2013年9月.日本家禽学会秋季大会「コレシストキニンA受容体遺伝子の一塩基多型は比内鶏の発育を改善する」

2014年02月05日 | コンテンツ番号 7864

力丸宗弘・武田尚人・小松恵・高橋大希・大久保武・高橋秀彰
秋田畜試・畜草研・茨城大農)

目的

我々は、これまでに、発育が異なる比内鶏系統個体を交配し、作出したF2家系において、コレシストキニンA受容体遺伝子(以下、CCKAR)の5'-非翻訳領域の特定部位における一塩基多型(SNP、g. 420 C > A)とF2個体の発育形質との間に、有意な関連性が認められ、AアリルはCアリルよりも優れていることを報告した。さらに、発育形質の改良を目的として選抜が行われてきた秋田県畜産試験場の比内鶏系統と保存会系統間における同SNPのアリル頻度の違いは、発育形質を目的とした長年の選抜によって生じた結果であることが示唆された。そこで、本研究では、発育形質が改良されていない保存会系統において、同SNPの異なる遺伝子型を持つ比内鶏を材料とし、同SNPによって比内鶏の発育が改善されるか検証を行った。

方法

材料には、平成24年度にふ化した保存会の比内鶏211個体を用いた。ミスマッチ増幅変異アッセイ法により遺伝子型(A/A、A/C、C/C)を判定後、4週齢に雌雄遺伝子型ごとに分け、14週齢まで育雛ケージで飼育した。飼育期間中、水と飼料は自由摂取とした。4週齢以降、2週間ごとに体重および飼料摂取量の測定を行い、各週齢における体重から、平均日増体重、飼料要求率を算出した。統計解析は、性とふ化日を補正し、遺伝子型による比較を行った。

結果

4週齢体重は遺伝子型間で有意な差は認められなかったが、14週齢ではA/A型個体は他の遺伝子型個体より体重が有意(P < 0.05)に重く、平均日増体重も有意(P < 0.05)に優れていた。飼料摂取量については、遺伝子型間に有意な差は認められなかった。飼料要求率は、期間全体では遺伝子型間に有意な差は認められなかったが、4-10週齢においてA/A型個体がC/C型個体より有意(P < 0.05)に優れていた。これらの結果から、CCKARのg. 420 C > A SNPによって、比内鶏の発育が改善されることが明らかとなった。