●知事発表
 (1)第45回(令和元年度)秋田県芸術選奨受賞者について

●幹事社質問
 (1)今年一年を振り返って(今年の一文字について)

●その他質問
 (1)イージス・アショアについて
 (2)台湾定期チャーター便(インバウンド対策)について


 (幹事社)
 幹事社の読売新聞です。よろしくお願いします。
 今日は、まず発表事項があるということですので、知事の方からよろしくお願いします。

(知 事)
 今年最後の記者会見ということで、この1年間、大変皆さんにはお世話になって、本当にありがとうございました。
 今日は、1件ご報告事項がございます。今年度の芸術選奨の受賞者が決定しましたのでご報告します。
 去る12月4日に開かれました芸術選奨選考委員会の選考結果に基づき、2名の方に芸術選奨を贈り、表彰することにいたしました。今回は、ふるさと文化賞の該当者はございません。
 この芸術選奨は、昭和50年に始まって、芸術文化の各分野において活発な創作活動を行い、かつ優秀な作品を発表し、本県の芸術文化の振興に寄与した方々を表彰するもので、今年で45回目でございます。
 今回、工芸と写真の各分野において優れた作品を発表された皆様が受賞されます。詳しくは配付資料をご覧ください。なお、表彰式は2月4日に県正庁で行う予定でございます。
 私からは以上です。


(幹事社)
 各社、この発表事項に関して質問はありますでしょうか。
 ないようですので、幹事社質問に移らせていただきます。

(知 事)
 はい。

(幹事社)
 今年最後の会見ということで、まず今年1年振り返っていただくのと、あとは、ご恒例の一文字を用意していただいてるということなので、ご披露の方よろしくお願いします。

(知 事)
 はい。今年は、、スポーツの話題が結構あったのかなと思います。まず、1月に大相撲の豪風関が現役引退ということで、突然の発表で、少し残念でした。また、冬の国体では本県が天皇杯・皇后杯でともに3位。また、ハピネッツがB1の残留を決めたと。それから、一番湧いたのが、それこそ金農出身の吉田輝星投手が、(プロの世界で)どうなるかということで、ちょっと今年は残念な結果でしたが、来年頑張っていただきたいと思います。
 また、バドミントンの方が非常に賑わせてくれまして、今後、オリンピックの出場を果たしてもらいたいなと思います。
 また、東京オリンピックの秋田県出身の第1号として、私の後輩にあたるカヌーの佐藤彩乃選手が代表に決まったと。
 まあそんなところで、スポーツの話題が結構あったのかなと思います。
 また、非常に胸が痛かったのが、2月に能代市の火災で消防士が2人亡くなったという火災事故がありました。私も追悼式に出ましたが、大変残念な出来事でした。また、4月には、県議会の議員選挙が行われまして、6選挙区で26人が当選されたということで、無投票が多かったですね。少し無投票が多いということで、これから、地方議員の成り手不足ということが言われてますが、やはり正常な地方自治行政を行うためには必要でございますので、ある程度競いながら無投票を避けるという流れになってほしいなと思います。
 また、平成が終わり、令和の時代ということで、私も10月と11月に集中して新天皇のご即位の式典等に出ましたが、大変時代が変わったなという思いがいたします。
 あとは、今年初めからずっと新屋のイージスの問題にある程度奔走させられたという思いがします。
 県政の方では特段の大きな事件・事故はありませんが、やはり人口減の中で非常に様々な面で弊害、マイナスのことが起きてますので、これについて、しっかりこれからも頑張らなければならないと。ただ、その中でJR東日本さんの大変なご尽力もあって、秋田駅の周辺が大変少し今盛り返してきたということで、この後も今工事が進められますが、何とか駅前の賑わいを取り戻して、これが全県的に少しずつ広がっていくことを願っております。まあそんなところですかね。
 あと、11月には、元東大総長の佐々木さんが文化勲章ということで、郷里が仙北ですので、弟さんも一緒に働いたことがございますので、大変うれしいニュースでございました。そんなところかなということですね。

(幹事社)
 今年の一文字をお願いします。

(知 事)
 あの、なかなか、今年は難しいね。令和の令は、余り一般的で。だからといって、西日本は災害も多かったのですが、秋田の方は幸いそう大きな災害はないという。また、何となく、秋田の方もなかなか大変な状況が続いてますので、何とか、令和というその時代の変化の中で、秋田の新鮮味を出せればということで、色々なことをやってきました。別に「新屋」という文字とは関係はありませんが、色々な面で、情報通信の5G、あるいはソサイエティ5.0、こういうものが出てますんで、時代が新しくなったのかなという意味合いを込めて「新」です。
 本当に悩むんです、今年。新年はまた少し新しいものを考えて。

(幹事社)
 ありがとうございます。ではすいません、この件に関して、各社ご質問ありましたらお願いします。


(記 者)
 よろしくお願いします。
 今年の一字、新屋という意味ではないというお言葉も今ありましたけれども、この新屋を巡るイージス・アショアの問題、1年間様々な動きがあったかと思いますが、振り返られて今どのように感じてらっしゃいますか。

(知 事)
 別に防衛省の批判ではございませんが、重要な物事を決定する際に、やはりしっかりベースにある様々な状況を、事務的にも、あるいは上の方の責任者もしっかり状況を判断し、色々な情報をしっかり取って、決定すると。
 なぜこういうものが、必要なのか、また、どこなのかということについて、やはり説明責任が、政府にはなかったと思います。
 何となく最近、説明責任という言葉はあるけれども、根拠、あるいは、その正確にしっかり、ある程度納得いくようなそういう説明がやはりないと。ないということは、根っこのそういうデータ、あるいはしっかりと色々な状況を判断しながら、まあ、調査をしっかり、そのベースのところの根拠をしっかりやってないから、こういう説明責任という面で曖昧になるんだよ。そういうふうに最近思います。これはそういうことで、我々も別に、このイージスの問題のみならず、県政に おいても大きな事業をやる時には、しっかりベースを固めて、わかってもらえるように、そういう説明責任を果たすようなそういう根っこをおろそかにしないようにという教訓にもなりますね。

(記 者)
 ありがとうございます。

(記 者)
 「新」という字ですけれども、新屋とは関係ないということでしたが、知事の中で今年1年というのは、新屋演習場の問題に対して労力だったり気持ちの面で、どれぐらいの割合で、そういった力を割かれた感じだったでしょうか。

(知 事)
 時間的にはそうないんですが、やはり自分なりにある程度知識もあるものですから、勉強して、色々な文献を調査したり、あるいは情報を取ったりということで、相当自分の考えをまとめるというか、自分の考えを出す前提で相当勉強したということからすると、時間的に公務の中でそう大きな比率はないですが、県行政の中で、そういうふうな私自身の勉強には相当ウエイトがあったのかなと思います。

(記 者)
 あとそれから、先ほどおっしゃってくださった改元部分以外で、この「新しい」という字に絡むような出来事で今思い浮かぶことは何かありますか。

(知 事)
 あの、やはり時代の変化を感じます。統計資料を見ても様々な分野で良い面も悪い面もあって、本当に令和という時代に、別の意味で、社会情勢、社会状況が非常に経済も含めて、新しい変化があったのかなと思います。
そういうことで、何となく時代の一つの区切り、これがあって、次の新しい時代が今年あたりから始まるのかなと思います。
 ただ、この新しい時代が、いい意味で、新しいということは、良い方向に行くのか、あるいわ別の方向に行くのか、これがこれからの非常に大きな問題ではないかなと思います。

(記 者)
 ちょっと早いかもしれないですけども、今年1年を「新」という字で締めくくった上で、来年の展望とか、抱負があればお聞かせ願えますか。

(知 事)
 来年は、私の任期の最終年ですので、県の色々な課題を、まず全力でしっかり取り組むと。また、色々な客観状況が違ってますので、例えば県の財政の健全化、あるいは、新文化施設も進んでます。また、色々な制度改正、国の教育の無償化とか、そういうこともありますので、そういう点についてしっかり、これを根づかせるという。
 また、今年まで取り組んできた様々な事業の成果を踏まえて、必ずしも全部スムーズにいってませんので、これをどういうふうに最後の1年取り組んで、軌道に乗せるかという意味で、来年は非常にまた、しっかりやる必要があるのかなと思います。
 また、もう一つ、イージスの問題も、最終的には来年の4月あたりに最終調査結果が出ますので、それについて、ある意味でしっかり県という行政体として、態度をしっかり示すということが必要なのかなと思います。


(記 者)
 冒頭で任期のお話しがありましたが、現時点で次の任期、3期終えた後の、ご自身の身の振り方とかそういったことについて、現時点でのお考えはいかがですか。

(知 事)
 まだ1年ちょっとありますので、まだ今のところ、今からまだそこまでは考え及ばないな。

(記 者)
 いつ頃までに判断したいなというお考えはありますか。

(知 事)
 来年の秋頃までは、健康状態、あるいは客観情勢。ただ、最近色々な方から励まされて何とかやってますので、いずれ政治は結果ですので、この結果をどのように県民が捉えていただけるかということもあると思います。
 ですから、県民がどういうふうに捉えて、どういうふうに私を評価するのかという、そこをしっかり見極めなければ、その先にどういうふうになるか、まだそこまでは考えが至らないということですね。

(記 者)
 最後1点だけ、その任期の最終年というお話でしたが、最も力を入れたい施策とかテーマとかというのはどういったものになりますか。

(知 事)
 あのやはり全ての点で、人口減少も様々、色々なことも、やはり経済の基盤をどうするか。新しいことにどんどん取り組むと同時に、今までの農業も含めて、秋田の特色あるものについて、どのように力をつけて、また再構築するかという、ここら辺が鍵に、まあキーになるのかなと思います。

(記 者)
 ありがとうございました。

(幹事社)
 そのほかありますでしょうか。


(記 者)
 今、イージスの関係で、行政体としてしっかり態度を示すことが必要だと思うというお話がありましたけれども、これは再調査の結果が出る前にということでしょうか。その出たものに対してということなんでしょうか。

(知 事)
 ルール的には、再調査の結果が出て、これから、この結果によって県として、議会とは関係なく、これは立ちます。ただ、その前に、前から言ってるとおり新屋は非常に無理があるということは言い続けます。
 ですから、もしそうなれば、いずれ、新屋に決まった場合は、これはどういうふうに表現するのか。いずれ政府にしっかりそれを伝えるというのが、4月以降です。ただ、結論は、やはり行政体ですので、あちらから再調査の結果が示されてから態度を示しますが、新屋についてのある意味で抵抗感はずっと、いずれ年明けにも(防衛省に)行きますので、そういうふうな態度は変えないつもりです。

(記 者)
 新屋は難しいというお考えは、今後も言い続けた上で、再調査の結果が出たものに対しては、県としての正式な態度をまず明確にすると。

(知 事)
 そうです。

(記 者)
 ありがとうございます。

(幹事社)
 そのほかありますでしょうか。


(記 者)
 すいません、繰り返し度々で。今日、堀井副知事が台湾の方に渡られましたけれども、定期チャーター便の運行停止と。観光庁の今年の統計を見ても、秋田県の外国人の宿泊者というものが、東北の他県に比べて非常に伸びが鈍化しているというふうな状況が見られます。
 なかなか秋田のインバウンドも厳しい局面に立たせられてるのかなと思うのですが、知事は、このインバウンドの戦略についてどういうふうに、今後の戦略についてどういうふうに考えてらっしゃいますか。

(知 事)
 あの、やはり交通体系が東北六県の中で一番(地理的に不利)、鉄道、あるいは道路交通が非常にリンクしにくいということで、秋田にダイレクトにチャーター便を置いて、これですが、やはり他方、仙台市や岩手県といったところから秋田にどういうふうに連れ込むかということ。
 そこは、秋田空港のチャーター便だけでは、限界があります。ですから、秋田空港のチャーター便を、しっかりやりながら、他県の広域観光の分でどのように、秋田に目を向けてもらうか。旅行商品、あるいは様々な情報発信について、確かに効果が出てないんです。
 例えば仙台の松島、あるいは岩手の中尊寺、山形はね羽黒三山、あそこに行きますと非常に多いんです。羽黒山の岩から温泉が吹いてるとか、ああいう目にねパッと来る、そういうところないものですから、非常にいっぱいあるけれども、どちらかというと行事観光、これが多いものですから、なかなか、全県そういうふうにルートを決めにくいという、これをどのように、チャーターと隣県の空港からのコースづくり、ここら辺がこれからもっともっとしっかりやっていかなければ、チャーター便だけでは人数に限りがありますから。

(記 者)
 今、一点豪華はなかなかないというお話がありましたけれども、もっともっとこう磨き上げる余地があるような、知事が注目するような観光資源というのは県内に何かありますか。

(知 事)
 やはり、そんなに我々が気がついてない小さなイベントでも祭りでも、ああいうものをどういうふうに、歴史観、あるいは、その演出、これによって結構見栄えがするんです。まだそこが、なかなかそう簡単にいかない。これも波があるんです。ある程度、いっぱい来て、お客さんから評価を受けるとね、だんだんよくなる。
 あと、キャッシュレス。あれも、仙北郡角館は、すごいですよ。あれも必要に迫られればやるんです。ですから、慣れです。どういうふうに売り込むか。これが少しこう、秋田県人は引っ込み思案で、やはり何もねえと言う。いっぱいあるんです。これを、「うちの饅頭はね世界一」だとか、「うちのお祭りは世界に一つしかない」とか、そういう発信の仕方が少し、ほかと比べて弱いんです。

(記 者)
 わかりました。ありがとうございます。

(幹事社)
 すいません、ほかに。


(記 者)
 すいません、イージス・アショアの話に戻ってしまうのですけれども、知事、金曜日(12月20日の合同取材時)に最高レベルでの配備が必要だということをおっしゃってまして、これまでもフルスペックでやらなければ意味がないというような趣旨のご発言をされていたかと思うのですけれども、それには国際情勢の変化ですとか色々あると思うのですが、そのあたりも踏まえて、いま一度お考えをお聞かせいただけますか。

(知 事)
 いずれバージョンアップ、これが必要です。絶対バージョンアップがあるんです。つまり、あの新屋の面積、周辺環境で、これ(バージョンアップ)ができるかどうか。この時に、一回あそこに造って、どんどんなし崩しになるのが一番困るんです。
 ですから、やはり将来様々なことがあり得るということで、一旦、まず余裕のあるそういう敷地条件、これが必要なんです。専門家は、そういう点について、新屋について非常に否定的です。ええ。私自身も様々調べてますと、いずれ、ああいうものはバージョンアップするので、バージョンアップする時にあのままであればどのようになるかが、非常に心配です。

(記 者)
 バージョンアップするというのには、どういう意図が隠されているんでしょう。

(知 事)
 いずれSM-3ブロックⅡAも、あれが何十年もあのままでということはないです。多分、5年ぐらいしてしまうと、その頃は、また新しいものが出てますから、その時にまたそれをやるために、また増設とかができるかどうかということです。ですから、5年、10年でどんどん変わりますから、ある程度面積にも余裕あってが、周辺環境の条件も揃っていることが必要なのかなと思います。

(記 者)
 わかりました。ありがとうございます。

(幹事社)
 ほかにありますでしょうか。

(記 者)
 イージスに関して、知事、県としては新屋は無理だという姿勢でいくとおっしゃっておりましたが、仮に再調査の結果でまた新屋が再選定された場合に、県としてはどういう対応が考えられるでしょうか。

(知 事)
 国の専権事項ですので、いかんともしがたいかもしれませんが、まず粘り強く、国に対し、何とかそういう状況をなくすように頑張る必要があるね。ええ。まあ、ある意味で政治生命かかるな。
私は、意外と頑固ですから。一旦こうと思えば、余り相手のこと斟酌しませんから。

(記 者)
 今、政治生命かかるなというお話で、前、議会の方では政治生命かけるほどの話ではないということをおっしゃって、まあ取り消しますよというようないきさつもあったかと思うんですけれども、やはりそこは若干心境のご変化というかあったのでしょうか。

(知 事)
 その後の防衛省のね。ある意味で水面下で色々注文はつけてたんだ。例えば、今初めて言いますが、もしあれだったら、学校、文教地域、あそこはやはり買ってもらうと。学校は離してもらう。あるいは、住宅の密集地に相当しっかりとした防護をやってもらうとか、全部これだめなんです。全部蹴るんですよ。ですから、相当、色々と、最悪の場合を考えて注文をつけたけれども、全く取り合ってもらえなかった。
 これでは、地元の意見が通らなくなると、これは不安ですよ。
 また、防衛省のああいう間違いがあって、これによって少し私の考え方も変化しまして、私もその後様々勉強して、やはり新屋は無理だろうというふうになってきましたので、心境の変化というよりも、最初の段階から様々な経験をした結果、最終的に今の考え方に至ったというわけです。

(幹事社)
 すいません、最後の1問でお願いします。

(記 者)
 政治生命という言葉に関しては、それは知事選にも関わってくるようなことなのでしょうか。

(知 事)
 わかりません。今の状況ではねわかりませんが、まず自分の信念を通すように、できなかった場合、どういう責任を取るかという、そういうことがあります。

(記 者)
 わかりました。ありがとうございます。

(幹事社)
 お時間となりましたので終了させていただきます。ありがとうございました。

(知 事)
 では、また。

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