ノロウイルス感染症の予防対策の実際

2016年08月24日 | コンテンツ番号 25

ノロウイルス(NV)感染症の予防対策の実際

ノロウイルス(NV)食中毒の疫学について

  • 11月から3月までの寒い時期に多い食中毒です。
  • 食中毒の中で最も多い(全体のおよそ3割)。ウイルス性食中毒ではほとんどがNVです。 
  • 人から人への感染性胃腸炎としても流行します。
  • 人の糞便からのNVが河川や海を汚染して、それがカキ等を通して口に入ります。
  • 世界中で、毎年多数の患者が発生しています。
  • 感染力は、非常に強いウイルスです。

ノロウイルスの性状について(一部抜粋)

  • 感染しても発病する人としない人がいます。
  • 一度感染しても免疫は長続きしないので、また感染することがあります。
  • カキなど二枚貝に蓄積します。
    カキは、1時間に25~35lの海水を濾過します。 
  • 人の小腸で増殖して症状を発現します。
  • 人間の体内のみで増殖するため実験が難しく、研究が進んでいません。
  • 10~100個のウイルスで感染します。
    吐物1gの中には、1000~10万個のウイルスが発見されます。

感染経路

  • 二枚貝類、とくにカキ(カキのみ、全体を生で食べるので)。
  • 飲料水。 
  • 人の糞便、嘔吐物に直接、接触したとき。
  • 人の糞便、嘔吐物で汚染された器物や環境。
    例えば、粒子、エアロゾル、飛沫が付着したもの。 
  • 人の糞便、嘔吐物で汚染された食品。
    ふつう、加熱しないで食べる食品など。
  • 二次感染の際、最大の汚染源は人の手です。

ノロウイルスの性状について(身近な消毒に関して一部抜粋)

  • 十分な塩素消毒で死にます。
  • 85℃以上で1分間加熱すれば死にます。

日常の生活における対処法として

  • ふつう、カキの2~3割にウイルスがいるので生で食べない。生食用でも、安全とは限りません。
  • 誰でも感染源になり得ます。
  • 下痢をしているときには、調理をしないこと。
  • カキなど貝類をさわった手や使った器は、良く洗うこと。
  • 貝類のつゆや海水は、他の食材につけないこと。
  • 拭き取りに使った布巾や雑巾は、塩素系漂白剤に浸けて洗うか捨てること。
  • 下痢をしている人がいるときは、トイレを丁寧に塩素系漂白剤で消毒する。
  • 便や嘔吐物の処理には、マスク、使い捨てのゴム手袋(他にビニール、ポリエチレン製など)をして塩素系漂白剤で処理する。
  • 汚染された衣類などは、塩素系漂白剤を用いて洗濯する。
  • 汚染された床は、マスク、使い捨てのビニル手袋などをして塩素系漂白剤で拭き取る。拭き取れないような床や場所には、噴霧するなど考慮する。
  • 丁寧な手洗いうがいが、感染予防に効果的です。
  • 汚物が飛び散った部屋は、しばらく窓を開けて換気して下さい。

塩素系漂白剤の使い方について 

一般に、「キッチンハイター」や「ブリーチ」という商品名で売られています。

トイレのノブや、冷蔵庫、水道の蛇口など直接手を触れる場所では

  1. 水5リットルに対して、キッチンハイター10ml(キャップ1/2杯)を加える。
  2. ビニル(ゴム)手袋をし、ハイター溶液に浸した雑巾をしぼりドアノブなどを拭く。
  3. 使用した雑巾、ゴム手袋(他にビニール、ポリエチレン製など)は、ビニール袋に二重に包んで捨てる。
  4. その後、よく手洗いをすること。

吐物や糞便などの汚物で床や壁が汚れたときには

  1. 水5リットルに対して、キッチンハイター50ml(キャップ2杯半)を加える。
  2. マスク、ゴム手袋などとできれば眼鏡を着用して飛散させないように丁寧に片付ける。
  3. その際、汚物をハイター溶液でぬらした雑巾、新聞紙、テイッシュなどで包むとよい。
  4. その後、汚物で汚れた場所をハイター溶液で念入りに拭く。
  5. 使用した雑巾、ゴム手袋などは、ビニール袋に二重に包んで捨てる。
  6. その後、よく手洗いをすること。 

注意

 塩素系漂白剤は、強いアルカリ性なので身体に付けないようにしましょう。 特に、眼に入ると失明の可能性があります。取り扱う際には、眼鏡をかけるなどして眼を保護し、飛び散らないよう静かに扱い、さらには溶液は顔から上には持って行かないことです。 皮膚に付いた時は、よく水で洗い流して下さい。
 また、酸性系の洗剤と一緒に用いると有毒ガス発生のおそれがありますので使い方に十分気をつけましょう。 塩素系漂白剤には金属腐食性があるので金属の箇所に使用したときは、水洗いするなど注意して下さい。