2011年8月日本家禽学会秋期大会「比内鶏交雑家系交雑家系におけるコレシストキニンA受容体遺伝子のハプロタイプと成長形質との関連」

2014年01月22日 | コンテンツ番号 5871

目的

我々は、成長形質に差がある比内鶏2系統を交配し作出したF2家系の量的形質遺伝子座(QTL)解析を行い、第4番染色体のMCW0240-ABR0622間に体重と平均日増体重のQTLを検出した(Rikimaruら, AJAS, 2011)。同QTLのピーク位置とドラフトシーケンスを対比し、成長形質に関する候補遺伝子の一つとして、コレシストキニンA受容体遺伝子(以下、CCKAR)を同定した。本研究では、比内鶏F2家系におけるCCKARのハプロタイプと成長形質との関連性を調べた。

方法

まず、P世代全個体を対象として、CCKARの全5つのエクソンを含む領域の塩基配列をPCRダイレクトシーケンス法によって決定し、F2家系に出現するCCKARのハプロタイプを同定した。次に、ミスマッチ増幅変異アッセイ(mismatch amplification mutation assay)法によって、F2集団各個体のCCKARのディプロタイプを識別した。そして、F2個体の成長形質(0、4、10、14週齢体重および各週齢間の平均日増体重)とディプロタイプのデータから、CCKARの各ハプロタイプが持つ成長形質に対する効果を推定した。

結果

CCKAR の5つのハプロタイプ(H1-5)が同定された。F2集団において、統計処理が可能なサンプル数が得られた6つのディプロタイプ(1/1、1/3、1/4、3/3、3/4、4/4)が示す各成長形質データを比較すると、雌雄とも、1/1ディプロタイプは、その他のディプロタイプよりも10週齢および14週齢体重、4-10週および10-14週の平均日増体重が、有意に高いか、高い傾向を示した。また、10週齢および14週齢体重、4-10週、10-14週および0-14週の平均日増体重において、H1、H3、H4、H5のハプロタイプの効果に有意差が認められた。H2は、F2集団で出現しなかったため、ハプロタイプの効果を推定できなかった。以上の結果から、CCKARのハプロタイプは、比内鶏の成長形質改良のための選抜指標として有効であることが示唆された。