知事発表

  1. 第39回(平成25年度)秋田県芸術選奨受賞者の決定について
  2. 台湾への訪問について
  3. 企業の受入れについて

幹事社質問事項

  1. 今年一年を振り返って

その他

  1. 平成26年度政府予算案について
  2. デスティネーションキャンペーンについて
  3. 軽自動車税の増税について
  4. 来年の抱負について
  5. 秋田八幡平クマ牧場のヒグマ移送について

時間 : 13:59~1443 場所 : プレゼン室

(幹事社)

じゃあ時間になりましたので定例会見お願いします。

冒頭、知事から発表事項があるということですので、よろしくお願いします。

(知事)

私の方から発表事項3点ございますけれども、その前に、先程、平成26年度の政府予算の原案が閣議決定されました。詳細については、まだ把握してございませんけれども、若干のコメントを出したいと思います。

まず、今回の国の26年度予算案は、経済再生、デフレ脱却と財政健全化をあわせて目指すとしております。歳入面での消費税率の引き上げ、あるいは法人税の税収増を背景に、補正予算と一体となった財政出動によって一層の景気浮揚、あるいは我が国の経済の成長力の底上げを図ろうとする強い意気込みが感じられるものとなっております。

一方、国債発行額が前年度から減少はしておりますが、公債依存率は依然として高い水準でございまして、来年度末では国と地方合わせたいわゆる長期債務残高が1千兆円を超える見込みとなります。引き続き財政健全化に向けた取り組みと、その積極的な経済政策、二つのバランスをとってやっていかなきゃならないという形が見えております。

特にこの中で私ども地方財政関係が一番の注目でございますが、いずれ地方財政対策につきましては、地方税収の増分や別枠加算の縮減によりまして、地方交付税が0.2兆円の減額となっておりますが、全体的には一般財源総額が前年度の水準を約6,000億円上回っておりまして、地方全体としては総額ベースではまずまずというふうに捉えております。

いずれ本県に対する交付額については、まだこれからでありますが、いずれこの人口減少分は自動的にどこもこれはマイナスになりますけれど、いろいろと最近は地方交付税も国の方で、これ余り私は好ましくない(と思う)んですけども、何かこう理屈をつけていろいろ操作するということでいい場合もありますし、それが必ずしもよくない場合もございますのでちょっとわかりませんけども、いずれにしてもこの後、最終的にはまだまだ先のいろんな今度は計算の中から全体像が出てくるわけですけども。しかし、総額が一定程度確保されましたので、余り極端な減額にはならないのではないかと思っております。

特にその中で私ども、これまで年末も12月の11日、あるいはその前後からずっと県としてもいろんな要望事項を出しております。その中で特に大きな重点要望に関する予算の関係で、まず一つに、いわゆる日本海側の風力発電、あるいは将来の洋上風力に向けての基幹送電線網の整備に対する国の支援、これが経済財政諮問会議で、あれについては民間に任せるべきだということで若干予算確保が大変心配されたんでありますが、これについては150億5,000万円が盛り込まれております。要望額よりは少ないようでありますが、この150億5,000万円が見込まれておりますので、来年度にはこれ、どのような形で、どの地域かわかりませんけれども、いずれ北海道はスタートしておりますので、日本海側のこれについてはまずはホッとしたというところでございます。

もう一つは、公共事業関係、2年連続の増額でございます。最終的にはこの配分は、まだまだ先の箇所付け等がありますけれども、大きなものについては既に箇所付けが決定されております。

全体的にある程度の我々としても基盤整備、まだまだ秋田は必要でございますので、その点についてはこの増額については評価するものであります。

特に大きな事業でございます。

ダムでございますが、成瀬ダムが25年度現年度比で115%の42億9,000万円であります。これは着々と完成に向けて整備が進められると。

もう一つは、整備するという評価が先般出された鳥海ダムが9億8,000万円、25年度対比で379%でございます。これはいずれこのような形で大分増えておりますので、いわゆる着工に向けての準備調査が加速するということでございます。

そういう中で、実はこのダムについては太田大臣にも直接私から早期着工を要望してございました。

この度、いわゆる25年度対比の379%という9億8,000万(円)がついたということは、26年度中に、まず着工に向けての調査が大きく進むということで、現在の国交省からの見通しでは予定を28年度あたり、26年、27年が調査を継続して最終的には28年度着工ということでございましたが、大臣の大変なご配慮により、直接的にいろいろご説明しましたので、26年度中にそのような大がかりな調査が終わり、27年度にいよいよ建設着手と。そのように1年着手が前倒しになるということであるということを伺っておりますので、大変今まで待ち望んだ事業でございますので、これについては素直に喜んでおります。

そのほか、いずれその他の公共事業等については、これからの配分を注視してまいりたいと思います。

もう一つは、農業政策でございますが、政府予算案では新しい農政への転換を実行するため、いわゆる農地集約を斡旋するための組織、農地中間管理機構の創設、あるいは経営所得安定対策の見直し、日本型直接支払制度の創設など、いずれ重点的に予算措置がされております。

しかしながら、今回拡充されました飼料用米等への交付金、あるいは日本型直接支払制度が本県においてどの程度まで活用できるか、事例等細目についてはまだわかってございませんので、まだまだちょっとこれはよく見ないとわからないという状況でございます。

また、農地中間管理機構につきましては、全国知事会で、この運営費について全額国費負担を要望しておりましたけれども、残念ながら一部地方負担ということでございます。これについては残念な結果ですけれども。交付税でその分は見ると言っておりますが、ご承知のとおり交付税は色がついていませんので、そこら辺はなかなか、どのぐらい見られるのかよくわからないということで、我々としては知事会の要望が通らなかったということでございます。

いずれ農業政策は5年後の減反廃止ということに向けて大きく舵を切ったわけでございますが、この後私どもはやはり現場の意見、いろいろな状況がございますので、きめ細かな様々な提言、あるいは国に情報を上げて農家の方々の不安を少しでも低減しながら、やはり秋田県の農業がしっかりした足取りで進めるよう、これからも国に対しては農業政策についてはいろいろと言っていかなきゃならないと思ってございます。

いずれそういうことでございまして、細かな分析、あるいは細かな事業への影響については、これから全体が出てからということでございますので、まず第一報でございます。

次に、報告発表事項でございます。

最初に、平成25年度の秋田県芸術選奨受賞者の決定でございます。

去る12月6日に開催されました芸術選奨選考委員会の選考結果に基づきまして、3名の方々に「芸術選奨」、また、1団体に特別賞である「ふるさと文化賞」を贈り、表彰することにいたしました。

芸術選奨は、昭和50年に創設され、活発な創作活動と優秀な作品を発表し、本県の芸術文化の振興に大きく寄与した方々を表彰するもので、本年で第39回目でございます。

今回はこの一覧、お渡ししてございますけれども、いわゆる洋画部門、書部門においては、いずれも大変ダイナミックに表現された素晴らしい作品でございます。

また、音楽部門では、いわゆる抜群の歌唱力で聴衆を魅了した大変素晴らしい表現でございます。

もう一つは、団体でございますが、これについてはオペラでございますけれども、大作に地域の合唱団が取り組んだという大変素晴らしい取り組み、ご難儀された取り組みでございまして、こういうものに対して評価があったということでございます。

表彰式は2月7日金曜日、県正庁で行います。

次に、台湾の訪問でございますが、1月の9日から11日まで2泊3日ですけども、台湾に急遽訪問することにしております。

今回の訪問については、春以降の、冬のみならず大分春・夏のチャーター便も台湾からの、各県がかなり競争状態になってございます。秋田は春・夏も大変素晴らしい、冬だけではない様々な観光の芽がありますので、春・夏の誘客促進ということで航空会社を回ってきます。

もう一つは、実は今年の夏に行ったときに、猛烈に台湾の場合はスキー客が増えております。しかもこれはかなり長期、一週間から十日滞在して、本当の初心者ですからある程度滑れるようになるまでということで、実はこれを主催しているのが台湾のスキー協会でございます。そういうことで、台湾のスキー協会が旅行会社と組んでやっておりまして、ここがすべてその指導員まで派遣したり、あるいは日本の方の指導員確保等々もやっておりまして、ここで全体をコントロールしているということで、岩手県と青森県が既にスキー専用チャーター便が出ております。ただ、今年そういうことで、スキーチャーター便が秋田にということは間に合いませんでしたけれども、来年に向けて、ちょうど今回、県の体協の会長で全国スキー連盟の会長の鈴木洋一県議会議員、全日本スキー連盟の会長でございますので、やはり台湾の方とのコネクションということを生かして積極的に来シーズンに向けてスキーのチャーター便についてプレゼンをしてくるということでございます。

また、これについては議会からのバックアップも得ておりまして、県議会のスポーツ振興議員連盟の会長の大関県議会議員、大量のスキー客を迎えるとすると、幾つかのスキー場がありますけれども、やはり温泉との絡み等々で、中心は仙北市の田沢湖スキー場となりますので、仙北市の門脇市長とも一緒に行ってまいります。

次に、3点目でございます。企業の受入れでございます。

この度、今年度の企業誘致として、エスアイアイ・プリンテック株式会社秋田製造分室の誘致を決定いたしております。この会社は千葉県千葉市に本社を置きまして、産業用のインクジェットプリンターヘッドの開発、製造、販売の会社でございます。大きい看板だとか、いろんな大きなバスの車体に印刷する、ああいうものの関係のようでございます。これはセイコーグループでございますが、大仙市のセイコーインスツル株式会社の秋田事業所内、あそこで昨年大分編成替えしまして、若干の退職者も出て、ある程度その場所が空いておったわけでございまして、そこにこの会社にとっても非常に設備がいいもので、それから高速のインターにもすぐ近いということで、これまでの交渉の結果、選んでもらいました。投下固定資産は、建物がもうございますので6億2,000万程度、4月の操業時が63人、将来的には133名程度の雇用にしたいということでございます。埋め合せができたほかに将来的にこれが実現しますと、前より増えるわけでございますので、こういう形でございます。

今年度の企業誘致の数は6件でございます。

私からは以上でございます。

(幹事社)

では、発表事項に関して質問のある社はおりますでしょうか。

(記者)

政府の来年度予算案の件ですけれども、一つその送電網整備実証事業、これ県の重点要望事項としてやってきたわけですけども、今後ですねその民間の事業者が手を上げてこないと、なかなかこの枠も生きてこないと思うんですが、そこら辺についてどのように考えていますか。

(知事)

北海道も大分そこら辺であれですけども、やはり民間のこのぐらいの事業で、また、ここは一部実証をやりながら将来それにつないで本格的にやっていくということでございますので、やはりかなりの資金量を持ったところでなきゃならないということ、また、当然そのために相当な資金調達がございます。ですから、金融機関、あるいは地元の関係プラスやはり大手の日本のトップクラスのメーカー、いろんな会社、これに関連する、こういうところと今いろんな折衝を続けております。   

いずれ、かなり日本海側には興味を示している大手企業もございますので、そういう点も含めて、これはとても地元企業だけではこれ全く無理でございまして、そういう面ではそういうエネルギー関係、そういう部門を大きく持った会社等々いろいろございますので、それと我々としてはできるだけ地元も入れながら、地元金融機関もこういうものに入って今協議を進めているという段階でございます。

(記者)

わかりました。北海道、東北の一部地域という書かれ方していますけども、そうすると東北各県の凌ぎ合いというかそこら辺が始まる(のでしょうか)。

(知事)

今のところ、太平洋側もこれございますので、やはり青森から秋田にかけて、一部山形ですか、ここら辺がないんですよね。最終的に新潟に行きますとありますから、ですからここら辺がどういう形になるのか、今のところやはり青森の日本海側と秋田の日本海側、非常に風力発電のオファーも多いし、今、実績もございます。あるいは将来的にはやはり洋上風力も睨んでという国の意向もあるようでございまして、我々これから一生懸命頑張って、青森から秋田、山形からという、そのうちどこをやるのかということはまた別ですけれども、それは今の需要の関係で、これから民間のそういうところがどう選ぶかとはまずこれからですけれども、そう簡単にはいかないですけども、何とかこういうものを生かしていきたいと思います。

(記者)

エネルギー関係でもう一つ、そのメタンハイドレード開発促進に関して、表層型掘削調査の対象地域に恐らく本県沖もということで含まれていると思うんですが、これについて知事。

(知事)

これですね、すぐその簡単にいかないんですけれども、最初は今、昨日あたりは佐渡沖かな、佐渡のあたりのあそこら辺、ただずっとつながっていますので、いずれこれについては将来的にやはり、山形から秋田沖まで広がっているということは出ておりますので、そういうことについても調査、これはまだ相当先なんですね、実用化は。ただ、国がやはりこれは、前にも言ったことございますけれども、10年前は全くその調査なんていっても、それはいつからでいつになるかわからないという国の姿勢でしたけれども、最近は調査費をつけるということは、やはり日本のエネルギー確保について、これは非常に難しいけれども有望だという評価だと思いますので、大いに期待したいと思います。

(記者)

もう一点、地方交付税に関してなんですが、リーマンショック以降その上乗せされてきた別枠加算、削減の方向になりますが、これについて今後の(見通しを)。

(知事)

削減分は3,800億という、だから何か逆に言うと今度給料下げたとこには、またその分を配分するだとか、ですからよくわかんないですよね。それと、全体的には税収がある程度上がっていますので、対前年比とすると、総額ではその地方の一般財源が若干6,000億ぐらい増えるんですね。ですから秋田に対してどうなるのか、だからちょっとそこは我々としてはあんまりこういうことはよくないなと思うのは、その例の公務員の人件費削減でやったところには若干手厚くするということで、やらなかったところには下手したらもうちょっと削るかもしれないという。ですから秋田はある程度やりましたけども、それは余りいい手法じゃないんだけども、そういうこともやった方にしてみればその分は期待するわけですよね。ですから全体として、まあ1兆円全額削られるとこれ大変だったんですけども、全体としては税収分もありますので、まず、ややほっとしていると、そういうことです。

(記者)

わかりました。

(幹事社)

ほかありますでしょうか。

なければ幹事社の方から質問で、今年最後の定例会見ですので、今年の一文字を含めまして一年を振り返っていただければと思います。

(知事)

昨年の年末は「散る」という、「散」という字を書きました。民主党政権が散ってしまったと、あとはその政党がばらばらになって、政治的にも非常に分散したという、発散したという意味で、何かいろんなものが散り散りバラバラになってこう非常に捉えどころがなくなったという意味で「散る」という。新年は「定」という「定める」、一つ腰を落ち着けて、あとは地に足を着けて、物事が少し安定するという意味で年度始めの字を書いたんですけども、あに図らんや全然別でございまして、今年は非常に物事が良きにつけ悪しきにつけ動いた、ものすごく「動」という、いい意味でも悪い意味でも非常に動いたという、ちょっと後で例示をということで、また下手な字で大変申し訳ございません。「動」でございます。いつも言われるんですよね。余りうまぐね(※上手じゃない)字だな。一回これやっちゃうと、あと知事やっている間、市長時代からやっていましたので、やめるわけにいかない。大変悩むんですよ。これの行方がわかんないですよ。みんな記者クラブの人持っていってるんだ、どっかにね。いいですか。若干それじゃあ解説をします。

「動」ですけれども、まず昨年、今年のお正月から雪で大変悩まされたと。お天道様も非常にいつもの年というか、大変最近は、特に天候の動きが非常に過激だという中で大雪の後で夏から秋にかけまして大雨ということで、その大雨の影響で土砂崩れという、土も動いたという、ですから山も動いたという、あの田沢の大変、6名の(死者が出た)痛ましい事故があったわけでございます。あれも悪い意味で山が動いたと。そしたらまた今度は、これは工事中ですけれども由利本荘市の矢島で5名の方がお亡くなりになったという、これも山が動いたと。非常にそういう意味ではお天道様と、それにちなんだ自然が非常に動いたという印象があります。

さらに、この政治の面にいきますと、やはりこれも参議院議員選挙で昨年の12月の衆議院に引き続き大きく動いて、やはり参議院も自公与党、完全に衆参ともねじれが解消したという、非常に長い間大分ねじれておりましたけども、これがいい意味かどうか別にして、非常に政治も動いたと。

そういう中で、やはり本質的な動きもあったと思います。これは与党が自公巨大与党ということで、かなりの数を背景に、ある意味では安倍さんが、もうこの際、いろいろな抵抗があってもやるものはやっちゃうと、どうもそういうふうに思っている節があるんじゃないかと。そういうことで、これは前からの民主党政権時代からある程度つながっているんですけども、消費税の増税に踏み切ったと。あるいは非常に国民的な議論の分かれている特定秘密保護法案、こういうものもやはり大きな政治上では、今までのその流れとは違う動きでございます。あるいは高校無償化の廃止、さらには教育委員会制度が、これはまだ法案はなっていませんけども、いずれ通常国会に上がると思いますけども、全く違う、今までの180度違う考え方に基づく流れ、さらには特にこの秋田に関係ございますけれども、いわゆる農業改革というんですか、減反という長年続けてきた制度を全く廃止してという、これもガラッとその農業の政策の動きでございます。ですから、政治的には非常に大きく動いているということが言えるのじゃないかと思います。

もう一つは、経済も、これはややいいんですけれども、ようやくアベノミクスの効果も少しずつ地方にこれが浸透してきています。明らかに法人税の関係、これはその企業によって、あるいは店によっては差がありますけども、一般論として若干その飲食店街も今年の忘年会は少しにぎやかだという状況でございます。

また、本県にとってもう一つ、農業政策は全国的なものの中の特に本県で重要な位置を占めると。もう一つは本県ではスポーツ関係、やはり割と、国体は幾らかよくなかったんですけども、いわゆるブラウブリッツのJ3(参入)、あるいはハピネッツの快進撃だとか、あるいはボクシングの三浦選手の活躍、あるいは先般の高校駅伝、男女とも20位以内、19位ということで、少しスポーツ関係も動いてきたのかなという、そんな感じがいたします。

さらには、例えば高速道路の完全に日沿道の目途が立ったと。中央道も今、計画段階評価でやっていまして、これが3月ごろに決まりますと、26年度中には、多分事業化が決定するんじゃないかということで、そういう意味ではいろんなものについて、これは新年度ですけど、その下地としては今年の動きですので、そういう形でいろんなものが少しずつ動いているという、あるいは国も県も、そういう意味で捉えていただいて結構だと思います。

以上です。

(幹事社)

30分過ぎていますので、各社から質問事項あれば一つ二つお願いします。

(記者)

知事、今、「動く」という言葉を頂戴しましたので、引っかけではないんですけども、一応年内の話は年内ということで、デスティネーションキャンペーン、年内で終わります。途中段階になるとは思いますが、評価、数字的な評価と全体像の評価を最後ということで締めくくっていただけますでしょうか。

(知事)

全国的にも、特に東京周辺の方からは、かつてないほど“秋田”という様々な文字が、あるいは情報が首都圏に発せられたということで、この認知度向上には非常に役に立ったと思います。また、新幹線、あるいは航空機の搭乗の関係も大分ある程度の数字は出ております。ただ、若干天候不順が一部あって、やはりそういう面で必ずしも、最初から最後までスムーズにはいっていないということ、もう一つは、やはり認知度が上がれば上がるほど地域差が出てくると。何でもかんでもじゃないと。やはり有名なところがそれなりに大きくクローズアップされるということで、特にこれは日本全国すべてですけれども、自然観光がおしなべてよくないと。ですからもう観光の形態が自然観光というか、その景色を見るだとか、そういうものではなくなっている。もう一つは、団体客がものすごく少ない。そういう意味で団体客があっても、これは都市部に宿泊しますので、どうしても観光地の中では、やはりなかなかその人は来ても余り金が落ちないという声も結構聞かれています。ここら辺はなかなかこれ秋田のみならず、例えば男鹿だとか森吉に来た人が、秋田のホテルに泊まるんですよね。これ逆に高速交通体系の関係で。やはりどうしても相部屋というか皆さんと一緒に泊まるという習性じゃなくて、だからどこの地域もビジネスホテルは大変いいんですよね。ですから、宿屋で飯を食うという習慣がなくなって、個室に、風呂のあるところへ泊まって、温泉の場合は別ですけども、外で飯を食うという。ですからやはりそういう意味では居酒屋が非常に好況だったという、特に駅前なんかは、もう半分以上観光客だということもちょっと聞いています。ですから、やはりここら辺が、これからの、来年以降の全体のこれ、すぐ変えることはできませんけれども、観光のあり方、これからの戦略の一つの、こういうものをいろいろと検証しながら、参考にしながら、やっぱり新しい観光のタイプに少しずつでも変えていかなければならないという、そういう思いも強くしています。

(記者)

地方の税収確保の関連で伺いたいんですけれども、今回の税制改正によって軽自動車税の増税が決まりましたけれども、首長のお一人としてこちらに対する受け止めをお願いします。

(知事)

これは一般に市町村の関係ですので、ただ、全体としては基準財政需要額、収入額が減りますので、やはり交付税がある程度そこに入ってくるんですね。ですから、そこら辺どのぐらい見られるのか、ですから、ある程度の、特に秋田県は、意外と首都圏は余り関係ないんですよね。地方ほど、秋田だとか山陰地方だとか軽自動車のウエイトが大きいもんですから、やはりそこは少し響いてくるのかなと。問題は交付税上の、あるいは税収増、全体の。ほかの分野でどのぐらいカバーされるのかによって、市町村によって大分違うのかなと思います。例えば秋田市なんかは、企業の方が、グッとよければそれでカバーされますけども、田舎の方で企業も何もないところ、全く税収がいつも上がりもしない下がりもしないというところでは、交付税全額見られるわけじゃないものですから、ちょっと少しは出てくるのかなと思います。

(記者)

ありがとうございます。

もう一点伺いたいんですけれども、先程一年の総括として「動く」、「動」という漢字を知事お書きになりましたけれども、気が早いんですが、来年は知事としてはどういった年にしていきたいというか、抱負をお願いいたします。

(知事)

まず、やっぱり物事は動いているんですよ。ですから動きに惑わされずに、やはり動きに乗るものは乗る。しかし、惑わされてはならないんですね。ですから、そういうことで来年、これやっぱり景気次第なんですよね。だから今も、その景気がよくなると面白いもので、県民や国民の見る目、あるいはその要望も違ってくるんですよね。ですから、やはり、余り東京だけじゃなくて、やはり地方のバランスのとれた景気のよい分野の浸透があれば、我々も希望がある程度持てますので、何とか来年はいろんな、災害対策もあるんですけども、少しいい話題をさらに、今年も決して悪い話題、災害以外は割といい話題が多かったんですよ。ですから、そういうものが積み重なって全体的な活力につながっていければなと思っています。はい。

相変わらずまた猫ファンから毎日メールがたくさん来ていまして、すごいメールが来ました。前に言ったっけ。猫好きな東京都民から、“猫好きな人には悪い人がいない。ですから、東京都知事選挙に知事さん立候補して、我々猫好きな人はみんな応援しますね”と、ああっと思ったんですよ。そういうメールまで来ています。これは、本当びっくりしました。大半が若い方ですね。ほとんどが、遂に秋田に来年旅行するだとか、秋田がファンになりましたということで、思いがけない一つの宣伝になったなと思いますね。ただこれも、余りやり過ぎると、これだめなんです。人間はほどほどにしないと。やり過ぎると、馬鹿じゃないかってなるんです。だから、ほどほどにします。はい。

(記者)

立候補はされないんでしょうか。

(知事)

んん、ううん。

(記者)

ありがとうございました。

(幹事社)

ほかにありますか。

(知事)

東京都知事が辞めたっていうのも動きですよね。これ一大騒動ですよね。首都圏の都知事が1年足らずで辞めるっていうのは、これはやっぱり地方自治としては、大変大きな動きですよね。残念な動きですけど、はい、ということでございます。

(記者)

すいません、もう一点だけ。予定どおりいけば明日でヒグマの移送が完了します。これいろいろ知事も悩まれたと思うんですが、無事にいけばということですけど、これについてご感想なりあればと思います。

(知事)

これも大変悩んだ、やはり動物愛護と財政の問題、あるいは県民理解の問題の中でいろんな議論がございましたけれども、全体として一定の県民の方にご負担はかけましたけれども、やはりクマの関係も結構メール等来るんです、全国から。まずほぼ100%に近く“助けてよかった”と、“やっぱり秋田県はいい県だ”と、“秋田県人は、やさしい人の集まりだ”とか、そういう中でやはり、その中の一部は、結構秋田に来たことのない人、意外と秋田に来たことない人、そういう点で見るんですね。今度初めて秋田に行きたいだとか、そういうこともございます。

もう一つはやはり、何となくやっぱり殺傷というのは、私の性分からして余り望まない。非常にそういう意味では協力していただいた方々、あるいは県民の皆さんにご理解いただいて本当にありがたく思っています。そういう中ですから、やはりこのクマを幸せに、クマをそこで暮らしていただきながら、これをやはり秋田全体、特に地元、北秋田市さんの大変なご厚意ですので、やはりこれをクマ、この新しい19頭のクマちゃんも、やっぱりそういう意味では恩返しの意味で大いにお客様を喜ばせるというか、そういう形でクマちゃんの活躍というか、そう簡単に人間と接するわけにいきませんけれども、何とかそのクマも役に立ってほしいなという。我々もちょうど今のところ、あそこ夏休みが一番いいんですよね、春はちょっと寒い、まだ雪が残っている。夏休み前にグランドオープンということで、今、全国にものすごくニュースになるようなグランドオープンをしたいということで、いろいろ今、ない頭を振り絞って企画立案をやっています。これやはり秋田のこういうものこそニュースになるし、ある意味では非常にそのいいニュースとして、こういうもので秋田に対していろんな人の目を向けていただくという機会にしたいと思いますので、これはグランドオープンまで乞うご期待ということでございます。

(幹事社)

じゃあ、以上で終わります。

(知事)

またこれ置いていきます。

どうも、今年一年大変お世話になりました。また来年よろしくお願いします。

いいお年をお迎えください。ありがとうございました。

このページに関するお問い合わせ

総務部 広報広聴課
TEL:018-860-1076
FAX:018-860-1072
E-mail:joukai@pref.akita.lg.jp