「秋田県仙北平野土地改良区 視察研修」を開催しました

2022年07月25日 | コンテンツ番号 66895

 令和4年7月13日(水)。秋田県仙北平野土地改良区(理事長  伊藤稔氏。以下「仙北平野」。注1)の視察研修が開催されました。この研修は、県内最大級の農業用水管理システムを実際に見て学ぶため、仙北地域振興局農村整備課の職員18人が参加し行いました。

 仙北平野の用水管理システム(注2)に関するDVDを鑑賞した後、 4か所の施設を視察しました。

 1幹第1調整槽

  開水路とパイプラインの接点に位置する1号幹線用水路第1調整槽です。水の需要と供給のバランスをとり、パイプラインの安全を守るはたらきをしています。また、パイプラインにゴミが詰まらないように除塵も行っており、秋の断水時には堆積した土砂の撤去を行うそうです。

  1幹沈砂池除塵機
 下流へのゴミの流入を防ぐ1号幹線用水路沈砂池除塵機です。実際に動かしていただき、流れてきた葉っぱや枝を取り除いている様子を見ることができました。
分水ゲート 幹線ゲート
 1号幹線用水路2号調整工の分水ゲート(左)と幹線ゲート(右)です。このゲートを操作して、幹線用水路の水位を一定に保っています。
玉川頭首工

 最後に玉川から約1万haの農地に水を供給している玉川頭首工(注3)です。仙北平野地区全体の必要水量の多くはこの玉川頭首工から取水されており、農業用水のみならず生活用水や防火用水、冬の時期は消流雪用水としても利用されています。

 4か所の施設を視察し、用水確保に対する努力の歴史を感じることができました。この豊かな水により秋にはおいしいお米が実ることでしょう。

 

(注1 秋田県仙北平野土地改良区は愛称を「水土里ネット仙北平野」といい、仙北平野のほぼ中央の約1万haに農業用水を供給しています。9つの頭首工、4つのダム、2つの小水力発電施設を持ち、用水管理システムを用いて遠隔操作で水位、水量のコントロールをしています。)  

(注2 用水管理システムは頭首工をはじめとした重要施設を回線でつないで、常時データの収集、処理、調整を行うことのできるシステムです。)

(注3 玉川頭首工は玉川から取水し、仙北平野地域の約1万haの農地に水を供給する基幹施設です。用水管理センターから24時間体制で遠隔監視、操作されています。)