2010年9月日本家禽学会秋季大会「早期日齢における比内地鶏の効率的な去勢技術の確立」

2014年01月22日 | コンテンツ番号 4766

目的

比内地鶏は流通のほとんどが雌であるため、雄はふ化時に淘汰されている。我々は雄びなを有効に活用するため、比内地鶏の去勢に取り組んできた。これまで、8週齢に去勢を行うことによって、肉質が大きく改善されることを報告した(2008日本家禽学会春季大会)。しかし、これまでの技術では去勢に時間を要し、去勢後の増体が低下することから、去勢技術の改善が課題となっていた。そこで、本研究では新たに去勢器具を改良し、早期日齢における去勢方法と慣例方法による比較を行った。

方法

2週齢の比内地鶏のひなを20羽ずつ2-week、4-week、8-week区、雄区の4区に分け、26週齢まで飼育した。8-week区では、慣例方法によって8週齢時に両側から去勢を行った。2-week、4-week区では、新たに改良した器具を用いて、それぞれ2週齢時、4週齢時に片側から去勢を行った。調査項目は、去勢時間、体重、増体、飼料摂取量とした。

結果

8-week区では去勢に326.4秒要したのに対し、2-week、4-week去勢区ではそれぞれたった35.9、28.4秒に短縮することができた(P<0.01)。また、4-week区は8-week区より2~10週齢までの増体が有意に優れ、8,14,18週齢では8-week区より有意に体重が重かった(P<0.05)。8-week区では10~18週齢の飼料摂取量が他の区よりも少なかった。26週齢では、全区間において体重に有意な差は認められなかったが、去勢区(2-week、4-week、8-week)は去勢時間に反比例して体重が重くなる傾向を示した。以上の結果から、片側から去勢することによって、去勢時間が大幅に短縮し、去勢後の増体が改善された。また、去勢時間が短いほど体重が大きくなることが示唆された。本技術は早期日齢における効率的な去勢鶏生産を可能にする。