食品関係営業施設等の「浸水被害後の営業再開に係る衛生管理」について

2017年08月25日 | コンテンツ番号 28045

 全国あちらこちらで「記録的短時間大雨情報」(※)等が地方気象台から発表され、大雨による大規模浸水被害が報道されています。

(※)記録的短時間大雨情報とは  
 数年に一度程度しか発生しないような短時間の大雨を、観測(地上の雨量計による観測)したり、解析(気象レーダーと地上の雨量計を組み合わせた分析:解析雨量)したときに、各地の気象台が発表します。  (気象庁ホームページより)

 飲食店関係営業施設の中には、増水で溢れ出た河川水等による浸水で被害を受けた施設もあるのではないでしょうか。

 浸水被害後、営業を再開するにあたり、衛生管理の面から留意点を確認してみましょう。

浸水被害

 飲食店やそうざい製造業等の食品関係営業施設、公衆浴場や旅館等の生活衛生関係施設などが浸水した場合、本来は施設内でほとんど見られない様々な病原微生物が泥水と一緒に施設の中に侵入してしまうことがあります。

微生物汚染

 自然界では、病原性大腸菌、サルモネラ菌、エルシニア菌、ウエルシュ菌、レジオネラ属菌などが土壌中に常在しており、これらが豪雨災害時に泥水に混じって施設内に侵入している可能性があります。

営業再開

 浸水等被災後の営業再開にあたっては、施設の清掃や消毒、食器・機械器具類の洗浄や消毒など様々な復旧作業が必要となりますが、このような病原微生物が施設内に入り込んだ可能性を考慮し、清掃、洗浄、消毒など、通常より時間をかけ念入りに行う必要があります。

 調理室や食品製造室等の施設・設備、器具・機材等の消毒は、これまで営業時に使用している次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)などの消毒剤を使用できますが、それぞれの汚染状況に応じたより丁寧な洗浄、消毒時間の延長などの対応も必要です。

 施設が浸水した場合には、水が引いた後も湿気が残ってしまい、カビが発生しやすくなることもありますので、洗浄後は周囲の風通しを良くして十分乾燥させることが大切です。

水質変化

 地下水を使用している施設では、豪雨の影響で水質が変化している可能性もありますので、営業の再開に先立ち、改めて水質検査を実施したり、滅菌装置の作動状況を確認してから使用するよう心がけましょう。

作業実施

 被災した施設の清掃等の作業は、乾燥した土や埃が舞い上がりやすくなっていますので、必要に応じてマスクやゴーグル等を着用し、作業する人の健康管理にも配慮してください。

 被災した施設の清掃や消毒の作業が終了しても、汚れた履き物で施設内に入ってしまうと、再び土や埃等の汚染物を持ち込むことになりますので、作業の仕上げ段階に入ったら施設の内履きと外履きの交換を徹底しましょう。