一昨年の暮れに勃発した新型コロナウイルス感染症は、昨年3月頃からは大都市圏のみならず日本全国に拡大し、今年に入ってからはさらに勢いを増し、国も自治体もその対応に追われっぱなしとなり、特に日夜患者さんの治療に当たられた医療関係者や入所者の感染防止に尽くされた福祉施設関係者のご苦労は大変なものであったと感謝しております。
 幸い本県では、感染状況のレベルに応じた様々な注意喚起にしっかりと応じていただいた県民の皆さまのおかげで、人口当たりの感染者数は全国最低を維持することができました。
 一方で、飲食や宿泊、交通関係をはじめ多くの分野に直接、間接の影響が及び、国、県や市町村で繰り返し様々な支援策を講じてきたものの、その窮状を埋め切ることまではできず、今後とも適切なタイミングで支援策を講じていかなければと思っております。
 最近になり、全国的に感染状況がようやく落ち着いてきたことにより、徐々に飲食店街にお客さんが戻り、観光地の宿泊施設も埋まり始めており、何とかこのまま落ち着いてほしいと思っていた矢先に、突然南アフリカ発のオミクロン株という変異株のウイルスが確認され、日本を含め世界中で新株による感染者が発見され不安が増してきています。
 オミクロン株の感染力や重症度合いなどはいまだ解明されておらず、現時点で政府は最大限の警戒体制で臨んでおります。
 しかし、現時点の国内状況を見れば、旅行や会食などの行動制限には至らず、県でも様々な割引商品企画を行っていますので、マスクの正しい着用や手洗い、密集の回避など、どんなウイルスにも共通した基本的な感染防止対策をしっかりと行った上で、年末年始を久々に楽しんでいただければと思っております。
 ところで、オミクロンとは何の言葉でしょう。
 今回の新型コロナウィルス株の名称はWHO(世界保健機構)がギリシャ文字のアルファベット24文字から命名しています。
 最初の変異株のアルファ株から始まり、ベータ株、ガンマ株と続き、これまで12番目のミュー株までの変異株が見つかっています。
 オミクロンは15番目ですが、13番目の「ニュー」は英語の「新しい」と間違われる、14番目のクサイは、ローマ字で「XI」と表記され人名に使われているということで、この2文字を飛ばしオミクロン株としたということです。
 淡い「こじつけ」ですが、オミクロンが「災い転じて福となす」日本語の「おみくじ」の大吉につながり、新型コロナウイルスから解放される日が一日も早く来る日を願うばかりです。

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