●知事発表
 なし

●幹事社質問
 (1)9月補正予算案について

●その他質問
 (1)菅首相が自民党総裁選への不出馬を表明したことについて
 


 

(幹事社)
 9月幹事社の秋田魁新報社です。よろしくお願いします。

(知 事)
 はい。

(幹事社)
 今日は知事の方から発表事項はないということでしたので、早速、幹事社質問の方に移らせていただきます。
今日、9月補正予算案が発表されましたけれども、補正予算案、今回のポイントを改めて知事の方からご説明いただければと思います。

(知 事)
 はい。今回の9月補正予算案で、大きなものは3つあります。
 1つは、新型コロナウイルス感染症に対応する関連で、これを2つに分けますと、1つは医療体制。当初予算、あるいは6月の補正は、この9月末までのいろんな医療体系を維持するというような予算になってます。ただ、感染の拡大が収まりそうもございませんので、これを年度末まで延ばすというのが1つ。例えばコロナの病床の空床補償、あるいは医療関係の機材、あるいは医療従事者に対するいろんな支援金。そういうものを、年度末まで、これまでの半年間のコロナの発生状況を踏まえまして措置すると。また、宿泊療養(施設)は秋田市に3カ所ありますが、県南、県北にも1カ所(ずつ)設けるということで、これはお盆頃からいろんな手配をしてございます。今のところ10月から、県南はこれができるんじゃないかと。県北の方も今やってますが、今日、自民党の県政協議会でお話したとおり、ホテルの構造、特に空調関係が秋田市以外はそうありませんので、いいところ。ちょっと苦労してます。
 あと、医療関係のほかに経済対策。これは国から(地方創生)臨時交付金23億3,000万がございまして、これに県単の財源も16億ほどプラスいたしまして、まずは飲食関係。去年の5月は飲食関係以外にかなりの幅広い業種に対する給付をやったわけですが、今一番の影響を受けてる飲食の、特にお酒を伴わないお昼だけの飲食も含めて30万から300万(を支援する)と。これまで、こういうものは何回かやってます。ただ、前回は50%以上の減収のところに30万ということですが、大分厳しい条件で、なかなかそう簡単にいかないと。また、中規模、大規模というようなところが非常に困ってます。特にそういうところの飲食店は、これが倒産しますと失業者も大分出ますんで、何とか売上げに応じて30万から300万という段階を設けて、減収率も20%という比較的現実に合った取り決めをやったところでございます。
 あと、宿泊関係。本県は、全国的には宿泊の利用率が非常に高いところですが、特に冬場、このコロナがなくても冬の宿泊施設(の利用が)大変少ないことから、県民を対象として、この冬の県民割を設けると。そういうことで、宿泊施設についても、何とか持ちこたえてもらいたいなということでございます。
 あと大きいのは、例の世界遺産の関係で、伊勢堂岱遺跡、あるいはストーンサークル(大湯環状列石)に幾つか課題がございます。そういうことで、これをどう活用するか。また幾つかの課題をクリアするために、地元専門家等の協議会を設けて今後の方向を定めると。その中で特にストーンサークルを縦断する県道。6年以内に移設の方向(を示すことが)条件です。そういうことで、いろいろ技術的に詰めてみたところ、あの周辺の本格的な遺跡調査をやってませんので、いずれ道路を迂回するにしても、そういうところにまた別のものが出る可能性があります。そういうことで、大分前から相当慎重に、ある程度年月をかけた調査が必要ですんで、まず緊急ということで、調査費を補正で盛ったということです。
 あともう1つは、新幹線のトンネル。一応JR東日本で概略調査の結果、700億という額が出ていますが、果たしてこれがどうなのか。また、ルートに、例えば活断層等があれば困りますんで、そういうところで、まず県と折半して精密な調査を行うと。それによって、最終的に経費、あるいはルート、こういうものがしっかり想定できますんで、それをもって国に対する支援要望を強くすると。また、当然工事等において岩手県側の方にも金が落ちるメリットもありますんで、岩手県の方との調整。いろんな面でこれを活用するということで、なるべく早くこれに手を付けようということで、また、国に対する本気度を示す上でも必要ではないかということで、今回補正に盛っております。
 そういうところです。

(幹事社)
 ありがとうございます。この件に関して、ほかの社から質問がある方いらっしゃいますでしょうか。よろしいですかね。
 では、このほかの件についても質問よろしくお願いします。

(記 者)
 知事もニュースには触れてるかとは思いますけれども、県出身者として初の菅首相が次期自民党総裁選に出馬しない方針を固めました。まずこれを聞いたときの知事のどういった受け止めというものと、あと、この1年間を振り返って、菅さんの功績でしたり、ここはもうちょっと改善した方がよかったんでないかというような、評価の部分についてもお伺いします。

(知 事)
 第一印象はやっぱり「あれっ」と、びっくりした。ただ、私の情報分析では、もしかしたら出ない可能性もあるのかなということは、少しあったんです。ただ、まさか今の段階でああいう状況になったということは、非常にびっくりした次第です。
 やはり私は、この時期、このコロナ対応は誰がやっても大変厳しいことは変わりないと。ただ、残念ながら菅総理は派閥を持たない。そういうことで支える側の体制がなかなか難しいと。また、そういうことで情報がなかなか入りにくいということで、少し国民の意識とずれがあったと、そういう点は否めないんじゃないかなと思います。
 ただ、最後に総理のご判断ですが、やはり長い間、自民党に籍を置いた政党人として、最近の情報では、衆議院のこの後の選挙で、場合によっては政権交代まで負ける可能性がある。そういうことも総理の耳にお入りになってると思いますんで、最後は政党人として、自分が身を引くことによって、支持を回復するというふうな政党人としての矜持もあって、最終的にああいう決断をされたんじゃないのかなと思ってございます。
いろいろと本県も総理の間に様々にお世話になって、いろんな面で助かったものもございます。また、特に忘れてはならないのは、2050年、CO2ゼロエミッション。あれは非常に本県に追い風になっておりますんで、そういう点では歴代の総理が捉えられなかったことについて、前向きに捉えていただいて、本当によかったなと思います。
 残念ながら、周辺のフォローが、どうしても少なかったのかなと。また、官僚の使い方。私も各省庁とやってみて、官僚の皆さんが総理と一体になって難局を乗り切るという雰囲気が少しなかったと。そういう意味では、総理のこれまでのいろんな面があると思いますが、まずは本当にこの1年間休みなしにコロナ対応に追われてということで、残念ではありますが、これも致し方ないなと。これからまだ私よりも若いですから、いろんな面で健康に留意して、総理の経験を活かしながらご活躍を願っております。

(記 者)
 ありがとうございます。総裁選関連に関して加えてもう1点なんですけれども、現時点では岸田前政調会長が出馬表明をした形で、高市前総理大臣がまあ機会をうかがっているような状況だと思っています。次期総裁に期待すること、まあこの課題を抱えているまあ秋田県の知事として、次期総裁に期待することを改めてお伺いできますか。

(知 事)
 まずは、このコロナ対応。これですね。総理は、専門家ではありませんけど、様々な周辺のフォロー、いろんな情報(を入れ)、その判断をするためにしっかりした補佐官。を横に置いて、各省庁を横断的にコントロールしながら、今のこのコロナに対応していただきたいということと、このコロナの問題もそうですが、日本の形、東京一極集中、あと様々な法制度、こういう根本的なことについても、やっぱり次の総理の役割ではないかなと思います。ぜひ短期的にこういう問題を素早く国民の心情に沿って処理しながら、国のこれからの状況を踏まえて、様々な面の根本的な解決法も取り組んでいただければいいなと思っております。

(記 者)
 ありがとうございました。

(記 者)
 また菅総理のお話なんですが、官房長官時代にイージス・アショアの問題がありました。仕事ぶりとか、まあ接してられて、どういうふうにこう評価されていらっしゃいましたでしょうか。

(知 事)
 官房長官時代に相当会ってますが、総理になってからも3回ぐらい会ってます。何か課題あれば、すぐ部下に指示して、スピーディーにやったと。本県の様々な要望に対してはそう思ってます。
ただ、若干、普段の情報が一般的に入りにくい状況にあったんじゃないかなと。そういう点を幾つか感じたことはあります。

(記 者)
 菅総理に関連してなんですが、この時期のコロナ対応は誰がやっても大変厳しいというお話もありましたけど、それも踏まえられて、これまでなかなか知事会で要望されてることが通らないというお話もしてらっしゃいましたが、その菅総理のこのコロナ対応という面からではどのように評価してらっしゃいますか。

(知 事)
 専門家は官僚にいます、いっぱいね。官僚との距離が非常にあったんじゃないか。距離があったっていうのは、なかなか官僚から正確な情報が入っていかない。また官僚の方も、これがいいか悪いかは別ですが、菅さんは、官僚人事を非常に厳しい状況で行った経験がありますんで、官僚の皆さんが若干そういう点を少し考慮しながら、付かず離れずと。どうも、そういう傾向があったのかなと。そういうことで、このコロナ対策では、タイミング、あるいは下からの要望、こういうものを正確に伝わってなかったという点もあったんじゃないかなという感じがします。

(記 者)
 1年前の総裁選のときは、まあ人情で菅さんを応援するっておっしゃってましたけど、今回こういう結果になったことで菅さんでないんですけども、もし今回菅さんが出ていたとしたら、やっぱり前回と同様、知事やっぱり応援する気持ちでいらっしゃったのかどうかっていうのを、ちょっと伺いたいと思います。

(知 事)
 県民感情です。県民感情からすれば、地元ということがあります。ただ、これを私が言っちゃおしまいかもしれないけど、幾つか、やっぱり残念な状況もあったもんですから、そういうことからすると、仮に今回立ったとしても、私自身は中立という状況にあったんじゃないかなと。正直なところです。

(記 者)
 関連してですけど、残念な状況というのは基本的にはコロナのお話なんですか。

(知 事)
 例えば知事会で、国会を開いて、補正予算、あるいは様々な緊急的な対応措置、法律に関わる問題について、何回も要望を出しても、国会が開かれない。国民感情にしても、総理のみならず、自民党の国会議員全体に対して、何も仕事してないんじゃないかと捉えられて、非常に自民党に対するアゲインストがあったと思います。、県議会も例えば災害があれば、すぐ臨時(に議会を)やって対応の予算を組みます。これをずっとやってないと。これが非常にまずかったんじゃないかな。

(幹事社)
 すいません、幹事社の方から1問ですけれども、菅首相、秋田出身の首相がこういう総裁選に不出馬ということで出ないという状況になったわけですけれども、これがその秋田県内の衆院3区ありますけれども、1区から3区まで秋田県の衆院選に与える影響っていうのは、どんなふうに知事見てらっしゃるでしょうか。

(知 事)
 やはり地元の出身ということで、各省庁に行きやすい。これがなくなりますんで、忖度とかそういう意味でなくて、いろんなとこに話を持っていくときに、総理の出身地ということで、少しは話を聞いてくれる時間も多く取ったんじゃないかと思う、各省庁が。そういう意味からすると、そこは残念なところです。

(幹事社)
 すいません、衆院の選挙戦に与える影響という点では、まあ自民、今、逆風なわけですけれど。

(知 事)
 選挙戦は、次の総理が誰になるか。また、次の総理がどういう政策を語り掛けるか。このあたりにかかってるのかなと。ただ、今の状況では、やはり菅さんの支持率が相当悪かったもんですから、一般的に総理が代われば少し上がりますんで、衆議院選挙における自民党のアゲインストは、若干は弱まるのかなと思います。

(幹事社)
 ほかにないようでしたら、あと1問で終了とさせていただきますが。
 幹事社からもう1問だけよろしいですか。

(知 事)
 うん。

(幹事社)
 まあ菅政権、まあ歴代結構まれに見る高支持率でスタートを切ったと思うんですけれども、この1年弱の間に、これだけまあ国民のまあ支持が離れて期待感がしぼんだということになりましたけれども、一番大きな要因というのは、知事としてはどんなふうに捉えてらっしゃいますか。

(知 事)
 やっぱり派閥を持たなかった(こと)。あと、私はあまり言いたくないけども、側近の補佐官は何をしてたのかな。補佐官がもっと、情報がありますから、ずんずん遠慮なく言えば、総理もああいう方ですんで、しっかり聞いたと思うんです。だから、そういうときに、私なんかも同じですけど、そばにいる者の選び方が非常にトップには重要なんです。そばにいる人がイエスマンだと、だめなんですよ。そこにちょっと問題があったんじゃないかなという感じもします。

(幹事社)
 佐竹知事ご自身としてですけれども、菅総理をまずこれは応援できないなというふうに変わっていった、お考えが変わっていったですねターニングポイントというのは何かあったんでしょうか。

(知 事)
 応援できないというよりも、本質論から何かこう逃げるという感じ、真っ正面から勝負することがちょっとなかったんじゃないかなと。だから、それがあれば、政策が失敗しても、真っ正面からやって真剣に取り組めば、何となくそこがね。発信力とその点について、残念だったなと思います。

(幹事社)
 その真っ正面から取り組まなかった、これはもうワクチンの問題とかも含めてっていうことでしょうか。

(知 事)
 全て、しっかりした正確な情報の基にしっかり発信すればよかったんですが、正確な情報が入ってこない状況で発信しますんで、あとで齟齬(そご)を来す。ここが非常に問題であって、そこがあれば、もっと支持は落ちなかったんじゃないかなと思いますが、若干そこは、正確な情報に基づかない、思い付き的な面があったことは事実です。

(幹事社)
 官僚や専門家の話をまず大事に聞かないということですか、これは。

(知 事)
 聞かないというよりも、パイプが非常に狭かったんじゃないかなと。

(幹事社)
 ありがとうございます。
 ほかにはないようでしたら、これで終了させていただきますけれども、よろしいでしょうか。

(記 者)
 すいません。関連して菅総理の功績についてなんですけれども、2050年のCO2ゼロエミッションなどやスピーディーに対応っていうお話、先ほどあったかと思いますが、具体的に何かもうちょっと功績として、秋田県にとって良かったことというのは、何かありますか。

(知 事)
 イージス。あれも私から遠慮なく、現状、あるいは状況を、図面を広げてやった(説明した)ときに、それまで本県出身でも新屋の状況は分かりませんので、よく分かったと、防衛省にしっかりそれを伝えると言って、そこら辺から防衛省の態度が変わってきたと。正確な情報を伝えたせいで、聞いていただいたと。そういう点は、すごくスピーディーに、私のいる前で担当者を呼んで、すぐ指示したんです。だから、そういう点では、やっぱり正確な情報を遠慮なく、私もそのときに、新屋についてものすごい反発が出ますよと。で、論理的にも距離的にもああいうのはおかしいと。(管総理は)そうかと言って。やっぱりそこら辺なんです。少し、私も言い過ぎたかもしれないけども、そこら辺が良かったなと。だから、ほかの点についても言い過ぎるくらい言ってくれる人がいればよかったんじゃないかなと思う。

(幹事社)
 ほか、よろしいでしょうか。
 それでは、これで終了させていただきます。

(知 事)
 はい。

(幹事社)
 ありがとうございました。

 

 

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