるような県はないですよ。そういう方向性は必要ですが、私は賃金については、そう簡単に目標を決めても、業種業態で全部違いますから、どうなんでしょう。私が経済の先生に聞いても、まともな先生は、「ううん?」って。評論家的な先生は責任がないですから、何でも言うから。あの方の言うことは、あまりまともに受けない方がいいよ。

(記 者)
 ちょっとあまりに失礼な発言じゃないかなと思うんですけれども、ちょっと今のは問題発言じゃないですか、知事。それはちょっと問題発言じゃないかと思いますけれども、識者の方に対して。

(知 事)
 もっとですよ、様々な方の意見を聞いた方いいです。お一人の意見だけで、一人だけで決めれないですから。

(幹事社)
 各社さん、いかがでしょうか。

(記 者)
 知事、今年もよろしくお願いいたします。
 知事、今年、最も注目されていること、今年のイベントでも何でもあれなんですけども、どういったことに注目されているかっていうことと、知事個人的な何か今年の目標みたいなことがあれば教えていただきたいんですけれども。

(知 事)
 やはりこの6月にプレオープン、秋にグランドオープンの芸術劇場がどういう評価になるか。あそこは、今日言ったとおり、ものすごく華やかなんですよ。あの雰囲気は、秋田(県)にないんですよ。だから、単にイベントの時のみならず、あのロビー、あの華やかなあそこを使った様々(なことが)できるのかなと。そういうことで、例えば、前にあるホテルで、完全なパーティー(があって)、男はブラックタイ、女性はイブニング。これはものすごく満員だったんですよ。そういう雰囲気を若い方が(感じられる場所)がないんですよ、秋田(県)に。そういうことまでできるのかなと。
 あと今年は、私も任期が少ないですから、県民の意見に耳は傾けますが、当然政治は決断です。あまり何でもかんでも聞かないで、自分の思ったことはしっかりやります。これが一番じゃないですか。嫌われてもいいですから。また昔のように、これはないですから。昔はこれでしょ。そこまでいかないですから。今は、中途半端に意見を聞いて変えちゃうんだよな。これが一番駄目なんですよ。強引に、やることはやると。こう、あと言えば本当の問題発言になるからやめるけども。

(記 者)
 ありがとうございました。

(記 者)
 今の中途半端に意見を聞いて変えちゃうのが一番駄目だというご発言で、一方で、今の総理の岸田さんは、聞く力を発揮して、最初の方針をすぐ転換して、よく言えば柔軟に、悪く言えば知事のおっしゃったとおりの態度で今、政治なさっていると思いますが、それについてはどうお考えですか。

(知 事)
 どうなんでしょう。結果責任ですから。あの方も、間違ってるんですよ。違う、総理が間違っているのではなくて、聞く力はいいでしょう。聞いたとおりにするかどうか。耳は傾ける。これは政治家には必要です。傾けたら、あとは自分の考えで実行する。ああだこうだ言ってフラフラしてるのが駄目なんですよ。

(記 者)
 すいません、別の話になりますが、デジタル化についてで、年頭あいさつと、そして今の会見でもご発言ありましたけれども、年頭あいさつで児童生徒を対象にというような趣旨だったと思うんですが、先程の発言ですと、具体的に新年度予算に向けては、まず高校の生徒に向けてと。

(知 事)
 県ですから、まず高校。高校は、25年から入試科目になります。高校の方は、あれが大学入試に関係がありますので、まずそれからと。あとは、市町村の小中学校をどうするか。これは第二段階です。

(記 者)
 分かりました。
 あと、すいません、また別の話で、多様性に関する条例についてなんですが、これも現場レベルでの浸透が必要ということでしたけれど、それに関して具体的に今考えていらっしゃることありますか。

(知 事)
 市町村、あるいは様々な企業、団体といったところ(に対して)も、相当きめ細かく働きかけ、あるいは情報の提供を相当具体的に様々にやっていかないと、ガチガチなってますから。条例を作って、この後の普及啓発の事業は、何年間か重点的にやっていくというふうになってるんです。

(記 者)
 ありがとうございます。

(幹事社)
 ほかに質問ございますでしょうか。

(記 者)
 今年もよろしくお願いいたします。
 すいません、昨年末の質問になってしまって恐縮なんですけれども、昨年末、昨年度中にこの潟上選挙区選出で当選された瓜生県議の選挙事務所の関係お二人が公職選挙法で略式起訴されたと思うんですけれども、これに関して知事の受け止めっていうのを伺ってもよろしいでしょうか。

(知 事)
 ちょっとうっかりしたんだな。実は、私(の関係者)も21年前、秋田市長(選挙)の時に、あれと同じようなことをやっちゃったんですよ。あれは、慣れない方がやると、あそこら辺は分かりにくいんです。だから、あれはうっかりということで、そう悪質ではないけども、十分に気を付けるべきことでしょう。

(記 者)
 今年、参議院議員選挙も確実にあると思うんですけれども、うっかりということですけど、再発防止に向けて、何かちょっとメッセージか何かってありますか。

(知 事)
 まず、何でも選挙管理委員会に聞いてほしいと。問題は、市の選管でどう答えたか。県の(選管の)方に聞いてもらえれば、まずは間違うようなことはないですから。微妙な問題は、県の選管に聞いてほしいということです。

(幹事社)
 ほかにはございませんでしょうか。大丈夫ですね。
 質問以上となりますので、知事、ありがとうございました。またよろしくお願いいたします。

このページに関するお問い合わせ

総務部 広報広聴課
TEL:018-860-1076
FAX:018-860-1072
E-mail:joukai@pref.akita.lg.jp