新型コロナウイルスに苦しめられ、何となく食の楽しみを笑顔で語ることができませんでしたが、ワクチンの接種が進んできたことや、未だ完全な治療薬の完成には至らないものの、幾つかの有効な治療方法も取り入れられ、全国的に感染者が減少し、本県においても警戒レベルを9月30日から引き下げることができました。
 感染拡大の防止にご協力いただいた県民の皆さまに感謝するとともに、懸命に治療にあたられた医療従事者の皆さまには心から敬意を表したいと思います。
 また、飲食・宿泊業をはじめ、多くの産業分野に大きな影響が及び、県としてできる限りの支援を行ったつもりですが、それでは補えない影響を被ったことと認識しております。
 今後さらに第6波の心配もあり、決して油断はできず、基本的な感染防止対策はしっかり続けていかなければならず、また医療検査体制や苦境に陥った産業分野への支援も引き続き充実していかなければなりませんが、収束に向かうことを願うばかりです。
 さて、警戒レベルの引き下げと時同じくし、秋の味覚シーズンが始まりました。
 新米をはじめ、天然舞茸、松茸など多様なキノコ類が出回り、ブドウ、リンゴなどみずみずしい果物が店頭に並び、そして清酒の味がさえる季節に入ります。
 酒好きの方は、ここしばらく家飲みが続きフラストレーション気味になっており、また遅くまで食卓を占拠し、ご家族からうんざりされている方もいるのではないでしょうか。
 私は、従前から週末に1週間分の食材や酒類を調達しにスーパーに通うのを習慣にしていますが、コロナ禍になってからは、めっきり夫婦連れや男一人の客が目立ち、何やら奥さんを気にしながら酒の肴に合うような食材や、酒類をスーパーの商品ケースに入れる姿を目にすることが多くなりました。
 また、月2回のビン・缶の収集日には町内会のゴミ収集場所で、大量の酒類の空きビンやビール・酎ハイの空き缶を目にするようになりましたが、裏を返せば、その分飲食店や飲食店向け食材の売り上げが減っているということになります。
 特に酒類の場合は、家飲みは相手もいないし、家族の目があることから量は進まず、当然に全体としての消費量は減るはずです。
 もちろん、当面はワイワイ騒ぎながら飲んだり、飲食しながら会話を続けることや、不特定多数の人たち、3密の状態での飲食は避けるなど、感染防止には十分に注意は必要ですが、まずは、いつも一緒の仲間と静かにプロの調理した秋の味覚を楽しみながら、美味しい杯を空け、苦境が続いた飲食店を応援しようではありませんか。
 「やっぱり、仲間と飲む酒っこは、えなー!」

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