食中毒予防3原則の「迅速」とは?

2018年01月04日 | コンテンツ番号 30789

 みなさんは、食中毒予防の3原則(「清潔」「迅速」「温度管理(冷蔵または加熱)」をご存知ですか?
 例えば、飲食店における細菌性食中毒を防止するために、①食品の取扱いは、「清潔」な場所で行う。「清潔」な手指や器具・機材を用いて食品を取扱う。②調理は、「迅速」に行い、できあがった食品は放置せず、おいしいうちに(「迅速」)に食べる。また、③食品の加熱調理は十分に「加熱」し、調製品を保管するときは常温ではなく「冷蔵」する。などを徹底して行うことを言います。
 ここでは「迅速」について、少し解説したいと思います。

1.原因物質

 食中毒を発生させる病因物質には、「細菌」、「ウイルス」、「寄生虫」、「自然毒」など様々ありますが、発生件数の7割以上が病原性微生物(細菌やウイルス)によるものです。

2.食中毒の発生

 細菌性食中毒は、食中毒を起こす「十分な数の細菌」や細菌の増殖に伴い産生された「十分な量の毒素」を食品と共に体内に取り込むことで起こります。
 厳密に言うと、体内に取り込まれた菌数または毒素量が、取り込んだ人の抵抗力を上回った場合に食中毒が発生します。
 これは、同じ食品を食べても発症する人がいる一方で、発症しない人もいたり、酷い腹痛を発症する人がいる一方で、軽い下痢しか出ない人もいるなど、必ずしも全員が同じように発症するとは限らないという事実から説明されます。

3.病原細菌

 細菌は生きていますので、食べ物と水が必要です。細菌にとっての食べ物はほんの少しの食品屑や汚れ、また板の傷に入り込んだ食品残渣でも十分な量と言えます。あとは、適度な温度環境であれば、細菌は分裂を繰り返し増殖します。
 また、細菌の中には、酸素の多い環境を好むものと酸素の少ない環境を好むものがあり、それぞれの生育環境の条件によって増殖する細菌もそれぞれ異なります。

4.食中毒の発生防止のためのポイント「迅速」

 食品に付着した細菌は、温度等の環境条件が整えば分裂をはじめます。分裂には一定の時間がかかりますので、仮に食品に病原細菌が数個付着したとしても、食中毒を発生させる菌数や毒素量に満たない量であれば、喫食しても健康に影響を及ぼすことはありません。
 調理中は手際よく素早く作業を行い、調理後は早めに食べることが食中毒予防としての、「迅速」というポイントになります。
 ちなみに、消費期限を大幅に経過した弁当や惣菜を食べたり、会食料理を会場で食べずに持ち帰って加熱等せずに食べることは、これまでに記述した様々な理由から食中毒発生の危険性を著しく増大させることになりますので、十分注意してください。