青年海外協力隊員 伊藤 浩介さん(モザンビーク在住)からの報告

2016年02月16日 | コンテンツ番号 9206

青年海外協力隊H25年度1次隊の伊藤浩介さんからレポートが届きました。

 初めまして、2013年7月から青年海外協力隊の隊員として、南アフリカ地域のモザンビーク国マプト医療従事者養成学校臨床検査技師学科に配属されました伊藤浩介と申します。同僚教員と共に、生徒の臨床検査技術の習得を目的として講義・実習を担当しております。

 臨床検査技師とは、患者さんが病院受診の際に実施する採血・血液・尿・糞便等の検体検査、心電図・超音波・脳波等の生理検査が主な業務です。

写真:伊藤浩介さんレポート1

着任後6か月間は担当授業も無く、特に必要ともされず、存在意義に疑問を感じながら日々を過ごしておりました。そんな日々の中で私の心の支えになってくれたのは配属先生徒と共に参加するサッカー部での練習と生徒の優しい気持ちでした。

 2014年2月から担当授業が始まり、寄生虫検査学・検査入門学・尿検査学を担当致しました。自身の語学能力が低く、生徒の理解の妨げになっているのではないか、という不安を当初は感じておりましたが、学内実習授業が実施できるようになってから、僅かではありますが確実に子供たちに伝えられる事がある、と今は感じております。拙いポルトガル語でも一生懸命に生徒を心から想い、伝えようとする事に、子供たちはしっかりと応えてくれます。

 人の命を扱う職業上、確実に正しい知識と技術を伝えなければならないという責務は当然あります。ですが、私が一番子供たちに伝えたい事は、常に患者さんの事を想う、その気持ちです。人の心を思い遣れる人間になって欲しいと願っています。そしていつの日か、この子供たちがモザンビークの医療を変えていく礎となり、立派な職業人となった彼らと一緒に、どこかの国でいつか一緒に働く日が来たらと夢見ています。

 また余暇に小学校でサッカー教室を実施しています。教えるというにはおこがましいですが、一緒にボールを蹴り、こうしたら、きっともっとサッカーが楽しくなる事を一緒に感じてもらえるように取り組んでいます。子供たちのキラキラした目が自分を信じさせてくれる力になります。

写真:伊藤浩介さんレポート2

 怒ったり、悲しくなったりするのもモザンビークの人と、心から喜ぶことも幸せな気持ちを与えてくれるのもモザンビークの人と。それがここで感じる事です。

早いもので、もう1年半が過ぎようとしています。まだ私は、何故ここに来たのか、何の為にここに居るのか、自分のすべきことは何なのか、この国の人々の為に何が出来るのか、私はここで何を得ようとしているのか、分かりません。ですがその答えを探す事を諦めてはいけないと思っています。一日一日を丁寧に、心を込めて、日々を重ねて行きたいと願っております。

写真:伊藤浩介さんレポート3

(2014年12月)