研究期間

平成19年度(外部資金) 

研究目的

本県の特産品である秋田比内地鶏は、郷土料理「きりたんぽ鍋」と切り離すことのできない高級地鶏であり、流通している肉のほとんどは雌である。秋田比内地鶏は、鍋料理に利用されることが多く、脂肪が多いほど好まれる傾向にある。雄は肉が固い、脂肪量が少ない、精巣の発達が風味を損なう等の理由で流通業者から敬遠され、素ひなを生産するふ化場では鑑別時にほぼ全部淘汰されている。
一方、肉用鶏を去勢することによって、肉繊維がひなのように細かくて柔らかくなり、筋肉内の水分が脂肪として置き換えられ、肉の風味や腹腔内脂肪が増加することがこれまでに報告されている。これらの肉質の影響にはホルモンが大きく影響しているが、雄鶏あるいは去勢鶏の発育経過とテストステロン濃度・血中ヘモグロビン濃度との関連性や去勢による脂肪の増加と血中中性脂肪との関連性についての報告はほとんど見当たらない。
そこで本研究では、秋田比内地鶏の雄に去勢を施し、去勢が肉質へ及ぼす影響、雄鶏あるいは去勢鶏の発育経過とテストステロン濃度・血中ヘモグロビン濃度との関連性、脂肪の増加と血中中性脂肪との関連性についての解明を行う。

試験内容

  1. 去勢が秋田比内地鶏の発育および肉質に及ぼす影響について調査を行う。
  2. 雄鶏あるいは去勢鶏の発育経過とテストステロン濃度・血中ヘモグロビン濃度との関連性、脂肪の増加と血中中性脂肪との関連性についての解明を行う。