飲食店を開業したいけど、「資格は必要?」

2017年12月01日 | コンテンツ番号 30186

 新たに農家レストラン等の食品関係営業をはじめたいと考えている方から、電話でよくある問い合わせに、「資格は必要ですか?」というものがあります。
 レストラン等の飲食店を開業するためには、まず、使用する施設の営業許可というハード面の手続きが必要です。また、施設内で実際に調理作業を行う従事者といったソフト面での手続きも必要となります。
 この営業許可と資格との関係について、少し説明したいと思います。


◇ 資格 ◇

 「調理師免許」や「栄養士免許」など食品の調理に関係する資格は、いくつかありますが、飲食店営業等の営業許可を取得する時点で必ず必要かというと、答えは「No(ノー)」です。
 ただし、営業許可を取得して実際に営業を始める段階においては、必要なものがあります。食品を取り扱う営業は、食中毒など人の健康に対する危害の発生を防止することが必要ですので、食品の管理や取扱い、従事者の健康管理、感染症、公衆衛生など衛生に関する一定の知識が必要となります。
 「食品衛生法施行条例(以下「条例」という。)」では、『営業者は施設又はその部門ごとに、食品衛生に関する責任者(食品衛生責任者)を設置しなければならない』と義務付けられていますので、必要な資格とすれば「食品衛生責任者」ということになります。


◇ 食品衛生責任者 ◇

 では、食品衛生責任者は、どうしたら取得できる資格なのでしょうか?
 「食品衛生責任者」となることができる資格要件としては、次の(1)~(4)の4種類が挙げられます。

(1)食品衛生法に基づく資格(食品衛生管理者等)を取得するための要件を満たす者
          ① 医師、歯科医師、薬剤師又は獣医師
     ② 学校教育法に基づく大学、旧大学令に基づく大学又は旧専門学校令に基づく専門学校において医学、歯学、薬学、
     獣医学、畜産学、水産学又は農芸化学の課程を修めて卒業した者
     ③ 都道府県知事の登録を受けた食品衛生管理者の養成施設において所定の課程を修了した者
     ④ 学校教育法に基づく高等学校若しくは中等教育学校若しくは旧中等学校令に基づく中等学校を卒業した者又は厚生
     労働省令の定めるところによりこれらの者と同等以上の学力があると認められる者で、食品衛生管理者を置かなけ
     ればならない製造業又は加工業において食品又は添加物の製造又は加工の衛生管理の業務に3年以上従事し、
     かつ、都道府県知事の登録を受けた講習会の課程を修了した者
 (2)その他衛生関係法規に基づく資格を有する者(栄養士、調理師、製菓衛生師、食鳥処理衛生管理者等)
 (3)公益社団法人秋田県食品衛生協会が行う食品衛生責任者養成講習会を修了した者
 (4)都道府県、指定都市若しくは中核市の衛生関係条例に基づく資格又はその他知事若しくは市長が食品衛生等に関して
    同等以上の知識を有する資格として認めた資格を有する者

  秋田県で設置されている食品衛生責任者のうち、最も多い資格要件の種類としては、(3)の「食品衛生責任者養成講習会の修了者」です。

 現在、秋田県内の食品衛生責任者養成講習会は、公益社団法人秋田県食品衛生協会の各地域協会が、1日の講習日程で、毎年開催しています。
 この講習会は、年1回の開催ですが、営業者のご都合により許可取得の時期が異なることや、営業施設によっても開業時期がまちまちであることから、営業開始前に講習会が終了していて受講できない場合がありますので、食品衛生責任者の設置については、営業許可申請手続きを行った保健所に相談してください。
 ※講習会の受講を希望される方は、各地域の食品衛生協会にお問い合わせいただきます。

 なお、食品衛生責任者を設置した場合、営業者は15日以内に保健所長あて必要事項を記載した届出書を提出する必要があります。
 この届出には、食品衛生責任者となることが可能な上記4種類の資格のうちのいずれかであることを明らかにする書類(製菓衛生師免許、食品衛生責任者養成講習会修了証など)が必要ですので、準備してください。
 また、食品衛生責任者を変更した場合も同様に届け出が必要です。

 (4)の具体的な資格については、保健所にお問い合わせ願います。


◇ 食品衛生管理者 ◇

 食品衛生責任者とよく勘違いされたり、混同されたりするものに「食品衛生管理者」という資格があります。
 食品衛生管理者は、営業許可を必要とする食品関係営業のうち、乳製品、厚生労働大臣が定めた添加物その他製造又は加工の過程において特に衛生上の考慮を必要とする食品又は添加物であって政令で定めるものの製造又は加工を行う営業者(乳製品、食肉製品、添加物等の製造者)に設置することが義務づけられている責任者の資格で、営業開始の時点で設置する必要がありますので、設置を義務づけられている業種の営業許可を取得する時点で有資格者の確保が必要条件となります。

【 食品衛生管理者となることができる者 】

 ① 医師、歯科医師、薬剤師又は獣医師
 ② 学校教育法に基づく大学、旧大学令に基づく大学又は旧専門学校令に基づく専門学校において医学、歯学、薬学、獣医
   学、畜産学、水産学又は農芸化学の課程を修めて卒業した者
 ③ 都道府県知事の登録を受けた食品衛生管理者の養成施設において所定の課程を修了した者
 ④ 学校教育法に基づく高等学校若しくは中等教育学校若しくは旧中等学校令に基づく中等学校を卒業した者又は厚生労働
   省令の定めるところによりこれらの者と同等以上の学力があると認められる者で、食品衛生管理者を置かなければなら
   ない製造業又は加工業において食品又は添加物の製造又は加工の衛生管理の業務に3年以上従事し、かつ、都道府県知
   事の登録を受けた講習会の課程を修了した者 

 

◆  注意してください! ◆

 ④の食品衛生管理者養成講習会は、現在、秋田県内では開催されていませんので、受講場所は県外となります。

 また、講習も営業業種ごとに異なり、受講期間(講習会開催日程)も長くなりますので、あらかじめインターネット等を活用した講習会の開催に関する情報収集をお願いします。

 食品衛生管理者のように、食品関係営業には、添加物製造業や食肉製品製造業など、施設基準等「施設要件」の他に、「人的要件」が定められているものもありますので、十分注意願います。