結核の予防と対策

2014年07月30日 | コンテンツ番号 978

 結核は、重い症状の結核患者さんが、咳をしたときに飛び散るしぶきに混じっている菌を吸い込んで感染し、身体の抵抗力が弱っていると発病する危険があります。軽いうちは自分では気づきません。未だ毎年2万人近い患者が発生し、約2千人の方が亡くなっている我が国の主要な感染症です。

  • 秋田県の平成27年の新登録患者数は87人(罹患率8.5)と過去最低の登録数となしました。人口10万対の罹患率も低まん延の基準となる10を下回りました。
    しかしながら、結核は、人から人へと空気感染でうつる感染症です。結核の予防と対策を推進していく上では、県民のみなさん一人ひとりの理解と協力が不可欠です。
  • 早期診断が大事です!
    結核の初期症状は、風邪とよく似ています。咳やタンが2週間以上続いたら結核を疑って早めに医療機関で受診してください。また、周囲の方は受診をすすめましょう。

こんな時はすぐに受診しましょう

  • 長引く咳(2週間以上)
  • タンがでる
  • 長引く倦怠感(体がだるく活力が出ない)
  • 長引く微熱
  • 体重減少

 写真:結核菌

結核とは?

結核菌を吸い込むことによってうつります。
結核とは、結核菌によって主に肺に炎症を起こす病気です。結核菌は重症の結核患者が咳やくしゃみをした時に飛び散り、それを周りの人が直接吸い込むことによってうつります。(空気感染)

図:せきからの感染ルート

感染しても発病するのは10人に1人程度

結核に感染しても、必ず発病するわけではありません。通常は身体の免疫機構が働いて、結核菌の増殖を抑えます。しかし、結核菌は強い菌で免疫力だけでは菌を完全に殺すことができません。そのため、高齢者や糖尿病などで免疫力が弱まると、再び菌が増殖を始めて、発病するというケースが増えています。

すべての結核患者が感染源になるわけではありません

発病しても、タンの中に結核菌を出していない軽症の場合は、他人にうつす恐れはありません。重症患者も結核の薬を飲み始めると、タンの中の菌は激減します。発病しても治療を始めれば、周りの人に感染させる危険性は少ないので、過剰に心配する必要はありません。

結核の予防・検査

予防方法 

結核に関心を持ち、正しく知ることが予防への第一歩です。
また、咳が2週間以上続く場合は、早めに医療関で受診することが大切です。
早期発見に努めることは本人の重症化や感染の拡大を防ぐためにも重要です。

 乳児期のBCG接種で結核の免疫力をつける

 抵抗力のない赤ちゃんは、感染すると重症の結核を発病しやすく、生命にもかかわることがあります。 
 BCGは、結核の免疫をつけるための予防接種で、結核の発病を予防し、その効果は15年程度続くと
 言われています。生後1歳になる前にBCG接種を受けましょう。
(BCG接種についてはお住まいの市町村におたずねください。)

 抵抗力をつけ結核をはねつけよう

 結核は抵抗力が弱まったときに発病します。
 日頃から十分な睡眠と食事、適度な運動などを心掛け、体調を整えていれば、感染しても一生発病しない可能性が高いのです。

検査

ツベルクリン反応検査

 結核に感染したかどうかを判定します。
 結核に感染すると人体の中に結核に対する免疫ができるので、このアレルギー反応をみます。

IGRA(イグラ)検査

 ツベルクリン反応検査は既往BCG接種の影響を強く受けるため、結核に未感染であっても陽性を示すことが多いですが、IGRA検査は結核に感染したかどうかをBCG接種の影響を受けずに行うことができる検査です。

胸部X線検査

結核を発病したかを判定します。

タンの検査

タンの中の結核菌の有無等を調べます。

結核の治療

結核にかかってしまったら・・・

  • 薬をきちんと飲めば治ります
    4種類の薬を6か月間(または3種類の薬を9か月間)毎日処方されたとおり服用することが、現在の標準治療になっています。タンの中に菌が出なくなれば、外来治療が可能で、通院治療を続けながら通常の生活が送れます。
  • 公費負担制度があります
    結核は継続して治療が必要な病気です。
    安心して治療が受けられるように、結核医療費公費負担制度(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律)により、治療費の一部(または全額)が公費により負担されます。
    ※最寄りの地域振興局福祉環境部(保健所)にご相談ください。

日本の現状

日本では、複雑な問題がたくさんあります

  • 高齢者の結核患者が増えています
    人口の高齢化に伴って、結核患者も高齢者の割合が増加傾向にあります。
    若い頃、結核が流行していた世代の人は、結核に既に感染している人が多く、加齢や糖尿病、大きな手術等で体力・抵抗力が低下した時に眠っていた菌が目を覚まし、発病しやすくなります(既感染発病)。また、最近では新たな菌に再び感染し、発病するケースも増えています。
    ※既感染発病:うつってから長い期間が経過して発病するタイプ。中高年に多い。
  • 学生・社会人の集団感染が後を絶ちません
    若い世代の多くは、結核菌に未感染のため、結核菌を吸い込むと感染しやすく比較的早い時期に発病する危険があります(初感染発病)
    また、結核は過去の病気と思いこみ、症状があらわれていても本人も医師も気付かず、受診や診断が遅れ、集団感染につながる事例が増えています。
    ※初感染発病:うつってから数ヶ月後から2年くらいで発病するタイプ。乳幼児・思春期・青年に多い。
  • 働き盛りの感染性のある結核患者では、2カ月以上受診が遅れる割合が依然として大きい。
  • 結核罹患率の地域格差は依然大きく、大都市で高い傾向にあります。
    大都市部に多く集中する傾向があり、国内の地域間格差が大きい。
  • 外国籍の結核患者の割合が増加傾向にあります。
    外国籍結核患者の占める割合は全新登録結核者の6.4%です。(平成27年)

報道発表資料

下記「ダウンロード」ファイルをご覧ください。

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