平成29年第2回定例会 9月議会 知事説明要旨(平成29年9月13日)

2017年09月13日 | コンテンツ番号 28525

 今議会におきましては、補正予算案及びその他の案件についてご審議をお願いするものでありますが、提出議案の説明に先立ち、諸般の報告を申し上げます。
 今月9日から昨日まで、「秋田からつながれ!つらなれ!長寿の輪」を大会テーマに、第30回全国健康福祉祭「ねんりんピック秋田2017」が県内18市町村を会場に開催されました。
 26種目に及ぶスポーツや文化の交流大会をはじめ、全国の高齢者が創作した作品の美術展、幅広い世代による音楽や伝統芸能の公演など、数多くのイベントが展開され、選手、役員のほか、交流大会などに参加された延べ52万人の皆様には、地域や世代を超えて、多くの方々と交流の輪を広げ、健康長寿のすばらしさを実感するとともに、秋田の自然や文化、旬の味覚を満喫していただけたものと思います。
 本大会の開催に当たり、市町村や関係団体をはじめ、多くの県民の皆様のご協力をいただきましたことに、深く感謝申し上げます。
 今般のねんりんピックの開催による盛り上がりを、県民一人ひとりが取り組む健康づくりや高齢者の社会参加の機運醸成につなげ、高齢者がはつらつと輝く「健康寿命日本一」の実現を目指してまいります。
 次に、8月に開催された世界陸上ロンドン2017での本県出身選手の活躍についてであります。
 大館市出身の小林快さんが男子50キロ競歩に出場し、見事銅メダルを獲得されました。初めての世界選手権出場にもかかわらず、堂々としたレース運びで他国の選手を引き離す小林さんの姿を大変たくましく感じたところであります。
 このたびの快挙は、県民に大きな感動と勇気を与えるものであり、小林さんのこれまでのたゆまぬご努力に対し、心から敬意を表しますとともに、2020年に開催される東京オリンピックに向けて、今後の更なるご活躍を期待しております。
 次に、国政を巡る状況について申し上げます。
 安倍内閣は、去る8月3日、内閣改造を行い、経済の再生を改めて国政の最優先課題と位置づけ、中途採用の人材活用や高齢者の雇用など、潜在的成長力を高める政策パッケージである「人づくり革命」に新たに取り組むほか、地方の個性を生かした「地方創生」を力強く進めるとしており、その姿勢については、一定の評価ができるものと考えております。
 しかしながら、依然として東京一極集中の流れに歯止めがかかっていないほか、首都圏と地方の経済格差は一向に縮まらない状況にあり、また、地方の中小企業では人手不足による事業展開への悪影響が顕在化するなど、経済再生は未だ道半ばであります。
 7月に岩手県で開催された全国知事会議においては、地方における雇用の創出や働き方改革など地域経済の好循環の拡大に向けた提言が取りまとめられたほか、私が文教環境常任委員会委員長として提案した地方大学の振興や東京における大学の定員増の抑制等に関する特別決議についても、幅広い支持により採択され、先月、国に対し要請を行ったところであります。
 国においては、地方の声に耳を傾け、経済の好循環が広く地方に及ぶ取組を加速させるとともに、東京一極集中の是正に向けた実効性ある施策を早急に展開することにより、地方創生を確かなものとし、我が国の社会構造の抜本的な改革を進めていただきたいと思っております。
 次に、北朝鮮を巡る情勢について申し上げます。
 北朝鮮は、各国の度重なる警告にもかかわらず、先月29日、我が国の上空を通過する弾道ミサイルを発射したほか、今月3日には、国際世論に挑戦するかのように、6度目の核実験を強行しました。こうした挑発行為は、国際社会の平和と安全を著しく脅かす暴挙であり、断じて容認できないものであります。
 県としては、国や市町村等と連携しながら、ミサイル発射時の情報収集体制や伝達手段について徹底を図ったほか、放射性物質の監視強化等の対策を講じておりますが、今月27日の由利本荘市における弾道ミサイルの飛来に備えた住民避難訓練など、県民の安全・安心の確保に向け、引き続き、緊張感を持って対応するとともに、政府に対しては、国際社会と連携し、北朝鮮による挑発行為の即時中止に向けた最大限の外交努力を強く求めてまいります。
 次に、オリンピックの事前合宿誘致について申し上げます。
 これまで、市町村や競技団体とともに、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた事前合宿の誘致に取り組んできたところでありますが、このたび、タイのバドミントン代表チームが美郷町において、また、デンマークのボート代表チームが大潟村において、それぞれ事前合宿を行うことで合意に至りました。
 これらの合意は、国際レベルの競技水準に対応できる施設や合宿に適した練習環境とともに、合宿誘致に向けた関係者の熱意が高く評価されたものであります。
 県としては、オリンピック・パラリンピックに参加する選手が最高のパフォーマンスを発揮できるよう、しっかりとサポートしていくとともに、関係する市町村や団体等との連携を十分に図りながら、更なる合宿誘致の実現に向けて取り組んでまいります。
 次に、平成29年度全国学力・学習状況調査について申し上げます。
 今年4月に実施された調査の結果が先月公表され、本県は、今年度も、小・中学校ともに全ての教科で、全国トップクラスの水準を維持することができました。
 平成19年度の調査開始から連続して上位の成績を収めてきたことは、将来を担う人材が着実に育ちつつある証であるとともに、本県の教育方法を採り入れようと、国内外から多くの視察者が訪れているほか、教育力や学力の高さが移住や企業進出に当たってのインセンティブとなっている事例も見られるなど、本県の大きな財産となっております。
 今後とも、子どもたち一人ひとりに応じたきめ細かな指導を行い、ふるさとを愛し、社会を支える自覚と高い志にあふれる人づくりに努めてまいります。
 次に、県・市連携文化施設の整備について申し上げます。
 昨年度策定した整備計画に基づき、今年度は、和洋高校の敷地の取得に向けた交渉を進めるとともに、基本設計に文化団体や県民の意見を反映させるためのワークショップを開催してまいりました。
 土地の取得については、今年度中の土地売買契約の締結に向け、関係者との合意を得るに至ったほか、ワークショップでは、「秋田らしさの演出」や「リハーサル室の小ホール的な利用」などの具体的な意見が多く出され、こうした意見等を踏まえた基本設計の素案を、このたびお示ししたところであります。
 今後、引き続き議会での議論や県民の意見を踏まえつつ、基本設計の策定を進めてまいりたいと考えております。
 次に、旧県立美術館について申し上げます。
 平成25年9月に閉館した旧県立美術館の利活用については、かねてより秋田市が検討を進めておりましたが、このたび、建物と土地を県から無償で譲り受け、その利活用を図りたいとの意向が示されました。
 旧県立美術館は、千秋公園の景観に溶けこんだ印象的な三角型の屋根を有するなど、県民・市民に親しまれてきた建物であり、秋田市が芸術文化交流のための施設として活用することは、中心市街地の活性化に弾みがつくものと期待されます。
 秋田市からは、閉館から4年が経過し、設備等の劣化が進んでいることを踏まえ、再稼働に必要な改修への配慮を求められており、今後、譲渡に向け、具体的な諸条件を含めた協議を進めてまいりたいと考えております。
 次に、台湾への訪問について申し上げます。
 8月22日から25日にかけて、県内の市町村長や商工団体等の関係者とともに、高雄市長と意見交換を行ったほか、現地航空会社3社を訪問いたしました。
 昨年、相互の交流を促進する覚書を締結した高雄市とは、このたびの訪問で、来年同市で開催される田沢湖・澄清湖姉妹湖締結30周年行事と高雄ランタンフェスティバルにおいて、「秋田フェア」を開催することで合意したほか、高校生の相互交流をはじめ、観光や文化など、幅広い分野において一層の交流を図っていくことが確認されたところであります。
 また、航空会社では、チャーター便の運航や送客について要請したところ、この秋のチャーター便については、秋田・高雄間を含め79便が運航されることとなったほか、各社から、冬季についても前向きに検討したいとの意向が示されております。
 台湾からの旅行者はリピーターが多く、気に入った場所には何度も足を運ぶ傾向があることから、今後、秋の紅葉や冬の雪まつりをはじめ、季節毎の秋田の魅力を活用した旅行商品づくりを働きかけるなど、誘客促進に積極的に取り組んでまいります。
 次に、ツキノワグマによる被害防止について申し上げます。
 去る5月の仙北市における死亡事故以降も、県内各地においてツキノワグマの目撃情報が相次いでおり、その件数は、今月初めには1,000件を超え、既に昨年度を上回っております。
 こうした状況を踏まえ、県では、クマ出没警報を発令し、県民に注意を呼びかけているところでありますが、今後、紅葉やキノコ狩りのシーズンを迎えることから、県民の皆様には、クマが出没する恐れのある地域への立ち入りに当たっては、十分に注意を払っていただくようお願いいたします。
 次に、農作物の生育状況について申し上げます。
 今年は春先から天候が安定せず、6月には低温が続いたことに加え、7月や8月の大雨による災害が立て続けに発生しており、農作物全般に生育の遅れや出荷量の減少が見られます。
 特に、3年連続の出荷量日本一を目指している枝豆については、8月までの出荷量は昨年を下回っておりますが、きめ細かな栽培管理の指導に努めながら、その回復を目指しているところであります。
 また、水稲については、農林水産省が公表した8月15日現在の作柄概況において、大雨による冠水等の影響が大きかった県南地域が「やや不良」となったものの、県全体では「平年並み」となっております。
 今後は、台風のシーズンとなりますが、1年で最も大切な収穫期を迎えることから、生育状況を的確に把握しながら、農家への情報提供や気象変動に対応した技術指導の徹底を図ってまいります。
 次に、本県内陸南部で発生した地震について申し上げます。
 今月8日に、大仙市を震源とする強い地震が発生し、震度五強を記録するなど、広い範囲で大きな揺れが観測され、中学校の体育館の天井パネルが落下したほか、住宅の窓ガラスが割れるなどの建物被害が発生しました。
 幸いにも人身被害はありませんでしたが、今後も余震の発生が懸念されることから、県民の皆様には、身を守る行動の確認や飲料水・非常食の確保など、地震発生時の備えについて十分留意されるようお願いいたします。
 次に、大雨による災害復旧の状況等について申し上げます。
 7月22日から続いた記録的な大雨は県民生活に大きな被害をもたらしましたが、先月24日からの大雨により、再び雄物川などが氾濫し、住家、道路・河川、農地・農業用施設などに新たな被害が発生しました。
 大雨の被害から再起に向けて取り組んでいる矢先に、再び被災された方も多く、被害に遭われた皆様には、心よりお見舞い申し上げます。
 7月の災害に係る復旧については、今月11日に、国による公共土木関係の災害査定が始まるなど、本格的に動き出しているところであり、このたびの災害についても、国や市町村と十分に連携しながら、被害を受けた施設の早期復旧と被災された方々の生活や事業活動の支援に全力を挙げて取り組んでまいります。
 また、危機管理のあり方については、多くの厳しいご指摘を踏まえ、緊急時における情報伝達方法の改善や、被害の拡大が予想される場合における災害対策本部の早期設置などの見直しを行ったところであります。
 このたびの私自身の至らぬ行動等により、被災された方々をはじめ、県民の皆様に県政に対する不信感を抱かせることとなりました。これまで議会や県民の皆様から寄せられた叱責や批判に真摯に向き合い、改めて深く反省しているところであります。この責任を重く受け止め、今般、自らへの戒めとして、三カ月間、給料の全額を減額するとともに、今年12月の期末手当についても全額を減額することとし、関係条例案を今議会に提案いたしました。
 今後は、再び信頼を得られるよう、初心に立ち返り、早期の災害復旧をはじめ、山積する県政の課題解決に全身全霊を注いでまいります。
 次に、「第3期ふるさと秋田元気創造プラン」について申し上げます。
 現在策定中の「第3期ふるさと秋田元気創造プラン」については、人口減少の克服を最重要課題に据え、社会減や出生数減に歯止めをかける「攻め」と、住民の共助の推進や市町村との協働など「守り」の両面から施策を展開し、今後四年間で重点的に取り組む6つの戦略として「ふるさと定着回帰」、「成長産業振興」、「稼ぐ農林水産業創造」、「人・もの交流拡大」、「いきいき健康長寿」、「地域を支える人材育成」を推進していくこととしております。
 今議会におきましては、新プランの骨子案をお示しし、ご議論いただきたいと考えており、今後、県民の皆様からもご意見・ご提言をいただきながら、今年度中に成案として取りまとめてまいります。
 次に、提出議案の主なものについて説明申し上げます。
 今回の補正予算案は、国内外に打って出る攻めの農林水産戦略に係る事業や地域における医療の充実を図るための事業など「第2期ふるさと秋田元気創造プラン」に基づく事業等について計上しております。
 攻めの農林水産戦略に係る事業については、意欲ある農業者等が高収益な作物・栽培体系への転換を図るための施設・設備整備に対し助成するとともに、5月の降ひょう被害を受けた果樹農家の経営再建を支援するため、りんご、ぶどう等の再生産に向けた取組に対し助成してまいります。
 地域における医療の充実については、地域医療介護総合確保基金を積み増すとともに、基金を活用し、県内医療機関が行う、救急医療、がん診療等の特殊な医療に要する設備整備等を支援してまいります。
 このほか、健康寿命日本一の実現に向け、受動喫煙防止や喫煙率の低減について取組の普及・啓発を図るとともに、たばこによる健康被害対策の強化について、広く県民の意見を伺いながら検討してまいります。
 また、重点的に取り組んでいる中国エリアからの観光誘客を一層促進するため、去る7月に行った東北6県合同のセールスに引き続き、東北観光復興対策交付金を活用し、冬季観光を売り込む観光イベントへの出展や動画等による情報発信の強化を図るとともに、航空会社と連携したプロモーション活動を実施するなど、インバウンド誘客の更なる拡大に取り組んでまいります。
 公共事業については、7月、8月の大雨による災害を踏まえ、今後の出水に備えた河道掘削や新たに判明した危険性の高い法面対策等、防災・減災対策を実施してまいります。
 一般会計補正額は、28億4,084万円であり、補正後の総額は、6,077億2,115万円となります。
 次に、単行議案の主なものについて申し上げます。
 「知事等の給与および旅費に関する条例の一部を改正する条例案」は、知事の給料月額及び期末手当を減ずる特例措置を講じようとするものであります。
 以上、提出議案の概要について申し上げました。よろしくご審議の上、ご可決賜りますようお願い申し上げます。