秋田県森林審議会議事録
1 開催日時 平成16年3月26日(金)午後1時30分から3時30分
2 開催場所 秋田市山王四丁目「みずほ苑」2階「藤紫の間」
3 出 席 者 (敬称略)
(委 員) 阿部勝行、蝦名萬智子、川喜多進、北林孝市、栗生澤節、小林一三
佐藤公一、鈴木誠一、高橋一郎、高樋さち子、田口恵子、那須チカ子
松橋久太郎、渡辺妙子
(事務局) 竹村農林水産部長、清水森林技監、佐藤参事、原田秋田スギ振興課長
佐々木森林整備課長、小林森林環境対策室長、山崎森林環境対策室主
幹
4 諮問事項
(1)秋田県の高度公益機能森林及び被害拡大防止森林の区域変更(案)について
以上は適当である旨、答申することが承認された。
諮問に関する質疑の概要
委員 :議案資料の「平成15年度松くい虫被害発生状況(図)」を見ると、県北
内陸部の方が海岸部よりも白地の部分が多いが、これは内陸部の被
害がまだ増えていないということなのでしょうか。
また、これまで、薬剤散布や伐倒駆除、樹幹注入など、様々な対策を
講じてきているのにもかからわず、全県的に被害が増えてきている状
況にありますが、秋田県だけがこのような対策を行っているのか、他県
の取り組みはどうなっているのか教えて頂けないでしょうか。
森林整備課長:議案資料の「平成15年度松くい虫被害発生状況(図)」の白地の部分
は、まだ被害が発生していない地域です。
委員 :被害が発生していなくとも、事前の防除が必要ではないでしょうか。
森林整備課長:被害が発生していない地域については、来年度から、監視体制を強化
し、普及啓発や松くい虫に関する情報提供などに積極的に取り組んで
いくこととしております。二ツ井町のきみまち坂のように、すでに予防措
置として、大切なマツについて薬剤散布しているところもあるので、そう
いう事例の情報提供なども大切と考えております。
現在行っている防除スタイルは、当県も他県も殆ど変わりありません。
ただし、当県の特徴として、他県の一部地域のように、本格的なヘリコ
プターによる航空防除を実施しているのに対し、本県では無人ヘリコプ
ターが主体となっています。これは、平成8年の法律改正で、本格的な
航空防除は、環境への負荷が懸念され、できるだけ別の手法で実施す
るようにという国会決議がなされたことからです。それと、全国にさきが
けた当県の取り組みとしては、防除帯を設置して被害の拡大防止に努
めている点があげられます。また、これまで薬剤のマイクロカプセル剤
の使用は認められていませんでしたが、当県ではそれ以前から、実証
事業で試験的に使用してきた経緯があり、使用が認められた今年度か
らは、薬剤散布の主流となっております。
防除対策については地域によって濃淡があり、どの手法を主体とする
かは、その地域で違ってきますが、基本的な防除スタイルは同じです。
委員 :なぜ、マイクロカプセル剤が認められなかったのですか。その理由はな
んですか。
森林整備課長:新しく開発された薬剤については、人体も含め環境などに影響がない
かを事前に検証することとなっておりますが、最終的に影響がないと国
が認めた時点で登録されます。
※マイクロカプセル剤とは
薬剤を微細なカプセルに封入して水に浮遊させたもの