和名:ユウレイクラゲ
学名:Cyanea nozakii Kishinouye
大きさ:傘の直径57cm

2010年6月に本県沖で漁獲された「ユウレイイカ」に続き、幽霊ネタで涼んでいただきましょう・・・。

2010年8月3日に、男鹿半島南岸に設置されている定置網(台島大謀)の船頭・鈴木氏から、大型のクラゲが網に入ったと連絡がありました。さっそくセンターに持ち帰り調べたところ、傘縁辺に16葉の縁弁があること(図1)、縁弁の形状や放射管が網状であること(図2)、触手の並び方などから、「ユウレイクラゲ」と判断しました。

本種は本州中部以南に分布し、一般的には傘の直径が30cm前後のようですが、この個体は直径が57cmもありましたので、「特大のユウレイクラゲ」といって良いようです。

このクラゲは全体がやや透明がかっており、縁弁や口腕、触手が海水中でユラユラする様は、薄暗い海中で見かければ「幽霊」とも見間違う不気味さかも知れませんね。

図鑑によっては「ウマヅラハギの釣り餌になる」と記されていますが、この柔らかい体をどのように釣針に刺すのでしょうか・・・?

写真:ユウレイクラゲ
図1.ユウレイクラゲ(傘の直径57cm)
写真:縁弁上の放射管
図2.緑弁上の放射管(消化循環器系)