交流の経緯と概要

 中国甘粛省との交流は、昭和55年7月の同省外事弁公室副主任の本県訪問に始まり、その後の県友好視察団の訪問、県議会友好交流促進議員団の訪問、そして友好提携調査委員会における検討を経て、友好提携についての合意がなされた。昭和57年県議会6月定例会への報告、中国国務院の正式な許可を待って、昭和57年8月5日、秋田市において友好協定が締結されて以降、官民が連携し、幅広い分野において交流を積み重ねてきた。なお、県と同時に秋田市と蘭州市が、平成12年11月には鹿角市と武威市涼州区がそれぞれ友好協定を締結している。

〇これまでの交流状況

1 政府間交流
 昭和57年に友好協定締結記念式典を秋田市で実施して以降、5年ごとの周年事業を実施し、知事、省長が相互に相手先を訪問している。

昭和57年 両県省の友好協定を中国国務院が正式に批准。秋田市において友好協定調印式を実施
昭和60年 友好協定締結3周年を機に、丸山副知事、県議会代表者が甘粛省を訪問
昭和62年 友好協定締結5周年を機に、省長が来県。佐々木知事が甘粛省を訪問
平成4年 友好協定締結10周年を機に、副省長が来県。佐々木知事が甘粛省を訪問
平成9年 友好協定締結15周年を機に、寺田知事、県議会議長が甘粛省を訪問。副省長が来県。平成10年に、省長が来県
平成14年 友好協定締結20周年を機に、寺田知事、県議会議長が甘粛省を訪問。平成15年に、省長が来県
平成19年 友好協定締結25周年を機に、甘粛省人民代表大会常務委員会副主任が来県
平成24年 友好協定締結30周年を機に、甘粛省副省長が来県。平成25年に、堀井副知事と県議会代表が甘粛省を訪問
平成29年 友好協定提携35周年を機に、県議会議長等が甘粛省を訪問。甘粛省人民代表大会常務委員会副主任が来県

2 文化交流
 シルクロードに位置する甘粛省は、貴重な歴史文物に恵まれており、県民の関心も高い。一方、本県の有する高い発掘・保存技術への同省の需要は高い。
 平成2年、本県で開催した甘粛省文物展をはじめ、両県省間の文化財関係職員の相互派遣による共同研究・研修を実施し、平成15年度からは3カ年計画により同省遺跡の合同発掘事業が開始された。平成16年8月には、チャーター便による「秋田県・甘粛省 文化交流県民の翼」が実施され(参加者約170名)、県民の文化交流への関心を喚起した。平成24年度の友好提携30周年を記念して、蘭州大劇院による舞踏劇の上演を行ったほか、平成25年度には、文化交流展「シルクロードの記憶」を開催した。また、秋田テレビと甘粛電視台との間でも活発な交流が行われている。

3 技術・学術交流
 昭和57年に脳血管研究センター職員が同省を訪問し医療技術交流を行って以降、医療、農林業、環境、工業等の幅広い分野において技術交流を行ってきた。特に昭和61年度から開始した海外技術研修員の受入れや平成8年度から開始した協力交流研修員の受入れなど、多数の専門家が本県において研修・共同研究を行い、同省の産業・社会の発展と両県省の関係発展に貢献してきた。また、秋田大学、秋田県立大学、高度技術研究所等を母体とした技術・学術交流も行われている。

4 スポーツ交流
 ソフトボール、柔道、バスケットボール、野球、卓球の合同トレーニング、交歓試合、指導者相互派遣を行うことにより、本県スポーツの競技力を向上させるとともに、スポーツを通じた県民の国際理解を進めてきた。近年では、(公社)日本中国友好協会、中国対外友好協会等が主催する卓球交歓大会に県内の小・中学生を派遣している。

甘粛省紹介パンフレット

甘肃探巡游折页(日本語).pdf