今年度、仙北市の角館外町(かくのだてとまち)では、景観モデル地域支援事業を活用して景観ふるさとづくりに取り組みました。

景観モデル地域「角館外町」の概要

 角館市街地には重要伝統的建造物群保存地区である武家屋敷【内町】とその南側に広がる商人町【外町(とまち)】があります。昭和56年(1981年)には231棟あった蔵が平成22年(2010年)には101棟にまで半減しました。ここ数年は、所有者の高齢化で維持管理が困難になったこと、経済事情、修理する技術者の不足などにより、解体される蔵や古民家が急激に増えました。

 角館まちづくり研究所は、「昔ながらの町並みは私たちの誇りであり、訪れる旅人も多く、先人が残してくれた財産である。手を動かし知恵をしぼって守り続けたい」と考え、活動しています。

事業概要 
開催目的

 蔵を取りまく環境は厳しい現実にありますが、昔ながらの建築物を維持・保全するためには、職人の技術の継承と人材の育成は不可欠です。そこで、世界で活躍する左官である久住章氏、植田俊彦氏に「太田家の米蔵」の腰壁の修復を依頼し、同時に技術継承の講習を行いました。

開催月日 平成24年2月12日(日)~14日(火)
開催場所 太田家の蔵
来場者人数 延べ163人(うち県内76人 東北27人 関東32人 その他28人)
左官人数 8人(うち仙北地域5人 仙北地域以外県南3人)
写真:太田家の蔵
太田家の蔵全景です(中に内蔵が2棟あります)。
写真:太田家の蔵入口
太田家の蔵入口です。
写真:久住氏
カリスマ左官の久住氏です。
写真:講師の植田氏
講師の植田氏です。
写真:蔵補修資料
蔵補修資料が展示されています。
写真:腰壁を水洗浄
腰壁を水洗浄しています。
写真:水洗い洗浄後
水洗い洗浄後です。
写真:砂ふるいがけ
補修材料をつくるため、砂ふるいがけをしています。
写真:原材料(藁スサや壁土用粉土など)を練り混ぜています
補修材料をつくるため、原材料(藁スサや壁土用粉土など)を練り混ぜています。
写真:下塗り
下塗りしています。
写真:中塗り
中塗りしています。
写真:細部仕上げ
細部仕上げをしています。
写真:作業終了後の腰壁
作業終了後の腰壁です。
写真:記念撮影
記念撮影です。頭上の水切りが上塗りまで終了した完成形です。鮮やかな白色です。

ダウンロード