平成30年度秋田県青年・女性漁業者交流大会が開催されました!

2019年02月07日 | コンテンツ番号 39886

 平成31年1月22日(火)に、秋田市の秋田県生涯学習センターで「平成30年度 秋田県青年・女性漁業者交流大会」が開催されました。この交流大会では毎年、漁業者の研究活動発表や視察報告、男鹿海洋高校生からの研究発表、専門家による講演などを行っています。
 今年度は研究活動発表が1課題、「第38回全国豊かな海づくり大会~高知家大会~」の功績団体表彰を受賞したグループによる記念報告が2課題、徳島大学教授による講演などがありました。

秋田県青年女性漁業者交流大会の全体写真

<研究活動発表>  
『地魚普及に向けた取組について
  ~「地魚料理入門講座」への参画~』
  県漁協北部地区女性部 ひより会
                                            発表者:藤田 はるみ
 魚介類消費量が年々減少し、家庭でも魚を料理する機会が減ってきている中、八峰町が開催する地魚料理教室に地域の漁業者と共に参画し、料理方法を教えることで地魚の消費拡大を図った取組について発表がありました。料理教室により、魚料理へ関心を示してくれる人や積極的に地魚を食べてくれる人の輪が広がることが期待されるとのことでした。
 この発表に対し、「今年度が1年目となる活動であるが、これまでのひより会の活動を加速させる取組であり、活動の継続と今後の展開に期待する」との講評がありました。   

藤田はるみさんの写真

                    藤田はるみさん

 <第38回全国豊かな海づくり大会 ~高知家大会~ 功績団体表彰報告>  
漁場・環境保全部門 農林水産大臣賞受賞
『イワガキ漁場再生の取組』
  県漁協天王支所 天王潜水漁業者会
                      発表者:伊藤 元希(代読:保坂芽衣)
 ほとんどが砂地であった天王地区に海岸保全のための人工リーフや離岸堤が整備され、イワガキ漁場となったことから同会を設立、漁獲を開始しましたが、他の固着生物により漁場の機能が低下する傾向にありました。
 そこで、同会が主体となり、県と連携して稚貝の付着を促進するための岩盤清掃を行うとともに、稚貝を食害するレイシガイの駆除トラップを開発して生残率の向上にも努めていることが評価されての受賞となりました。
 また、駆除したレイシガイは地域のイベントなどで販売し、有効利用しているとのことでした。

伊藤元希さんの写真

                        伊藤元希さん

資源管理型漁業部門 環境大臣賞受賞
『アワビ増殖の取組』
  県漁協南部総括支所象潟支所 象潟根付委員会
                 発表者:佐々木 健一
 同会はアワビ資源増加のため、昭和37年に県内で初めて種苗放流を行い、アワビ資源を永続的に維持・管理するため、会員全員が漁獲区域や漁獲量などの取り決めを遵守しています。また、稚貝購入経費については、県内で最も高い割合の増殖協力金を自らに課すとともに、年に1~2回の保護区から漁獲した水揚金で賄うことで、56年間維持してきました。
 これらに加え、アワビの餌となる海藻が減少したときには、海藻(フシスジモク)の増殖活動も行っており、アワビの資源管理に対する永年の取組が評価されての受賞となりました。

佐々木健一さんの写真

                     佐々木健一さん

<講演>  
『新しい漁業を創る「美波の海の恵み研究会」の取り組み』
   講師:国立大学法人徳島大学生物資源産業学部
                 教授  浜野 龍夫
 出身地である徳島県南部の美波町の漁業者と連携して新しい漁業を創出した事例について講演されました。新しい漁業を創るにあたり、元々その魚介類を漁獲している漁業者に迷惑をかけないこと、関係者全員に利があること、環境に配慮することを前提に行ったとのことでした。
 また、物事を行うにあたり、10年・20年先を読むこと、景観とデザインを考えること、環境へ配慮することの3つと、地域の特異性と自分たちの生き様を売ることが大切と訴えられました。また、水産業だけでなく、地域の高等専門学校と連携するなど、他分野の力を借りることで、技術交換だけでなく交流による地域の活性化にもつながるとのことでした。

浜野龍夫教授の写真

                         浜野龍夫教授

 <視察研修報告>  
 『水産物の流通販売に関する視察研修』
  秋田県漁業協同組合北浦総括支所 青年部
                 報告者:平川 幸司
 新潟県の市場で視察研修して得た情報の紹介がありました。
 新潟漁協では多くの仲買人が参加して、午前4時に本所で新潟県各地や近隣県の水産物の競りを行っています。また、新潟市中央卸売市場では午前5時に競りが行われており、取扱量の約8割は相対販売され、秋田県で水揚げされた水産物も多数取り扱われているとのことでした。
 また、中央卸売市場の卸売業者との意見交換では、漁業現場から流通現場にいち早く情報を伝えることで、値段の付きにくい魚や大量に水揚げされた魚も売り先の確保が可能となるため、全体的な価格の底上げにつながっていくとのことでした。

 平川幸司さんの写真

       平川幸司さん

 <漁業士会活動報告>  
 

『平成30年度秋田県漁業士会活動報告』
  秋田県漁業士会
            報告者:会長  佐々木 昭
 秋田県漁業士会の平成30年度の活動実績と平成31年度の活動予定について報告がありました。

 

 佐々木 昭会長の写真

      佐々木 昭会長

 <水産振興センター研究成果報告>  
『新しい栽培漁業施設の完成と今後の展開』
  秋田県水産振興センター 増殖部
           報告者:増殖部長  中林 信康
 平成28年4月からリニューアル工事が始まり、本年3月で完了する水産振興センター栽培漁業施設の概要と、導入された最新技術、今後の展開について紹介がありました。
 最新技術である閉鎖循環システムでは、飼育水の再利用が可能となります。また、海水の取水とろ過については、メンテナンス性に優れた設備を導入しました。これらの技術によりランニングコストの削減を図り、これまでよりも効率的かつ効果的な栽培漁業の持続を目指すとのことです。
 また、新しい栽培施設の一部は蓄養試験など漁業者の方々の自主的な取組での利用も可能ですので、ぜひ水産業普及指導員を通じてご相談くださいとのことでした。

中林信康増殖部長の写真

     中林信康増殖部長

 

    閉鎖循環システムの仕組み