価格転嫁とは

コンテンツ番号:92369

更新日:

1 価格転嫁とは

 価格転嫁とは、製品の製造やサービスの提供に必要な原材料費・労務費などのコスト上昇分を製品やサービスの価格に上乗せすることです。
 エネルギー価格や原材料価格等の高騰が続く状況において、適切な価格転嫁を行わないと、企業の利益が減少し、社員の賃金にも悪い影響が出るなど、悪循環へつながりますので、こうしたコストの上昇分を提供価格へ適切に反映することが求められています。

2 これまでの状況

 令和6年度に秋田県が県内企業を対象に行った価格転嫁の実施状況に関するアンケート調査では、平均価格転嫁率は、原材料費では27.3パーセント、エネルギー費では19.9パーセント、労務費では17.6パーセントと、いずれも3割未満でした。

3 価格転嫁が実現した先には

 コストの上昇分が適切に価格に反映されれば、物価は上昇しますが、企業の利益が確保され、賃金の向上につながり、消費が活発になることで、さらなる企業の売上増加が期待されます。これが賃金と物価の好循環、すなわち、経済の好循環です。そして、この好循環が地域経済の成長・発展につながっていきます。

賃金と物価の好循環イメージ図。適度な物価上昇は賃金アップにつながり、従業員の購買力が上昇し消費が活発になることでさらなる企業の売上増加が期待される。

4 価格転嫁を実現するためには

 価格交渉を実現するためには、取引先との交渉が必要となります。
 次のサイトには、企業の皆様方の交渉を支援する情報が掲載されていますので、是非、ご覧ください。

  1. 価格交渉・転嫁の支援ツール(「中小企業庁」のページへ)
     価格交渉のポイントが掲載されているハンドブックや価格交渉の根拠材料として有用な公表資料のデータベース、価格交渉に応じてもらえない等の取引上の悩みの相談窓口などの情報が掲載されています。
  2. 価格転嫁検討ツール(「中小機構」のページへ)
     簡単な操作で、商品別(取引先別)の収支状況が把握でき、価格転嫁の必要性が分かるツールが掲載されています。
  3. 儲かる経営 キヅク君(「中小企業基盤整備機構」のページへ)
     商品・取引先ごとの収支状況やコスト構造の変化を可視化し、価格転嫁の目安や商品戦略、事業戦略等を検討することができるシミュレーションツールです。
  4. 埼玉県価格交渉支援ツール(埼玉県ホームページへ)
     企業の皆様が価格交渉の際に活用できるよう、主要な原材料価格の推移をわかりやすく表示できるツールを埼玉県が無料で公開しています。
  5. 労務費、原材料費、エネルギーコスト上昇の根拠となる公表資料(「中小企業庁」のページへ)
     中小企業庁のホームページにおいて、労務費、原材料費、エネルギーコスト上昇の根拠となる公表資料のリンクを一覧で掲載されています。
  6. 秋田県よろず支援拠点(あきた企業活性化センター内)
     秋田県よろず支援拠点に「価格転嫁サポート窓口」が設置されています。価格交渉に関する基礎的な知識や原価計算の手法の習得支援を通じて、企業の皆様の価格交渉・価格転嫁を後押しします。