ノロウイルスによる胃腸炎に注意

2018年04月25日 | コンテンツ番号 1112

 嘔吐や下痢を伴う感染性胃腸炎は1年中発生が見られますが、原因となる病原体は季節によって特徴があります。寒い季節に流行しやすい病原体の中で特に注意が必要なのはノロウイルス(NV)です。NVに感染すると約30時間後に嘔吐や下痢が現われます。症状は一時的にかなり強くなる場合もありますが、2~3日安静にしていれば回復しますので個人の健康上のリスクは高くはありません。一方で、NVは集団感染を引き起こしやすいので社会的リスクが高いことに注意しなければなりません。症状は軽くても学校や老人保健施設等で多くの感染者が出れば深刻な事態になります。また、冬季は各種試験、入学、進学、就職等の重要なイベントが多いので、単に健康上の問題にとどまらない場合もあります。
 胃腸炎を引き起こす病原体は他にも多く存在しますが、NVが重要視される要因としては、年齢に関係なく感染すること(ほとんどの胃腸炎ウイルスは小児のみ)、感染ルートが複数あること、微量で発症すること(100個~1000個程度)等が考えられます。
 感染ルートに関しては、食品によって媒介されるルート(食中毒)のほかに人から人へ直接感染したり、施設汚染を通じて感染したりする場合もあります。現時点ではNVの感染を完全に阻止することは残念ながらできません。しかし、日常生活における衛生管理を徹底することで集団感染を防ぐことは可能です。対策としてはとても単純ですが、手洗の励行(毎日、一日に何度も)が一番効果があります。学校や施設等では是非実行していただきたいと思います。
 不幸にして感染が見られた場合は、排泄物(便、嘔吐物)の始末を厳重にして、それ以上に感染が広がらないように対策を講じる必要があります。
 NVの対策については県庁出前講座の事業等で講師を派遣(無料)しておりますので、感染防止に取り組みたい方(個人・団体)がおられましたら利用して下さい。