私の一冊

八甲田山死の彷徨の表紙画像 書名:八甲田山死の彷徨
 著者名:新田 次郎
 出版社名:新潮文庫
 
 
 
 
 
 
 
 

この小説は、日露開戦避け得ずの状況下の明治35年1月、厳寒の八甲田山で行われた軍事訓練(雪中行軍)で199名が犠牲となった史実をもとに著され、昭和53年に発表された。秋田県は、昭和57年から10年以上の間、職員が主査(係長)級に昇任した後に行われる監督者研修の教材とし、研修生は3日の間、専らその内容について様々な角度から意見を交わし合った。若き頃受講の機会に恵まれた私にとって、歴史に学ぶことの重さを思い知らされた、記憶から消しがたい一冊である。

読書時間の確保で工夫されていることは

まとまった時間はとれない。読み始めた本を持ち歩き、いつでも頁をめくれるよう心がけている。

読書の効用として感じていることは

感情や事象等の表現に際して、使う言葉や言い回しにより相手の受け止め方が異なる場合もある。読書を通じて豊かな語彙や表現力を身につけたいと思う。

秋田県ブックリーダーとしてのメッセージ

幼児期から「タブレット」に触れる時代だからこそ「本を読む」ことが人間形成に重要であることを再認識したい。大人には「子供たちが遊具的に本にふれあう空気感の醸成」を図る努力がまず求められる。