ハンセン病を知っていますか?

2016年01月08日 | コンテンツ番号 6037

皆さんはハンセン病を知っていますか

 ハンセン病は「らい菌」による感染症で、かつては「らい病」と呼ばれました。

 発病すると、斑紋(はんもん:皮膚の色が変わったり、カサカサしたりするが、かゆみ等はない)が現れたり、身体の末梢神経がまひしたりすることなどが特徴で、適切な治療が行われなかった時代には、病気が進むと顔や手足が変形したりすることもあり、患者さんたちは偏見や差別の対象でした。

 さらに、隔離を必要とする病気ではないにもかかわらず、国が法律によって患者を強制的に隔離する政策をとったことが、一層ひどい差別を生みました。

 ハンセン病についての正しい知識が伝えられなかったことや、国の誤った政策などにより、患者であった方々は長い間様々な偏見と差別に苦しんできました。これは今現在もなお、完全には解決していない問題となっています。

 今、私たちにできることは何なのか、考えてみましょう。

ハンセン病とは、どんな病気ですか?

 ハンセン病は、ノルウェーのハンセン博士が発見した「らい菌」による感染症ですが、感染することはきわめてまれです。乳幼児など免疫力の弱い人が患者と接触したとき、まれに感染することがあります。ただし、栄養状態や衛生事情が悪かった時代には発病した人もいますが、現在の日本のような生活環境ではほとんど発病しません。

 発病した場合は、痛みや熱さ冷たさを感じにくくなる、などの症状が現れることがありますが、早期に適切な治療を行うことにより治ります。昔は「不治の病」として恐れられていましたが、有効な治療薬が開発され、外来(通院)治療で障害を残すことなく治すことができます。今も療養所で暮らしている方のほとんどが、ハンセン病そのものは既に治っているのです。

新たに発病する患者さんはどのくらいいますか?

 日本では年間数名の新たな患者が報告されています。ここ数年は、外国人患者の占める割合が高く、日本人患者は0~3名となっています。
 海外では、インド、ブラジル、インドネシアなどではまだまだ患者が多く、世界的にみると年間およそ25万人の新規患者がいます。患者数の多い国では、絶対的な医師不足や、貧困による生活環境の悪さなどが問題となっています。

療養所に入所されている秋田県出身の方は52名(平成28年5月1日現在)

<平均年齢 82歳   平均在園年数 53年>

  • 松丘保養園(青森市大字石江字平山19) 33名
  • 東北新生園(宮城県登米市迫町新田字上葉ノ木沢1) 3名
  • 栗生楽泉園(群馬県吾妻郡草津町大字草津乙647) 6名
  • 多磨全生園(東京都東村山市青葉町4-1-1) 9名
  • 駿河療養所(静岡県御殿場市神山1915) 1名

  ハンセン病の患者であった方々は、病気そのものは既に治っていても、療養所から出られない法律に長い間しばられてきました。平成8年に「らい予防法」が廃止され、平成20年には「ハンセン病問題の解決の促進に関する法律」が制定されるなど、社会復帰を後押しする施策も進められていますが、御高齢になられたうえに、ハンセン病の後遺症により身体の不自由な方が多いこと、子どもをもつことが許されなかったために、家族のいない方も多いこと、社会には、まだ偏見や差別などが残っていることなどの理由から、故郷へ帰れない方がたくさんいるのです。

私たちにできること…

「正しい知識と理解をもつこと」、それが偏見や差別を社会からなくしていく最初の一歩になるはずです。 そして人が人として生きる権利について、改めて考えてみましょう。

  • 国立ハンセン病資料館」(東京都東村山市青葉町4-1-13 電話042-396-2909)には、 貴重な資料や写真が数多く展示されています。
  • 重監房資料館」(群馬県吾妻郡草津町草津白根464-1533 電話 0279-88-1550)には、ハンセン病患者の懲罰施設として使われた、いわゆる「重監房」を再現展示しています。

    <参考>厚生労働省「ハンセン病に関する情報ページ

 

ハンセン病を知っていますか~秋田県とハンセン病~(リーフレット、A3版両面印刷).pdf